JPS599940B2 - 建築物群管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は一又は二以上の建築物、特に所謂ビルディン
グ（以下「ビル」という。

）内に設置してある子局と予め定めた所をビル管理本部
として、ここに設置した親局とを電信電話公社通信回線
又は私設の通信回線（以下「通信回線」という。）を以
て結合し、この親局を介して一又は二以上のビルの諸設
備を一括集中的に監視制御をする装置に関するものであ
る。最近に至るまで、ビルの管理保全に関しては管理す
べき各ビルに技術者を常駐させて、これを成す方式が一
般的であつた。

しかしながら、ビルの居住空間に対する需要者の要求は
非常に高度化し、またビルの諸設備は精密複雑化高度化
してきており、加えて居住空間並びにビル諸設備に対す
る法的規制の強化等によつてビルの所有者及び管理者は
、これまで以上に良質で快適な居住空間の提供と適切で
適法なるビル管理をなすように要求されている。また、
その反面省力化省エネルギー化をなす必要があつた。上
述の目的を達成するために種々の装置及び方式が開発さ
れている。

従来、この種の装置等は一又は二以上のビルに設置する
子局とビル管理本部に設置する親局とを通信回線を以て
結合した構成からなり、子局は親局に対しビル内の諸設
備（電気設備、空調設備、給排水設備、防災設備及び防
犯設備）等の警報情報、管理情報及び計測値等を伝送し
、親局装置内の中央演算処理装置（以下「ＣＰＵＪと称
す。

）により、その各情報の処理をなし、当該親局を以て一
又は二以上のビルの諸設備を一括集中的に監視し、一方
では親局装置内のＣＰＵに記憶されたプログラムに従つ
て一又は二以上の子局の各々に対して遠方制御を成す装
置及び方式が一般的である。斯かる構成を以てすれば、
常時一括集中的に監視制御が可能となり、省力化省エネ
ルギー化を図れることになるが次の欠点を有している。
すなわち、この装置等に於いては、一又は二以上のビル
内に設置の子局から送出される種々の情報は、親局装置
内のＣＰＵが記憶するプログラムに従つて時分割方式等
により情報処理をなし、且つ一又は二以上の子局各々に
対する遠方制御についてもＣＰＵを介してなすように構
成してあり、この装置全体の情報信号の流れは全てＣＰ
Ｕと回線制御装置等を介してなされるため、記憶された
プログラムの破壊、ＣＰＵの故障及び回線制御装置の故
障によつて一又は二以上のビルの全体の運転監視制御が
できなくなる欠点を有していた。

従つて、ＣＰＵ等が故障しても一又は二以上のビル各々
とも正常に運転し且つ一括集中的に監視できる装置等を
要求することになる。この発明は上記の欠点を解消せん
と、一又は二以上の建築物に設置する子局と建築物管理
本部に設置する親局とを通信回線を以て結合し、ＣＰＵ
の正常作動時には、親局装置内のＣＰＵが記憶するプロ
グラム等によつて建築物設備の情報の処理をなし一括集
中的に監視制御を行い、ＣＰＵ等の故障時に於いても、
なお一括集中的に監視制御ができるようにした建築物群
管理装置を提供する目的で完成したものである。

この目的のため本発明装置は、一又は二以上の建築物内
に設置する子局と建築物管理本部に設置する親局とを通
信回線により結合して一括集中的に監視制御する装置で
あつて、該親局の装置内に、子局の数と対応し且つ１対
１に結合した一又は二以上の制御処理機と、該制御処理
機に接続した該制御処理機の指令に従つて表示及び警報
を行う表示警報盤と、切換機を介して上記制御処理機に
接続した中央演算処理装置と、該切換機を介して該中央
演算処理装置に接続し手動操作により建築物内の諸設備
の選択と制御を可能とした選択制御盤及び時間に従つた
運転計画を設定できる時間運転計画盤とを設け、上記制
御処理機を上記切換機を介して上記時間運転計画盤及び
選択制御盤とを接続し、上記切換機により、中央演算処
理装置の正常作動時に上記制御処理機と該中央演算処理
装置とを接続し、中央演算処理装置の異常時には、該中
央演算処理装置と上記選択制御盤及び時間運転計画盤と
の接続を断つて該選択制御盤及び時間運転計画盤と上記
制御処理機とを接続するようにしたことを特徴としてい
る。

