JPS5951961B2 - 動力農機におけるｐｔｏクラツチの連動制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はトラクターの如き動力農機にロータリの如き
対地作業機を昇降自在に連結して耕耘等の作業を行うに
あたって、畦越えや枕地附近における回向のさい、対地
作業機を上昇させれば、この上昇動作に連動して対地作
業機を回転駆動しているＰＴＯ軸を１時停止させ、対地
作業機を地上におろせばＰＴＯ軸が再び回転を始める構
成のクラッチ連動制御装置の改良に関するものである。

かかる従来の連動制御装置を用いた動力農機にて路上走
行などの後、納屋に格納するなどのために対地作業機を
地上におろしたときはＰＴＯ軸とこの作業機か再び回転
を始めることになって、それまでは回転していないこと
にて安心していた附近の作業者に思わぬ危険をもたらす
ことになる。

そこでこの発明は、かかる危険を特別な手動操作を要す
ることなく解消せんとするものであってその構成は、動
力農機に昇降可能に連結しである対地作業機の上昇又は
下降動作に連動してＰＴＯクラッチの電磁作動部をクラ
ッチ切又はクラッチ１人に切替えるための連動スイッチ
と、この連動スイッチの動作による上記クラッチ切動作
から設定時間経過後には、連動スイッチの動作状態に拘
り無く電磁作動部をクラッチ切状態に自己保持するよう
にした限時スイッチ回路と、この限時スイッ′チ回路の
上記自己保持状態を解除する復帰スイッチとからなるも
のであって、具体的構造の１例を図にもとづいて説明す
れば、動力農機１のＰＴＯ軸２にエンジンからの回転動
力を伝達し、或いは断つためのＰＴＯクラッチ３は、ポ
ンプ４がら圧力液を例えば２位置電磁式の切替弁の如き
電磁作動部５のソレノイド６に通電することによって電
磁作動部５を経由してＰＴＯクラッチ３に供給するよう
に形成され、このときＰＴＯクラッチ３はクラッチ切状
態からクラッチ人状態に切替えされるよう構成している
。

一方、第１図のように動力農機１のピッチ部７に連結し
ている対地作業機８は、液圧シリンダ９にてリフト軸１
０を中心に上下昇降回動できるように枢支した左右のリ
フトアーム１１，１１と、このリフトアーム１１，１１
に枢着連結したリフトロッド１２，１２を介して昇降自
在となっている。

そこで、１のリフトアーム１１の回動基部１１ａの附近
にて液圧シリンダ９に例えばマイクロスイッチの如き連
動スイッチＬＳを取付け、回動基部１１ａに作動片１３
を設けて、対地作業機８が耕耘作業のために地表上の一
定の高さにまで接近した位置及びこの位置よりも下方に
おいては、作動片１３は連動スイッチＬＳの作動子を押
圧することはないが、この一定高さを越えて対地作業機
８が上昇するときは、リフトアーム１１の作動片１３が
連動スイッチＬＳの作動子を押動するので、その常開接
点ＬＳａを閉じて常閉接点ＬＳｂを開くようにする。

そして、第２図のように、ソレノイド６にこの常閉接点
ＬＳｂを電源Ｅと共に接続し、タイマーの如き限時スイ
ッチＴのコイルに通電したとき設定時間後に接点が開路
する限時作動常閉接点Ｔｂを上記の常閉接点ＬＳｂと電
源Ｅの回路に接続し、常開接点ＬＳａとこの限時スイッ
チＴの接続回路に電源Ｅを接続し、常開接点ＬＳａの閉
じ動作から限時スイッチＴによる設定時間後に限時作動
常閉接点Ｔｂが開いてこれ以後はソレノイド６を非通電
状態に保つ限時スイッチ回路に形成し、手動の復帰スイ
ッチＳにて限時スイッチＴの限時作動常開接点Ｔａを含
むこの限時スイッチＴの自己保持を切ることのできる自
己保持回路も設けている。

なお、上記の電磁作動部５は、図示の如きソレノイド６
による切替弁のほか、回動切替弁を電磁石によって回動
して切替えする構造のものであっても良い。

この発明は上述のように構成しているので、その作用を
第３図のシーケンス図にもとづいて説明すれば、復帰ス
イッチＳは投入のままとしておいて、対地作業機８が降
下して耕耘作業が行われているときは同図の左方のよう
にリフトアーム１１が低い位置となっているので、連動
スイッチＬＳの常閉接点ＬＳｂは閉じ、又、常開接点Ｌ
Ｓａは開き位置であり、したがって限時スイッチＴには
通電されず、ソレノイド６は通電されてポンプ４の圧力
液は電磁作動部５からＰＴＯクラッチ３に送られ、ＰＴ
Ｏクラッチ３は接続状態となり、対地作業機８の回転駆
動が行われる。

