JPS593890Y2 - 和文タイプライタにおけるタイプバの作動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、和文タイプライタにおけるタイプバーの作
動装置の改良に関する。

この考案に係るタイプバーの作動装置は、キイレバーの
作動停止位置を規制するについて、キイレバー自体の先
端部を特有の制御部材に衝合させるようにして先軸に対
する影響をなくし、もって常に鮮明な印書を行えるよう
にしたもので、以下に示すＡ−Ｇの７つの構成要件を備
えたものである。

すなわち、（４）キイレバーの先端側方に先軸ローラを
有すること、（Ｂ）前記先軸ローラにより動作すること
ができるように、タイプバーを起動させるベルクランク
並びに印字機構等を作動させるオープニングを設けるこ
と、（０架枠の一側方に前記キイレバー、他側方に前記
先軸ローラが位置するようにすること、（Ｄ）架枠に、
キイレバーの先端部を選択的に衝合させるための衝合面
を有する平板を固設すること、（Ｅ）前記平板に、キイ
レバーの先端部を選択的に衝合させるための衝合面を有
する可動杆を枢着すること、（Ｆ）可動杆はその衝合面
が平板の衝合面の上方又は下方位置を保持できるように
把杆に連係されていること、及び（Ｇ）キイレバーの先
端部を前記の平板の衝合面又は前記の可動杆の衝合面に
衝合させることにより、ベルクランクの動きを制御して
タイプバーの印字圧を調整すること、の７つの構成要件
である。

実施例の図面について説明すると、１は架枠の一部で、
その部分は後部上方に突出してあり、その一側方にはキ
イレバー３が設けられており、また、他側方には印字機
構等を作動する複数個のオープニング２が設けである。

４はキイレバー３の先端側方に設けた先軸で、先軸４に
は先軸ローラ５が施され、各オープニング２内に挿通さ
れている。

周知のように、キイレバー３の操作により先軸ローラ５
が上動されると、各オープニング２及びベルクランク１
９の動作に伴って活字の突き上げ杆等の作動及びタイプ
バー２０の起動がなされ、もって印字作動が行われるも
のである。

６は、架枠１の一側その他に下端を取付けた支枠で、こ
の支枠６はキイレバー３の先端の作動を妨げないように
上方に延長されて上部は巾広の平板７に形成され、その
下面ａは衝合面に形成され、印字のためキイレバー３の
前端を抑えて後端を上動させたとき、キイレバー３の先
端部、すなわちその先端部の側面に突出させて固定した
衝合片３ａが衝合するようにしである。

８は支枠６の平板７に一端を枢着した可動杆である。

９は前記可動杆８の可動端を係止するための作動杆で、
下端は平板７に枢着され、中央部には可動杆８の先端を
係止する係止片１０が一体に設けられ、上端は上方に延
長されている。

１１は作動杆９と可動杆８との係止状態を保つために設
けられた引張りばねであり、１２はその係止状態が解か
れたとき可動杆８を上方に揺動させる圧縮ばねである。

そして、前記の可動杆８が係止されているときは、その
下面、すなわち衝合面すは前記平板７の衝合面ａよりや
や下方の位置にあって、キイレバー３の先端部の動きを
少なくする。

１３は架枠１の上部に取付けた線引器等装着用の取付片
で、これに支持片１４が突設され、この支持片１４には
、はぼＴ字状に形成した把杆１５の中央の支片１５′が
枢着されている。

１６は前記平板７の一側に取付けた腕片で上方は屈曲し
て前記把杆１５の枢軸１７′を挿通し外端部に作動片１
１が固着され、その下端にピン１Ｂを取付けて前記作動
杆９の上端の内側に衝合させである。

把杆１５を第１図の矢示の方向に作動すると、第３図に
示すように作動杆９が外方に揺動されて可動杆８の係止
を外すので、可動杆８はばね１２により上方に傾動して
可動杆８の衝合面すは平板７の衝合面ａより上方に位置
するところとなり、キイレバー３の先端部、すなわち衝
合片３ａは衝合面ａと衝合することになる。

なお把杆１５の下片は図示のようなベルクランク１９や
実公昭４２−２９６８号に示すようなベルクランクに施
した早戻し装置を作動させるためのものである。

可動杆８を第１図に示す状態において印字すれば、第２
図に示すようにキイレバー３の先端部が可動杆８の衝合
面すに衝合して停止するので、その動きに応じ先端ロー
ラ５がベルクランク１９を作動してタイプバー２０を起
動させて印字する。

これは普通打の場合であって、第３図に示すように、把
杆１５を作動して可動杆８との係合を外し可動杆８を上
方に傾動させると、平板７の衝合面ａにキイレバー３の
先端部が衝合するようになり、ベルクランク１９の動き
が大きくなって、タイプバー２０が強打されることにな
り使用活字に応じた印字圧が得られるもので、また早戻
し装置を併用すれば単打ができると共に印字圧を適正に
して印字をむらなく鮮明にすることができる。

そして、本考案のタイプバーの作動装置によれば、上記
のように印字圧が適正にされるのみならず、キイレバー
３の作動範囲は、比較的頑丈に作られるそのキイレバ−
３自体を可動杆８又は平板７に衝突させることによって
規制されるものであるから、印字諸作動に重要な影響を
与える先軸４が弾性的または恒久的に変形する恐れがな
く、常に鮮明な印書を可能にするという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のタイプバーの作動装置の普通打にお
ける静止状態の正面図、第２図は同じくその作用状態の
正面図、第３図は単打における作用状態の正面図、第４
図は一部を省略して示すその背面図、第５図は一部を断
面にして示すその部分側面図である。 １・・・架枠、２・・・オープニング、３・・・キイレ
バー、５・・・先軸ローラ、７・・・平板、８・・・可
動杆、１５・・・把杆、１９・・・ベルクランク、２０
・・・タイプバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 下記Ａ、 Ｂ、 Ｃ，Ｄ、 Ｅ、 Ｆ及びＧの構成要件
   を備えた和文タイプライタにおけるタイプバーの作動装
   置。 ＡＮイレバー３の先端側方に先軸ローラ５を有すること
   、 Ｂ 前記先軸ローラ５により動作することができるよう
   に、タイプバー２０を起動させるベルクランク１９並び
   に印字機構等を作動させるオープニング２を設けること
   、 Ｃ架枠１の一側方に前記キイレバー３、他側方に前記先
   軸ローラ５が位置するようにすること、 Ｄ 架枠１に、キイレバー３の先端部を選択的に衝合さ
   せるための衝合面ａを有する平板７を固設すること、 Ｅ 前記平板７に、キイレバー３の先端部を選択的に衝
   合させるための衝合面すを有する可動杆８を枢着するこ
   と、 Ｆ 可動杆８はその衝合面すが平板７の衝合面ａの上方
   又は下方位置に保持できるように把杆１５に連係されて
   いること、 Ｇ キイレバー３の先端部を前記の平板７の衝合面ａ又
   は前記の可動杆８の衝合面すに衝合させることにより、
   ベルクランク１９の動きを制御してタイプバー２０の印
   字圧を調整するようにしたこと。