JP6473660B2 - 医療用装置 - Google Patents

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本発明は、患者の血液を体外循環させ得る体外循環回路と、該体外循環回路に介装され、当該体外循環回路を体外循環する血液に対して所定の医療的作用を施す医療手段とを具備した医療用装置に関するものである。
一般に、透析治療を行うための血液浄化装置は、患者の血液を体外循環させるための血液回路を構成する動脈側血液回路及び静脈側血液回路と、血液回路にて体外循環する血液を浄化するための血液浄化器と、血液回路及び血液浄化器にて血液浄化治療させるための血液ポンプ等の種々の治療手段が配設されている。そして、動脈側血液回路及び静脈側血液回路の先端には、それぞれ動脈側穿刺針及び静脈側穿刺針が取り付け可能とされており、これら動脈側穿刺針及び静脈側穿刺針を患者に穿刺しつつ血液ポンプを駆動させることにより、血液回路にて血液を体外循環させつつ血液浄化器にて血液を浄化治療し得るようになっている。さらに、従来より、例えば動脈側血液回路に抗凝固剤を導入するための流路を接続し、血液浄化治療中、血液回路にて体外循環する血液に対して抗凝固剤を注入するものが提案されている。(例えば特許文献1参照)このように、体外循環する血液に抗凝固剤を注入することにより、血液に血栓が生じてしまうのを抑制することができる。
特開2013−248336号公報
上記従来の血液浄化装置においては、血液回路(体外循環回路)にて体外循環する血液に対して抗凝固剤を注入することにより血栓を抑制することができるものの、例えば血液回路における血液の滞留部(血液の流路の径が拡大する部位、血液の流路に段部が形成された部位、又は血液が空気と接触する部位等)においては、血栓の防止効果が十分でないという問題があった。なお、このような問題は、血液浄化装置に限らず、体外循環回路に介装され、当該体外循環回路を体外循環する血液に対して所定の医療的作用を施す医療手段(人工肺など)を具備したものにも同様に生じてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、体外循環回路を体外循環する血液に血栓が生じてしまうのを十分に抑制することができる医療用装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、患者の血液を体外循環させ得る体外循環回路と、該体外循環回路に介装され、当該体外循環回路を体外循環する血液に対して所定の医療的作用を施す医療手段と、前記体外循環回路に接続された所定の部材と、前記所定の部材又は前記医療手段を保持して所定部位に固定させる保持部とを具備した医療用装置において、前記保持部の所定位置に取り付けられ、前記体外循環回路を体外循環する血液の流路内の血液に超音波を発振して赤血球の凝集を分解させ得る凝集分解手段を具備するとともに、前記凝集分解手段は、前記保持部に前記所定の部材又は医療手段が保持された状態で、血液の流路の径が拡大する部位、血液の流路に段部が形成された部位、又は血液が空気と接触する部位から成る血液の滞留部に向かって超音波を発振し得ることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の医療用装置において、前記体外循環回路は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路を有するとともに、当該動脈側血液回路の先端から静脈側血液回路の先端まで患者の血液を体外循環させ得るものとされ、且つ、前記医療手段は、前記体外循環回路の動脈側血液回路及び静脈側血液回路の間に介装されて当該体外循環回路を流れる血液を浄化し得る血液浄化手段から成ることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の医療用装置において、前記体外循環回路は、動脈回路及び静脈回路を有するとともに、当該動脈回路の先端から静脈回路の先端まで患者の血液を体外循環させ得るものとされ、且つ、前記医療手段は、前記体外循環回路の動脈回路及び静脈回路の間に介装された人工肺から成ることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜3の何れか1つに記載の医療用装置において、前記所定の部材は、前記体外循環回路に接続され、当該体外循環回路を流れる血液に含まれた気泡を空気層で捕集して除去し得るエアトラップチャンバから成ることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜の何れか1つに記載の医療用装置において、前記凝集分解手段は、前記所定の部材又は医療手段の外周面に当接して配設され、血液の流路の外側から超音波を発振し得る超音波振動子を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜の何れか1つに記載の医療用装置における前記凝集分解手段が取り付けられたことを特徴とする体外循環回路である。
請求項1の発明によれば、保持部の所定位置に取り付けられ、体外循環回路を体外循環する血液の流路内の血液に超音波を発振して赤血球の凝集を分解させ得る凝集分解手段を具備したので、体外循環回路を体外循環する血液に血栓が生じてしまうのを十分に抑制することができる。
また、凝集分解手段は、保持部に所定の部材又は医療手段が保持された状態で、血液の流路の径が拡大する部位、血液の流路に段部が形成された部位、又は血液が空気と接触する部位から成る血液の滞留部に向かって超音波を発振し得るので、より効果的に赤血球の凝集を分解させることができ、血液回路を体外循環する血液に血栓が生じてしまうのをより確実に抑制することができる。
請求項2の発明によれば、体外循環回路は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路を有するとともに、当該動脈側血液回路の先端から静脈側血液回路の先端まで患者の血液を体外循環させ得るものとされ、且つ、医療手段は、体外循環回路の動脈側血液回路及び静脈側血液回路の間に介装されて当該体外循環回路を流れる血液を浄化し得る血液浄化手段から成るので、血液浄化装置における体外循環回路を体外循環する血液に血栓が生じてしまうのを十分に抑制することができる。
請求項3の発明によれば、体外循環回路は、動脈回路及び静脈回路を有するとともに、当該動脈回路の先端から静脈回路の先端まで患者の血液を体外循環させ得るものとされ、且つ、医療手段は、体外循環回路の動脈回路及び静脈回路の間に介装された人工肺から成るので、人工肺装置における体外循環回路を体外循環する血液に血栓が生じてしまうのを十分に抑制することができる。
請求項の発明によれば、所定の部材は、体外循環回路に接続され、当該体外循環回路を流れる血液に含まれた気泡を空気層で捕集して除去し得るエアトラップチャンバから成るので、エアトラップチャンバにおける赤血球の凝集をより効果的に分解させることができる。
請求項の発明によれば、凝集分解手段は、所定の部材又は医療手段の外周面に当接して配設され、血液の流路の外側から超音波を発振し得る超音波振動子を有するので、体外循環する血液に接触させることなく超音波を発振させて赤血球の凝集を分解させることができる。
請求項の発明によれば、請求項1〜の何れか1つに記載の医療用装置の効果を有した体外循環回路を提供することができる。
本発明の実施形態に係る医療用装置としての血液浄化装置を示す全体模式図 同血液浄化装置におけるエアトラップチャンバに凝集分解手段が取り付けられた状態を示す斜視図 同エアトラップチャンバを示す側面図及び正面図 図3中のIV−IV線断面図 同血液浄化装置におけるダイアライザに凝集分解手段が取り付けられた状態を示す斜視図 同ダイアライザを示す側面図及び正面図 図6中のVII−VII線断面図 本発明の他の実施形態に係る医療用装置としての人工肺装置を示す全体模式図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る医療用装置は、患者の血液を体外循環させつつ浄化するための血液浄化装置としての透析装置に適用されたもので、図1に示すように、血液回路1(体外循環回路)と、血液浄化手段(医療手段)としてのダイアライザ2と、血液ポンプP1と、エアトラップチャンバ5と、しごき型ポンプP2、P3、透析液導入チューブL1及び透析液導出チューブL2等が形成された装置本体Aと、凝集分解手段10とを有して構成されている。なお、血液ポンプP1は、しごき型ポンプP2、P3と同様、装置本体Aに配設されている。
