JPS594136B2 - 熱滅菌された人工臓器の製造方法 - Google Patents

熱滅菌された人工臓器の製造方法

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JPS594136B2
JPS594136B2 JP52093330A JP9333077A JPS594136B2 JP S594136 B2 JPS594136 B2 JP S594136B2 JP 52093330 A JP52093330 A JP 52093330A JP 9333077 A JP9333077 A JP 9333077A JP S594136 B2 JPS594136 B2 JP S594136B2
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heat
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water
heat treatment
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明 浅沼
尚平 神代
信夫 種田
僚三 長谷川
利男 森下
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱滅菌された人工臓器の製造方法に関する。
一般に人工臓器は製造段階では菌による汚染の恐れがあ
るために、滅菌して使用者に供され、使用者は必要な前
処理を実施して使用する。
そしてその滅菌方法としては、ホルムアルデヒド水溶液
を人工臓器内に充填して滅菌する方法のほか、人工臓器
内にエチレンオキサイド(EO)ガスを通じて、実質上
、乾燥状態で滅菌する方法があって、これらはすでに実
用化されている。
しかしながら、これらの滅菌剤によって滅菌された人工
臓器は使用前の処理によって、滅菌剤を完全に除去する
ことが困難で、その一部が残留するため好ましくない。
そこで本発明者は、これらの滅菌剤を使用しない熱滅菌
人工臓器を提供するものである。
本発明の熱滅菌人工臓器は滅菌剤を含まないため、それ
自体、画期的なものであり、極めて安全度の高いもので
あるが、本発明者は更に安全度を高める目的で鋭意研究
の結果、本発明の改良技術に到達した。
熱滅菌人工臓器は、滅菌剤処理の代りに熱処理を受ける
ため、人工臓器構成部材からの物質溶出を透析型人工腎
臓装置基準(案)におけるV−2「透析膜の溶出物試験
」及びV−3「支持体および回路接続管の溶出物試験」
によって試験したところ、全て基準白値であった。
そこで、溶出物試験を一層厳格とするため、水に対する
部材の比率を増大せしめると共に、溶出温度及び時間も
高湿長時間(121℃で60分)の条件として、再度試
験した。
その結果、人工臓器構成部材の内ポリカーボネートポリ
プロピレン及びシリコンゴム等の容器部材には溶出物の
実質的増加は認められず、上記の部材からの物質溶出は
全く問題がないことが判明した。
しかし、セルロース膜とウレタン樹脂支持体に関しては
高温下で長時間溶出処理試験を行うと、紫外部及び可視
部の吸光度増加が認められた。
従って、これらの部材からの溶出物質量を抑制する技術
火提供することが本発明の目的である。
即ち、本発明はセルロース膜とウレタン樹脂支持体から
構成された人工臓器を熱滅菌するに際し、該人工臓器の
血液室および/または処理液室にあらかじめ存在する水
もしくは水溶液を40℃以上130℃以下の温度の温度
域に於て加熱処理時、または加熱処理後に前記の水もし
くは水溶液を新鮮な水もしくは水溶液により実質的に置
換し、更に熱滅菌することを特徴とする熱滅菌方法に関
するものである。
つまり本発明は、人工臓器の構成素材であるセルロース
膜及びつVタン樹脂を水若しくは水溶液により加熱処理
して溶出物質を溶出せしめ、この浴出物質を新鮮な水若
しくは水溶液により置換せしめて除去し、次いで熱滅菌
するものである。
更に詳細に本発明を説明するならば、熱滅菌に先立って
、血液室および/′または処理液室に存在する水もしく
は水溶液(これを以下充填液と呼ぷ:’Y40°O以上
130°以上1現0 処理時または加熱処理後に新鮮な水もしくは水溶液によ
り実質的I/!:置換することによりあらかじめ人工臓
器構成部材からの溶出可能な物質を除去しておき、熱滅
菌時の溶出物質量を減少せしめて、安全度を更に高め置
換された充填液を用いた状態で熱滅菌する人工臓器の洗
滌及び熱滅菌方法に関するものである。
本発明(こおいて充填液(水もしくは水溶液)としては
