JPS5937023Y2 - 海苔の搬出装置

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【考案の詳細な説明】本考案は、自動海苔製造機において最終的に乾海苔を機
外へ取出すための海苔搬出装置に関する。

従来の海苔搬出装置は、簀から分離された海苔の取出コ
ンベアの排出端下方にベルトコンベアを該取出コンベア
と直角に定置しただけであるから、排出された海苔がベ
ルトコンベア上に整列しにくいものであった。

それは海苔が非常に薄くて軽いものであるからであり、
そのために不整列が生じると、ベルトコンベアの排出端
で海苔を整頓・集積するのに多くの手数及び煩雑さを招
来することになる。

本考案は、上記欠点を解消するものであり、以下図示実
施例につき説明する。

図中１は自動海苔製造機の海苔剥ぎ機において簀から分
離された海苔であり、該海苔剥ぎ機の一部を構成する取
出コンベア２により第２図にお・いて左方へ海苔１を間
欠的に移送する。

海苔１は複数枚並列した状態で移送され、これら海苔１
の列に対応して取出コンベア２が設けられる。

取出コンベア２は上部の多孔性又は網状の吸着ベルト３
と、該ベルト３の空間部に挿入され該ベルト３にその穴
を通じて海苔１を吸着せしめる吸引ダクト４と、及び下
部の紐状の支持ベルト５からなる。

この取出コンベア２の排出端上方には、さらに紐状のガ
イドベルト６を連設し、排出される海苔１を下方へ払い
落すようにするガイド棒７を上記ガイドベルト６の間隙
に差し込んだ状態に機枠８に固定するのが適当である。

取出コンベア２の排出端下方にベルトコンベア９を該取
出コンベア２と直角に配置する。

そして、ベルトコンベア９の機枠１０の左端部を横軸１
１に枢支し、さらに該横軸１１にリンク１２及び１３と
連結した回動腕１４を枢支している。

機枠１０の支持腕１５及び回動腕１４はそれぞれ止めね
じ１６にて横軸１１に固定されている。

なお、回動腕１４は支持腕１５に突設してもよい。

横軸１１の両端は機枠８に枢支される。１７は機枠８に
基端を枢着したリンク１３の中程に設けたカムフロアで
あり、１８は該カムフロア１７に係合するカムである。

したがって、カム１８の回転によりリング１３及び１２
を介し回動腕１４を一定の角度で反復回動せしめるので
、上記ベルトコンベア９はその機枠１０と共に横軸１１
を中心として回動し、図示の如く水平状態及び所定の角
度傾斜した状態となり得る。

すなわち、ベルトコンベア９の一方の側縁（第２図にお
いて右側縁）が取出コンベア２の排出端に対し上昇接近
し及び下降離隔し得るように該ベルトコンベア９の機枠
１０を傾動可能に枢支するのである。

このベルトコンベア９の他方の側縁（左側縁）上にはス
トッパー板１９を設け、ベルトコンベア９が傾斜した状
謝のとき取出コンベア２より排出される海苔１をストッ
パー板１９により受は止め、かつ、ベルトコンベア９上
に整列させる。

また、ベルトコンベア９が傾斜した状態のときはそれを
停止してお・き、水平状態に復元したとき駆動するよう
にするブレーキ付モータ２０を機枠１０に取付けている
。

２１は該モータ２０とベルトコンベア９の駆動ローラと
を連結するチェーン機構、２２はベルトコンベア９に必
要に応じて連設される他のベルトコンベアで、ベルトコ
ンベア９より速い速度で回転し、海苔１の相互間隔を拡
げる場合などに用いられる。

本考案では、簀から分離された海苔１を取出コンヘア２
により排出するときには、ベルトコンベア９は、横軸１
１を中心として機枠１０と共に回動し、その一方の側縁
が取出コンベア２の排出端に接近して傾斜状態となって
いる。

しかもベルトコンベア９は停止しているので、取出コン
ベア２より排出された海苔１はベルトコンベア９上に落
下し、かつ、その他方の側縁上に設けたストッパー板１
９に接当して海苔１の先端が揃えられ整列した状態でベ
ルトコンベア９上に載置される。

次に、ベルトコンベア９は水平状態に復元し、かつ、最
後位の海苔１が全部排出されるまでほぼ半回転駆動され
る。

したがって、海苔１は整列した状態で機外へ取出される
。

１列の海苔１の搬出が以上のように終了すると、次列の
海苔１に対し取出コンベア２が再び作動するまでにベル
トコンベア９が再び上述の如く傾斜し以後の作用をくり
返す。

なお、本考案においてベルトコンベア９の傾動機構は任
意に変更できるものであり、歯車やシリンダなどを利用
した機構にすることもできる。

本考案によれば、海苔の取出コンベアの排出端下方に該
コンベアと直角に設けたベルトコンベアが傾動可能に構
成されると共に、取出コンベアより排出される海苔を受
は止めるストッパー板をベルトコンベアの他方の側縁上
に設けたので、当該海苔はベルトコンベア上に整列して
載置される。

したがってこれを次にベルＩ・コンベアを水平にして駆
動すれば、当該海苔は整列した状態で外部に取出し得る
から、海苔の整頓や集積が容易になるものである。

また、ベルトコンベアに海苔の乾燥状態の良否や破れ・
穴などの有無を検査する装置を連設する場合などにお・
いては、特に海苔の整列が重要であるので、本考案によ
る搬出装置は特に有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る海苔の搬出装置の平面図、第２図
は同縦断側面図である。１・・・・・・海苔、２・・・・・・取出コンベア、９
・・・・・・ベルトコンベア、１０・・・・・・機枠、
１９・・・・・・ストッパー板。

【実用新案登録請求の範囲】