JPS5946612B2 - 高圧蒸気滅菌人工腎臓の製造方法 - Google Patents
高圧蒸気滅菌人工腎臓の製造方法Info
- Publication number
- JPS5946612B2 JPS5946612B2 JP51133740A JP13374076A JPS5946612B2 JP S5946612 B2 JPS5946612 B2 JP S5946612B2 JP 51133740 A JP51133740 A JP 51133740A JP 13374076 A JP13374076 A JP 13374076A JP S5946612 B2 JPS5946612 B2 JP S5946612B2
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- JP
- Japan
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- artificial kidney
- water
- pressure steam
- aqueous solution
- temperature
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は高圧蒸気滅菌人工腎臓の製造方法に関する。
更に詳しくは、水又は水i液の充填はなされていないが
少量の水分を含む人工腎臓の血液口及び透析液口の内、
示なくとも1ケ所を導管等を用いて水又は水溶液中に接
続し、その他の血液口及び透析液口には栓を取りつけた
のち、上記の系全体を高温高圧蒸気又は高温高圧水中に
保持して滅菌し、次いで冷却することにより該人工腎臓
に該導管等を通じて滅菌された水又は水溶液を吸引充填
することを特徴とした高圧蒸気滅菌人工腎臓の製造方法
に関する。
少量の水分を含む人工腎臓の血液口及び透析液口の内、
示なくとも1ケ所を導管等を用いて水又は水溶液中に接
続し、その他の血液口及び透析液口には栓を取りつけた
のち、上記の系全体を高温高圧蒸気又は高温高圧水中に
保持して滅菌し、次いで冷却することにより該人工腎臓
に該導管等を通じて滅菌された水又は水溶液を吸引充填
することを特徴とした高圧蒸気滅菌人工腎臓の製造方法
に関する。
一般に人工腎臓は製造段階では菌による汚染の恐れがあ
るために、滅菌して使用者に供され使用者は必要な前処
理を実施して使用する。
るために、滅菌して使用者に供され使用者は必要な前処
理を実施して使用する。
従来、人工腎臓は、以下に示す2種類の方法で滅菌され
使用に供されている。
使用に供されている。
第一は濃厚(1%以上)ホルムアルデヒド水溶液を人工
腎臓内に充積、滅菌して出荷し、使用者は該人工腎臓内
のホルムアルデヒドを洗浄除去したのち該人工腎臓を体
温に加温し、血液側にヘパリン含有生理食塩水を充填す
る等の必要な処理を施して透析する方法である。
腎臓内に充積、滅菌して出荷し、使用者は該人工腎臓内
のホルムアルデヒドを洗浄除去したのち該人工腎臓を体
温に加温し、血液側にヘパリン含有生理食塩水を充填す
る等の必要な処理を施して透析する方法である。
この方法では、ホルムアルデヒドを洗浄除去するには、
多量の水を長時間流す必要がある上、洗浄排水中のホル
ムアルデヒド濃度が低下し、実質的に検出されなくなっ
た後も、洗浄を止めて、放置するならば、中空糸膜等に
残留したホルムアルデヒドが除々ににじみ出て来る現象
がある。
多量の水を長時間流す必要がある上、洗浄排水中のホル
ムアルデヒド濃度が低下し、実質的に検出されなくなっ
た後も、洗浄を止めて、放置するならば、中空糸膜等に
残留したホルムアルデヒドが除々ににじみ出て来る現象
がある。
当然ではあるが、滅菌用充填液のホルムアルデヒド濃度
が高ければ高い程、残留するホルムアルデヒド量も多く
なり、これが透析中に体内へ入ることを考えるならば健
康上、好ましいことではない。
が高ければ高い程、残留するホルムアルデヒド量も多く
なり、これが透析中に体内へ入ることを考えるならば健
康上、好ましいことではない。
従って、希薄なホルムアルデヒド水溶液の充填が残留ホ
ルムアルデヒドを減少させる意味からは好ましいが、滅
菌の点で不安が残るため従来は採用されていない。
ルムアルデヒドを減少させる意味からは好ましいが、滅
菌の点で不安が残るため従来は採用されていない。
第二は、乾燥状態の中空糸型人工腎臓にエチレンオキサ
イド又はプロピレンオキサイド等のガスを通して滅菌処
理して出荷し、使用者は該人工腎臓に透析液及び生理食
塩水等を充填する等の必要な処理を施して透析に供する
方法である。
イド又はプロピレンオキサイド等のガスを通して滅菌処
理して出荷し、使用者は該人工腎臓に透析液及び生理食
塩水等を充填する等の必要な処理を施して透析に供する
方法である。
この方法では人工腎臓の中空糸膜等にエチレンオキサイ
ドやプロピレンオキサイド等のガスが吸着されて残留す
る問題がある上、これらの残留ガスは透析液や生理食塩
