JPS5938632B2 - 乗継ぎ客に対する鉄道乗車券の発行方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、バス、路面電車などの小型路線乗物（以下
、代表的にバスという）から、自動改札方式を採用して
いる鉄道に乗継ぐ客に対して鉄道用磁気乗車券を発行す
る方法に関す乞。

現行の運賃制度によれば、営業主体が同一であっても、
Ａ地からＢ地へ路線乗物を用いて行く場合、単一の乗物
を利用するときの運賃よりも、二種以上の乗物を乗継い
で行くときの運賃が多額になる。

そのため、同一目的地まで行きうる路線が二以上あると
きは、利用者、特に通勤者のように毎日乗物を利用する
者は、無理をしてでも運賃が安い路線を選ぶため、路線
の利用者数は乗継ぎの有無によって左右され、ある路線
は殺人的に混雑し、他の路線は閑古鳥が泣く状態となる
。

また、乗継ぎの有無によって同一目的地までの運賃に差
が生じることは、利用される乗物が公営に係る場合は費
用負担者たる住民の立場からは不合理であることが指摘
される。

そこで、上記利用者の偏傾の解消および不合理の是正、
あわせて利用者に対するサービスの向上を目的として、
乗継ぎ客に対して乗継ぎ後に利用する乗物の運賃を害り
引いて乗車券を発行することが考えられている。

乗継ぎ客に対して割引運賃により乗車券を発行する場合
は、乗継ぎ客であるか否かを判別する作用、乗継ぎ客で
あると判定された場合において目的地までの運賃に基い
て割引いた運賃の授受をする作用、および割引運賃の授
受後に目的地までの乗車券を発行する作用が必要である
。

このようなことから、自動改札方式を採用している鉄道
に乗継ぐ客に対して割引運賃に基いて鉄道乗車券を発行
するにあたり、上記各作用を一定の装置により自動的に
、かつ敏速になしうる発行方法が提案された。

この発行方法は、バス利用者に対して磁気乗継券を発行
し、鉄道駅に装置した券変換機でその磁気乗纏巻から乗
継ぎに関する情報（乗継ぎ情報）を読取り、その乗継ぎ
情報および利用者が入力した情報に差いて割引運賃に従
った金銭授受をした後にその乗継ぎ駅で採用している自
動改札方式に適用しうる所定の改札情報が記録された磁
気乗継券を前記券変換機によって発行するようにしたも
のである。

この方法において、もし、磁気乗継券の乗継ぎに関する
情報が記録されるトラックと、磁気乗車券の改札情報が
記録されるトラックとが位置的に一致していると、前記
券変換機が悪用され、割引運賃に基づく磁気乗車券の発
行が不正に行なわれるおそれがある。

すなわち、券変換機において磁気乗継券の代わりに使用
済み磁気乗車券を不正使用して新規の磁気乗車券を入手
されることになり、また、改集札機がいわゆる非常モー
ド下（改集札機の判定機能の重要な一部が働かない場合
に、磁気乗車券か否かのみを判定してドアを制御するよ
うに特殊な制御下におかれている場合を指す）にある場
合に、磁気乗継券を用いて不正に人出湯される。

そこで、この発明は磁気乗継券が鉄道駅の乗車券として
、また、磁気乗車券が割引運賃により乗車券の発行のた
めの乗継券として、不正に使用されない発行方法を提供
することを目的とする。

上記目的は、この発明によれば、乗継ぎ情報を磁気乗車
券上における自動改札情報用のトラックと位置的にずれ
たトラックに記録し、乗継券を改集札機に挿入してもそ
の乗継券からは磁気情報が再生されず、また使用済みの
磁気乗車券を券変換機に挿入してもその磁気乗車券から
は磁気情報が再生されないようにすることにより達成さ
れる。

次に、この発明を図面に示す実施例に基いて詳述する。

第１図ないし第３図において、まずバスから自動改札方
式を採用している鉄道に乗継ぐ客に対しては、磁気乗継
券Ｘを乗継券発行機Ａにより発行する。

乗継券発行機Ａはバス乗車券売場に設置してもよいが、
バス内の運転手が操作し易い位置に搭載することが好ま
しい。

バス乗車券売場に設置された場合は、バス利用者にバス
乗車券を販売するときにその要求に基づいて販売員が操
作して乗継券を発行する。

また、バス内に搭載された場合はバス利用者の要求によ
り運転手が又は運転手に申し出た利用客自身が操作して
乗継券を発行する。

以下は、バス内に搭載されている例について説明する。

バスの運転手は、バスの客と運賃の受渡しをする際に、
その客の要求に基いて、運転席に近接して設置された第
１図に示すような乗継券発行機Ａの始動ボクン１ａを押
す。

始動ボタンは乗継ぎ後の鉄道乗車区数だけ設定されてい
る場合は、１個のみが備えられ、これを押すことにより
、後述するようにして、乗車区数が一律に一部だけ設定
されていることを意味する情報が記録された乗継券が発
行される。

