JP2957645B2 - 耐候性に優れた耐衝撃性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

耐候性に優れた耐衝撃性樹脂組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は改善された耐衝撃性樹脂組成物の製造方法に
関し、さらに詳しくは透明性および衝撃強度の耐候性が
優れた耐衝撃性樹脂組成物の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
メタクリル樹脂は、透明性で美しい外観と耐候性を有
し、成形が容易なことから、照明、看板、レンズ、テー
ルランプ、テーブルウェアー等光学用途、電気部品、車
輛部品、装飾、雑貨に幅広く用いられているが衝撃に対
する強度は必ずしも充分ではなく、その改良が種々検討
されている。例えば、最内層が硬質樹脂である3層もし
くは多層構造の重合体と硬質熱可塑性重合体とをブレン
ドすることによる透明な耐衝撃樹脂組成物(特公昭55−
27576号公報、特公昭58−1694号公報、特公昭60−11970
号公報)、あるいは、架橋弾性体の存在下硬質組成を重
合して得られるグラフト共重合体と一般アクリル樹脂と
をブレンドする方法(特公昭54−18298号公報)等数多
くの報告が挙げられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の方法により得られた耐衝撃性樹脂組成物は、良
好な透明性等の光学的性質および目的とする衝撃強度を
有するが、衝撃強度の耐候性(耐光性も含む)が悪く、
初期の衝撃強度が保持されず、時にはブレンドに用いる
一般のメタクリル樹脂の衝撃強度以下になるという問題
がある。
本発明の目的は、透明性および衝撃強度に関して耐候
性が著しく改善された耐衝撃性樹脂組成物の製造方法を
提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、 アルキル基の炭素数が1〜8である、少なくとも1種
のアルキルアクリレート50〜95重量%、これらと共重合
可能なモノエチレン性不飽和単量体0〜50重量%および
多官能、架橋性単量体0〜5重量%からなる単量体混合
物を重合してなる軟質重合体層と、アルキル基の炭素数
が1〜4である、少なくとも1種のアルキルメタクリレ
ート50〜100重量%、これらと共重合可能なモノエチレ
ン性不飽和単量体0〜50重量%および多官能、架橋性単
量体0〜5重量%からなる単量体混合物を重合してなる
硬質重合体層とが、中心部/中間部/外部が軟質重合体
層/硬質重合体層/軟質重合体層あるいは硬質重合体層
/軟質重合体層/硬質重合体層の組合せからなり、かつ
最外層が、アルキル基の炭素数が1〜4である、少なく
とも1種のアルキルメタクリレート50〜100重量%、こ
れらと共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体0〜50
重量%からなる多層構造重合体(I)ラテックスと、 アルキル基の炭素数が1〜4である、少くとも1種の
アルキルメタクリレート50〜100重量%、これらと共重
合可能なモノエチレン性不飽和単量体0〜50重量%から
なる単量体混合物を乳化重合してなる硬質熱可塑性重合
体(II)ラテックスとを、多層構造重合体(I)ラテッ
クス/硬質熱可塑性重合体(II)ラテックス=30〜70/7
0〜30(重量)の配合比で 均一に混合したのち、凝固させることを特徴とする耐
候性に優れた耐衝撃性樹脂組成物の製造方法、により達
成することができる。
さらに本発明の耐候性に優れた耐衝撃性樹脂組成物の
製造方法は、エラストマー等からなる軟質重合体層と硬
質重合体層の組合せからなり、かつ最外層が特定の条件
からなる硬質重合体層である多層構造重合体(I)ラテ
ックスと、特定の条件からなる硬質熱可塑性重合体(I
I)ラテックスを均一混合した後、凝固させることを特
徴とし、この方法により初めて透明性および衝撃強度に
関して耐候性が著しく改善される。多層構造重合体
(I)ラテックスの好ましい粒子径は800〜3500Å、よ
り好ましくは1000〜3000Åである。800Å未満では透明
性は良好であるが、衝撃強度が上りにくく、また耐候性
テストで衝撃強度が低下しやすく、3500Åを超えると耐
候性テストで衝撃強度が低下しやすくなる。硬質熱可塑
性重合体(II)ラテックスの好ましい粒子径は800〜350
0Å、より好ましくは1000〜3000Åである。800Å未満お
よび3500Å超では、ともに多層構造重合体ラテックスと
