JPS599537Y2 - 乗用田植機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は走行車体にリフ１−アーム、ロワーリンクおよ
びリフトロツドを介して植付装置を昇降可能に装備した
乗用田植機に関するものである。

従来、前記走行車体のステップを植付装置方向に延設さ
せた技術（例えば実開昭５２−１３４５３０号公報）が
あったが、そのステップの延設によって作業者が植付装
置に容易に接近できるのに対し、走行車体の構或、特に
走行車輪及びフエンダの取付構造が制約されると共に、
ステップ及びこの補強部材の重量増加によって車体重量
の軽量化を図り難い欠点があった。

また田植作業では機体各部に泥土が付着し易く、そのた
め機体各部のフレーム及びリンク等がその泥土によって
滑り易いため、本来ステップ代用にすることは極めて危
検であった。

本考案は上記の従来欠点を解消するものであり、前記リ
フトアームの上面に偏平な板状体を水平に固着すると共
に、前記リフトアーム先端側の前記板状体端部を上方に
折曲げて立上り部を一体形威したもので、作業者を充分
に支えることが可能な前記リフトアーム先端側が植付装
置の降下によって下降傾斜していても、作業者の足を板
状体の立上り部に係止して安定良く板状体上面に足を載
置し得ると共に、前記植付装置を持上げることによって
リフトアーム先端側の上昇傾斜と同時に前記板状体を基
端側に下降傾斜させてこの上面の泥水を落下させ得、前
記板状体上面に付着する泥土を微少にして植付装置への
足がかりとして板状体を安全に使用し得、しかも従来の
ステップ延設構造に比べて特別な補強部材を不要にして
車体重量を殆んど増加させることなく前記板状体をコン
パクトに取付け得、極めて機能的な構或にして植付装置
に対する苗継作業等の安全性の向上を図り得るようにし
た乗用田植機を提供のようとすをものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図は全体の左側面図、第２図にその平面図で、図中
１は走行車体で、この走行車体１は前部車体２と、後部
車体３と、一方の車体２の左右両側にスイングケース４
，４を介して軸架した走行用水田前車輪５，５と、他方
の車体３の左右両側にスイングケース６，６を介して軸
架した走行用水田後車輪７，７等とからなり、前記各車
体２，３から互いに相手側の車体へ向けて延設したブラ
ケット８，９間に枢支ピン１０， １０を取付け、前記
各車体１，２を平木方向に折曲げ可能に構或したもので
ある。

また、密閉箱型に形或した前部車体２内に走行ミッショ
ン（図示せず）を内蔵する一方、該車体２の上部に操作
ハンドル１１を含むステリアング装置１２を装設し、該
ハンドル１１の後方に運転席１３を設け、この運転席１
３を門型の安全フレーム１４を介して前部車体２に取付
けている。

一方、密閉箱型に形或した後部車体３に支持台１５を連
結し、この支持台１５上にガソリンエンジン１６を搭載
し、該エンジン１６を覆うエンジン力バー１７の上方域
に予備苗を載せる予備苗載台１８を位置させ、この苗載
台１８を回動可能に前記フレーム１４に取付けている。

そして、前後両車体２，３間の動力伝達は上下の枢支ピ
ン１０，１０位置の中間において前後両車体２，３から
突出する２対の自在継手軸１９． ２０を介して行なう
一方、支持台１５の後端にはトレーラ等を連結する後ヒ
ツチ２１を設けている。

なお、２２． ２３は前後の水田車輪５，７用のフエン
ダ、２４は前部車体２の両側に設けたステップである。

前記の前部車体２前方に３点リンク機構２５を介して多
条植付装置２６を昇降可能に装設している。

前記植付装置２６は、走行用フロート２７と、植付伝動
ケース２８と、前低後高の苗載台２９と、株分の苗を取
出して植付ける植付爪３０と、各伝動ケース２８へ動力
を伝達する筒軸３１と、この筒軸３１および伝動ケース
２８に連結させたバンパー３２と、該バンパー３２に起
状自在に設けたスジ引きマーカー３３と、前記バンパー
３２の中央および左右両側に取付けたセンターマーカー
３４およびサイドマーカー３５． ３５等とから構或し
たものである。

