JPS5936646B2 - 多層構造重合体組成物の製造法 - Google Patents

多層構造重合体組成物の製造法

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JPS5936646B2
JPS5936646B2 JP12464775A JP12464775A JPS5936646B2 JP S5936646 B2 JPS5936646 B2 JP S5936646B2 JP 12464775 A JP12464775 A JP 12464775A JP 12464775 A JP12464775 A JP 12464775A JP S5936646 B2 JPS5936646 B2 JP S5936646B2
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一夫 岸田
章 長谷川
耕二 西田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、透明性、耐ストレス白化性、フィルム成形性
に極めて優れた耐候性、耐衝撃性を有する多層構造重合
体組成物の製造法に開する。
更に詳しくは、低級アルキルアクリレートからなるゴム
層の内側と外側に、メチルメタクリレートを主成分とす
る樹脂層を配置し、更にゴム層と最外層との間に、この
両者のほぼ中間のTgを有するような中間層を存在させ
た四段構造物においてその最終粒子径が400〜200
0λであるような透明性、光沢に優れ、ストレス白化の
生じない耐候性、耐衝撃性を有する多層構造重合体組成
物の製造法に係るものである。(メタ)アクリル酸エス
テル、特にメタクリル酸メチルからの重合物は極めて美
麗なる外観と卓越する耐候性を有し、射出成形を中心と
する成形材料としてその有用性はますます増加している
が、耐応カクレーシング性等に代表される耐衝撃性の向
上が広く望まれている。
一方、耐候性に優れるという特性を有したこの素材をフ
ィルム、シート分野に適用させる試みもなされているが
、延伸処理を施さない状態では、・ あまりにも脆弱で
、フィルムあるいはシートとしては、その取扱いにさえ
困難を生ずるのが現状である。
これらの欠点を改良するために、いわゆる弾性付与を目
的としてゴム成分を導入する試みは、従来から提案され
ているが、それらは外観が劣悪となつたり、耐候性の大
巾な低下を生じたりして、透明で且つ耐候性の優れた組
成物は得られていない。特にフイルム素材という観点か
らは、上記欠点を解決するための一方法として、アクリ
ルゴムを含むアクリル系多層重合体が検討されている。
しかしながら、いずれも耐衝撃性向上の目的のためにT
gの低い低級アルキルアクリレートを核とし、その上に
メチルメタクリレートと低級アルキルアクリレートとを
必要な割合に分割添加しているため、薄いフイルムへの
成形は可能となつても、メチルメタクリレート本来の卓
越する透明感を失い、成形物は一様に青昧の強いヘイズ
を生じ、しかもシートが折り曲げられた時に、いわゆる
ストレス白化が生ずるため、その実用上の制限が大で、
ポリメチルメタクリレートの有する特性を著しく損なつ
てしまうのが現状である。これは全て多層重合体の核に
低級アルキルアクリレートを中心とする弾性重合体を配
置し、耐衝撃性の向上を狙つた必然的結果であると考え
られる。
一方、核に硬いメチルメタクリレートとかスチレンを存
在させる試みも2、3なされており、例えば特公昭46
−3591号ではメチルメタクリレート(スチレン)を
主成分とする外層と内層の中間に橋かけされた低級アル
キルアクリレート層を配置する三層構造を提案している
が、このものは、いわゆる単純プロツク結合体に類似し
、成形物は半透明となるほか、耐ストレス白化も大であ
つて前記ポリメチルメタクリレート系の有する特徴を失
つてしまうほか、射出成形を中心とした一般成形材料と
しての適性はともかくとしてフイルム成形性が劣り、フ
イルム素材としては不適である。
又、米国特許第3793402号では、前記の王段構造
に類似した重合体をポリメチルメタクリレート、ポリス
チレンなどとポリマーブレンドすることが提案されてい
る。
そのブレンド用重合体の構造は橋かけ剤、グラフト交叉
剤を含むTgの高い内、外層の中間に低級アルキルアク
リレートとかブタジエンからなる弾性重合体の層を含む
三層構造ないしは、この順序に即ち、この硬→軟→硬の