のブレンド物の耐候性テストで衝撃強度の低下が大きく
なる傾向がある。
多層構造重合体(I)ラテックスあるいは硬質熱可塑
性重合体(II)ラテックスをラテックスの状態で混合せ
ず、それぞれ別々に凝固させたものは、その後いかなる
混合方法を用いても本発明の目的を達しえない。また、
多層構造重合体(II)ラテックスを単独で凝固したも
の、あるいは多層構造重合体(I)ラテックスと硬質熱
可塑性重合体(II)ラテックスを均一混合後凝固したも
のと通常の成形材料用メタクリル樹脂とを一定割合で混
合し、押出機で混練して得られたものは、成形直後は目
的とする衝撃強度は得られるが耐候性での改善は認めら
れず本発明の目的を満足しえないものである。
本発明での多層構造重合体(I)における軟質重合体
層は、アルキルアクリレートを主成分としたゴム層であ
り、アルキルアクリレートとしてはアルキル基の炭素数
1〜8のもので、特に好ましくは、n−ブチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレートであり、50〜95
重量%、より好ましくは70〜90重量%である。これらと
共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体としてはスチ
レン、置換スチレン、アクリロニトリル、メチルメタク
リレートおよびエチルメタクリレート等が挙げられ、他
層あるいは硬質熱可塑性樹脂(II)との屈折率を合せる
ために0〜50重量%、好ましくは10〜30重量%用いられ
る。また多官能、架橋性単量体としてはアリルメタクリ
レート、アリルアクリレート、1,4−ブチレングリコー
ルジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジビ
ニルベンゼン等が挙げられ、衝撃強度を高める作用があ
り、特にアリルメタクリレートが好ましく0〜5重量
%、より好ましくは0.1〜2重量%用いられる。多層構
造重合体(I)における硬質重合体層は、アルキルメタ
クリレートを主成分とする硬質樹脂層であり、アルキル
メタクリレートとしてはアルキル基の炭素数1〜4のも
ので、特に好ましくはメチルメタクリレートであり、50
〜100重量%、より好ましくは70〜100重量%である。こ
れらと共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体として
はメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルア
クリレート、スチレン、置換スチレンおよびアクリロニ
トリル等が挙げられ0〜50重量%、より好ましくは0〜
30重量%用いられる。また多官能、架橋性単量体として
は、軟質重合体層と同様のものが使用可能であり0〜5
重量%、より好ましくは0.1〜2重量%用いられる。
本発明において、軟質重合体層と硬質重合体層とは、
中心部/中間部/外部が軟質重合体層/硬質重合体層/
軟質重合体層あるいは硬質重合体層/軟質重合体層/硬
質重合体層の組合せからなり、かつ最外層は、アルキル
基の炭素数が1〜4である、少なくとも1種のアルキル
メタクリレート、好ましくはメチルメタクリレート50〜
100重量%、好ましくは70〜100重量%、およびこれらと
共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体0〜50重量
%、好ましくは0〜30重量%からなる。多層構造重合体
(I)ラテックスにおいて、全層に対する最外層の割合
は10重量部以上であることが好ましい。硬質熱可塑性重
合体(II)との相溶性から最外層は硬質重合体であるこ
とが重要であり、全層に対する最外層の割合が10重量部
以下では相溶性が低下し透明性および衝撃強度が低下す
るとともに、耐候性も著しく悪くなる。最外層でのモノ
エチレン性不飽和単量体は、前記硬質重合体層で記載し
たと同様の単量体が使用出来、硬質熱可塑性重合体(I
I)との相溶性、流動性の点から連鎖移動剤を用いても
よい。
本発明での硬質熱可塑性重合体(II)は、アルキルメ
タクリレートを主成分とする実質的に流動性のある硬質
樹脂であり、アルキルメタクリレートとしてはアルキル
基の炭素数1〜4のもので、特に好ましくはメチルメタ
クリレートであり、50〜100重量%、より好ましくは70
〜100重量%である。これらと共重合可能なモノエチレ
ン性不飽和単量体としては、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート等のアクリレート類、スチレン、置換ス