また、前記３点リンク機構２５はトップリンク３６とロ
ワーリンク３７， ３７とからなり、各リンク３６．
３７を介して前部車体２に伝動ケース２８を支持させる
と共に、前部車体２に装着した図示しない油圧装置にリ
フトアーム３８を連結し、該アーム３８前端とロワーリ
ンク３７， ３７間にリフトロツド３９， ３９を張架
し、植付装置２６全体を昇降すべく構或したものである
。

さらに、前記筒軸３１の中央部には第２図にも示す如く
ギヤケース４０を設け、該ケース４０と前部車体２とを
伸縮自在軸４１によって連動連結し、植付装置２６各部
へ動力を伝達すべく構或している。

前記リフトアーム３８は第３図に示す如くその基端側に
は油圧装置のリフティングシャフトに噛み合う噛合孔４
２を形或する一方、その先端側にはノフトロツド３９上
端を枢着する孔４３を穿設形威し、替りフトアーム３８
の基端筒状部３８ ａとアーム本体３８ ｂとの間には
略三角形状の補強板４４を固着している。

またリフトアーム３８の上面３８ Ｃには偏平な板状体
４５を水平に固着している。

またこり板状体４５の前端部は若干上方へ折曲げて立上
り部４５ ａを一体形威したもので、作業者がこの板状
体４５上に足を載せた際、その滑り止め作用を奏するよ
うになっている。

さらに、前記板状体４５の裏面とアーム本体３８ ｂと
の間に三角状補山板４６． ４６を固着している。

以上実施例から明らかなように本考案は、走行車体１に
リフトアーム３８、ロワーリング３７およびリフトロツ
ド３９等を介して植付装置２６を昇降可能に装備した乗
用田植機において、前記リフトアーム３８の上面に偏平
な板状体４５を水平に固着すると共に、前記リフトアー
ム３８先端の前起板状体４５端部を上方に折曲げて立上
り部４５ ａを一体形威したもので、作業者を充分に支
えることが可能な前記リフトアーム３８先端側が植付装
置２６の降下によって下降傾斜していても、作業者の足
を板状体４５の立上り部４５ ａに係止して安定良く板
状体４５上面に足を載置できると共に、前記植付装置２
６を持上げることによってリフトアーム３８先端側の上
昇傾斜と同時に前記板状体４５を基端側に下降傾斜させ
てこの上面の泥水を落下させることができ、前記板状体
４５上面に付着する泥土を微少にして植付装置２６への
足がかりとして板状体４５を安全に使用でき、しかも従
来のステップ延設構造に比べて特別な補強部材を不要に
して車体重量を殆んど増加させることなく前記板状体４
５をコンパクトに取付けることができ、極めて機能的な
構戊にして植付装置２６に対する苗継作業等の安全性の
向上を図れる等の頗る実用的な効果を奏するものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体の側面図、第２図
はその平面図、第３図はリフトアーム３８部の拡大側面
図、第４図は同平面図である。 １・・・走行車体、２６・・・植付装置、３７・・・ロ
ワーリンク、３８・・・リフトアーム、３９・・・リフ
トロツド、４５板状体、４５ ａ・・・立上り部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行車体１にリフトアーム３８、ロワーリンク３７のよ
   びリフトロツド３９等を介して植付装置２６を昇降可能
   に装備した乗用田植機において、前記リフトアーム３８
   の上面に偏平な板状体４５を水平に固着すると共に、前
   記リフトアーム３８先端側の前記板状体４５端部を上方
   に折曲げて立上り部４５ ａを一体形威したことを特徴
   とする乗用田植機。