JPS5944267B2 - ライナ−付金属容器蓋及びその製造法 - Google Patents

ライナ−付金属容器蓋及びその製造法

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JPS5944267B2
JPS5944267B2 JP54161435A JP16143579A JPS5944267B2 JP S5944267 B2 JPS5944267 B2 JP S5944267B2 JP 54161435 A JP54161435 A JP 54161435A JP 16143579 A JP16143579 A JP 16143579A JP S5944267 B2 JPS5944267 B2 JP S5944267B2
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liner
thermoplastic polymer
temperature
container lid
adhesion
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光弘 酒本
剛 国本
紘幸 小田
文雄 森
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NIPPON CROWNCORK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、金属製容器蓋殻体の内外面が熱可塑性重合体
層で被覆され、且つ密封用のライナーが内面の熱可塑性
重合体層を介して熱接着されたライナー付容器蓋及びそ
の製造法に関する。
オレフィン系樹脂ライナーを金属製容器蓋殻体に熱接着
させるためのプライマーとして、本発明者等の提案にか
かる特公昭54−11836号公報及び特開昭54−7
1180号公報には、塗膜形成性ベース樹脂に酸化ポリ
エチレン或いは酸変性オレフィン樹脂を分散させたプラ
イマーが開示されている。
このプライマーは、特定の混合溶媒の塗料の形で施され
、金属基体表面側にベース樹脂が、また接着されるべき
オレフィン系樹脂ライナー側に酸化ポリエチレン或いは
酸変性オレフィン樹脂が夫々優先的に分布した多層分布
構造が形成され、これにより耐剥離性と耐腐食性との組
合せに優れたライナー付容器蓋が形成される。しかしな
がら、上述したプライマー塗膜の形成に際しては、格別
の溶剤が必要であり、しかも石油資源の枯渇化傾向に伴
なつて溶剤の価格は年々高価になるのを避け得ない。ま
た、塗膜の形成に際して溶媒の除去と塗膜の焼付とが必
要となり、格別の焼付炉と熱エネルギーとが必要となる
。更に、使用した溶剤をそのまま大気中に放出させるこ
とは公害の面で許されず、この溶剤を回収するために、
高価で面倒な設備が必要となる。金属製基質の両表面に
線状ポリエステルの如き熱可塑性重合体のフイルムを熱
融着させ、この被覆構造物を容器蓋殼体(こ成形するこ
とも既に米国特許第4143790号明細書に提案され
ているが、密封用のライナーを前記熱可塑性重合体の被
膜を介して容器蓋殼体内に熱接着させる場合には致命的
な欠陥を生じることがわかつた。
即ち、容器蓋殼体内へのライナーの接着は生産性の点で
、ライナー形成用の樹脂の塊りを溶融状態においてポン
チで押圧し、殼体への熱接着と所定のライナー形状への
成形とを同時に行うことが望ましいが、この工程におい
てライナーの熱接着が確実に行われる様な条件下では容
器蓋殼体の外面に存在する熱可塑性重合体の保護被膜が
容器蓋殼体から屡々容易に剥離し、剥離が生じないとし
ても、被膜の殼体への密着の程度が著しく低下し、実際
にびん詰等の形で長期保存した場合、充分な耐腐食性が
得られず、また容器蓋の外観が不良となるという欠点を
生ずるのである。
本発明者等は、容器蓋殼体の内面最外層を構成する重合
体被覆としてライナーに対して熱融着可能な熱可塑性重
合体、及び容器蓋殼体の外面最外層を構成する重合体被
覆として前記内面最外層を構成する重合体の粘着開始温
度よりも少くとも10℃高い粘着開始温度を有する熱可
塑性重合体をそれぞれ選択することにより、殼体の外面
最外層の熱可塑性重合体の温度がその粘着開始温度より
も低くなる温度条件下にライナーの殼体への熱接着とラ
イナー形状への成形とが可能となること及びこれにより
ライナーの殼体への接着力を充分高いレベルに維持しな
がら前述した欠点、即ち外面保護被膜の剥離傾向や密着
力の低下傾向が有効に解消されることを見出した。
即ち本発明の目的は、金属製の容器蓋殼体の内外面が熱
可塑性重合体の保護被覆で覆れており、しかもライナー
の接着性と外面被覆の耐剥離性乃至は密着性に優れたラ
イナー付容器蓋を提供するにある。
本発明の他の目的は、塗装やこれに伴う塗膜の焼付けを
必要とせずに容器蓋殼体の被覆とライナーの熱接着とを
行うことが可能なライナー付容器蓋の製造方法を提供す
るにある。
本発明の更に他の目的は、ライナーの接着性、保護被覆
の密着性、優れた外観特性、耐ダステイング性及び耐腐
食性の組み合わせに優れたライナー付容器蓋及びその製
造法を提供するにある。
本発明によれば、内外面に高分子被膜層を有する金属製
容器蓋殼体と、該殼体の内側に施されたライナーとから
成る容器蓋において、前記ライナーと隣接する高分子被
膜層と外面最外層被膜とは、熱可塑性重合体から形成さ
れ、前記ライナーと隣接する高分子被膜層は、外面最外
層を構成する熱可塑性重合体の粘着開始温度よりも少な
くとも10℃低い粘着開始温度を有し且つ前記ライナー
と熱融着可能な熱可塑性重合体で形成され、且つ前記ラ
イナーは前記低粘着開始温度の熱可塑性重合体層を介し
て殼体に熱接着されていることを特徴とするライナー付
金属容器蓋が提供される。
本発明によれば更に、両方の表面が高分子被膜で被覆さ
れ、この高分子被膜の少なくとも最外層が熱町塑性重合
体から成り且つ一方の最外層を構成する熱可塑性重合体