チレンおよびアクリロニトリル等が挙げられ0〜50重量
%、より好ましくは0〜30重量%用いられる。また、硬
質熱可塑性重合体(II)の20℃クロロホルム中での固有
粘度が0.4〜1.2dl/gであることが好ましい。固有粘度が
0.4dl/g未満では多層構造重合体(I)とのブレンドに
より得られる耐衝撃性樹脂組成物の流動性は良好である
が、衝撃強度が満足されない傾向があり、一方固有粘度
が1.2dl/gを超えると衝撃強度は充分であるが、流動性
が低く、成形性が悪くなる傾向がある。
本発明の多層構造重合体(I)および硬質熱可塑性重
合体(II)は公知の乳化重合法により得ることが出来
る。多層構造重合体(I)は、逐次乳化重合法で重合さ
れ、第一段の単量体混合物を乳化重合して重合終了後、
第1段重合体の存在下に第2段単量体混合物を添加して
重合する。以下、同様な方法で逐次重合してラテックス
状態で得られる。
本発明の重合体の重合に用いる重合開始剤としては、
通常の乳化重合に使用されるラジカル重合開始剤が使用
可能であり、カリウムパースルフェート、アンモニウム
パースルフェート等の過硫酸塩あるいはキュメンハイド
ロパーオキサイド/ナトリウムホルムアルデヒドスルホ
キシレート、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド/ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート
等のレドックス開始剤が挙げられる。乳化剤としては特
に制限はなく、通常の乳化重合で用いられるものが使用
可能であり、長鎖脂肪酸塩類、スルホン酸塩類、スルホ
コハク酸のエステル塩類、リン酸エステル塩類等のアニ
オン性界面活性剤が特に好ましい。
多層構造重合体(I)ラテックスと硬質熱可塑性重合
体(II)ラテックスは、以下の実施例で示すように、多
層構造重合体(I)ラテックス/硬質熱可塑性重合体
(II)ラテックス=30〜70/70〜30(重量)の配合比で
均一に混合したのち、凝固させることによって、耐候性
に優れた耐衝撃性樹脂組成物とすることができる。
本発明の耐衝撃樹脂組成物に通常用いられている紫外
線吸収剤、酸化防止剤、染顔料等を必要に応じて添加す
ることが出来る。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発
明はこれによって限定されるものではない。実施例にお
ける「%」および「部」はすべて「重量%」および「重
量部」であり、使用する単量体、重合開始剤、連鎖移動
剤、乳化剤等の略称は下記の通りである。
メチルメタクリレート(MMA)、メチルアクリレート
(MA)、エチルアクリレート(EA)、n−ブチルアクリ
レート(BA)、スチレン(ST)、アリルメタクリレート
(ALMA)、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート
(BGDMA)、カリウムパースルフェート(KPS)、n−オ
クチルメルカプタン(n−OM)。横線(−)は同一層を
形成するために用いられる単量体等を分けるのに使用さ
れ、二重斜線()は層が異なる際に使用される。
実施例中に樹脂組成物の物性評価は下記の方法に従い
測定した。
(1) 熱変形温度;HDT ASTM−D648(264psi) (2) アイゾット衝撃強度(ノッチ付) ASTM−D256 (3) 全光線透過率,ヘイズ ASTM−D1003(5mm厚) (4) 粒径 電子顕微鏡で測定した。
(5) 耐候性テスト 促進暴露試験;暴露時間1000HRS サンシャインウェザーメーター 実施例1 (1) 多層構造重合体(I)ラテックスの製造 還流コンデンサー付き反応容器にイオン交換水250
部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1部を仕込
み、窒素気流下で攪拌しながら80℃に昇温後、MMA15
部、ALMA0.075部、1%KPS水溶液1.5部を仕込んで60分
間反応させて重合を完了させた。つづいて1%KPS水溶
液6部を仕込んだ時点で、BA49部、ST11部、ALMA0.3部
からなる単量体混合物を60分間連続滴下して全量を仕込
んだ後60分間保持して重合を完了した。つづいて、1%
KPS水溶液1部を仕込んだ時点で、MMA5部、BA4部、ST1
部、ALMA0.05部からなる単量体混合物を20分間連続滴下
して全量を仕込んだ後30分間保持して重合を完了させ
た。つづいて1%KPS水溶液1.5部を仕込んだ後、MMA14.