この状態において、例えば回向操作のために数秒ないし
、数１０秒でいどの間、対地作業機８を地上から吊上げ
るべくリフトアーム１１，１１を上昇回動すれば、作動
片１３が連動スイッチＬＳを押動して第３図のように常
閉接点ＬＳｂは開くため、ソレノイド６は消磁してＰＴ
Ｏクラッチ３がクラッチ切状態となり、対地作業機８０
回転が停止する。

そしてこのとき、常開接点ＬＳａは閉じるので限時スイ
ッチＴに通電されるが、その限時設定時間を上記数１０
秒よりも長くしているので、限時作動常開接点Ｔａが閉
じることが無く、従って限時スイッチＴは自己保持され
ないまま、常開接点ＬＳａの開放と共に通電が断たれる
ことになる。

次に、例えば路上走行のために対地作業機８を吊上げて
限時スイッチＴの限時設定時間を越えてこの吊上状態が
継続したときは、第３図の右方のように上記設定時間を
経過したとき、限時作動常開接点Ｔａが閉じて限時作動
常閉接点Ｔｈが開くので、限時スイッチＴは以後、通電
状態に自己保持されることになり、この後、例えば格納
操作のために対地作業機８を地上におろ−したため、第
３図の右端のように連動スイッチＬＳの常閉接点ＬＳａ
が開いつも限時スイッチＴの通電が断たれることは無く
、したがって限時作動常閉接点Ｔｂは開いたままとなり
、ソレノイド６も消磁状態を継続してＰＴＯクラッチ３
はクラッチ切状態のままとなって、対地作業機８が回転
を始めることは無い。

なお、この限時スイッチＴの自己保持状態は復帰スイッ
チＳを開放することにより解除されるので、この復帰ス
イッチＳを開放位置のままとしておけば、対地作業機８
の前記降下操作と共にＰＴＯクラッチ３が接続し、又、
吊上動作と共にＰＴＯクラッチ３を切状態とする従来の
単純な連動動作に切替えることができるものである。

以上のようにこの発明の連動装置によれば、対地作業機
の昇降動作に連動してＰＴＯクラッチを切又は入状態と
するよう構成すると共に、対地作業機が設定時間を越え
て吊上状態を継続した後は、対地作業機の下降動作があ
ってもＰＴＯクラッチは切状態を持続することとなり、
対地作業機の吊上姿勢における回転停止をみて安心して
いる附近の作業者に思わぬ危険を与えることが無く、作
業安全上極めて有益となし得たものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を適用した動力農機の側面図、第２図
はこの発明の制御回路図、第３図はこの発明のシーケン
ス図である。 符号説明、１・・・・・・動力農機、２・・・・・・Ｐ
ＴＯ軸、３・・・・・・ＰＴＯクラッチ、４・・・・・
・ポンプ、５・・・・・・電磁作動部、６・・・・・・
ソレノイド、７・・・・・・ヒツチ部、８・・・・・・
対地作業機、９・・・・・・液圧シリンダ、１０・・・
・・・リフト軸、１１・・・・・・リフトアーム、ｌｌ
ａ・・・・・・回動基部、１２・・・・・・リフトロッ
ド、１３・・・・・・作動片、ＬＳ・・・・・・連動ス
イッチ、ＬＳａ・・・・・・常開接点、ＬＳｂ・・・・
・・常閉接点、Ｅ・・・・・・電源、Ｔ・聞・限時スイ
ッチ、Ｔａ・・・・・・限時作動常開接点、Ｔｂ・・曲
成時作動常閉接点、Ｓ・・・・・・復帰スイッチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 動力農機に昇降可能に連結しである対地作業機の上
   昇又は下降動作に連動してＰＴＯクラッチの電磁作動部
   をクラッチ切又はクラッチ人に切替えるための連動スイ
   ッチと、この連動スイッチの動作による上記クラッチ切
   動作から設定時間経過後には、連動スイッチの動作状態
   に拘り無く電磁作動部をクラッチ切状態に自己保持する
   ようにした限時スイッチ回路と、この限時スイッチ回路
   の上記自己保持状態を解除する復帰スイッチとからなる
   動力農機におけるＰＴＯクラッチの連動制御装置。