JPS5934891B2 - 旋回取付装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は旋回取付装置、特に車体にランプを旋回可能に
取付けるための旋回取付装置に関するものである。

しかし本発明は上記用途に限定されるものではない。基
本的にボールーソケツト継手を有する車体にランプを取
付けるための旋回取付装置は既に提案されている。

又ボールがソケツト内にスナツプ嵌合できるようにソケ
ツトを成形するときに或る大きさの弾性をもつプラスチ
ツク材料からソケツトを成形することも提案されている
。車輌ランプ、特に車輌のヘツドランプをプラスチツク
材料から作る傾向がだんだん増してきている。しかし、
一般に熱硬化性であるかかるプラスチツク材料は比較的
剛直性であり、それ故かかるソケツトの一体製造には適
さない。というのは成形工具から取除くためには弾性が
要求されるからである。又かかるプラスチツク材料を有
効にリベツト締めすることは一般に困難であり、それ故
ソケツトを金属から又はランプ主体とは異なつたプラス
チツク材料から作ること及び次いでこのソケツトをラン
プ主体に定着することは不満足でありかつ不経済である
。この欠点はランプ主体が内部反射面をもつときには特
に大きくなるが、その理由はリベツト又はその他の固定
装置を設けることは光学的観点から望ましくないからで
あり、又ランプ主体に孔をあけることは水分の侵入を許
し、水分が侵入すると反射面を損なうからである。従つ
て、本発明の目的は比較的簡単な旋回取付装置を提供す
ることにあり、この取付装置はソケツトの形状に成形す
るときに不満足な弾性をもつ材料でソケツトを作ること
に依存しなくてもよいものである。

本発明によれば、凹部をもつ部材と、前記凹部に取付け
るソケツト要素を含み、前記ソケツト要素は弾性材料か
ら作られ、ボールを受入れかつ凹部内に取付けたときそ
のボールを保持し、少なくとも１つの外方突出部分をも
ち、前記突出部分は凹部の壁に掛合し、凹部からのソケ
ツト要素の脱出を妨げるものである如き旋回取付装置が
提供される。

好適には、ソケツト要素は彎曲装置部分と複数のアーム
を含み、前記アームは基礎部分から一体に延びていて、
彎曲基礎部分とアームが一緒にボールを受入れるソケツ
トを形成しており、基礎部分から離れた側のアーム端は
外方へ曲がつた状態となつていて前記複数の外方突出部
分を形成している。

この形状は金属薄板から比較的簡単に作ることができる
。最も好適には、前記凹部は多角形横断面をもち、ソケ
ツト要素のアーム数は多角形の側面の数に一致する。

この凹部は６角形横断面となすのが便利である。各アー
ムはその幅にわたつて直線状となすのが好適である。

好適には、お互に対向した外方突出部分さしわたしのソ
ケツト要素の幅は凹部の対応する寸法より大きくなして
、前記突出部分がソケツト要素を凹部内に挿入するため
には内方へ変形しなければならないようになす。

このことは又凹部からのソケツト要素の望ましくない脱
出を防止する働きを助けることにも役立つ。一層好適な
装置では、アームはソケツト要素が凹部に挿入される前
には実質的に凹入面無しのソケツトを形成し、そしてソ
ケツトが凹部に挿入されるときアームが、外方突出部分
と凹部壁との掛合により、内方へ変形して、ほぼ部分球
形の凹入面を形成するようになる構成とされる。

それ故この装置は次の如き構成、即ちボールがソケツト
要素と要易に掛合でき、ソケツト要素が凹部に掛合しな
いときにはその中にスナツブ嵌合することがなく、又ソ
ケツト要素とボールの組立体を凹部内に圧入することが
できて、その際ソケツト要素のアームがボールの回りに
密接してボールソケット要素内の所定位置に保持するこ
ととなるように構成される。かくして、この旋回取付装
置は好適には更にソケツト要素内に取付けたボールを含
む。好適には、外方突出部分は実質的に一点に向うテー
パを有するものとなす。本発明によれば、ランプが提供
され、このランプは主体と、本発明による少なくとも１
つの旋回取付装置を備え、前記主体はプラスチツク材料
から成形され、前記旋回取付装置の凹部部材は前記主体
と一体に成形されている。

ランプ用の旋回取付装置は車体に対して固定した柱に取
付けたボールを受入れるように配置され、又は車体上の
ねじ螺着要素に掛合せしめられるねじすじ付き棒の端に
あるボールを受入れるように構成することができる。