以下、図示した好ましい実施例に基づいて本発明の詳細
を説明する。

図中１ａは管理される建築物内に設置した子局で、該子
局１ａと建築物管理本部に設置した親局２の装置内の制
御処理機３ａとを通信回線４ａを以て結合してある。

該子局１ａは建築物の諸設備の種々の情報を上記制御処
理機３ａに対し送出し、且つ、該制御処理機３ａの発信
する遠方制御信号等を受信して建築物の諸設備の運転制
御を行う。子局１ａと通信回線４ａとを介して建築物の
諸設備の情報を受信する上記制御処理機３ａには、建築
物の諸設備の運転状態、計測値及び警報情報の表示並び
に警報を発する表示警報盤５を接続し、さらに各情報の
処理を行う中央演算処理装置（ＣＰＵ）７を、切換機６
を介して接続してある。また、該ＣＰＵ７には、上記切
換機６を介して建築物の諸設備を手動操作により任意に
選択し制御できる選択制御盤９と、時間に従つて運転等
の制御計画を設定することができる時間運転計画盤１０
とが接続してある。また、これら選択制御盤９及び時間
運転計画盤１０は、前記切換機６を介して上記制御処理
機３ａと接続してある。

切換機６は、ＣＰＵＩの正常作動時には、上記制御処理
機３ａと上記選択制御盤９及び時間運転計画盤１０との
接続を切り離し、該ＣＰＵ７と上記選択制御盤９及び時
間運転計画盤１０とを接続しており、ＣＰＵ７に記憶し
たプログラムの破壊や該ＣＰＵ７の故障等のために該Ｃ
ＰＵ７が正常に作動しない異常時には、該ＣＰＵ７と上
記選択制御盤９及び時間運転計画盤１０とを完全に切り
離し、上記制御処理機３ａと上記選択制御盤９及び時間
運転計画盤１０とが接続するようにしてある。

而も、制御処理機３ａは、該制御処理機３ａと上記選択
制御盤９及び時間運転計画盤１０とが接続しても子局１
ａに対する遠方制御が可能となるように構成してある。
また、ＣＰＵ７には印字機８を接続してあり、管理され
る建築物の種々の情報をプリントアウトすることができ
る。

図中１ｂ，・・・・・・，１ｎは別々の建築物に設置す
る上記した子局１ａと同様の子局であり、通信回線４ｂ
，・・・・・・，４ｎを介して上記親局２の装置内に設
けた制御処理機３ｂ，・・・・・・３ｎに各々１対１に
対応して接続してある。

これらの制御処理機３ｂ，・・・・・・，３ｎには切換
機６によつて、上記ＣＰＵ７の正常作動時には該ＣＰＵ
７を接続してあり、ＣＰＵ７の故障等の異常時には、上
記選択制御盤９及び時間運転計画盤１０が切換機６によ
つて接続されるようにしてある。切換機６は、各制御処
理機３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎに夫々対応する選
択制御盤９及び時間運転計画盤１０の部分が、単独で或
いは一斉に切り換わるような機械式電子式の構成からな
つている。

親局２に接続できる子局の数は理論的には無数であるが
、周知の通り、その接続可能な子局の数はＣＰＵ７の処
理能力の限界及び通信回線の伝送速度等によつて自ずと
制限を受けることになる。以上の構成による本発明管理
装置の動作について、以下に説明する。一又は二以上の
建築物各々の諸設備における種種の情報を夫々子局１ａ
，１ｂ，・・・・・・１ｎに入力し、各子局に於いてこ
れらの情報のうちアナログ信号についてはデイジタル信
号に変換し、デイジタル信号についてはそのままで処理
を行つた後に、これらの信号を並列一直列変換し、通信
回線４ａ，４ｂ，・・・・・・，４ｎを介して前記制御
処理機３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎに対し送信する
。