5部、MA0.5部、n−OM0.03部からなる単量体混合物を30
分間かけて全量を連続滴下し、次いで60分間保持して重
合を完結させ多層構造重合体(I)ラテックスを得た。
各層の重合終了後サンプリングを行い、電子顕微鏡観察
で新しい粒子の生成がなく完全なシード重合が行なわれ
ていることを確認した。最終のラテックス粒径は1800Å
であった。このラテックスの組成は、表−1の(A)に
相当する。
(2) 硬質熱可塑性重合体(II)ラテックスの製造 多層構造と同様、還流コンデンサー付き反応器にイオ
ン交換水200部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
1部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら80℃に昇温
後、MMA97部、MA3部、n−OM0.25部、1%KPS水溶液5
部を仕込んで90分間反応させて重合を完結させ硬質熱可
塑性重合体(II)ラテックスを得た。得られたラテック
スの粒径は1600Åであった。このラテックスの組成は、
表−1の(a)に相当する。
このようにして得られた多層構造重合体ラテックス
(A)50部と硬質熱可塑性重合体ラテックス(a)50部
を攪拌機を有する容器の中で均一混合した後、塩化ナト
リウム水溶液を用いて塩析凝固させ、水洗、脱水、乾燥
して得られた重合体粉末を押出機でペレット化し、射出
成形により各種物性試験片を成形して測定評価した。そ
の結果、透明性等の光学的性質が良好であり、耐衝撃性
に優れるとともに、衝撃強度に関する耐候性が非常に優
れたものであった。この結果を第3表に示す。
実施例2 実施例1において、多層構造重合体ラテックス(A)
と硬質熱可塑性重合体ラテックス(a)の混合割合をそ
れぞれ30部と70部に変化させた以外は同様に行なった結
果、透明性および耐候性に優れ、かつ耐候性試験で衝撃
強度の低下のない耐衝撃性樹脂組成物が得られた。この
結果を第3表に示す。
実施例3、4 実施例1と全く同様な重合方法を用いて、第1表に示
す組成により多層構造重合体ラテックス(C)、
(D)、ならびに硬質熱可塑性重合体ラテックス
(b),(c)を重合した。これらを第3表に示す混合
割合でラテックスブレンドとし、実施例1と同様に行な
って評価した結果、透明性等の光学的性質は良好であ
り、熱変形温度、衝撃強度および耐候性も充分満足出来
るものであった。結果を第3表に示す。
実施例5 重合開始剤として、ナトリウムホルムアルデヒドスル
ホキシレート0.05部を重合開始前に水系に仕込み、かつ
各単量体混合物に対して0.1%のキュメンハイドロパー
オキサイドを添加して用いる以外、実施例1と全く同様
の処方および方法により多層構造重合体ラテックス
(G)を得、また加えて実施例1でのジオクチルスルホ
コハク酸ナトリウム1.5部に変化させたほかは同様の方
法で硬質熱可塑性重合体ラテックス(d)を得た。以下
同様に行なって評価した結果、透明性等の光学的性質、
熱変形温度も満足され、耐衝撃性も優れていた。また、
耐候性試験後の衝撃強度も良好な値を示した。
比較例1 実施例1と同様な重合方法を用いて多層構造重合体ラ
テックス(E)を得たが、最外層が本発明の範囲を逸脱
した組成である。このラテックス(E)の組成を第1表
に示す。またラテックス(E)を硬質熱可塑性重合体ラ
テックスとブレンドして同様に評価した結果を第4表に
示すが、ラテックス間の相溶性が低下し衝撃強度が低く
満足されるものは得られなかった。
比較例2〜7 乳化剤の量を変えて粒径を変化させた以外は、実施例
1と同様な重合方法を用いて多層構造重合体ラテックス
(F)、(H)および硬質熱可塑性重合体ラテックス
(e),(f)を得たが、これらラテックスの粒径は本
発明の範囲を逸脱したものであった。これらのラテック
ス(F)、(H)の組成を第1表に、またラテックス
(e),(f)の組成を第2表に示す。これらのラテッ
クスを相互にあるいは他のラテックスとブレンドして同
様に評価した結果を第4表に示すが、透明性等の光学的
性質は良好であり、成形直後の耐衝撃性は優れているも
