JPS6010735B2 - 無菌保持中空糸型人工腎臓の製造方法 - Google Patents

無菌保持中空糸型人工腎臓の製造方法

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JPS6010735B2
JPS6010735B2 JP55022820A JP2282080A JPS6010735B2 JP S6010735 B2 JPS6010735 B2 JP S6010735B2 JP 55022820 A JP55022820 A JP 55022820A JP 2282080 A JP2282080 A JP 2282080A JP S6010735 B2 JPS6010735 B2 JP S6010735B2
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sterile
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明 浅沼
信夫 種田
僚三 長谷川
周三 沢田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は中空糸型人工腎臓を透析使用する際に処理を縦
単にして能率よく透析準備が出釆るように製造段階で5
0〜100功風ホルムアルデヒド水溶液が充填された状
態で物理的滅菌処理を施してなる無菌保持中空糸型人工
腎臓の製造法に関する。
ここで「本発明に述べる中空糸型人工腎臓とは血液中の
老廃物質の分離用膜として中空糸を使用したものをいい
、すでに中空糸からなる透析膜を円柱状ケースに充填し
て両端を樹脂で固定した形態の中空糸型人工腎臓が市販
されているが、外観、形態はこの様なものに限定される
ものではない。また中空糸素材としては、セルロース系
材料のほかポリベブタィド、コラーゲン等の天然高分子
、ポリアクロニトリル、ポリメチルメタクリレ−ト、ポ
リカーボネート等の合成高分子のものがあるが、本発明
はそのいずれのものについても適用しうる。
一般に人工腎臓は製造段階では菌による汚染の恐れがあ
るために、滅菌して使用者に供され使用者は必要な前処
理を実施して使用する。
即ち・本発明は透析使用前処理が極めて簡単で有害化合
物の生成を防止した無菌保持中空糸型人工腎臓に関する
ものである。
従釆、中空糸型人工腎臓は、以下に示す2種類の方法で
滅菌され使用に供されている。
第一は濃厚(1%以上)ホルムアルデヒド水溶液を人工
腎臓内に充填、滅菌して出荷し、使用者は該人工腎臓内
のホルムアルデヒドを洗浄除去したのち該人工腎臓を体
温に加溢し、血液側にへパリン含有生理食塩液を充填す
る等の必要な処理を施して透析に供する方法である。
この方法では、ホルムアルデヒドを洗浄除去するには、
多量の水を長時間流す必要がある上、洗浄排水中のホル
ムアルデヒド濃度が低下し、実質的に検出されなくなっ
た後も、洗浄を止めて、放置するならば、中空糸膜等に
残留したホルムアルデヒドが徐々ににじみ出て来る現象
がある。
上記の事実については滅菌用充填液のホルムアルデヒド
濃度が高ければ高い程、残留するホルムアルデヒド量も
多くなり、これが透析中に体内へ入ることを考えるなら
ば健康上好ましいことではない。従って、希薄なホルム
アルデヒド水溶液の充填が残留ホルムアルデヒドを減少
させる意味からは好ましいが、滅菌の点で不安が残るた
め従来は採用されていない。第二は、乾燥状態の中空糸
型人工腎臓にヱチレンオキサイド又はプロピレンオキサ
ィド等のガスを通して滅菌処理して出荷し、使用者は該
人工腎臓に透析液及び生理食塩液等を充填する等の必要
な処理を施して透析に供する方法である。
この方法では人工腎臓の中空糸膜等にヱチレンオキサィ
ドやプロピレンオキサィド等のガスが吸着されて残留す
る問題がある上「 これらの残留ガスは透析液や生理食
塩液中の塩素イオンと反応して有害なクロルヒドリン化
合物を生成する等の問題もある。
そして、これらの残留ガスの洗浄には約2そ以上の多量
の生理食塩液を通液することが必要である。
更に中空糸型人工腎臓の中空糸内に通液する場合、毛細
管であるために、気泡を完全に除去するためには長時間
通液するか又は中空糸内の空気を無菌炭酸ガスで置換し
たのち、通液するなどの処置が必要であり「使用者は炭
酸ガスボンベをはじめとして除菌フィルターや圧力調節
装置「流量調節装置等の設備を準備する必要がある。
もしも中空糸内に気泡が残留していれば「透析中に体内