ダイアライザ2は、微小孔(ポア)が形成された複数の中空糸2e(図7参照)を筐体部2fに収容して成るものであり、図5〜7に示すように、その筐体部2fに、血液導入ポート2a、血液導出ポート2b、透析液導入ポート2c及び透析液導出ポート2dが形成されている。また、中空糸2eの両端は、筐体部2fの両端部に形成された固定部材2g、2hにそれぞれ固定されており、中空糸2eの内部が血液を流通させ得る血液流路、筐体部2fと中空糸2eの外周面との間の空間が透析液を流通させ得る透析液流路とされている。なお、ダイアライザ2は、本発明における「体外循環回路に介装され、当該体外循環回路を体外循環する血液に対して所定の医療的作用を施す医療手段」に該当するものである。
血液回路1は、先端に動脈側穿刺針が取り付け可能とされた動脈側血液回路1aと、先端に静脈側穿刺針が取り付け可能とされた静脈側血液回路1bとを有した可撓性チューブから構成されたもので、動脈側血液回路1aの基端がダイアライザ2の血液導入ポート2aに接続されるとともに、静脈側血液回路1bの基端がダイアライザ2の血液導出ポート2bに接続されている。動脈側血液回路1aの途中(血液ポンプP1の配設位置とダイアライザ2との間)には、三方管9(T字管)を介して流路L3が接続されており、当該流路L3の先端には、血液の凝固を抑制するための抗凝固剤を注入するためのシリンジ8が接続されている。
また、動脈側血液回路1aの所定位置(動脈側血液回路1aの先端と血液ポンプP1の配設位置との間)、及び静脈側血液回路1bの所定位置(ダイアライザ2とエアトラップチャンバ5との間)には、それぞれアクセスポート6、7が接続されている。これらアクセスポート6、7は、ゴム材を介して血液回路1内の血液を採取又は当該血液回路1内の血液に薬剤等の液体を注入可能なもので、所謂ゴムボタンと称されるものである。なお、アクセスポート6、7の接続位置は、上記に限定されず、血液回路1における他の位置であってもよい。
さらに、静脈側血液回路1bには、血液回路1を流れる血液に含まれた気泡を空気層で捕集して除去し得るエアトラップチャンバ5が接続されている。かかるエアトラップチャンバ5は、図2〜4に示すように、内部に所定容量の血液を収容可能な収容空間を有するもので、血液等の液体を収容空間内に導入し得る導入口5aと、収容空間内の血液等の液体を導出し得る導出口5bと、圧力センサ(不図示)を接続するための接続口5cとを有して構成されている。そして、静脈側血液回路1b内にて血液が流動すると、導入口5aから導入された血液が所定容量収容され、液面α(図4参照)を境に下部が液層、上部が空気層とされるとともに、液層内の血液に含まれる気泡が空気層側に至り、捕捉可能とされている。
さらに、本透析装置には、ダイアライザ2に透析液を導入する透析液導入チューブL1と、ダイアライザ2から透析液(排液)を導出する透析液導出チューブL2とを取り付け可能とされており、透析液導入チューブL1の先端がダイアライザ2の透析液導入ポート2cに接続されるとともに、透析液導出チューブL2の先端がダイアライザ2の透析液導出ポート2dに接続されている。
またさらに、動脈側血液回路1aの途中には、血液ポンプP1が配設されている。かかる血液ポンプP1は、ステータの内周面内で回転するロータと、ロータに形成された一対のローラとを具備して構成されており、液体の流通方向にロータが回転して動脈側血液回路1aに接続された被しごき用可撓性チューブD1を一対のローラがそれぞれしごくことにより送液可能とされたしごき型ポンプから成る。そして、動脈側穿刺針及び静脈側穿刺針を患者に穿刺した後、血液ポンプP1を駆動させると、動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bにおいて患者の血液を体外循環させ得るようになっている。