のの、耐候性試験後の衝撃強度は著しく低下した。
比較例8,9 実施例3での多層構造重合体ラテックス(B)および
硬質熱可塑性ラテックス(b)をそれぞれ単独で塩析凝
固後、水洗、脱水、乾燥して多層構造重合体粉末
(B′)および硬質熱可塑性重合体粉末(b′)を得
た。これらの重合体粉末をブレンドしたものあるいは重
合体粉末(B′)と懸濁重合で得られた硬質重合体ビー
ズ(g)をブレンドした後、押出機でそれぞれペレット
化し同様に評価した。これらの結果を第4表に示す。透
明性等の光学的性質は良好であり、成形直後の耐衝撃性
は優れていたが、耐候性試験後の衝撃強度は著しく低下
した。
〔発明の効果〕 本発明によれば、良好な透明性等の光学的性質および
衝撃強度を有するとともに、これら透明性および衝撃強
度に関して耐候性が著しく改善された耐衝撃性樹脂組成
物を得ることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−28749(JP,A) 特開 昭57−85843(JP,A) 特開 昭60−199258(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 33/06 - 33/12 C08L 51/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキル基の炭素数が1〜8である少なく
    とも1種のアルキルアクリレート50〜95重量%、これら
    と共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体0〜50重量
    %および多官能、架橋性単量体0〜5重量%からなる単
    量体混合物を重合してなる軟質重合体層と、アルキル基
    の炭素数が1〜4である少なくとも1種のアルキルメタ
    クリレート50〜100重量%、これらと共重合可能なモノ
    エチレン性不飽和単量体0〜50重量%および多官能、架
    橋性単量体0〜5重量%からなる単量体混合物を重合し
    てなる硬質重合体層とが、中心部/中間部/外部が軟質
    重合体層/硬質重合体層/軟質重合体層あるいは硬質重
    合体層/軟質重合体層/硬質重合体層の組合せからな
    り、かつ最外層が、アルキル基の炭素数が1〜4である
    少なくとも1種のアルキルメタクリレート50〜100重量
    %、これらと共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体
    0〜50重量%からなる多層構造重合体(I)ラテックス
    と、 アルキル基の炭素数が1〜4である少なくとも1種のア
    ルキルメタクリレート50〜100重量%、これらと共重合
    可能なモノエチレン性不飽和単量体0〜50重量%からな
    る単量体混合物を乳化重合してなる硬質熱可塑性重合体
    (II)ラテックスとを、多層構造重合体(I)ラテック
    ス/硬質熱可塑性重合体(II)ラテックス=30〜70/70
    〜30(重量)の配合比で均一に混合したのち、凝固させ
    ることを特徴とする耐候性に優れた耐衝撃性樹脂組成物
    の製造方法。
  2. 【請求項2】多層構造重合体(I)ラテックスにおい
    て、全層に対する最外層の割合が10重量部以上である、
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】硬質熱可塑性重合体(II)ラテックスにお
    いて、重合体の20℃クロロホルム中での固有粘度が0.4
    〜1.2dl/gである請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】多層構造重合体(I)ラテックスおよび硬
    質熱可塑性重合体(II)ラテックスの粒子径が800〜350
    0Åである請求項1〜3記載の方法。
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