へ微小気泡が流れ込む恐れもあるし「中空糸内で凝血の
原因となって透析終了後に透析器中の残血量を増加させ
血液損失を大きくする恐れがある。
本発明は、上記2方法の透析中及び使用前処理における
種々の問題点を解決するために鋭意研究を行なった結果
得られたものである。
本発明は無菌状態を保持できる中空糸型人工腎臓の製造
方法に関するものである。
即ち、本発明は勺 50〜100功風ホルムアルデヒド
水溶液が充填された状態で物理的滅菌処理を施すことを
特徴とする無菌保持中空糸型人工腎臓の製造方法である
本発明において物理的滅菌処理とは「放射線照射による
滅菌処理、加熱による滅菌処理及びこれらの組合せをい
う。
本発明の特徴はト使用前処理時におけるホルムアルデヒ
ドの残留を実質的に皆無とし「かつホルムアルデヒドと
物理的滅菌法の相乗効果をもたらした点にある。
さらに充填された希ホルムァルデヒドは物理的滅菌によ
り分解されることなく、使用直前まで防菌作用を為す。
更に本発明を説明すると、以下の種々の態様で目的を達
成することができる。
‘1’ 50〜100助地ホルムアルデヒド水溶液を含
有した人工腎臓に、物理的滅菌処理として、例えばコバ
ルト6傍等からのガンマ線を照射することにより放射線
滅菌を行う無菌保持中空糸愛人工腎臓の製造方法。
放射線滅菌に際し、一般に被滅菌物の密度又は厚みの増
加と共に放射線の透過性が低下するため無制限に積層す
れば各々の被滅菌物で照射量に差が生じ好ましくない。
即ち、照射量不足は滅菌不良になる恐れがあるし、照射
量過多は中空糸型人工腎臓を構成する中空糸やケース等
の部品や両端部の樹脂の劣化、分解を促進する恐れがあ
り〜材質により照射量の検討が必要である。とりわけ、
中空糸の劣化〜分解は透析中の血液漏出を惹き起こす倶
れがあり、特に注意が必要である。従って、これらのこ
とを考慮して照射線量を選定する必要がある。{2’5
0〜100功風ホルムアルデヒド水溶液を含有した人工
腎臓に物理的滅菌処理として加熱処理を施す無菌保持中
空糸型人工腎臓の製造方法。
加熱滅菌する際あらかじめ所定濃度のホルムアルデヒド
水溶液を充填しておきトその状態で加熱滅菌する。加熱
滅菌条件としては人工腎臓のすべての部分が所定の加熱
処理を受けるように設定することが必要である。この条
件は加熱処理雰囲気の状態によって適正化する必要があ
り「加熱処理中の人工腎臓内部の温度状態を正確に把握
しておくことが極めて重要である。滅菌に必要な温度条
件は80〜121℃であり、時間は温度によって異なる
が2び分〜4時間である。温度条件で好ましいのは、1
15〜121℃で時間は20〜30分間である。加熱処
理の手段としては「熱風雰囲気中での処理や蒸気中での
処理或いは熱水中での処理或いはその他熱媒中での処理
等いずれも採用しうるがも人工腎臓構成物品の熱劣化や
取扱いその他を考慮して最適な手段を選ぶことが必要で
ある。
{3’物理的滅菌処理として放射線照射と加熱処理とを
組合せて実施し、しかも50〜100功岬ホルムアルデ
ヒド水溶液をあらかじめ充填してなる無菌保持中空糸型
人工腎臓の製造方法。
所定濃度のホルムアルデヒド水溶液を充填した後、第1
段滅菌処理として放射線滅菌し、第2段滅菌処理として
加熱滅菌することができる。加熱処理を第1段とし、放
射線照射を第2段の物理的滅菌とすることも可能である
。本発明の滅菌処理の如く、低濃度ホルムアルデヒド水
溶液と他の物理的な滅菌手段など2種類の滅菌処理を粗
合せることは「例えばある種の滅菌処理に耐性を示す菌
に対して別の滅菌処理によって対処する事が可能であり
滅菌の保証度を高めることができる。
次に乾燥状態の中空糸型人工腎臓に通液する方法につい
て一例を示すならば、製造工程で実施する場合には内部
の空気を炭酸ガスで置換したのち通液する方法が有効で
ある。
しかし、この方法においても通液と同時に瞬間に気泡が
消失するわけでもないし、エチレンオキサィドやプロピ
レンオキサィド等の滅菌ガスの除去や必要に応じて付着
させたグリセリン等の化学物質を除去する目的から洗浄
を兼ねて充填量の何倍量かを通液する事が好ましい。
この場合には、当然のことながら排水が出るが排水中の
ホルムァルデヒド濃度をなるべく低くするか又はゼロに
するためには、人工腎臓内充填液の最終的な濃度よりず
っと低い濃度のホルムアルデヒド水溶液又は無菌蒸留水
を最初に該人工腎臓に通液して洗浄し、その後に適当な
濃度のホルムアルデヒド水溶液を適当量添加することに