これに対して、鉄道乗車区数を客の要求に応じて任意に
設定することを可能にするには、指定可能な乗車区数と
同数の始動ボタン１ａ・・・１ｎからなる区数設定部１
が備えられる。

乗継券は、たとえば鉄道の最小乗車区数分の割引運賃に
相当する額をもって有償にしてもよいし、無償でもよい
。

有償の場合は、図示されていないが、乗継券発行機には
公知の検銭および釣銭機構が備えられる。

始動ボタンの抑圧により区数が判定されるとともに制御
部２は切断部３、搬送部４、印刷部５および記録部６に
制御信号を与える。

各対のローラ４ａ、４ａ〜４ａ、４ａからなる搬送部は
制御部２からの始動記号を与えられるモータにより駆動
され、片面に磁気膜を有するロール紙ｒ□が図示されて
いない一回転クラッチにより回転されるローラ４ａ 、
４ａにより一定の長さだけ送り出されると、切断部３が
働いて所定長さの券が作成され、その券は他のローラ４
ｂ 、 ４ｂ〜４ａ、４ｄにより搬送される。

検知器７，７により券端部が検出されると、制御部２か
らの信号によりその券を面に、前記記録部６の一構成要
素である磁気ヘッド６ａを介して、所定のトラック上に
乗継ぎ後の鉄道乗車区数を意味する磁気情報の記録が開
始される。

この乗車区数の情報は、その券が乗継券であること自体
をも意味する。

こうして、乗継ぎに関する情報の記録が終了すると、制
御部２からの指令に基いて印刷部５が作動し、券ｔの表
面に乗継券であること、乗継駅に設置しである券変換機
により磁気乗車券を入手する方法などの一定の案内事項
が印刷される。

この印刷の終了により、磁気乗継券Ｘが完成し、取出口
８に出される。

乗継券を要求したバス利用客は、その乗継券Ｘを取出口
から受取り所持する。

こうして発行された乗継券Ｘを乗継駅に設置された券変
換機で読取り、それに基いて鉄道乗車券を割引運賃で発
行する。

すなわち乗継駅でバスを降車した客が、第２図に示すよ
うな乗継駅に設置しである券変換機Ｂの所定の挿入口９
にその所持する乗継券Ｘを挿入すると、搬送部１０によ
り乗継券Ｘは定速度で搬送され、読取部を構成する磁気
ヘッド１１を介してその記録しである乗継情報が読取ら
れ、判定部１２に与えらる。

判定部１２は与えられた情報により、挿入された券が乗
継券か否か、乗継券である場合は乗車区数はいくつかを
判定し、その判定信号を比較回路１３に与える。

読取りを終った乗継券Ｘは回収箱１４に収納される。

券変換機Ｂは、自動改札用券売機において用いられてい
るのと同様な行先指定部１５を有しており、客が目的駅
；こ対応する行先指定釦１５ａ、１５ｂ・・・を押すと
、その目的駅が含まれる乗車区数が記憶部１６に記憶さ
れる。

行先指定部１５を介して与えられた乗車区数も、前記比
較判定回路１３に与えられる。

乗継券には鉄道乗車区数についての情報を必ずしも記録
する必要はなく、少なくとも乗継券であることを意味す
る情報が記録されていればよい。

乗車区数が記録されていない場合は、前記行先指定部１
５からの指定区数に応じて、その指定区数までの割引運
賃が客に対して表示され、硬貨等を客が投入口１７から
投入したときは、検銭機構１８を介して投入金額が記憶
回路１９に記憶される。

この回路からの信号も、前記比較判定回路１３に与えら
れる。

投入金額が表示額以上になると、比較判定回路１３は乗
車券発行の条件が充足されたことを判定して、次段の乗
車券発行用の制御回路２０に始動指令および乗車区数に
関する信号を与える。

なお、券変換機Ｂは、乗継乗車券を挿入後に貨幣を投入
し、行先釦を押すようにしてもよい。

乗継券Ｘがたとえば最小乗車区数の割引運賃類をもって
有償で発行される場合は、券変換機Ｂでは行先指定部１
５を介して設定された乗車区数が最小乗車区数を越えて
いる分の運賃が客に対して要求表示される。

前記比較判定回路１３から制御回路２０に信号が与えら
れると、制御回路２０からは従来の磁気券販売機におい
て用いられているように、片面に磁気膜を有するロール
紙ｒ２、多数対のローラ２２ｄ。