の粘着開始温度が他方の最外層を構成する熱可塑性重合
体の粘着開始温度よりも少なくとも1『C低い被覆金属
基体を、前記低粘着開始温度の熱可塑性重合体層が内側
となるように容器蓋殼体に成形し、この容器蓋殻体の内
側にライナー形成用の熱可塑性樹脂を供給し、外面最外
層の熱可塑性重合体の温度がその粘着開始温度よりも低
く且・つ内面最外層の熱可塑性重合体の温度がその粘着
開始温度以上となる条件下にライナーの殼体への熱接着
とライナー形状への成形とを行うことを特徴とするライ
ナー付金属容器蓋の製造法が提供される。
本明細書において粘着開始温度とは、熱可塑性重合体層
が加熱された金属基体に粘着し始める温度として定義さ
れ、この温度は具体的には熱可塑性重合体のフイルムを
金属基質上に1009/CTlの圧力下に接触させ、フ
イルムが金属基質上に融着する温度の下限値を記録する
ことにより求められる。
通常の結晶性重合体の場合にはこの粘着開始温度は融解
に伴う吸熱ピークの立ち上がり温度にほぼ対応しており
、一方明確な融点を示さない重合体例えば非晶質重合体
の場合(こは、環球法(JIS−K−2531)による
軟化点にはぼ対応している。本発明の重要な特徴は、既
に前述した通り容器蓋殼体の内面最外層を構成する熱可
塑性重合体の粘着開始温度をT1、容器蓋殼体の外面最
外層を構成する熱可塑性重合体の粘着開始温度T2とし
た時、下記式特に を満足する様に両熱可塑性重合体を選択し、外面最外層
の熱可塑性重合体の温度がその粘着開始温度T2よりも
低く且つ内面最外層の熱可塑性重合体の温度がその粘着
開始温度T1以上となる条件下にライナーの殼体への熱
接着とライナー形状への成形を行うことにある。
本発明において上述した熱可塑性重合体層の選択及び組
み合わせ並びに熱接着温度条件の設定により外面最外層
の重合体被膜の剥離傾向や密着力の低下傾向が有効に解
消されることの正確な理由は未だ充分には明らかでない
が、次のようなものと推定される。
熱可塑性重合体で被覆された金属素材を打抜き成形、絞
り成形等により容器蓋形状に成形する時には金属素材上
の重合体層はその加工の程度に応じて一定の歪を受ける
。この歪の程度は容器蓋殼体の外面樹脂層において特に
そのカール加工部等において著しいものと思われる。こ
の様な歪を受けた外面被覆重合体層がその重合体の粘着
開始温度以上の温度に加熱されるとその歪を緩和する傾
向が重合体層内に生じ、これにより重合体層と殼体基質
との間で剥離傾向や密着力の低下傾向が生ずるものと思
われる。これに対して本発明によれば、内面最外層を構
成する熱可塑性重合体が、ライナー樹脂に対して熱融着
性でしかも外面最外層を構成する熱可塑性重合体の粘着
開始温度よりも充分に低い粘着開始温度を有する様に選
択されるためライナーの熱接着及び成形に際して外面最
外層の構成重合体がその粘着開始温度以上の温度に加熱
されるのを防止でき、これにより外面最外層樹脂の剥離
傾向や密着力の低下傾向或いは更に金属製殼体外面の腐
食傾向が有効に解消されるものと認められる。のみなら
ず、外面最外層を構成する熱可塑性重合体として粘着開
始温度の高いものを使用することは作業性及び容器蓋の
外観特性の上でも顕著な利点をもたらす。
即ち、ライナーの殼体への熱接着及び成形操作時におい
て外面被覆重合体層がアンビルの様な支持具に粘着する
傾向を抑制出来、これにより外面被覆重合体層を平滑で
傷のない状態に保持することが可能となる。外面被覆重
合体層の支持具への粘着傾向は、この支持具を例えば著
しく強制水冷することによりある程度は防止できるであ
ろうが、この場合には容器蓋殼体内に施されるライナー
自体の温度も低下するため、ライナーと内面被覆重合体
層との熱接着が不完全なものとなつたり、或いはライナ
ーの所定形状への成形が困難となり、たとえ成形が可能
であつても成形温度が低下することによつてライナーに
望ましくない分子配向が賦与され、ライナーのストレス
クラツキング(環境応力亀裂)の原因となる。本発明に
よれば、この様な支持具の極度の冷却も不要となり、ラ
イナーの熱接着不良やライナーのストレスクラツキング
の問題も有効に解消される。更に容器蓋殼体の保護被覆
樹脂層として熱可塑性重合体を用いることは、耐ダステ
イング性の上でも顕著な利点をもたらす。従来王冠等の
保護被覆に用いられている熱硬化性保護被覆層は、硬質
である反面として強靭性に欠け、ホツパ一等での撹拌或
いは移送時に保護被覆層が微細な薄片となつて削り取ら
れる現象(ダステイング)を生じ易いが、本発明で使用
する熱可塑性重合体は強靭性に優れており、この様なダ
ステイングを生じる傾向が殆んどない。更にまた本発明
においては、熱可塑性重合体を保護被覆層とするため、
この被覆構造物は、所謂イクストルージヨンコーテイン
グとして知られる方法により溶融物の形で容器蓋殼体形
成用の金属素材上に直接施すか或いはフイルム、粉末等
の形で前記素材の表面に施した後その場で融着させるか
或いは更に所謂サンドイツチラミネーシヨン或いはドラ
イラミネーシヨンとして知られている方法で熱可塑性重
合体のフイルムと前記素材とを貼り合わせることにより
容易に形成され、高価でしかも大気汚染の原因となる溶
剤を一切使用することなしに、また焼付等の工程を必要
とせずに、塗膜欠陥のない一定特性の保護被覆層を容器
蓋形成用の金属素材上に形成することが可能となる。
本発明の容器蓋の製造に用いる被覆金属素材を示す第1
図}こおいて金属基質1の一方の表面、即ち容器蓋殻体
の内面となるべき面には施すべきライナーに対して熱融
着性を示す低粘着開始温度の熱可塑性重合体層2が、必
要によりベース被覆層(図示せず)を介して設けられて
いる。また金属基質1の他方の表面、即ち容器蓋殼体の
外面となるべき面には前記重合体層2の粘着開始温度T
1よりも少くとも10℃高い粘着開始温度T2を有する
熱可塑性重合体層3が必要により接着剤層乃至はベース
被覆層4を介して設けられている。容器蓋形成用の金属
素材1としては、シート状の表面未処理鋼(ブラツクプ