よって任意の濃度に制御することが可能である。
なお、この場合、最初の洗浄で無菌蒸留水を用い洗浄後
に、適当な濃度(例えば500の血)のホルムアルデヒ
ド水溶液を適当量(40奴‘)添加し、全充填液量が4
00の‘であったとすれば充填液ホルムアルデヒド平衡
濃度は計算上50■血となる。
そして、実質的に濃度が均一化するには4糊時間も経過
すれば十分でありその拡散はかなり早い。そしてその後
万一栄養分を伴って菌が混入したとしても以下の実施例
に示す如く無菌を保持できるという特徴をもっている。
なお、本発明に述べる無菌蒸留水は、例えば蒸留水を調
製採取したのち、8000以上に加温保持し、使用直前
に冷却するか又は蒸留水に除菌フィルターを通ずる等の
方法によって調製することができる。
また、本発明中に述べる無菌試験は「 日本薬局方に記
載してあるところの細菌用のチオグリコ−ル酸培地(T
CC)及び真菌用のブドウ糖・ベプトン培地(GP)に
被検液を入れ−定期間培養して細菌及び真菌の発生又は
増殖の無いことを確認して判定するものである。
なお、被検体の調製は、検査すべき中空糸型人工腎臓の
透析液側及び中空糸内部(血液側)充填液を細菌汚染を
厳重に防止した無菌雰囲気中で無菌的に採取することに
より実施した。
なお、細菌のコロニー数を求める場合は、SCD寒天塔
地を用いて実施した。
実施例 1 内径260r、外径320wのセルロース中空糸110
00本を集東、充填して製造した同一ロットの中空糸型
人工腎臓に10Q血、50の血およびloo剛肌ホルム
アルデヒド水溶液を血液側及び透析液側に充填し、しか
る後に菌濃度1ぴ個/机上の液10の【を血液側に注入
した。
菌液注入後この人工腎臓にコバルト60からのガンマ線
を2.9 Mradの線量を照射した。
その後、該人工腎臓を室温で2カ月間保存したのち充填
液の無菌試験をTGC及び○P培地で実施したところ、
血液側及び透析液側共にマイナスであった。実施例 2 0 実施例1と同様の条件で中空糸型人工腎臓を製造し
、無菌蒸留水、5功■、10奴■及び50の剛ホルムア
ルデヒド水溶液をそれぞれ2本の人工腎臓の血液側及び
透析液側に充填し、その後、バチラス・ズブチルス・バ
リエイタス・ニガー(Badllusタs肋tmsVa
r.niger)の胞子(以下B.sub.と略記する
)及びシュードモナス・アェルギーノーサ(Pse幻o
monasaem亀nosa)の一種(Ps.aer.
と略記する)について1の固/のとの濃度の菌液10地
を血液側及び透析液側に注入した。
0 これらを2蝿時間室温に放置したのち80qoで
2時間の加熱滅菌を2回繰り返した。
そして室温で2カ月保存したのち、充填液を抜き取りT
GC及びGP塔地で無菌試験した。結果は以下の通りで
ある。
無菌試験結果 実施例 3 実施例1と同様の条件で製造した中空糸型人工腎臓3個
を蒸留水で洗浄して充填したのちも1000瓜拠のホル
ムアルデヒド水溶液を〜 公概も峯筋‘及び20紙{づ
つ添加しても人工腎臓内のホルムアルデヒド濃度をも
5駁岬〜IQ馳灘及び50扱血のレベルに調整した。
そしてこれらの人工腎臓に〜 コパルト60力)らのガ
ンマ線を乳.虫離俗dの線量で照射した。次にへ これ
らの人工腎臓を80℃で2時間の加熱滅菌を2回間けつ
的に繰り返した。
これらの人工腎臓を室温で2カ月保存したのちも充填液
の無菌試験を町丈及びCP塔地で行なったところ判定は
全てマイナスであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 50〜1000ppmのホルムアルデヒド水溶液が
    充填された状態で、放射線照射及び/又は加熱による滅
    菌処理を施すことを特徴とする無菌保持中空糸型人工腎
    臓の製造方法。
JP55022820A 1980-02-27 1980-02-27 無菌保持中空糸型人工腎臓の製造方法 Expired JPS6010735B2 (ja)

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JPS5937959U (ja) * 1982-08-31 1984-03-10 三洋電機株式会社 石油ガス化燃焼器の点火装置
JPS59169438U (ja) * 1983-04-28 1984-11-13 友信株式会社 無励磁作動式電磁ブレ−キ
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