順列をくずさぬ条件下での三層以上の繰り返しによる多
層構造物であり、この構造物をポリマーブレンドするこ
とによつて、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン
などにヘイズの少い耐衝撃性組成物が得られると提案し
ている。しかしながら、このような手段では、フイルム
、シート等に成形した場合に折り曲げ白化を生じ易いと
いうポリマーブレンド系の本質的な欠点を有し、透明性
も元のポリメチルメタクリレートやポリスチレンに較べ
て低下するのが通例である。
ブレンド用の多層重合体自体は、いわゆる単純プロツク
結合体であるため、それ自体では不透明ないし半透明で
あり、しかも、フイルム成形性等の成形巾は極めて小さ
く、フイルム用素材としては適用性が極めて小さい。上
記問題点の解決方法として、我々は先に(特願昭50−
54364号)炭素数4以下のアルキルメタクリレート
、好ましくはメチルメタクリレートを主成分とする最内
層と長外層の中間に、低級アルキルアクリレートのゴム
層を存在させ、更にこの中間ゴム層と最内層、最外層と
^間に炭素数4以下のアルキルメタクリレート、好まし
くはメチルメタクリレートと低級アルキルアクリレート
との混合比を、規則正しく、段階的に変化させた層を導
入したテーパー型構造をとらせることを提案した。
この場合は、上記の如く透明性、ストレス白化を全く生
じなくするためには、少くとも最低5段からなる多層構
造が必要であり、場合によつては、7段、8段以上で極
端にその重合段数を多くする必要があつた。これは、製
造面からみると、特に生産性という点では極めて不利で
ある。又、特にフイルム用素材としてみると上記5段以
上の多層重合体は、優れた物性を有するにもかかわらず
、フイルム成形態が小さく、20μ以下の極薄フイルム
を安定に成形することは困難であつた。そこで、更に鋭
意検討を加えた結果最終粒子径を400〜2000λ好
ましくは500〜1000λの範囲にすることによつて
、4段構造でもテーパー型と同様に透明性耐ストレス白
化性に優れる組成物が得られることを見出し本発明を完
成するに到つた。即ち、本発明は、51〜100重量部
(以下部と略す)の炭素数4以下のアルキル基を有する
アルキルメタクリレート、0〜49部の共重合可能な二
重結合を有する単量体0〜10部の多官能性単量体及び
0.1〜 5部のグラフト交叉剤とからなり、ガラス転
移温度が少くとも10℃以上であり、重合体組成物中に
占める量が5〜35重量%(以下部と略す)である最内
層(んを乳化重合法により重合し、(A)の存在下に8
0〜100部の炭素数8以下のアルキル基を有するアル
キルアクリレート、0〜20部の共重合可能な二重結合
を有する単量体、0〜10部の多官能性単量体及び0.
1〜 5部のグラフト交叉剤とからなり、Tgがo℃以
下であつて、重合体組成物中に占める量が、10〜45
%であるゴム層(B)を乳化重合法により重合し、続い
て、上記二段重合物の存在下に、10〜90部の炭素数
8以下のアルキルアクリレート、90〜10部の炭素数
4以下のアルキルメタクリレート0〜10部の多官能性
単量体及び0.1〜 5部のグラフト交叉剤とからなり
、重合体組成物中に占める量が5〜35%である中間層
(C)を乳化重合法により重合し、更に上記三段重合物
の存在下に、51〜100部の炭素数4以下のアルキル
基を有するアルキルメタクリレート、0〜49部の共重
合可能な二重結合を有する単量体とからなり、Tgが5
0℃以上であり、重合体組成物中に占める量が10〜8
0%である最外層旧を重合して得られる4段重合体であ
り、その最終到達粒子径が400〜2000λであるこ
とを特徴とする透明性、耐ストレス自化性、フイルム成
形性に極めて優れた耐候性、耐衝撃性を有する多層構造
重合体組成物の製造法である。
特に核にTgの高い(A層を有すること、多層間の結合
をグラフト交叉などの方法によつて、極めて密にし、溶
融状態での混練り時に各層の破壊が生じないようにする
こと、および最終粒子径が400〜2000λ(500
〜1000λ)であることを特徴とした、4段構造物に
よつて極めて生産性に富み、フイルム成形性に優れた耐
候性、耐衝撃性アクリル系フイルム、樹脂組成物となり
、上記の諸条件のひとつでも欠けると、組成物は全く透
明性を失つたり、ストレス白化が増大したり、あるいは
フイルム成形性を失つたりする。