２２ａ−２２ａ 、２２ｄからなる搬送部２１、切断部
２３、印刷部２４、磁気情報記録部２５からなる発券機
構の前記各部に信号を与え、前記比較判定回路１３から
与えられる信号に基いて、乗継駅が属する路線で採用さ
れている自動改札方式に適用し得、かつ指定の乗車区間
において有効な磁気乗車券Ｙが取出口２６に放出される
。

こうして、バスを利用してきた客はバス内で取得した乗
継券を券変換機Ｂに挿入することにより、乗継駅から目
的駅までの割引運賃により自動改札用乗車券の発行を受
けることができる。

このような発行方法において、この発明によれば、乗継
券Ｘの乗継ぎ情報が記録されるトラックｔｒ１は、第３
図に対照的に示すように、乗継駅が属する路線で用いら
れる乗車券Ｙの改札情報が記録されるトラックｔｒ２〜
ｔ ｒ４と位置をづらして定められる。

すなわち、この発明においては、自動改札情報を記録す
るためのトラックｔｒ２〜ｔｒ３とは位置的に異なるト
ラックｔｒ１に乗継ぎ情報を記録する。

従って、乗継券発行機の書き込み用磁気ヘッドの券搬送
基準面からの距離、および券変換機の乗継券読取り用磁
気ヘッドの券搬送基準面からの距離を、券変換機の乗車
券書き込み用磁気ヘッドの券搬送基準面からの距離と一
致しないように、各磁気ヘッドが取付けられている。

また、乗継券Ｘの乗継ぎ情報の書込みは、乗継券発行機
の構成をなるべく簡素にするためクロックを用いる精密
な書込みなどをせず、券変換機において乗車区数を明確
に判定しうる程度の粗雑な書込みで良い。

以上のようにこの発明によれば、バス利用者に対して乗
継情報が記録されている乗継券を発行し、連絡駅に設置
した券変換機でその乗継券の乗継ぎ情報を読取り、その
情報および必要に応じて利用者が入力する情報に基いて
当該連絡駅で採用している自動改札方式に適用しうる乗
車券を発行するようにしたので、乗継び客に対して割引
運賃による自動改札用乗車券の自動的、かつ迅速な発行
が可能になり、また乗継券所持者以外の者が割引乗車券
を取得することはできず、特に乗継券の発行をバス内で
行なう場合は、乗継ぎ客でない者が不正に割引乗車券を
入手することを防止できるという効果がある。

また、乗継券に記録する乗継ぎ情報を、乗継駅が属する
路線で用いられる乗車券の改札情報が記録されるトラッ
クと位置的にずれたトラックに記録するから、乗継券を
改集札機に挿入してもその乗継券からは磁気情報を何ら
読取ることができないし、使用済みの乗車券を券変換機
に挿入してもその乗車券からは磁気情報を何ら読取るこ
とができず、従って乗継券で不正に鉄道を利用したり、
使用済みの鉄道乗車券で新規な乗車券を割引運賃により
不正に入手することを防止できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例を示すものであって、第１図は
乗継券発行機の構成を示す概略図、第２図は券変換機の
構成を示す概略図、第３図は乗継券と乗車券の磁気配録
トラックの位置関係を示す図である。 １・・・・・・乗車区数設定部、ｌａ、ｌｂ・・・・・
・始動ボタン、２・・・・・・制御回路、ｒｌ ＊ ｒ
２・・・・・・ロール紙、Ｘ・・・・・・乗継券、９・
・・・・・挿入口、１１・・・・・・読取り部、１２・
・・・・・判定部、１３・・・・・・比較判定回路、１
４・・・・・・回収箱、１５・・・・・・行先指定部、
１６・・・・・・記憶回路、２０・・・・・・制御回路
、２５・・・・・・書込み部、Ｙ・・・・・・・・・乗
車券。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ バス等の小型路線運輸機関の利用者に対して、要求
   により、乗継ぎ情報を記録している磁気乗継券を発行し
   、鉄道駅に設置した券変換機で前記利用者による投入に
   基いて前記磁気乗継券から前記乗継ぎ情報を読取り、そ
   の読取った乗継ぎ情報および利用者が入力する情報に基
   いて当該鉄道駅が含まれる路線で採用されている自動改
   札方式に適用しうる磁気乗車券を発行する鉄道乗車券の
   発行方法において、 前記乗継ぎ情報を、磁気乗車券の改集札情報が記録され
   るトラックと、券変換機および改集札機における読取り
   ヘッドとの関係において位置的に異なるトラックに記録
   することを特徴とする乗継ぎ客に対する鉄道乗車券の発
   行方法。