レート)、表面処理鋼、アルミニウムの如き軽金属が使
用される。表面処理鋼の適当な例としては、リン酸処理
、クロム酸処理等の化学処理や、電解クロム酸処理、電
気スズメツキ等の電解処理、熔融錫メツキ処理等の熔融
メツキ処理を箔乃至はシート状の鋼の表面に行つたもの
を挙げることができる。外面最外層を構成する熱可塑性
重合体層3としては、粘着開始温度が高く、強靭性等の
機械的性質、耐腐食性、耐薬品性等の化学的性質に優れ
たフイルム形成能を有する熱可塑性重合体、例えば熱可
塑性ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポ
リスルホン、ポリイミド等が使用される。
これらの熱可塑性重合体の内でも熱可塑性ポ〔りエステ
ルは、被覆構造体とした時容器蓋殼体への成形加工性に
特に優れており、更に耐腐食性にも優れているため本発
明の目的に最も好適な外面被覆用の熱可塑性重合体であ
る。熱可塑性ポリエステルとしては、加工性、耐腐食性
及び機械的性質の点で、オルトクロルフエノール中1.
0g/100m1の濃度で且つ30℃で測定したインヒ
ーレントビスコシテイ〔ηInh〕が0.7乃至2.8
の範囲にあり、且つ2塩基酸成分の少くとも45モル弊
、特に66モル%以上がテレフタル酸から成るホモポリ
エステル、コポリエステル或いはポリエステルエーテル
が望ましい。
これらの熱可塑性ポリエステル類は単独の層として或い
は多層構成の形で容器蓋殼体の外面となるべき金属素材
面に施すことができる。金属素材面に直接熱接着させる
目的にはグリコール成分の少なくとも45モル%、一層
好適には55モル%以上がテトラメチレングリコールか
ら成り、且つ二塩基酸成分の少なくとも66モル%、一
層好適瘉こは85モル弊以上がテレフタル酸から成つて
いるポリエステル或いはポリエステルエーテルを用いる
ことが望ましい。このポリエステル又はポリエステルエ
ーテルは、一般に下記式式中、R,は2価の炭化水素基
であつて、該炭化水素基R1の少なくとも66モル%は
p−フエニレン基であり、R2及びR3の各々は、2価
の脂肪族炭化水素基であつて、R2とR3とは同一でも
異なつていてもよく、基R2及びR3の少なくとも45
モル%はテトラメチレン基であり、p及びqは1以上の
数であり、m及びnはゼロ又は1以上の数であつて、m
及びnの一方がゼロであるときは他の一方は1以上の数
であるものとする。
の単位から成つている。上記一般式において、2価の炭
化水素基R1 としては、炭素数2乃至13の直鎖また
は分岐鎖のアルキレン基、炭素数4乃至12のシクロア
ルキレン基、及び炭素数6乃至15のアリーレン基から
成ることができる。
塗膜の耐押出性や機械的性質の点からは、全ての2価炭
化水素基R1はアリーレン基であることが最も好ましい
が、全2価炭化水素基R1の34モル%迄を前記アルキ
レン基又はシクロアルキレン基で置換することは許容で
きる。p−フエニレン基以外のアリーレン基としては、
例えばo−又はm−フエニレン基、ナフチレン基、及び
式式中、R4は直接結合、或いは−O−、− CH2−
、−CH(CH)3−、− C( CH3)2 −、又
は−NH一基等の2価の橋絡基を表わす。
の基を挙げることができる。
また、アルキレン基R2及びR3としては、炭素数2乃
至13のアルキレン基を挙げることができるが、このう
ちでも直鎖アルキレン基が好ましい。
尚2価の脂肪族炭化水素基としては、全グリコール成分
の55モル弊を越えない範囲でアルキレン基以外の基、
例えばo−、m一又はp−キシリレン基、1,4−ジメ
チレンシクロヘキシレン基等の芳香族環或いは飽和環を
中間介在基として含む脂肪族炭化水素が含有されていて
も差支えないO本発明に用いるポリエステル又はポリエ
ステルエーテルにおいて、グリコール類は、(a)全て
二塩基酸と結合した形、即ちエステル反復単位の形で含
有されていても或いは、(b)全てエステルエーテル反
復単位の形で含有されていてもよく、また(c)一部が
エステル反復単位の形で、残りの一部がポリエーテルグ
リコールと二塩基酸と結合した形、即ちエステルエーテ
ル反復単位の形で含有されていてもよい。
前記(a)の場合、一般式(1)においてエステルエー
テル単位の反復数nはゼロであるか或いはエステルエー
テル単位中のpは1であり、ポリエステルはホモポリエ
ステル又はコポリエステルであつて、全てエステル反復
単位から成る。
このようなポリエステル及びコポリエステルの適当な例
は次の通りである。ポリテトラメチレン・テレフタレー
ト、 ポリテトラメチレン/エチレン・テレフタレート、ポリ
テトラメチレン・テレフタレート/イソフタレート、ポ
リテトラメチレン/エチレン・テレフタレート/イソフ
タレート、ポリテトラメチレン/エチレン・テレフタレ
ート/ヘキサヒドロテレフタレート。
前記(b)の場合、一般式(1)において、エステル単
位の反復数mはゼロであると共にエーテル単位の反復数
は2以上の数であり、このポリエステルエーテルは、エ
ステルエーテル単位(B)のみを含有する。
エーテル単位の反復数pはポリエーテルグリコールの平
均分子量が200乃至4000の範囲となるように選択
するのが望ましく、このうちでも分子量が400乃至2
000の範囲となるようにpを選択するのがよい。この
ようなポリエステルエーテルの適当な例は次の通りであ
る。ポリオキシテトラメチレン・テレフタレート、ポリ
オキシテトラメチレン/オキシエチレン・テレフタレー
ト、ポリオキシテトラメチレン/オキシエチレン・テレ
フタレート/イソフタレート。
本発明の前記(c)の態様においては、前記一般式(1
)においてm及びnは共に1以上の数であると共にpは
2以上の数である。
この場合、エステル単位(4)とエステルエーテル単位
(B)との結合形式には特に制限はなく、この重合体は
一般式で示すようなプロツク共重合体でも、或いは一般
式で示すようなランダム共重合体の形でもよい。
エステルエーテル単位(B)中のエーテル単位の反復数