本発明により得られる多層構造重合体組成物は、よく知
られている乳化重合による多段重合法によつて合成され
る。
本願発明中の多段乳化重合なる語は、水性分散液又はエ
マルジヨン中で、連続的に添加された単量体が、既に先
行した単量体の添加によつて形成されたエマルジヨン粒
子上に逐次シート重旨されるような条件下でおこなわれ
るものであり、全重合系において単量体の添加に伴う新
しい粒子の形成は生じない。使用される乳化剤の種類お
よび量が、中間段階ラテツクス粒子の粒径を制御する。
ポリマーの粒子径は、初期乳化剤の量によつてコントロ
ールされ、最終粒子径が400〜2000λになるよう
な量が用いられる。
有用な乳化剤には、通常のアニオン性界面活性剤が用い
られるが特に制限はない。最終粒子径は400〜200
0λの範囲でないと特にストレス白化性が劣悪となるた
め、重合条件の工夫が必要である。重合開始剤としては
、水溶性の過硫酸塩およびレドツクス系触媒が用いられ
、重合が最終段迄満足のゆくものである限り、特に制限
はない。
重合後のエマルジヨンは、通常の方法にて使用する乳化
剤に最も適合する塩析剤を用いて凝固する。得られた多
層構造重合体組成物には光安定剤、酸化防止剤、充填性
、着色剤等が必要に応じて添加される。次に、本発明で
得られる多層構造重合体組成物の特徴を要約すれば、(
NTg>10℃の比較的硬い最内層 旧) Tg<O℃のゴム層 (C)(B)0の中間のTgを有する中間層DTg>5
0℃の硬い最外層を基本層とする。
第一段階((A成分)は51〜100部好ましくは70
〜100部の炭素数4以下のアクリルメタクリレート、
好ましくは、メチルメタクリレート、0〜49%の共重
合性モノエチレン性不飽和単量体、0〜10%の多官能
性単量体及び0.1〜 5%のグラフト交叉剤からなり
、(八成分単独のTgは少くとも10℃以上、好ましく
は50℃以上である。
本発明の条件を充たす限り、炭素数が4までのアルキル
メタクリレートの使用が可能であるが、メチルメタクリ
レートを用いた場合に、光沢、透明性等が最も良好とな
る。
(に成分に用いられたアルキルメタクリレートおよび低
級アルキルアクリレートはその後全多段層に統一して用
いる場合が最も好ましいが、最終目的によつては、二種
以上の単量体を混合したり、別種のアクリレートを用い
ても本発明を満足する。
共重合性モノエチレン性不飽和単量体としては、低級ア
クリルアクリレート、低級アルコキシアクリレート、シ
アノエチルアクリレート、アクリルアミド、アクリル酸
、メタクリル酸などのアクリル性モノマーが好ましい。
その他(4)成分中20%を越えない範囲でスチレン、
アルキル置換スチレン、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等、メチルメタクリレートと共重合するビニル
単量体が使用できる。多官能性単量体としては、エチレ
ングリコールジメタクリレート、1・3ブチレングリコ
ールジメタクリレート、1・4ブチレングリコールジメ
タクリレート、及びプロピレングリコールジメタクリレ
ートの如きアルキレングリコールジメタクリレートが好
ましく、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン等のポ
リビニルベンゼンおよびアルキレングリコールジアクリ
レートなども使用可能である。
これらの単量体は、それが含まれる層自体を橋かけする
のに有効に働き、他層との層間の結合には全く作用しな
い。
多官能性単量体は、全く添加しなくともグラフト交叉剤
が存在する限り、かなり安定な組成物を与えるが、熱間
強度などが厳しく要求されたりする場合など、その添加
目的に応じて任意に用いられる。
グラフト交叉剤としては、共重合性のα・β−不飽和カ
ルボン酸、又はジカルボン酸のアリル、メタリル又はク
ロチルエステル好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸
、マレイン酸及びフマル酸のアリルエステルであり、特
にアリルメタクリレートが優れた効果を有する。
その他、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシア
ヌレートなども有効である。このようなグラフト交叉剤
は主として、そのエステルの共役不飽和結合が、アリル
基、メタリル基又はクロチル基よりはるかに早く反応し