また、図1に示すように、被しごき用可撓性チューブD2は、透析液導入チューブL1の途中に接続されるとともに、被しごき用可撓性チューブD3は、透析液導出チューブL2の途中に接続され、装置本体Aに配設されたしごき型ポンプP3にそれぞれ取り付けられる。そして、しごき型ポンプP2の駆動によって収容バッグ4内の透析液をダイアライザ2の透析液流路に導入させるとともに、しごき型ポンプP3の駆動によってダイアライザ2の排液を系外に排出し得るよう構成されている。なお、収容バッグ4は、本透析装置に形成されたフックFに引っ掛けられるとともに、重量計3にてリアルタイムに重量が計測されるよう構成されている。これにより、設定された流量にて透析液をダイアライザ2に供給し、当該ダイアライザ2から透析液を排出させることができる。
ここで、本実施形態においては、血液回路1を体外循環する血液の流路の所定位置に取り付けられ、その体外循環する血液に超音波を発振して赤血球の凝集を分解させ得る凝集分解手段10を具備している。すなわち、血液に超音波を発振してその血液に含まれる赤血球の凝集(電荷による赤血球の集まり)を分解することにより、滞留部に赤血球の凝集塊が留まることを防ぐことができ、体外循環中に血栓が生じてしまうのをより確実に抑制することができるのである。なお、赤血球の凝集の分解は、赤血球が互いに分離するのが好ましいが、凝集が解れれば足りる。
本実施形態に係る凝集分解手段10は、エアトラップチャンバ5及びダイアライザ2における血液の滞留部に取り付けられ、赤血球の凝集に超音波を照射し得るものとされている。なお、本発明における「血液の滞留部」とは、血液の流通方向(上流から下流の向き)に対して血液の流路の径が拡大する部位、血液の流路に段部が形成された部位、又は血液が空気と接触する部位を指すものとする。
エアトラップチャンバ5に取り付けられた凝集分解手段10は、図2〜4に示すように、エアトラップチャンバ5を保持するための保持部Haに取り付けられた超音波振動子10aを有して構成されている。なお、保持部Haは、エアトラップチャンバ5を装置本体Aの所定部位に固定させるためのステーHに取り付けられた部位から成り、当該エアトラップチャンバ5の外周面を挟持し得る左右一対のアーム状部材から成る。
この超音波振動子10aは、保持部Haの内側(エアトラップチャンバ5を挟持する面)に取り付けられ、エアトラップチャンバ5の外周面にそれぞれが当接して配設されており、通電により振動して内部の血液に向かって超音波を発振するようになっている。かかる超音波振動子10aによって、血液の流路の外側から(すなわち、接液せずに)超音波を発振して赤血球の凝集を分解させることができる。なお、この場合の超音波振動子10aは、図4に示すように、液面αより僅か下部の液層(すなわち、血液が空気と接触する部位)に向かって超音波を発振し得るよう設定するのが好ましい。
ダイアライザ2に取り付けられた凝集分解手段10は、図5〜7に示すように、ダイアライザ2を保持するための保持部Gaに取り付けられた超音波振動子10aを有して構成されている。なお、保持部Gaは、ダイアライザ2を装置本体Aの所定部位に固定させるためのステーGに取り付けられた部位から成り、当該ダイアライザ2の外周面を挟持し得る左右一対のアーム状部材から成る。
この超音波振動子10aは、保持部Gaの内側(ダイアライザ2を挟持する面)に取り付けられ、ダイアライザ2の外周面にそれぞれが当接して配設されており、通電により振動して内部の血液に向かって超音波を発振するようになっている。かかる超音波振動子10aによって、血液の流路の外側から(すなわち、接液せずに)超音波を発振して赤血球の凝集を分解させることができる。なお、この場合の超音波振動子10aは、図7に示すように、筐体部2fにおける血液導入ポート2a側の部位であって、固定部材2gが形成された部位の僅か上部(すなわち、血液の流路の径が拡大する部位、或いは血液の流路に段部が形成された部位)に向かって超音波を発振し得るよう設定するのが好ましい。
ところで、凝集分解手段10にて発信される超音波は、30kHz〜5MHz程度の周波数とするのが赤血球の凝集の分解効果が高く好ましい。また、複数の凝集分解手段10が同一の周波数の超音波を発振させるものの他、互いに異なる周波数の超音波を発振させるものとしてもよく、その場合、赤血球の凝集が複数の周波数の超音波で分解されるので、分解可能な範囲を広げることができる。さらに、超音波を照射する方向を互いに直交する方向としてもよく、その場合、赤血球の凝集の分解効果をより高めることができる。
