JPS603497B2 - 熱滅菌された人工臓器の製造方法 - Google Patents

熱滅菌された人工臓器の製造方法

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JPS603497B2
JPS603497B2 JP52093332A JP9333277A JPS603497B2 JP S603497 B2 JPS603497 B2 JP S603497B2 JP 52093332 A JP52093332 A JP 52093332A JP 9333277 A JP9333277 A JP 9333277A JP S603497 B2 JPS603497 B2 JP S603497B2
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heat
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heat sterilization
sterilized
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尚平 神代
信夫 種田
明 浅沼
僚三 長谷川
利男 森下
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は人工臓器の熱滅菌による製造方法に関する。
さらに詳しくは、人工臓器を熱滅菌する際に、人工臓器
に充填されている水または水溶液を、熱滅菌工程中で、
少なくとも1回、新鮮な水または水溶液で置換した後、
この熱滅菌工程を実質的に完了することにより、熱滅菌
時に各素材より抽出される溶出物質を除去し、新鮮な水
または水溶液の充填された熱滅菌人工臓器の製造方法で
ある。一般に人工臓器は製造段階で菌による汚染のI県
れがあるために、滅菌して使用者に供され、使用者は必
要な前処理を実施して使用する。
そしてその滅菌方法としては、ホルムアルデヒド水溶液
を人工臓器内に充填して滅菌する方法のほか、人工臓器
内にエチレンオキサィド(EO)ガスを通じて、実質上
、乾燥状態で滅菌する方法があって、すでに実用化され
ている。しかしながら、これらの滅菌剤によって滅菌さ
れた人工臓器は使用前の処理によって、滅菌剤を完全に
除去することが困難で、その一部が残留するため好まし
くない。
そこで本発明者は、これらの滅菌剤を使用しない熱滅菌
人工臓器を発明し、これに関する特許を既に多数出願し
ている。本発明した熱滅菌人工臓器は滅菌剤を含まない
ため、それ自体画期的なものであり、極めて安全度の高
いものであるが、本発明者は更に安全度を高める目的で
鋭意研究の結果、熱滅菌技術を更に改良したものである
即ち熱滅菌人工臓器は滅菌剤処理の代物こ熱処理を受け
るため、人工臓器構成部材からの物質溶出を透析型人工
腎臓装置基準(案)におけるV−2「透析膜の熔出物試
験J及びV−3「支持体および回路援続管の港出物試験
」によって試験したところ、全て基準内値であった。
そこで、綾出物試験時の水に対する部材の比率を増大せ
しめると共に溶出温度及び時間を一層苛酷な条件である
121℃で60分間として「 再度試験した。その結果
、人工臓器構成部材のうちポリカーボネートポリプロピ
レン及びシリコーンゴム等の容器部村には溶出物の実質
的増加は認められず「上記の部材からの物質溶出は問題
が全く無いことがわかった。一方、セルロース膜とウレ
タン樹脂支持体に関しては紫外部及び可視部の吸光度増
加が認められ、これらの部材からの溶出物質量を抑制す
べく鋭意研究の結果、本発明に到達した。
即ち熱滅菌過程で人工臓器素材であるセル。ース膜とウ
レタン樹脂支持体より人工臓器充填液中に抽出される溶
出物質を取除くために〜該熱滅菌工程中で」溶出物質を
含んだ充填液を新鮮な水または水溶液で完全に置換する
方法である。尚本発明に言う熱滅菌工程とは、主に人工
臓器等の熱滅菌缶内への設置、昇温「熱滅菌過程、冷却
.該人工臓器等の取りはずし及びこれらの途中等で行な
われる充填液置換等からなるものである。この場合の新
鮮な水または水溶液は充填液供給手段、例えば供給槽に
貯えられ人工臓器と同等の熱滅菌を受けるよう、人工臓
器の熱滅菌系と同一又は異なる系で加熱滅菌される。既