また、制御処理機３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎと通
信回線４ａ，４ｂ，・・・・・・，４ｎを夫々介して１
対１の関係で結合した子局１ａ，１ｂ，・・・・・・，
１ｎは親局２からの遠方制御に関する情報を受信し、直
列一並列変換し伝送信号検査（パリテイチエツク）を行
つた後に、建築物の諸設備に対してデイジタル式及びア
ナログ式に制御信号を送出して当該建築物の諸設備の制
御を行うよう作動する。ＣＰＵ７の正常な作動時には、
一又は二以上の建築物内に設けた各子局１ａ，１ｂ，・
・・・・・，１ｎから送信する各建築物の諸設備の情報
は、該当制御処理機３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎで
受信する。

該制御処理機３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎは、信号
の直列一並列変換、伝送信号検査を行つた後に各建築物
の諸設備の状態に応じた表示をするようこれらの情報を
一時記憶し、且つ、ＣＰＵ７に対して信号を送出する。
そして、これらの制御処理機３ａ，３ｂ，・・・・・・
，３ｎによつて処理をし記憶した各該当建築物の情報は
、ＣＰＵ７によつて時分割方式により必要な情報処理を
行う。各情報のうち異常と判断されたものについては該
当制御処理機を介して前記表示警報盤５に異常である旨
の表示をし、且つ、音響によりその旨を報知し、加えて
印字機８で異常と判断された建築物の設備について、そ
の建築物の名称、異常設備の種類、異常時刻等その他必
要な項目について印字する。また、一又は二以上の建築
物の諸設備の状態が変化した時点に於いても、その時刻
、建築物の名称及び変化した設備の種類、その他必要な
項目について印字する。一方、一又は二以上の建築物の
各々に対する遠方制御については、前記時間運転計画盤
１０に設定された運転計画を読み取り、これとＣＰＵ７
に記憶したプログラム及び時計によつてＣＰＵ７が該当
する各制御処理機３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎに夫
夫指令を与える。また、前記選択制御盤９に於いて手動
操作がなされ建築物と設備とを選択し、該当する設備に
運転指令を与えると、直ちにＣＰＵ７はこれを読み取り
該当制御処理機は該制御処理機に結合する子局に対して
これらの情報及び指令を送信し、該当する建築物の諸設
備の遠方制御を行う。

ＣＰＵ７に記憶したプログラムの破壊、ＣＰＵ７の故障
等の異常時には、切換機６によりＣＰＵ７を各制御処理
機３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎから切り離すと同時
に選択制御盤９及び時間運転計画盤１０とを制御処理機
３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎに接続する。