本実施形態によれば、血液回路1を体外循環する血液の流路の所定位置に取り付けられ、当該血液の流路内の血液に超音波を発振して赤血球の凝集を分解させ得る凝集分解手段10を具備したので、血液回路1を体外循環する血液に血栓が生じてしまうのを十分に抑制することができる。特に、凝集分解手段10が取り付けられる所定位置は、血液の流路の径が拡大する部位、血液の流路に段部が形成された部位、又は血液が空気と接触する部位から成る血液の滞留部であるので、より効果的に赤血球の凝集を分解させることができ、血液回路1を体外循環する血液に血栓が生じてしまうのをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態に係る凝集分解手段10は、ダイアライザ2(血液浄化手段)における滞留部に取り付けられたので、ダイアライザ2(血液浄化手段)における赤血球の凝集をより効果的に分解させることができる。さらに、本実施形態においては、血液回路1に接続され、当該血液回路1を流れる血液に含まれた気泡を空気層で捕集して除去し得るエアトラップチャンバ5を具備するとともに、凝集分解手段10は、当該エアトラップチャンバ5における滞留部に取り付けられたので、エアトラップチャンバ5における赤血球の凝集をより効果的に分解させることができる。
またさらに、本実施形態に係る凝集分解手段10は、血液の流路の外側から超音波を発振し得る超音波振動子10aを有するので、体外循環する血液に接触させることなく超音波を発振させて赤血球の凝集を分解させることができる。すなわち、超音波振動子を体外循環する血液に接触(接液)させつつ超音波を発振させる場合、その超音波振動子が血液の流通の妨げとなって滞留部を新たに生じさせてしまうのに対し、本実施形態の如く超音波振動子10aを接液させず超音波を発振させれば、滞留部を生じさせてしまうのを防止することができるのである。なお、本実施形態によれば、上記の如き血液浄化装置の効果を有した体外循環回路を提供することができる。
次に、本発明の医療用装置が適用される他の実施形態について説明する。
本実施形態に係る医療用装置は、人工肺装置に適用されたもので、図8に示すように、静脈回路11a及び動脈回路11bを有する体外循環回路11と、静脈血貯血槽12と、ポンプ回路13と、送血ポンプ14と、人工肺15と、送血フィルタ16とを有して構成されている。静脈回路11a(脱血回路)は、脱血カニューレ(不図示)から静脈血貯血槽12までの回路をいい、動脈回路11b(送血回路)は、人工肺15の出口から送液カニューレ(不図示)までの回路をいう。また、ポンプ回路13は、静脈血貯血槽12の出口から人工肺15の入口までの回路をいう。
静脈血貯血槽12は、脱血した血液を貯血するために使用するもので、送血フィルタ16(動脈フィルタ)は、血液中の空気及び異物を除去するために使用するものである。送液ポンプ14は、しごき型ポンプから成り、静脈血貯血槽12と人工肺15との間に配設される。また、人工肺15は、静脈血のガス交換を行うもので、熱交換器が取り付けられたもの或いは当該熱交換器が取り付けられていないものがある。なお、人工肺15は、本発明における「体外循環回路に介装され、当該体外循環回路を体外循環する血液に対して所定の医療的作用を施す医療手段」に該当するものである。
ここで、本実施形態においては、先の実施形態と同様、血液回路1を体外循環する血液の流路の所定位置に取り付けられ、その体外循環する血液に超音波を発振して赤血球の凝集を分解させ得る凝集分解手段を具備しており、当該凝集分解手段は、例えば静脈血貯血槽12、人工肺15または送血フィルタ16に取り付けられている。なお、凝集分解手段は、先の実施形態と同様のものであるため、構成や機能等の詳細な説明を省略する。