、化学的に結合する。この間、アリル、メタリル又はク
ロチル基の実質上のかなりの部分&ζ次層の重合中に有
効に働き、2層間にグラフト結合を与える。グラフト交
叉剤の量は極めて重要で少くとも(A)成分に対し、0
.1%〜5%、好ましくは0.5%〜2%の範囲で用い
られる。
0.1%以下では、グラフト結合の有効量が少なすぎる
ためにテーパーを有した単量体を配置させても、成形時
の剪断下での溶融混練り時に容易に相破壊が生じ、目的
とする透明性、耐ストレス白化性の良好な成形材料が得
られない。
又、5%を越える程の過剰の量は、特に弾性を低下させ
、衝撃強度を中心とする機械的性質を損つてくるために
好ましくない。(A)成分は、全重合体中で5〜35部
好ましくは5〜15部を占める。
上記(A)成分が、4段構造における芯にあることは、
本発明のひとつの大きな特徴であり、透明性、耐ストレ
ス白化性に優れた性質は、この(4)成分の配置による
ことが大であり、この効果については既に先願にて記載
し、又、本実施例1の表1にも示される。次に、ゴム層
(B)成分は、全重合体中10〜45部を占め、80〜
100部の低級アルキルアクリレート、0〜20%の共
重合可能な二重結合を有する単量体0〜10%の多官能
性単量体及び0.1〜5%のグラフト交叉剤からなり、
(B)成分単独で測定するTgは少くともO℃以下、好
ましくは、一30℃以下であることが必要である。
低級アルキルアクリレートとは、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート、プロピルア
クリレート、2エチルヘキシルアクリレートなどの炭素
数が1〜8個のアルキルアクリレートであり、単独重合
体のTgの低いもの程有利である。
共重合性可能な二重結合を有する単量体および多官能性
単量体、グラフト交叉剤については、囚成分で記載した
ものと同様である。
(8)成分は、多段逐次重合体に弾性を与えるための必
要な層で、全重合体の10〜45部、好ましくは20〜
35部を中層に存在させる。
耐衝撃性、弾性付与のために必要とするこのゴム層の導
入によつてもたらされる折り曲げ白化とか、青昧の強い
ヘイズは、核にTgの比較的高い(A)層を存在させ、
次にこのゴム層(B)を多層構造重合体組成物の中層に
配置させることによつて、全く生じなくなる。
中間層(Oは、10〜90部の炭素数1〜8のアルキル
アクリレート90〜10部の炭素数1〜4のアルキルメ
タクリレートO〜10部の多官能性単量体、0.1〜5
部のグラフト交叉剤とからなり、(B)層と旧層とのほ
ぼ中間のTgを有するように中間層(qを重合すること
が好ましい。
アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、多官
能性単量体、グラフト交叉剤等は全て八層で用いられる
ものと同じものが用いられる。
(AXB)(るおよびP)成分を通じて、用いる上記各
単量体の種類は統一することが望ましい。最外層D成分
は、51〜100部の炭素数4以下のアルキルメタクリ
レート、好ましくはメチルメタクリレート0〜49部の
共重合可能な二重結合を有する単量体を主成分とし、旧
層独自のTgが少くとも50℃以上であり、かつ連鎖移
動剤等によつて旧層単独の粘度平均分子量が50000
〜1000000にある様に重合する。
(口層で用いる炭素数4以下のアルキルメタクリレート
および共重合可能な二重結合を有する単量体は(Aj層
で記載したものと同一である。D層は、全重合体中10
〜80部、好ましくは40〜60部である。
旧層は、多層構造重合体組成物の成形性を支配する。
一般に旧層への配分量が増加すると共に、多段重合体の
成形性が良好となる。(E))層が10部以下では、良
好な成形物を与えない。又、80部を越えると、全ポリ
マーに対する多層構造の効果が小さくなつて、透明性、
および耐ストレス白化性が悪くなる。(D層が10〜8
0部、好ましくは40〜60部を占めるときに多段重合
体は最も容易に成形される。上記各層の重合は、それぞ
れ前段階の重合が完了したのちに続けて滴下重合するが
、レドツクス系の如く、重合速度が速い場合は、前段階
の単量体の滴下終了直後に次の層の滴下を連続的に行な
つても差しつかえない。
かくして得られる4段重合組成物の粒子径は400〜2
000λ好ましくは500〜1000λの範囲である。
最終生成物の粒子径は組成物の透明性、光沢、ストレス