に無菌化された水または水溶液であれば、滅菌処理を省
略して用いることも可能である。
以下、本発明を図一1によって説明する。熱滅菌缶1内
に耐熱性を有する人工臓器、たとえば人工腎臓2および
置換用新鮮な水または水溶液を含む供給手段である充填
液供給槽3を設置する。人工腎臓血液回路入口5および
透析液回路入口6は、それぞれ置換用の新鮮な水または
水溶液供給口4に耐熱チューブで接続され蓮通されてい
る。血液回路出口7および透析液回路出口8は、それぞ
れ熱滅菌缶外に設けられた血液回路充填液置換用バルブ
9および透析液回路充填液置換用バルフー0‘こ配管で
接続され蓮通されている。又、置換用充填液供給槽3に
は、呼吸用フィルター1 1が取付けられている。まず
、熱滅菌缶内の加熱用水を加圧下で昇温させ所定の滅菌
温度80〜1300Cまで到達させる。
滅菌温度を保持し、人工腎臓中心部の熱滅菌が実質的に
完了した直後にバルブ9および10を開き、置換用液槽
3より新鮮な水または水溶液を流し、人工腎臓の血液回
路および透析液回路内の充填液を完全に洗浄置換する。
充填液置換後、バルブ9および亀8を閉じ〜滅菌缶内を
冷却することによりL滅菌された新鮮な水または水溶液
の充填された熱滅菌人工腎臓を製造することが出来る。
熱滅菌条件としては第9改正日本薬局方に基づいて行う
ことが好ましい。つまり高圧蒸気滅菌法(115〜12
60C)および間けつ滅菌法(80〜100午0)を応
用するため〜 80〜1300○の範囲内で少なくとも
1回の熱滅菌処理を行う。この場合、水または水溶液を
含む充填液供給手段である置換用液槽は必らずしも人工
腎臓用熱滅菌缶内部に設置される必然性はなく、外部に
設置する時は、配管により置換用水の供給口と血液回路
入口および透析液回路出口は接続連通され、異なる熱滅
菌過程で滅菌された後、充填液の置換を行えばよい。
又、置換用の新鮮な水または水溶液の滅菌方法としては
、置換時に無菌の水または水溶液、たとえば注射用蒸留
水などを人工腎臓の充填液として供給出来るものであれ
ば、勿論熱滅菌だけに限らない。充填液の置換回数は「
滅菌直後の1回に限らず、滅菌過程、滅菌直後および冷
却後にそれぞれ1回以上、繰返し行うことも出来るのは
云うまでもない。
鷹換用の新鮮な水または水溶液が無菌でない場合は置換
後「人工腎臓内で充填液が実質的に熱滅菌が完了するま
で、人工腎臓の滅菌時間を延長すれば良い。
この場合、熱滅菌中に人工腎臓素材より充填液に抽出さ
れる溶出物質を置換時に効率よく取除くために人工腎臓
が熱滅菌過程に入り、充分熱水抽出が進行した後に贋換
を行えば良い。充填液の置換に供する新鮮な水または水
溶液の必要量は、人工腎臓の充填液量以上であれば「多
い程溶出物質除去効果は高くなるが、逆に置換効率の低
下及び置換用液槽容量が増大するため、実用上、充填液
量の1〜5倍量が好ましい。置換液量が充填液量より少
ない場合は、熱水抽出で生じた充填液中の溶出物質の洗
浄除去が充分に行なわれず、熱滅菌完了後も充填液中に
溶出物質が残存することになるので好ましくない。熱滅
菌過程で、人工腎臓素材より充填液中に抽出される溶出
物質量は滅菌温度が高くなる程増加する。従って最も効
果のある置換時期は、熱滅菌直後である。しかし、熱滅
菌過程および冷却後にも充填液の置換を併用すれば、溶
出物質の除去効果は一段と高くなる。本発明の効果は、
滅菌剤を全く使用しない安全性の優れた熱滅菌人工臓器
を提供するにあたり、熱滅菌中に生ずる充填液中の徴量
溶出物質をも除去し、なおかつ実質上、人工臓器の熱滅
菌も完全に遂行できる方法を見出すことにより、さらに
安全性の高い熱滅菌人工臓器の製造供給を可能にした。
つまり、熱滅菌人工臓器は滅菌方法が熱滅菌であるが由
に、従来の滅菌剤使用人工臓器に比べ、安全性は飛躍的
に向上する。さらに本発明により製造される、溶出物質
を含まない熱滅菌人工臓器に至っては、安全性への信頼
度は、計り知れない位向上する。
人工臓器は慢性透析患者にとって生命維持装置ともいえ
るものである。
人工腎臓にあっては「従来品の安全性に関して、残留滅
菌剤の安全性、慢性毒性、アレルギー等、種々が懸念さ
れているが、本発明による熱滅菌人工臓器は安全性に対
する上記不安、懸念を打破り、安全性の高い人工臓器の