、蒸留水、逆浸透(RO)水、限外r過(UF)水、生
理食塩水、濃厚食塩水災には水酸化す) IJウム(N
aOH)水溶液や、亜硫酸水素す) IJウム(NaH
3O3)水溶液等の1種または2種以上使用しうる。
加熱処理条件としては溶出物質の抽出効果の点から40
°C以上が好ましい。
処理時間は、温度によって異なり、40℃以上80℃未
満では2時間以上が好ましく、80℃以上100℃未満
では1時間以上が好ましく、100℃以上130℃以下
では15分以上が好ましい。
時間の上限については、物質除去の見地からは特に制約
はないから、工業的、経済的条件に基いて条件を決定す
ることができる。
また、充填液の置換方法としては水又は水溶液を血液室
および処理液室にそれぞれ独立に供給してもよいし、血
液室および処理液室を連通し、その他の血液室口または
処理液室口から水を供給することも可能である。
そして供給方法は連続的でも間歇的でもよい。
また本発明は中空糸型、コイル型、平膜型人工臓器をは
じめ、吸着型人工臓器にも適用できる。
更に本発明の熱滅菌とは第9改正日本薬局方に示された
加熱滅菌のうち、「高圧蒸気滅菌法,1、「流通蒸気滅
菌法」、「煮沸滅菌法」及び「間欠滅菌法」をいう。
なお、滅菌後の人工臓器を第9改正日本薬局方により無
菌試験した結果、すべて細菌及び真菌について陰性であ
った。
実施例1〜12および比較例 内径260μ、外径320μのセルロース中空糸110
00本を集束して、ポリカーボネート製容器に収納した
のち、両端をウレタン樹脂で固定した膜面積1.5m2
の中空糸型人工臓器を厳重に菌汚染を防止した環境で
製造し、これらを表1に示す各種の条件で加熱処理を行
なったのち、115℃で30分間熱滅菌した。
そして、これらの条件の加熱処理及び熱滅菌によって得
られた人工臓器の充填液の紫外部及び可視部における吸
光度および加熱処理後であって熱滅菌前の状態の人工臓
器内の生菌数を示す。
なお、本実施例では加熱処理液としては蒸留水を用い、
人工臓器の血液室と処理液室(人工腎臓の場合は透析液
室)を連通し、もう1つの血液室口へ、所定の湿度の水
を供給し、血液室から処理液室へ導いたのち、もう1つ
の処理液室口から排出した。
つまり、本発明のものは比較例に対して220nmVc
おける吸光度で60%以下であり、420nm Vcお
ける吸光度で50係以下となってその効果は極めて大き
いことがわかった。
また、滅菌前の菌数も、温度及び洗浄の効果で低減ない
しは皆無となっていた。
比較例でも発熱試験結果は陰性であるが、滅菌後の菌の
死骸による発熱物質濃度も大幅に低下して、安全度が更
に高まった。
実施例 13〜18 実施例1〜12と同様にして製造した中空糸型人工臓器
を用いて、これらの人工臓器の血液室および処理液室に
表2vc示すように各種の温度の蒸留水または生理食塩
水(表中では生食水と略す)を充填し、所定の時間その
温度で保持したのち、その充填液を新鮮な蒸留水と置換
して、熱滅菌した。
それらの結果を表2に示す。実施例煮17および18は
加熱処理を高圧蒸気滅菌機にて行なったものである。
ここにおいても本発明の効果の大きいことがわかる。
実施例19〜23 実施例1〜18と同様にして製造した中空糸型人工臓器
を用いて、これらの人工臓器の血液室及び処理液室に表
3に示すように、各種の濃度及び湿度の水酸化す) I
Jウム水溶液(表中NaOHと略す)を通液し、引き続
いて各種の湿度の蒸留水を50m1/min の流量
で通液したのち、115℃で30分間熱滅菌した。
熱滅菌後の充填液の吸光度を表3に示す。
本実施例から、水酸化ナトリウム水溶液は表1及び2の
結果と比較して、同等ないしそれ以上の効果を示すこと
が明らかであるが、これは水酸化ナトリウムの抽出効果
によるものである。
実施例24〜28 実施例1〜23と同様にして製造した中空糸型人工臓器
を用いて、これらの人工臓器の血液室及び処理液室に表
4に示すように、各種の濃度及び湿度の亜硫酸水素す)
IJウム水溶液(表中NaH803と略す)を通液ま
たは充填して保持し引き続いて各種の温度の蒸留水を5
0m1/minの流量で通液したのち、115℃で30
分間熱滅菌した。
熱滅菌後の充填液の吸光度を表4に示す。本実施例から
亜硫酸水素す) IJウム水溶液は表1〜表3の結果と
比較して同等ないし、それ以上の効果を示すことが明ら
かであるが、これは亜硫酸水素ナトリウムの抽出効果に
よるものである。
実施例 29 実施例1〜28と同様に製造した中空糸型人工臓器を用
いて以下の如〈実施した。
本実施例では、加熱処理液として蒸留水を用い、これを
人工臓器の血液室及び処理液室に充填した。