白化などに及ぼす影響大である。先願で示した如く、テ
ーパー型多層構造を有する少くとも5段以上の多層構造
の場合は、その粒子径に関係なく、透明性、ストレス白
化性に優れる組成物が得られるが反面、重合が煩雑で、
生産性に劣るという欠陥を有している。一方、本発明の
如く、最終粒子径を400〜2000λの範囲のように
小さくすることによつて、4段構造でも透明性が良く、
ストレス白化が生じない組成物が得られる。
これは粒子径が小さい程、その界面上で生ずるストレス
下でのミクロボードの大きさが小さく、そのため見かけ
上、ストレス白化などが生じ難くなつてくるため、5段
以上に各層を分割しなくとも、4段構造で、同様の効果
が得られたものと考えられる。又、フイルム素材として
みると、そのフイルム成形能は、5段以上の多段型より
も、本願の4段構造の方が優れ20μ以下の極薄フイル
ムが容易に成形可能となる。
この間の事情は実施例1の表1に示される。上記の如く
して得られた4段重合体は、既に述べた如く通常の塩折
方法により、凝固し乾燥後、通常の押出機を用いて賦形
され、目的とする成形に供される。
以下本発明を実施例により詳細に説明する。実施例中、
用いる略語は下記の如くである。
メチルメタクリレート(MMA)工チルメタクリレート
(EMA) プロビルメタクリレート( PMA) ブチルメタクリレート( BMA) ブチルアクリレート( BuA) 2エチルヘキシルアクリレート(2EHA)エチレング
リコールジメタクリレート(EDMA)アクリルメタク
リレート( AMA)1・3ブチレンジメタクリレート
( BD)トリアリルイソシアスレート( TAIC)
トリアリルシアヌレート( TAC)キユメンハイドロ
パーオキサイト( CHP)ソデウムフオルムアルデヒ
ドスルホキシレート( SFS)n−オクチルメルカプ
タン(n−0SH)又、実施例中に用いる各層のTgは
、例えばポリマーハンドブツクに記載されているTgの
値から、通常知られているFOXの式− = − +−
より計算にて求めたもので〒σ Rr〜 『r〜ある。
゜ 実施例 1 冷却器つき容器内に、イオン交換水250部、スルフオ
コハク酸ジオクチルエステルソーダ塩2部、SFSO.
O5部を仕込み、窒素下攪拌後10部の仏 と0.05
部のAMAを仕込む。
MMA中にはMMAに対して0.1%のCHPを溶解さ
せ、この後の段階で加えられる全ての単量体についてぱ
、特別の記載のない限り、それぞれの単量体に対して0
.1%のCHPが含まれる。反応器は窒素下200rp
mの回転数で攪拌しながら70℃に昇温し、攪拌を30
分継続すると(A)層の重合が完了する。
続いて、24部のBA、0.125部の.AMAll部
のBDとの混合物を30分間で添加し、60分間保持す
ると第2段階の重合が完了する。続いて7.5部のMM
A、7.5部のBnAlO.l25部の01Aからなる
第3層成分を15分間で添加し、45分間保持すると、
(C)層の重合が完了する。続いて、47.5部のMM
A、2.5部のBuAlO.O3部のn−0SHからな
る最外層成分を60分間に添加重合してさらに60分保
持して4段重合物(発明例1)を合成した。このものの
粒子径は約400λであつた。各層の重合完了後のサン
プリング試料を電子顕鏡観察によつて、各層の重合時に
は、全く新しい粒子生成が起らず、完全なシート重合が
行なわれていることを確認した。
得られたエマルジヨンに、塩化アルミニウムをエマルジ
ヨン中の全重合体に対して3%量加えて加熱攪拌し、凝
析凝集固化反応を生じさせ、▲過、水洗、乾燥して乾粉
を得た。
次に、ポリマー組成は、発明例(1)と全く同様だが、
(A)成分中に2部のスルフオコハク酸ジオクチルエス
テルソーダ塩を溶解して滴下重合をする以外は発明例(
1)と全く同一の重合を行つて粒子径が約1000λで
ある発明例(2)を合成した。
同様にして1部のスルフオコハク酸ジオクチルエステル
ソーダ塩を溶解した(A)成分を滴下重合することによ
り、最終粒子径が約2000λである発明例(3)、お
よび0.5部のスルフオコノゾ酸ジオクチルエステルソ
ーダ塩を用いて最終粒子径が約3000λである比較例
(a)を重合した。以上は、いずれも表−1に示される
。又、24部のBuA、0.125部のAMA、1部の
BDからなる層を重合後、12.5部のLl2.5部の
BuAからなる層を重合し、更に47.5部のMMA.