pはポリエーテルを構成するグリコールの炭素数(基R
3の炭素数)によつても相違するが、一般にはポリエー
テルグリコールの平均分子量が200乃至4000の範
囲となるように、このうちでも平均分子量が400乃至
2000の範囲となるようにpを選択するのがよい。本
発明の前記(c)のポリエステルエーテル型の重合体を
用いる態様において、テトラメチレングリコール成分は
ポリエーテルの形でエステルエーテル単位(ト)の中に
組込むことができ、或いはエステルの形でエステル単位
(4)に組込むこともできる。
勿論、これら2つを組合せた形を採用することもできる
。重要なことは、ポリエーテルグリコールの形で組込ま
れるものをも含めて全グリコール成分の少なくとも45
モル?、好適には55モル?以上がテトラメチレングリ
コールから成ることである。尚、本明細書において、ポ
リエーテルグリコールの重合度がpである場合には、こ
のポリエーテルグリコールをpモルのグリコールと考え
て計算するものとする。このようなコポリエステルの適
当な例は次の通りである。
テトラメチレンテレフタレート/ポリオキシテトラメチ
レンテレフタレート共重合体、テトラメチレンテレフタ
レート/ポリオキシエチレンテレフタレート共重合体、
エチレンテレフタレート/ポリオキシテトラメチレンテ
レフタレート共重合体、テトラメチレンテレフタレート
/ポリオキシテトラメチレンテレフタレート/ポリオキ
シエチレンテレフタレート共重合体、ポリテトラメチレ
ンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコール・プ
ロツク共重合体、ポリテトラメチレンテレフタレート/
ポリテトラメチレングリコール/ポリエチレングリコー
ルプロツク共重合体、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト/ポリプロピレングリコール/ポリテトラメチレング
リコール/ポリエチレングリコール・プロツク共重合体
本発明に使用するこのポリエステル又はポリエステルエ
ーテルは、エステル単位とエステルエーテル単位との組
成比やその結合の仕方によつても相違するが、130乃
至250℃、特に望ましくは150乃至235℃の粘着
開始温度を有することが塗膜の耐熱性と熱接着性とのバ
ランスの上で望ましい。粘着開始温度が250℃よりも
高いポリエステル又はポリエステルエーテルは、金属基
体への熱融着に際して、ポリマーの熱劣化が生じる場合
があり、また、ポリエステルの融着乃至冷却に長い時間
を要することもあつて塗装乃至被覆の能率の点で好まし
くなく、またこのようなポリエステルは概して塗膜の加
工性に欠ける。一方、粘着開始温度が13『Cよりも低
いポリエステルやポリエステルエーテルは塗膜のプロツ
キングを生じる場合があり、また塗膜の耐抽出性や耐熱
性の点で欠陥が生じる場合がある。外面最外層被膜によ
り高度の機械的強度や平滑性、光沢、透明性、耐熱性、
寸法安定性、耐久性等の特性が要求される場合には上述
したテトラメチレングリコール単位含有ポリエステル類
の層を接着剤層乃至はベース被覆層4とし、このベース
被覆層4を介して2軸延伸ポリエステルフイルムを外面
被覆層3として設ける。
2軸延伸ポリエステルフイルムとしては、反復単位の少
くとも95モル%以上がエチレンテレフタレート単位か
ら成るものが好適である。
前述したポリエステル等の熱可塑性樹脂は任意の手段で
金属基質上に施すことができる。
例えば、このポリエステル等の熱可塑性樹脂類は、金属
素材の表面に熔融した状態で薄い膜状に押出すことから
成る所謂エクストルージヨンラミネーテイングと呼ばれ
る方法で施こすことができる。この際、ポリエステル等
の熱可塑性樹脂は、塗膜状態での加工性は勿論のこと、
熔融状態での加工性にも優れていることから、樹脂の押
出温度及び金属基質の移動速度を調節することにより、
例えば10ミクロン或いはそれ以下の極めて薄いコーテ
イング層を設けることが可能である。或いは、上述した
ポリエステルをTダイ法、インフレーシヨン法等のそれ
自体公知の製膜法によつて、フイルムの形に押出成形し
、このフイルムを金属基質の表面に融着させることもで
きる。或いは更に、前述したポリエステルをそれ自体公
知の手段で粉末に成形し、この粉末状ポリエステルを、
流動浸漬法、静電塗装法、粉末溶射法等の手段で金属基
質に施こすことができる。また外面被覆を多層構成にす
る場合には、同時押出工クストルージヨンラミネーシヨ
ンやサンドイツチラミネーシヨン或いは共押出フイルム
の熱接着を利用することができる。この際テトラメチレ
ングリコール単位含有ポリエステル接着剤層を溶融乃至
は軟化させて、2軸延伸ポリエステルフイルムの分子配
向が実質的に緩和されない条件下で金属基質への被覆を
行うこともできる。ポリエステル類を金属基質に融着さ
せるに先立つて、それ自体周知の手法に従い、金属基質
の表面を脱脂処理し、或いは金属基質の表面に、チタン
酸エステル、イソシアネート化合物等のアンカーリング
剤を塗布することも可能であるが、本発明によれば、こ
のようなアンカーリング剤の使用は一般に必要でないこ
とを了解されるべきである。
内面最外層2を構成する熱可塑性重合体は、用いるライ
ナー樹脂へ熱融着性を示し、且つ外面最外層4を構成す
る熱可塑性樹脂の粘着開始温度よりも少くとも10℃低
い粘着開始温度を有する熱可塑性重合体でなければなら
ない。用いるライナー樹脂は、衛生的特性及び弾性等の
性質からオレフイン系樹脂であることが好ましく、この
オレフイン系樹脂に対して熱融着性を示す樹脂として変
性オし/フイン樹脂及び変性オレフイン樹脂含有熱可塑
性樹脂組成物が好適に使用される。
変性オレフイン樹脂としては、極性基を0.01乃至2
00meq/1009重合体、特に0.1乃至150m
eq/1009重合体の濃度で含有する変性オレフイン
樹脂、一層好適には結晶化度が50%以上のものが使用
される。
ここで結晶化度とは、ジヤーナル・オブ・ポリマー・サ