次に、血液室口及び処理液室口の各々1個所を、■lの
蒸留水を入れた全容量21のステンレス製タンクの底部
のノズル口へ接続した。
このステンレス製タンクの上部には更に→同所の開口部
が設けてあり、該開口部に呼吸用除菌フィルターを嵌込
んでいる。
このように人工臓器とステンレス製タンクを接続した状
態のまま、これらを加熱処理装置内部に設置し、次いで
人工臓器の血液室口及び処理液室口の残りの各々1ケ所
をパイプで連結し、更に加熱処理装置の内部と外部とを
別なパイプにより連通するように接続した。
なお、これらの2本のパイプは加熱処理装置の外側にそ
れぞれバルブを設けてあり、加熱処理装置の内部と外部
との連通をこれらのバルブによって自由に切換えられる
ようにしである。
このような状態で加熱処理装置の蓋を閉じ、上記の連通
パイプのバルブも閉じたのち、缶内圧1、2 Kg 7
cm2、缶内温度120℃の状態を保ちながら30分間
加熱処理した。
次に、加熱処理装置の連通パイプのバルブ(2ケ)を徐
々に開いて加圧状態で人工臓器内の充填液をステンレス
製タンク内の蒸留水で置換して排出した。
そして冷却後加熱処理装置から取出し、115℃で30
分間熱滅菌した。
結果を表5に示す。
実施例 30 人工臓器の血液室口及び処理液室口を蒸留水を入れたタ
ンクに連結し、また残りの血液室口及び処理液室口をパ
イプに連結して、実施例29の方法と同様に、加熱処理
装置に収め缶内圧1.2kg/cm2、缶内温度120
℃の状態で30分間熱処理した。
次いで加熱処理装置の連通パイプのバルブを2ケ共閉じ
たままで1圧、冷却し取出したのち、常圧下で人工臓器
の充填液を新鮮な蒸留水で置換した。
そしてこれを、115℃で30分熱滅菌した。
このようにして得られた人工臓器の充填液の紫外部及び
可視部における吸光度は表5の如くであり、本発明の効
果が大であることが判る。
実施例 31 実施例1〜30と同様な中空糸型人工臓器に加熱処理液
として蒸留水を適用した。
この蒸留水を人工臓器の血液室及び処理液室に充填した
蒸留水を充填した人工臓器を加熱処理装置に収めて、缶
内圧1.8 kg/cm2、缶内温度115℃で15分
間加熱処理した。
次いで冷却して処理装置から取出し人工臓器の充填液を
新鮮な蒸留水で置換した。
そしてこの人工臓器を、次に121’C,で2o分間熱
滅菌した。
このようにして得られた人工臓器の充填液の紫外部及び
可視部における吸光度は表6の如くであり、本発明の効
果が犬であることが判る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セルロース膜とウレタン樹脂支持体から構成された
    人工臓器を熱滅菌するに際し、該人工臓器の血液室およ
    び/または処理液室にあらかじめ存在する水もしくは水
    溶液を40℃以上130°C以下の温度の範囲で加熱処
    理する時かまたは処理した後、該水もしくは水溶液を新
    鮮な水もしくは水溶液により実質的に置換し、次いで熱
    滅菌することを特徴とする熱滅菌された人工臓器の製造
    方法。 2 加熱処理を40℃以上80℃未満の範囲で2時間以
    上施す特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 加熱処理を80℃以上100℃未満の範囲で1時間
    以上施す特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 4 加熱処理を100℃以上130℃未満の範囲で15
    分以上施し、加圧下または減圧後に血液室および/又は
    処理液室の水もしくは水溶液を新鮮な水もしくは水溶液
    により実質的に置換する特許請求の範囲第1項記載の製
    造方法。
JP52093330A 1977-08-05 1977-08-05 熱滅菌された人工臓器の製造方法 Expired JPS594136B2 (ja)

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JPS5428495A JPS5428495A (en) 1979-03-03
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JPS5887385A (ja) * 1981-11-16 1983-05-25 川崎製鉄株式会社 バンチヤ−方式による鋼撚線の製造方法および装置

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