水中の塩素イオンと反応して有害なりロルヒドリン化合
物を生成する等の問題もある。
ドやプロピレンオキサイド等のガスが吸着されて残留す
る問題がある上、これらの残留ガスは透析液や生理食塩
水中の塩素イオンと反応して有害なりロルヒドリン化合
物を生成する等の問題もある。
そして、これらの残留ガスの洗浄には約21以上の多量
の生理食塩水を通液することが必要である。
の生理食塩水を通液することが必要である。
更に中空糸型人工腎臓の中空糸内に通液する場合、毛細
管であるために、気鞠を完全に除去するためには長時間
通液するか又は中空糸内の空気を無菌炭酸ガスで置換し
たのち、通液するなどの処置が必要になり、使用者は炭
酸ガスボンベをはじめとして除菌フィルターや圧力調節
装置、流量調節装置等の設備を準備する必要がある。
管であるために、気鞠を完全に除去するためには長時間
通液するか又は中空糸内の空気を無菌炭酸ガスで置換し
たのち、通液するなどの処置が必要になり、使用者は炭
酸ガスボンベをはじめとして除菌フィルターや圧力調節
装置、流量調節装置等の設備を準備する必要がある。
もしも中空糸内に気泡が残留していれば、透析中に体内
へ微小気泡が流れ込む恐れもあるし、中空糸内で凝血の
原因となって透析終了後に透析器中の残血量を増加させ
血液損失を大きくする恐れがある。
へ微小気泡が流れ込む恐れもあるし、中空糸内で凝血の
原因となって透析終了後に透析器中の残血量を増加させ
血液損失を大きくする恐れがある。
これらの2種類の滅菌方法を施した人工腎臓では、第1
のホルムアルデヒド水溶液滅菌のものについていえば、
製造者側でホルムアルデヒド水溶液を充填する工程が必
要であるし、次項にも種々の装置が必要となる。
のホルムアルデヒド水溶液滅菌のものについていえば、
製造者側でホルムアルデヒド水溶液を充填する工程が必
要であるし、次項にも種々の装置が必要となる。
更に使用者側では水溶液の充填という点では、それ自体
必要はないがホルムアルデヒド除去のための洗浄が必要
である。
必要はないがホルムアルデヒド除去のための洗浄が必要
である。
又、第2のエチレンオキサイド(EO)等のガス滅菌の
ものでは、使用者は先ず水溶液の充填自体ζi注意を払
う必要があり、更にEOガス等の洗浄除去が必要である
。
ものでは、使用者は先ず水溶液の充填自体ζi注意を払
う必要があり、更にEOガス等の洗浄除去が必要である
。
本発明は、上記2方法の透析中及び使用前処理における
種々の問題点の解決と製造者側又は使用者側のいずれか
が注意しなければならない人工腎臓への水溶液充填の問
題を一挙に解決する目的で鋭意研究を行なった結果到達
したものである。
種々の問題点の解決と製造者側又は使用者側のいずれか
が注意しなければならない人工腎臓への水溶液充填の問
題を一挙に解決する目的で鋭意研究を行なった結果到達
したものである。
即ち、本発明は人工腎臓の滅菌処理として100〜13
0℃の高圧蒸気を用いて行なうと同時に滅菌完了後には
滅菌された水又は水溶液の充填も完了するという極めて
特徴的なものである。
0℃の高圧蒸気を用いて行なうと同時に滅菌完了後には
滅菌された水又は水溶液の充填も完了するという極めて
特徴的なものである。
すなわち、水又は水溶液の充填はなされていないが少量
の水分を含む人工腎臓の血液口及び透析液口の1ケ所を
導管等を用いて水又は水溶液量に接続し、その他の血液
口及び透析液口には栓を取りつけたのち上記の系全体を
高圧蒸気滅菌機等を用いて100〜130℃の高圧蒸気
又は高圧水中に保持すれば、人工腎臓内はその内部に含
まれた水分の気化により空気は追出され高温高圧の蒸気
で満たされて、滅菌が行なわれる。
の水分を含む人工腎臓の血液口及び透析液口の1ケ所を
導管等を用いて水又は水溶液量に接続し、その他の血液
口及び透析液口には栓を取りつけたのち上記の系全体を
高圧蒸気滅菌機等を用いて100〜130℃の高圧蒸気
又は高圧水中に保持すれば、人工腎臓内はその内部に含
まれた水分の気化により空気は追出され高温高圧の蒸気
で満たされて、滅菌が行なわれる。
一方、人工腎臓に接続された水又は水溶液も滅菌系内に
あるため、人工腎臓と同様に滅菌される。
あるため、人工腎臓と同様に滅菌される。
この様にして所定の滅菌を完了した後、滅菌機内全体が
冷却されるならば、蒸気圧の低下と共に滅菌機内は真空
に近づく。
冷却されるならば、蒸気圧の低下と共に滅菌機内は真空
に近づく。
このとき滅菌機内へ除菌空気を入れてやれば、該導管等
を通じて滅菌された人工腎臓内へ同時に滅菌された水又
は水溶液が吸引されて入り込み、室温迄冷却されたのち
にはそれがほぼ完全に充填される。
を通じて滅菌された人工腎臓内へ同時に滅菌された水又
は水溶液が吸引されて入り込み、室温迄冷却されたのち
にはそれがほぼ完全に充填される。
即ち人工腎臓は高圧蒸気滅菌されると同時に液の充填も
なされる。
なされる。
ところで、滅菌に供する前に必要な水分量は例えば0.