イエンス(J・POlym−Sci.)第18巻、17
〜26頁、1955年(S.L.Aggarwalan
dG.D.Til−1ey)に記載されているX一線回
折法による結晶化度を意味する。本発明においで、変性
オレフイン樹脂としては、それ自体公知の極性基含有エ
チレン系不飽和単量体をグラフト共重合、プロツク共重
合、ランダム共重合或いは末端処理等の手段でオレフイ
ン樹脂の主鎖又は側鎖に導入したものの内、前記条件を
満足するものが使用される。
極性基含有エチレン系不飽和単量体としては、カルボン
酸、カルボン酸塩、カルボン酸無水物、カルボン酸エス
テル、カルボン酸アミド乃至イミド、アルデヒド、ケト
ン等に基ずくカルボニル(−C−)基:シアノ(−C…
N)基:ヒドロキシル基;エーテル基;オキシラン(−
C−C−)環等を有するエチレン系不飽和単量体の1種
又は2種以上の組合せを使用することができ、その適当
な例は次の通りである。
(1)カルボニル含有単量体 1−Aエチレン系不飽和カルボン酸: アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、5−ノルボルネ
ン−2,3−ジカルボン酸。
1−Bエチレン系不飽和無水カルボン酸:無水マレイン
酸、無水シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジ
カルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸。
1−Cエチレン系不飽和エステルリ アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、マレイン酸モノ又はジ・エチル、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニノレ。
1−Dエチレン系不飽和アミド乃至イミドリアクリルア
ミド、メタクリルアミド、マレイミ ド。
1−Eエチレン系不飽和アルデヒド乃至ケトンリアクロ
レイン、メタクロレイン、ビニルメチルケトン、ビニル
ブチルケトン。
(2)シアノ基含有単量体: アクリロニトリル、メタクリロニトリル。
(3)ヒドロキシ基含有単量体: γ−ヒドロキシメタクリル酸プロピル、β−ヒドロキシ
アクリル酸エチル。
(4)エーテル基含有単量体: ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリル
エチルエーテル。
(5)オキシラン環含有単量体: グリシジルアタリレート、グリシジルメタクリレート、
グリシジルビニルエーテル。
本発明においては、上述した単量体の内でも、エチレン
系不飽和カルボン酸或いはエチレン系不飽和無水カルボ
ン酸が特に好適であり、これらの単量体は単独で、或い
はその他の単量体との組合せでオレフイン樹脂の変性に
使用される。
これらの極性基含有単量体は、極性基の濃度が前述した
範囲となり且つ変性オレフイン樹脂の結晶化度が少なく
とも50%となるようにオレフイン樹脂の主鎖又は側鎖
に結合される〇オレフインとしては、エチレン、プロピ
レン、ブテン−1、ベンゼン−1、4−メチルベンゼン
−1等の1種又は2種以上の組合せが挙げられる。
前述した条件を満足するように、オレフイン樹脂を変性
するためには、例えばグラフト処理の場合には、原料た
るオレフイン樹脂としては、結晶化度が50%よりも高
いオレフイン樹脂を選び且つオレフイン樹脂の結晶化度
が50%よりも低くならない条件下にグラフト処理を行
うことが必要である。このために、幹ポリマーとしては
、高密度ポリエチレンやアイソタクテイツクポリプロピ
レン、或いはエチレン−プロピレン共重合体の内高結晶
性のものが好適に使用され、更に結晶化度の低下が実質
上生じないような温和なグラフト条件下では、中密度ポ
リエチレンや低密度ポリエチレンの内、結晶化度が50
%よりも高いものをも使用し得る。上述したグラフト処
理は、上述した制限を除けば、それ自体公知の条件下に
行うことができる。
例えば、オレフイン樹脂から成る幹ポリマーと極性基含
有エチレン系不飽和単量体とを、ラジカル開始剤或いは
ラジカル開始手段の存在下に接触させることlこより、
容易に変性オレフイン樹脂とすることができる。幹ポリ
マーと単量体とは、均一溶液系、固一液乃至は固一気不
均質系、熔融均質系で接触させることができる。開始剤
としては、ジクミルパーオキシド、t−ブチルヒドロパ
ーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、ジラウロイル
パーオキシド等の有機過酸化物や、アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビスイソプロピオニトリル等のアゾニト
リル類等がそれ自体公知の触媒量で使用される。ラジカ
ル開始手段としては、X−線、γ一線、電子線等のイオ
ン化放射線;紫外線或いは紫外線と増感剤との組合せ;
混練り(素練り)や超音波照射等の機械的ラジカル開始
手段等が使用される。例えば、均一溶液系の反応では、
オレフイン樹脂、単量体及び開始剤を、トルエン、キシ
レン、テトラリン等の芳香族溶媒に溶解させてグラフト
を行ない、生成する変性オレフイン樹脂を沈澱として回
収する。
また、不均一系の反応では、オレフイン樹脂の粉末と単
量体或いは単量体の稀釈液とを、イオン化放射線の照射
下に接触させてグラフトを行なう。更に均一熔融系の反
応では、オレフイン樹脂、単量体或いは更に開始剤のブ
レンド物を、押出機或いは二ーダ一等で熔融混練して、
変性オレフイン樹脂とする。これら何れの場合にも、生
成する変性オレフイン樹脂は、未重合の単量体、ホモポ
リマー或いは開始剤残渣等を除去するために、洗滌、抽
出等の精製処理に賦することができる。用いる変性オレ
フイン樹脂は、フイルムを形成し得る分子量を有するも
のでなければならず、そのメルトインデツクス(MIs
ASTM−D−1237)は0.2乃至20、特に0.
