JPS595092Y2 - 吸気式排水機構付不凍栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、上方に給水栓を有する縦形の通水管内にお
ける残留水が手軽で能率よく排出できる吸気式排水機構
付不凍枠に関するものである。

一般に不凍枠としては弁体が回動するタイプ、あるいは
弁体が上下動するタイプ等のものが使用されており、ま
た不凍枠に穿設される排水孔も地下水の逆流を防止する
意味で極めて小径に定めてし）ス 一方従来例での不凍枠は給水栓（蛇口）を閉めたままで
不凍枠を排水位置に操作しても給水栓用通水管内への空
気流入が得られないことから縦形である通水管内の残留
水排出が円滑に行なえず、いわゆる不凍枠を排水側にセ
ットするも排出しきれない残留水が通水管内でしばしば
凍結を生じて使用時に給水栓を開けても水が出ないこと
、または管の破損事故を起こす欠点があった。

更には、従来での不凍枠はこれが通水管と連通ずる埋設
管に設けられて弁箱内に収容されているために、不凍枠
の操作に際しては、その都度弁箱の蓋を開けなければな
らないので非常に面倒であり、かつ弁箱を必要とするの
で、設備費が嵩む等の問題点があった。

この考案は上記従来例に鑑みてなされたもので、以下こ
れを図示の一実施例について説明する。

１は縦形の通水管２内に挿通してなる回転軸で、この回
転軸１の上下域にはそれぞれ弁体３，４が装着してあり
、第１図の実施例で示す弁体３，４はボール状をなして
いて、ボールシー） ３’、３”および４’、４”と滑
合をなし、弁体３には通水管２側に穿設の吸気孔５と合
致できる通孔６およびこの通孔６を通水管２内と連通さ
せるための通孔６′が穿っである。

弁体４に対しては流入ロアと合致できる通水孔８および
通水管２内に向けて開口する通水孔８′が穿ってあり、
図示の如く弁体４が開であれば弁体３側の吸気孔５はこ
れに反して閉塞関係にある。

上記において弁体３にはハンドル軸９が取付けてあり、
ハンドル１０をもって弁体３を回転せしめればこれに伴
なって回転軸１が回転でき、弁体４の同時回転がで゛き
る。

よって弁体３，４の開閉方向は相互に１８０°ずれてい
て一方が閉じれば他方が開き、その開閉位置はハンドル
軸のストッパー９′で規制できるようになしである。

一方、通水管２の下部で流入ロアの反対向きには排水口
１１が設けてあり、排水口１１には排水孔１１′を周辺
に設けてなるキャップ１２が被せてあって弁体４の通水
孔８が排水口１１側に反転したときでは通水管２内の残
留水が排水口１１より管外に排出できる。

この場合通水管２の上部に取り付けである給水栓１３は
閉成したままであるも弁体４の排水操作をもって弁体３
より通水管２内への吸気が同時に許容でき、これによっ
て残留水の上記排出が円滑にして適切に行なえる。

第２図で示す実施例のものは弁体３の他側を示すもので
、弁体３はコック状をなしていて通孔６による吸気孔５
の開閉で前記実施例と同効に吸気操作ができる構成を示
し、かつ弁体３の構成は第３図で示す実施例のように構
成してもよい。

なお第３図で示す吸気孔５の開閉はハンドル軸９の該当
位置に配設の通孔６を吸気孔５と適合させる回転操作を
もって行なう。

この考案の吸気式排水機構付不凍栓は上述の如くである
から、冬期等における給水栓１３または通水管２の凍結
防止としてこれの残留水を管外に排出する場合、給水栓
１３を閉成したままハンドル１０で弁体４を半回転せし
めれば弁体４による給水の停止と排水の許容および弁体
３による通水管２内への吸気許容とが同時に行なえて、
通水管２、給水栓１３内における残留水の排出がハンド
ル１０の簡単な反転操作のみで欠陥なく適切に行なえる
。

なお、上記排出において吸気用通孔６および吸気孔５の
開口対接面は小面積をなしていて弁体４と対抗に定めで
あるので、弁体４による通水管２内への給水時では吸気
孔５側の閉塞が流入ロア側の開放よりも若干早く作動で
きて給水開始時での通水が吸気孔５より溢れることがな
い。

以上説明したように本考案に関る吸気式排水機構付不凍
栓は縦形通水管の上下にハンドル軸と回転軸とで回転の
みを行う弁体を設けた構造であり、弁体が上下動せず固
定した位置での回転で吸気孔、流入口及び排水口の開閉
が選択的に行えるのでバッキングの摩耗が著しく減少し
、経済性に優れるばかりでなく部品点数も少なくその構
成が簡単であって安価に提供できると云う優れた効果を
奏する。

又、構成が簡単であるため、故障が少なく整備点検も容
易に行えると云う優れた効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す説明図、第２図およ
び第３図は吸気用弁体の他側を示す説明図である。 １・・・・・・回転軸、２・・・・・・通水管、３，４
・・・・・・弁体、３′、３″。 ４／ 、４／／・・・・・・ボールシート、５・・・・
・・吸気孔、６．６’・・・・・通孔、７・・・・・・
流入口、８，８′・・・・・・通水孔、９・・・・・・
ハンドル軸、９′・・・・・・ストッパー、１０・・・
・・・ハンドル、１１・・・・・・排水口、１１′・・
・・・・排水孔、１２・・・・・・キャップ、１３・・
・・・・給水栓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上方の側部に給水栓と吸気孔とを設け、下部に流入口と
   排水口とを設けた縦形連木管の上下に、共通のハンドル
   軸及び回転軸を介して回転のみを行う弁体を夫々設け、
   上部の弁体は前記吸気孔を閉状態にした時、下部の弁体
   が通水管に対して前記流入口を開に前記排水口を閉状態
   にし、上部の弁体が吸気孔を開状態にした時、下部の弁
   体が流入口を閉に排水口を開状態にする位置関係になる
   よう上部の弁体に通孔を、下部の弁体に通水孔を夫々設
   けたことを特徴とする吸気式排水機構付不凍枠。