51の容積の人工腎臓を100℃の蒸気を滅菌する場合
には、約0.3.9の水で十分である。
51の容積の人工腎臓を100℃の蒸気を滅菌する場合
には、約0.3.9の水で十分である。
又、高圧蒸気滅菌人工腎臓内温を20℃迄冷却させて取
出したとすれば、人工腎臓内空間の98%は水又は水溶
液で満たされることになり実質的にほぼ完全に充填され
る。
出したとすれば、人工腎臓内空間の98%は水又は水溶
液で満たされることになり実質的にほぼ完全に充填され
る。
即ち、本発明は人工腎臓の蒸気滅菌を行なうと同時に液
の充填も特別に設計した充填装置も使うことなく、行な
いうるもので、極めて画期的な方法である。
の充填も特別に設計した充填装置も使うことなく、行な
いうるもので、極めて画期的な方法である。
以下に本発明の実施態様を示す。
実施例 1
内径250μ、膜厚30μのセルロース中空糸10.0
00本を集束してポリカーボネート製ケースに収納し、
両端部をウレタン樹脂で把持固定して管板を形成し、ポ
リプロピレン製分配板をポリカーボネート製の袋キャッ
プで締付けて固定し、中空糸型人工腎臓を組立てた。
00本を集束してポリカーボネート製ケースに収納し、
両端部をウレタン樹脂で把持固定して管板を形成し、ポ
リプロピレン製分配板をポリカーボネート製の袋キャッ
プで締付けて固定し、中空糸型人工腎臓を組立てた。
この様にして組立てた中空糸型人工腎臓に約ICCの蒸
留水を添加し以下の表1に示すように血液口及び/又は
透析液口の1ケ所にシリコンゴム製チューブを接続し、
このチューブのもう一方の口、をガラス容器に入れた7
00m1の蒸留水又は生理食塩水に接続した状態で高圧
蒸気滅菌機を用いて表、1に示す条件で滅菌したのち、
約20’C迄冷却して高圧蒸気滅菌機から取出した。
留水を添加し以下の表1に示すように血液口及び/又は
透析液口の1ケ所にシリコンゴム製チューブを接続し、
このチューブのもう一方の口、をガラス容器に入れた7
00m1の蒸留水又は生理食塩水に接続した状態で高圧
蒸気滅菌機を用いて表、1に示す条件で滅菌したのち、
約20’C迄冷却して高圧蒸気滅菌機から取出した。
この様にして得た高圧蒸気滅菌人工腎臓の寒填前後の重
量、充填液量及び充填状態は表1に示す通りであった。
量、充填液量及び充填状態は表1に示す通りであった。
なお、本発明で得た高圧蒸気滅菌人工腎臓の無菌試験を
実施した結果、細菌及び真菌共にマイナスであった。
実施した結果、細菌及び真菌共にマイナスであった。
又、中空糸のリーク試験を行なってリークのないことを
確認した。
確認した。
更に、発熱性試験、急性毒性試験及び溶血性試験を実施
した結果、いずれも合格であった。
した結果、いずれも合格であった。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水又は水溶液の充填はなされていないが、少量の水
分を含む人工腎臓の血液口及び透析液口の内、少なくと
も1ケ所を導管等を用いて水又は水溶液中に接続し、そ
の他の血液口及び透析液口には栓を取、りつけたのち、
上記の系全体を高温高圧蒸気又は高温高圧水中に保持し
て滅菌し、次いで冷却することにより該人工腎臓に該導
管等を通じて滅菌された水又は水溶液を吸鱈充填するこ
とを特徴とした高圧蒸気滅菌人工!臓の製造方法。 2 高温高圧蒸気又は高温高圧水の温度を100〜13
0℃にしてなる特許請求の範囲第1項記載の高圧蒸気滅
菌人工腎臓の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51133740A JPS5946612B2 (ja) | 1976-11-09 | 1976-11-09 | 高圧蒸気滅菌人工腎臓の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51133740A JPS5946612B2 (ja) | 1976-11-09 | 1976-11-09 | 高圧蒸気滅菌人工腎臓の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5359296A JPS5359296A (en) | 1978-05-27 |
JPS5946612B2 true JPS5946612B2 (ja) | 1984-11-14 |
Family
ID=15111801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51133740A Expired JPS5946612B2 (ja) | 1976-11-09 | 1976-11-09 | 高圧蒸気滅菌人工腎臓の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5946612B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59169438U (ja) * | 1983-04-28 | 1984-11-13 | 友信株式会社 | 無励磁作動式電磁ブレ−キ |
-
1976
- 1976-11-09 JP JP51133740A patent/JPS5946612B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5359296A (en) | 1978-05-27 |
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