6乃至13の範囲にあることが望ましい。
変性オレフイン樹脂を単独で内面最外層被覆として使用
するかわりに、変性オレフイン樹脂を他の熱可塑性樹脂
とのブレンド物の形で使用することもできる。
変性オレフイン樹脂とのブレンド物との形で使用する樹
脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン一酢ビ共重合体、アイ
オノマー等の未変性のオレフイン樹脂:熱可塑性ポリエ
ステル、線状ポリアミド、ポリカーボネート等を挙げる
ことができる。変性オレフイン樹脂(4)と他の熱可塑
性樹脂(有)とは、A:B=1:99乃至99:1 特
に 10:90乃至90:10 の重量比でブレンドすることができる。
勿論このブレンド物の粘着開始温度は外面最外層を構成
する重合体の粘着開始温度よりも少くとも10℃低いも
のでなければならない。この場合、変性オレフイン樹脂
をブレンドする熱可塑性重合体としては、外面被覆に使
用する重合体と同種乃至は同一の熱町塑性重合体をも使
用し得ることに留意する必要がある。例えば、前述した
テトラメチレングリコール成分含有ポリエステル乃至は
コポリエステルは変性オレフイン樹脂をブレンドする熱
可塑性重合体として特に好適なものである。このポリエ
ステルに変性オレフイン樹脂をブレンドすると、この組
成物の粘着開始温度がブレンド比に応じて低下するので
、本発明で規定した要件を満足させる事が可能となる。
内面最外層被覆は、外面被覆と同様の手段で容器蓋殼体
形成用の金属素材に施す事ができる。
勿論、この内面最外層被覆は金属素材に直接施しても良
いし、或はそれ自体公知の下塗り塗膜層を介して金属素
材に施しても良い。ライナーを構成するオレフイン樹脂
としては、低密度、中密度或いは高密度のポリエチレン
、アイソタクテイツク・ポリプロピレン、エチレンーブ
テン一1共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ヘキセ
ン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
ープロピレン一非共役ジェッターポリマー等のポリオレ
フインや、或いはオレフインを主成分としてオレフイン
以外のエチレン系不飽和単量体を少量含有するオレフイ
ン共重合体乃至は変性ポリオレフインを用いることがで
きる。
このようなオレフイン共重合体或いは変性ポリオレフイ
ンとしては、エチレン一酢酸ビニル共重合体(EVA)
、エチレン一酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVAL)
、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メチルメ
タクリレート共重合体、不飽和カルボン酸変性ポ゛りエ
チレン(例えば、不飽和カルボン酸としてマレイン酸、
アクリル酸、メタアクリル酸及びそれ等のエステルなど
)、不飽和カルボン酸変性ポリプロピレン(不飽和カル
ボン酸としては、マレイン酸、アクリル酸及びそれ等の
エステルなど)アイオノマー、クロロスルホン化ポリエ
チレン等を挙げることができる。これらのオレフイン樹
脂は単独で、或いは2種以上の組合せで使用でき、また
ポリエチレン、ポリプロピレン或いはEVAに、エチレ
ン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン
−ジエンゴム(EPDM)、ポリイソブチレン(PIB
)、ブチルゴム(IIR)、ポリブタジエン(PB)、
天然ゴム(NR)、立体特異性ポリイソブレン、ニトリ
ルゴム(NBR)、(スチレン−ブタジエン共重合体又
はプロツク共重合体、スチレン−イソプレン共重合体又
はプロツク共重合体)、ポリクロロプレン(CR)等の
エラストマーの1種又は2種以上を例えば1乃至60重
量%の量で配合して、パツキング或いはシーランドに必
要な弾性的性質を改善することができる。
これらのポリオレフインには、それ自体公知の処方に従
つて、フエノール系、有機硫黄系、有機窒素系、有機リ
ン系等の酸化防止剤乃至は熱安定剤や、金属石ケンや他
の脂肪酸誘導体等の滑剤や、炭酸カルシウム、ホワイト
カーボン、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、ケイ酸
マグネシウム、カーボンブラツク、各種クレイ等の充填
剤成いは他の着色料等の配合剤を配合することができる
本発明に使用するオレフイン樹脂には、また架橋剤或い
は発泡剤を単独又は組合せで配合して、架橋、発泡或い
は架橋発泡されたオレフイン樹脂層とすることができる
。例えば、金属基質上に耐熱性や耐久性或いは弾性等の
機械的性質に優れたオレフイン樹脂の被覆を形成する場
合には、樹脂中に架橋剤を含有せしめるのがよく、一方
パツキング、シーラント等に必要なクツシヨン性を有す
る被覆を形成する場合には、樹脂中に発泡剤を必要によ
り架橋剤と共に含有せしめるのがよい。このような架橋
剤及び発泡剤としては、用いる樹脂の加工温度(軟化温
度)附近の温度で分解する架橋剤、例えばジクミルパー
オキシド、ジ一tーブチルパーオキシド、クミルハイド
ロパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン−3等の如き有機過酸化物
や、やはり用いる樹脂の加工温度附近の温度で分解する