かかる凝集分解手段により、血液に超音波を発振してその血液に含まれる赤血球の凝集(電荷による赤血球の集まり)を分解することにより、滞留部に赤血球の凝集塊が留まることを防ぐことができ、体外循環中に血栓が生じてしまうのをより確実に抑制することができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、超音波を発振して赤血球の凝集を分解させ得る凝集分解手段10を他の所定位置(例えば、アクセスポート6、7、又は三方管9等)に取り付けるようにしてもよい。また、凝集分解手段10は、血液の滞留部に取り付けられるのが好ましいが、赤血球の凝集が生じ得る他の任意部位に取り付けるようにしてもよい。なお、第1の実施形態においては、ダイアライザ2に代えて他の血液浄化手段(ヘモフィルタ、血漿分離器、血液吸着器等)としてもよく、適用される血液浄化治療は、透析治療に限定されず、患者の血液を体外循環させつつ浄化する他の治療のための血液浄化装置であってもよい。また、血液を体外循環させる他の回路、装置に適用してもよい。
保持部の所定位置に取り付けられ、体外循環回路を体外循環する血液の流路内の血液に超音波を発振して赤血球の凝集を分解させ得る凝集分解手段を具備するとともに、凝集分解手段は、保持部に所定の部材又は医療手段が保持された状態で、血液の流路の径が拡大する部位、血液の流路に段部が形成された部位、又は血液が空気と接触する部位から成る血液の滞留部に向かって超音波を発振し得る医療用装置であれば、他の機能が付加されたもの等であってもよい。
1 血液回路(体外循環回路)
1a 動脈側血液回路
1b 静脈側血液回路
2 ダイアライザ(血液浄化手段)(医療手段)
3 重量計
4 収容バッグ
5 エアトラップチャンバ
6、7 アクセスポート
8 シリンジ
9 三方管
10 凝集分解手段
10a 超音波振動子
11 体外循環回路
12 静脈血貯血槽
13 ポンプ回路
14 送血ポンプ
15 人工肺
16 送血フィルタ
P1 血液ポンプ

Claims (6)

  1. 患者の血液を体外循環させ得る体外循環回路と、
    該体外循環回路に介装され、当該体外循環回路を体外循環する血液に対して所定の医療的作用を施す医療手段と、
    前記体外循環回路に接続された所定の部材と、
    前記所定の部材又は前記医療手段を保持して所定部位に固定させる保持部と、
    を具備した医療用装置において、
    前記保持部の所定位置に取り付けられ、前記体外循環回路を体外循環する血液の流路内の血液に超音波を発振して赤血球の凝集を分解させ得る凝集分解手段を具備するとともに、前記凝集分解手段は、前記保持部に前記所定の部材又は医療手段が保持された状態で、血液の流路の径が拡大する部位、血液の流路に段部が形成された部位、又は血液が空気と接触する部位から成る血液の滞留部に向かって超音波を発振し得ることを特徴とする医療用装置。
  2. 前記体外循環回路は、動脈側血液回路及び静脈側血液回路を有するとともに、当該動脈側血液回路の先端から静脈側血液回路の先端まで患者の血液を体外循環させ得るものとされ、且つ、前記医療手段は、前記体外循環回路の動脈側血液回路及び静脈側血液回路の間に介装されて当該体外循環回路を流れる血液を浄化し得る血液浄化手段から成ることを特徴とする請求項1記載の医療用装置。
  3. 前記体外循環回路は、動脈回路及び静脈回路を有するとともに、当該動脈回路の先端から静脈回路の先端まで患者の血液を体外循環させ得るものとされ、且つ、前記医療手段は、前記体外循環回路の動脈回路及び静脈回路の間に介装された人工肺から成ることを特徴とする請求項1記載の医療用装置。
  4. 前記所定の部材は、前記体外循環回路に接続され、当該体外循環回路を流れる血液に含まれた気泡を空気層で捕集して除去し得るエアトラップチャンバから成ることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の医療用装置。
  5. 前記凝集分解手段は、前記所定の部材又は医療手段の外周面に当接して配設され、血液の流路の外側から超音波を発振し得る超音波振動子を有することを特徴とする請求項1〜の何れか1つに記載の医療用装置。
  6. 請求項1〜の何れか1つに記載の医療用装置における前記凝集分解手段が取り付けられたことを特徴とする体外循環回路。
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