2.5部のBuAを重合させたいわゆる芯にゴム成分を
有した3段重合物を比較例(b)とした。
比較例(0は、先願の一例で、ここでは6段重合物を示
した。
上記各試料は、発明例(1)と同様な手法で乾粉とした
後、25φ押出機(スクリユ一L/D−24)を用いて
賦形し、乾燥後T・ダイおよびインフレーシヨン成形を
行なつて、フイルムの成形能を判定し、得られたフイル
ム物性を検討した。
それらの結果を表−1に示した。比較汐0は、先願によ
る6段重合の例であるが、透明性、ストレス白化などが
優れる反面、インフレーシヨンやT・ダイ法による極薄
フイルムの成形性が劣る。
4段からなる発明汐11(1)(2)(3)は、いずれ
も成形性良好、ただし、粒子径が2000λをこえると
、特にストレス白化性(折り曲げ白化)透明性が低下す
る。
(発明例(3)、比較例(a))又、比較例(BXま、
芯がゴムである3段重合物であるが、この様な組成では
、透明性、ストレス白化性(折り曲げ白化)に優れる組
成とならない。
本発明例は、フイルム成形性、透明性、ストレス白化性
(折り曲げ白化)等いずれの条件も満足している。実施
例 2 実施例1と同様な容器にイオン交換水300部、リイポ
ラン1400(ライオン油脂(株)製α−オレフインス
ルフオネート)0.5部、SFSO.O5部を仕込み、
発明例(1)と同様な手順にて表−2に示すような種々
の4段重合体を合成した。
得られたエマルジヨンの粒子径は、表−2に示すように
、ほぼ700〜1600λの間にあつた。ゴム層(BE
゛10%以下では、フイルム成形性が低下する(発明例
(4))。
45%以上からフイルムの透明性、光沢が低下する(発
明例(6))。
ゴム層(圃AlO〜45%の範囲が最良(発明例(5)
)。最外層Dが80%以上になると透明性、光沢、スト
レス白化などが低下する(発明例(7))。10%以下
では、その他フイルム成形性が低下してくる(発明例(
8))。
最外層PllO〜 80%の範囲が最良(発明例※※(
5))、又第一段階(八成分が35%以上になるとゴム
層、最外層への分配量が減少する結果、成形性が低下す
る(発明何9))。
本発明例の請求範囲内の組成では、フイルム成形性、透
明性、ストレス白化性など全ての条件を満足する。
表−2中の発明例(5)のフイルムについて、ウエザー
メーター加速曝露テストによる500時間照射後の引張
強度の保持率は98.3%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 51〜100重量部(以下部と略す)の炭素数4以
    下のアルキル基を有するアルキルメタクリレート、0〜
    49部の共重合可能な二重結合を有する単量体、0〜1
    0部の多官能性単量体及び0.1〜5部のグラフト交叉
    剤とからなり、ガラス転移温度(以下Tgと略称)が少
    くとも10℃以上であり、重合体組成物中に占める量が
    5〜35重量%(以下部と略す)である最内層(A)を
    乳化重合法により重合し、(A)の存在下に80〜10
    0部の炭素数8以下のアルキル基を有するアルキルアク
    リレート、0〜20部の共重合可能な二重結合を有する
    単量体、0〜10部の多官能性単量体及び0.1〜5部
    のグラフト交叉剤とからなり、Tgが0℃以下であつて
    、重合体組成物中に占める量が10〜45%であるゴム
    層(B)を乳化重合法により重合し、続いて、上記二段
    重合物の存在下に10〜90部の炭素数8以下のアルキ
    ルアクリレート、90〜10部の炭素数4以下のアルキ
    ルメタクリレート、0〜10部の多官能性単量体及び0
    .1〜5部のグラフト交叉剤とからなり、重合体組成物
    中に占める量が5〜35%である中間層(C)を乳化重
    合法により重合し、更に、上記三段重合物の存在下に5
    1〜100部の炭素数4以下のアルキル基を有するアル
    キルメタクリレート、0〜49部の共重合可能な二重結
    合を有する単量体とからなり、Tgが50℃以上であり
    、重合体組成物中に占める量が10〜80%である最外
    層(D)を乳化重合法により重合して得られる四段重合
    体であり、その最終到達粒子径が400〜2000Åで
    あることを特徴とする透明性、耐ストレス白化性、フィ
    ルム成形性に極めて優れた耐候性、耐衝撃性を有する多
    層構造重合体組成物の製造法。
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