発泡剤、例えば2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
、アゾジカーボンアミド類、或いは4,4−オキシビス
ベンゼンスルホニルヒドラジド等が使用される。これら
の架橋剤は樹脂当り0.1乃至5重量?の量で、また発
泡剤は樹脂当り0.2乃至10重量?の量で使用される
。王冠の形状の容器蓋の構造を示す第2図において、第
1図に示した断面構造を有する被覆金属素材5は、熱可
塑性重合体層3が外側となり、熱可塑性重合体層2が内
側となる様に王冠形状Qこ成形されている。
この殼体の内側にライナー6が施こされ、熱可塑囲重合
体層2を介して殼体に熱接着されている。本発明におい
ては、容器蓋殼体への成形は、打ち抜きプレス成形、絞
り成形、しごき成形、ビード加工、カール加工、ナール
加工、スレツド加工、ロールオン加工等の操作を単独で
或は必要により2種以上組み合せる事!こより行なわれ
る〇ライナー形成用樹脂は、粉末、ジスク、プリフオー
ム、或はその他の成形品の形で、或は、溶融物の形で容
器蓋殼体の内側に施す。
次いで、外面最外層の熱可塑性重合体の温度が、その粘
着開始温度よりも低く、且つ内面最外層の熱可塑囲重合
体の温度がその粘着開始温度以上となる条件下にライナ
ーの殼体への熱接着とライナー形状への成形とを行なう
。ライナー成形用樹脂は、固体の形で施される場合には
、これを加熱するのに(a)この集合体を加熱された炉
内に通す、(b)加熱されたプレス、或いはロールから
の伝熱により加熱する、(c)高周波誘導加熱等の手段
により金属基体を予め或いはその場で加熱しライナー形
成用樹脂を融着させる、(d)その他赤外線、超音波照
射、プラズマ、レーザーにより加熱する等の手段を採用
することができる。
成形と熱接着とは溶融された樹脂を冷却されたプレス、
或はスタンパ一で押圧する事により容易!こ行なわれる
。この熱接着は、ミリセコンドのオーダーの様な極めて
短い時間で完了する事ができる。実施例 1 ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン
テレフタレートイソフタレート(PET/1)、ポリブ
チレンテレフタレートイソフタレート(PBT/I)及
びアイオノマーをそれぞれ20部、40部、25部及び
15部の重量比で混合し、このポリエステルブレンド物
を2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ
12/4n)上に12pmの厚みに押出コートして、複
合フイルムを製造した。
150℃に予め加熱した厚さO、27m7nの電解夕ロ
ム酸処理鋼板上に前記複合フイルムを2軸延伸ポリエス
テル層が外面側となる様に供給して重ね合0せ、2.0
k9/(:7Lの圧力のロール間に通して仮接着を行つ
た。
この処理鋼板の扁度を130℃に維持し、前記複合フイ
ルムを施した面と反対の面にカルボニル基含有量が10
meq/1009重合体のマレイン酸変性高密度ポリエ
チレンの厚さ301tmのフイルムを供給し、前記と同
様な手段で仮接着を行つた。この仮接着構造物を240
℃の温度に90秒間保持し、直ちに20℃の水中に導入
して急冷し、王冠形成用の被覆鋼板とした。
尚、2軸延伸ポリエステルの粘着開始温度は255゜C
1マレイン酸変性高密度ポリエチレンのそれは133℃
及びポリエステルブレンド物の粘着開始温度は148゜
Cであつた。
このようにして得られた被覆鋼板から2軸延伸PETが
外面になるようにキヤラハン型22ケ連プレスによつて
27m1L王冠に打ち抜いて王冠殼体を得た。
次にMI−10、密度が0.917の低密度ポリエチレ
ンペレツトを直径40關で、L/D=15の押出機にて
樹脂温度200℃にて押し出し、溶融ポリエチレンを3
00〜に切断して前記王冠殼体1個毎に挿入した。
このとき前記王冠殼体は高周波誘導加熱機を通るうちに
加熱されており、その温度は赤外線感知式温度計にて測
定した結果、170℃であつた。
この直後先端に環状溝をもち、20℃に水冷された金型
を溶融ポリエチレンに型押ししてポリエチレンを王冠内
面に熱融着せしめると同時(こ密封用ライナーを成形し
て王冠を製造した。また比較例として本実施例で使用し
たと同じ0.27mm電解クロム酸処理鋼板に公知の溶
剤型塗料を用いて、外面はエポキシアミン系塗料を乾燥
塗膜重量が30ワ/Dm2になるように下塗りし、さら
にその上′こエポキシエステル系塗料を30η/Dm2
塗装した。
内面には、エポキシフエノール系塗料を20ワ/Dm2
下塗りした後、酸化ポリエチレンを含有するエボキシフ
エノール系塗料を40即/Dm2塗装して、それぞれ焼
付乾燥した。この塗装板から王冠殼体に打抜き、ライナ
ーを成形した方法は前記の被覆鋼板と同様である。なお
これらの王冠は大量生産される場合、特にライナー付与
工程および計数包装工程等において内面、外面が同一方
向に向かうように整列される際fこ、王冠同士が激しく
ぶつかり合う苛酷なホツパーリングを受けるものである
が試験の目的のため、このホツパーリングを受けない王
冠も少数同時1こ製造した。これらの王冠を、水を入れ
たビールピンに打栓して屋外に放置し2週間後に開栓し
て観察した結果を表−1に示したが、本発明による被覆
鋼板から製造した王冠では、苛酷なホツパーリングを受
けてもキズをつけられることがなく、そのため屋外2週
間放置後でも鉄地の露出する切端部を除いては錆が発生
しておらず、耐キズ性、防錆性の優秀なことが証明され