提供、普及に多大の貢献ができる。つまり、第1に、使
用に際し前処理洗浄を全く必要としないため、直ちに使
用出来ること、第2に、優れた安全性の由に、慢性透析
患者が長期にわたり安心して使用出来ることである。本
発明によって得られる熱滅菌機能性人工臓器としては、
人工腎臓に限らず、吸着型人工肝臓(毒物除去)等にも
応用出来ることは言うまでもない。
以下、本発明の内容を実施例にて示す。
実施例1〜10および比較例 内径260仏、外径320仏のセルロース中空糸110
00本を集東して、ポリカーボネート製容器に収納した
のち両端をウレタン樹脂で固定した膜面積1.5あの中
空糸型人工臓器を厳重に菌汚梁防止した雰囲気下で製造
し、これらを表1に示す各種の条件で熱滅菌処理を行な
った。
そして得られた人工臓器の充填液の溶出物量を紫外部及
び可視部における吸光度にて測定および無菌試験を日本
薬局方に従って実施した。本発明により、溶出物質の除
去効果の優れていることが判る。
つまり、冷却後に液置換を行った場合は、紫外部および
可視部の吸光度は皆無あるいはそれに近い値であり、溶
出物質を全く含まない充填液となる。又「滅菌直後に液
置換を行なった場合でも、比較例に対して紫外部22加
川では1ノ5〜1′10にへ可視部42仇の9では1/
8〜1′13に低減している。実施例8では、液置換後
、さらに115℃で3び分間の熱処理を施したため〜溶
出物量の減少は22仇ので1′2、42触れで1ノ3の
減少となつている。無菌試験の結果、全例合格であった
表−1 * 損液重を1とした。
升x 人工臓器と同一系の場合は缶内 ,異なる系の場
合は缶外と表示 ×渋× 液置換は間けつ熱滅菌3回目に実施*×××
熱波菌30分後に液置換、さらに30分熱波菌
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の実施態様を示す模式図である。 図面に於て、1……熱滅菌缶も2……人工腎臓「 3…
…置換用の新鮮な充填液の供給槽」母…・・・置換用新
鮮充填液供給口、5……血液回路入口ト8……透析液回
路入口、?……血液回路出口t 費・肌W透析液回路出
口t g……血液回路充填液置換用バルブト軍Q……透
析液回路充填液置換用バルフ。風−1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 耐熱性を有する人工臓器を熱滅菌するに際して、水
    又は水溶液からなる充填液を充填せしめた人工臓器と、
    水又は水溶液を含む充填液供給手段とを連通した状態で
    熱滅菌工程を開始し、該熱滅菌工程の途中に該人工臓器
    内の該充填液を前記充填液供給手段によつて少くとも1
    回置換せしめ、引き続き該熱滅菌工程の残りを実施完了
    せしめることを特徴とする熱滅菌された人工臓器の製造
    方法。 2 人工臓器と充填液供給手段とを同一または異なる熱
    滅菌加熱を施す特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 人工臓器のみを熱滅菌加熱を施す特許請求の範囲第
    1項記載の製造方法。4 人工臓器の熱滅菌を80〜1
    30℃の範囲で施す特許請求の範囲第1項記載の製造方
    法。
JP52093332A 1977-08-05 1977-08-05 熱滅菌された人工臓器の製造方法 Expired JPS603497B2 (ja)

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JPS5428497A JPS5428497A (en) 1979-03-03
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JPS5675165A (en) * 1979-11-22 1981-06-22 Terumo Corp Medical filter and its manufacture
JPS61143076A (ja) * 1985-11-01 1986-06-30 テルモ株式会社 医療用ろ過装置

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