該制御処理機３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎは一又は
二以上の建築物に設置する子局１ａ，１ｂ，・・・・・
・，１ｎと１対１に対応し各別に子局１ａ，１ｂ，・・
・・・・，１ｎを制御することとなるので、制御処理機
と子局との間の作動は、前述のＣＰＵ７の正常時の作動
と同等に作動する。すなわち、遠方制御に関しては、制
御処理機３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎが選択制御盤
９及び時間運転計画盤１０の情報及び指令を読み取り、
これらの情報及び指令で各該当する子局を作動し建築物
内の諸設備を制御する。また、一又は二以上の建築物に
設置する子局夫々からの建築物諸設備の情報の処理に関
しては、ＣＰＵ７を各制御処理機３ａ，３ｂ，・・・・
・・，３ｎから切り離すと同時に、その切離しの信号を
受けて該制御処理機内の比較部を作動させて情報の異常
の有無を判断し、異常と判断されれば表示警報盤５に異
常である旨の表示及び音響による報知を行う。また、印
字機制御装置を各制御処理機３ａ，３ｂ，・・・・・・
，３ｎに付加すれば、これらの異常に関する情報につい
てもプリントアウトすることができるようになる。叙上
の如く本発明管理装置は、一又は二以上の建築物内に設
置する子局と建築物管理本部に設置する親局とを通信回
線により結合して一括集中的に監視制御する装置であつ
て、該親局の装置内に、子局の数と対応し且つ１対１に
結合した一又は二以上の制御処理機と、該制御処理機に
接続した該制御処理機の指令に従つて表示及び警報を行
う表示警報盤と、切換機を介して上記制御処理機に接続
した中央演算処理装置と、該切換機を介して該中央演算
処理装置に接続し手動操作により建築物内の諸設備の選
択と制御を可能とした選択制御盤及び時間に従つた運転
計画を設定できる時間運転計画盤とを設け、上記制御処
理機を上記切換機を介して上記時間運転計画盤及び選択
制御盤とを接続し、上記切換機により、中央演算処理装
置の正常作動時に上記制御処理機と該中央演算処理装置
とを接続し、中央演算処理装置の異常時には、該中央演
算処理装置と上記選択制御盤及び時間運転計画盤との接
続を断つて該選択制御盤及び時間運転計画盤と上記制御
処理機とを接続するようにした構成としたから、良質で
快適なる居住空間の確保と２４時間常時監視制御がなし
得る。

また、中央演算処理装置の故障等の異常時においては該
中央演算処理装置を切り離し、各建築物に設けた子局と
１対１に対応した制御処理機によつて各建築物の諸設備
を制御することができるから、２４時間の監視体制は確
保されている。また、制御処理機と子局との１対１の対
応により、いずれかの制御処理機に故障があつても当該
制御処理機のみ監視制御が不能となるだけで、他には影
響がないので、きわめて安全な建築物群管理装置とする
ことができな。しかも、２４時間の管理体制の確保は、
安全性の向上の他、人員の削減等の合理的利点をもたら
し、結局省力化、省エネルギー化を図ることができる利
点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明管理装置の好ましい実施例の概略を示す
プロツク図である。 １ａ，１ｂ，・・・・・・，１ｎ・・・・・・子局、２
・・・・・・親局、３ａ，３ｂ，・・・・・・，３ｎ・
・・・・・制御処理機、４ａ，４ｂ，・・・・・・，４
ｎ・・・・・・通信回線、５・・・・・・表示警報盤、
６・・・・・・切換機、７・・・・・・中央演算処理装
置、８・・・・・・印字機、９・・・・・・選択制御盤
、１０・・・・・・時間運転計画盤。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一又は二以上の建築物内に設置する子局と建築物管
   理本部に設置する親局とを通信回線により結合して一括
   集中的に監視制御する装置であつて、該親局の装置内に
   、子局の数と対応し且つ１対１に結合した一又は二以上
   の制御処理機と、該制御処理機に接続した該制御処理機
   の指令に従つて表示及び警報を行う表示警報盤と、切換
   機を介して上記制御処理機に接続した中央演算処理装置
   と、該切換機を介して該中央演算処理装置に接続し手動
   操作により建築物内の諸設備の選択と制御を可能とした
   選択制御盤及び時間に従つた運転計画を設定できる時間
   運転計画盤とを設け、上記制御処理機を上記切換機を介
   して上記時間運転計画盤及び選択制御盤とを接続し、上
   記切換機により、中央演算処理装置の正常作動時に上記
   制御処理機と該中央演算処理装置とを接続し、中央演算
   処理装置の異常時には、該中央演算処理装置と上記選択
   制御盤及び時間運転計画盤との接続を断つて該選択制御
   盤及び時間運転計画盤と上記制御処理機とを接続するよ
   うにしたことを特徴とする建築物群管理装置。