た。
またこれら王冠のホツパーリング沖に受けるスクラツチ
キズを量的に測定するため、王冠25ケを一組として1
0×20(:FfLのステンレス製円筒に入れ20rp
mで1,000回転させて試料王冠25ケの合計重量の
回転前後の重量変化分をタップリンクダスト量としてη
単位で測定した。
その結果も表−1に示すように比較品の塗装王冠では1
0η以上であつたのに本発明の実施例では全く検出でき
なかつた。実施例 2 0.27mmの電解クロム酸処理鋼板の片面に通常の金
属印刷用インキを用いて商標印刷を施す。
次に表−2−(1)に示した種々のフイルム材を表−2
−(1)に併記した組み合せ及び熱貼合条件で鋼板の両
面にラミネートし両面フイルムラミネート鋼板を作成し
た。得られた各種フイルムラミネート鋼板を実施例1の
操作と同様にして印刷面が外面となる王冠殼を成形した
。更に得られた王冠殼を実施例1と同様の操作で表−2
−(2)の樹脂を用いて内面にライナーを押出成形し内
面にライナーを有する両面ラミネート王冠を得た。得ら
れた王冠について打栓前後の外観、及び耐食性等の性能
評価として耐錆試験を塩水噴霧試験(JIS−Z−23
71)の方法にて行つた。試験法A. ホツパーリングによつてキズを受けているが肉眼ではわ
からない。
試験法B. 王冠の外面アール部にカミソリで十文字のキズをつけ、
錆の進行度をキズの幅が1mm以上となつたサンプルの
数で示した。
個数は各n=100個ずつ行ないそのうちの不良とは外
面傷によつて印刷部の判読が困難なものをいう。
その結果を表−2−(3)に示した。ライナー成形温度
が外面フイルムの粘着開始温度以下乃至は近接した組み
合せの試料(7f6.1〜4)では成形時の摩擦で表面
に無数の傷が入り商品価値を著るしく減少させていた。
./F6.3と同一のフイルムを外面に使用し成形温度
の異る洗6のサップ9ルは外観的に殆ど完全であつた。
7f6.5のサンプルでは耐食性についてはほぼ満足で
きるものであつたが外面被膜層にキズのある不良品がわ
ずかではあるが発生した。
実施例 3 0.27mmの電解クロム酸処理鋼板の片面に防錆下塗
と塗料として公知のフエノール変性ビニル系塗料を、3
0Tr19/Dm2の乾燥塗膜量で塗膜焼付し、その上
に通常の金属印刷用インキを用いて商標印刷を施した。
その反対面に平均分子量6500の酸化ポリエチレン1
0重量部を含有するフエノール変性エポキシ系塗料を3
0W9/Dm2の乾燥塗膜量で塗装焼付した。この塗装
板を160℃に予熱し外面の下塗り塗料および印刷イン
キに重ねてM=13、密度0.91の無水マレイン酸変
性ポリプロピレンの16μフイルムをロールで2.0k
9/CTILの圧力をかけながら熱融着させた後、反対
面(内面)にMI−7、密度−0.92の低密度ポリエ
チレンの16μフイルムを120℃にてラミネートして
、両面フイルムラミネート鋼板を作成した。この鋼板を
実施例1の操作と同様にして印刷面が外面となる王冠殼
を成形した。更に得られた王冠殼を実施例1と同様の操
作で内面にポリエチレンライナーを成形して王冠を製造
した。得られた王冠について実施例2と同様の試験によ
り各n−100ずつ打栓前後の外観、耐食性及び耐候性
等の性能評価を行なつた結果、満足すべき性能であつた
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の容器蓋の製造に用いる被覆金属素材
の層構造を示す断面図、第2図は、本発明による王冠の
形状の容器蓋の構造を示す断面図であつて引照数字1は
金属基質、2及び3は熱可塑性重合体層、4は接着剤層
乃至はベース被覆層、5は被覆金属素材、6はライナー
をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 内外面に高分子被膜層を有する金属製容器蓋殻体と
    、該殻体の内側に施されたライナーとから成る容器蓋に
    おいて、前記ライナーと隣接する高分子被膜層と外面最
    外層被膜とは、熱可塑性重合体から形成され、前記ライ
    ナーと隣接する高分子被膜層は、外面最外層を構成する
    熱可塑性重合体の粘着開始温度よりも少なくとも10℃
    低い粘着開始温度を有し且つ前記ライナーに対して熱融
    着可能な熱可塑性重合体で形成され、且つ前記ライナー
    は前記低粘着開始温度の熱可塑性重合体層を介して殻体
    に熱接着されていることを特徴とするライナー付金属容
    器蓋。 2 両方の表面が高分子被膜で被覆され、この高分子被
    膜の少なくとも最外層が熱可塑性重合体から成り且つ一
    方の最外層を構成する熱可塑性重合体の粘着開始温度が
    他方の最外層を構成する熱可塑性重合体の粘着開始温度
    よりも少なくとも10℃低い被覆金属基体を、前記低粘
    着開始温度の熱可塑性重合体層が内側となるように容器
    蓋殻体に成形し、この容器蓋殻体の内側にライナー形成
    用の熱可塑性樹脂を供給し、外面最外層の熱可塑性重合
    体の温度がその粘着開始温度よりも低く且つ内面最外層
    の熱可塑性重合体の温度がその粘着開始温度以上となる
    条件下にライナーの殻体への熱接着とライナー形状への
    成形とを行うことを特徴とするライナー付金属容器蓋の
    製造法。
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