以下、本発明を添付図面を参照して詳述する。

図示の旋回取付装置は主体１０を部分的に示している自
動車ヘツドランプ用のものである。ヘツドランプ主体１
０は内部反射面をもち、それ自体既知の射出成形法によ
り低プロフイル（ＰｒＯｆｉｌｅ）熱硬化性ポリエステ
ル練物成形組成物から形成される。主体１０は３つの旋
回取付装置を備えるが、図にはその１つを示している。
各旋回取付装置は基本的にはボス１１を含み、このボス
は６角形横断面の内方へテーパの付いた凹部１２をもつ
（第２図参照）。各ボス１１はランプ主体１０と一体に
成形され、かくして低プロフイル熱硬化性ポリエステル
練物成形組成物から作られる。各旋回取付装置は更にソ
ケツト要素１３を含み、この要素は凹部１２内に掛合し
、外方突出部分１４を有し、これらの部分は凹部１２の
側面に掛合して、ソケツト要素１３の凹部１２からの脱
出を妨げるようになす。ソケツト要素１３内に配置して
いるのはボール１５であり、これは棒１６の端に一体に
形成している。ヘツドランプ上の旋回取付装置の２つの
各々については棒１６は外ねじすじが付され（第１図に
示す如く）ヘツドランプを取付ける車輌に対して固定し
た内ねじすじ付き要素に掛合して主体に対して棒１６を
軸方向に調節可能となしている。旋回取付装置の他のも
のについては、ボールを取付ける棒はねじすじを付され
ておらず、主体に対して非回転状に固定しているに過ぎ
ない。かくして、ヘツドランプはねじすじ付き棒１６を
適当に回わすことにより垂直方向と水平方向の両方に調
節することができる。１０は自動車のヘツドランプ主体
であるが、図にはその一部分のみを示す。

これは勿論盲凹部１２を有するボス１１よりはるかに大
きいものである。一実施例ではヘツドランプ主体１０は
これと一体に成形した３個のボス１１をもつことができ
るが、図にはそのうちの１個だけを示している。盲凹部
をもつ部材は勿論ボス１１は主体１０から突出した部材
に過ぎない。盲凹部１２をもつ部材１１がボスの形をな
すことは絶対必要なことではなく、他の形状をなすこと
もできる。従つて特許請求の範囲中で１ボス”と称する
代りに一般的に゛部材゛と表現している。ソケツト要素
１３はばね鋼薄板の素材から作られ、これは中心部分１
７と、これから半径方向に突出した一連の６個のアーム
を含む。

各アーム１８は平行側面と、その外端と一体になつてい
る外方へ張り開いた部分１９をもつ。部分１９は、仕上
げられたソケツト要素では外方突出部分１４を形成して
いる。ソケツト要素１３を作るため、この素材はプレス
加工されて、中心部分１７を部分球状のカツプ形状に変
形しそしてアーム１８を曲げ、こうして対向したアーム
が実質的にお互に平行に延びるようになされ、部分１４
が外方へ変形される。次いで、こうして出来たソケツト
要素１３は焼入れ焼もどしされる。旋回取付装置を組立
てるため、ソケツト要素１３は、部分１４が凹部の回り
のボス１１の頂縁に載るまで凹部１２内へ挿入される。
ボール１５はソケツト要素１３内へ挿入されて、中心部
分１７の内面に掛合するようにされる。ボール１５をソ
ケツト要素１３に挿入するためには力を加える必要はな
い。その理由はこの段階では、部分１７とアーム１８に
より形成されたソケツトは凹入面無しの形状を有するか
らである。次いで、ボール１５とソケツト要素１３の組
立体は凹部１２内へ圧入される。第５図より明らかな如
く、お互に対向した外方突出部分１４さしわたしのソケ
ツト要素１３の幅は凹部１２の対応する寸法より大きい
。従つて、ボール１５とソケツト要素１３の組立体が凹
部１２に圧入されるとき、外方突出部分１４は内方へ変
形して、アーム１８がボール１５の回りに変形して凹入
面付きのソケツト（第１図参照）を形成するようになる
。この操作がボール１５はソケツト要素１３内に鎖錠さ
れる。ソケツト要素１３の凹部１２内への挿入方向に対
して部分１図が後方への突出方向をもつていることは突
出部分１４が挿入の間に内方へは容易に変形できるが、
もし反対方向の力が加えられれば凹部１２の壁内に食い
込むことができることを意味している。かくして、ボー
ル１５は凹部１２内にしつかりと保持され、ボス１１と
ポール１５間の限度内で自在な旋回運動が可能にされる
。第２図から明らかな如く、アーム１８はその幅にわた
つて直線状をなしている。このことは、各部分１４の外
方へ張り開いた形状と共に、ボス１１とソケツト要素１
３間の相対的回動の起る危険性を最少限度になす効果を
もたらす。ボール１５の外面に幅方向で一致するように
幅にわたつて凹面に彎曲させたアーム１８を使用するこ
とは好ましくない。その理由は次の点にある；（１）こ
のように彎曲したアームの側縁はボール１５に食い込み
、ボールに切傷を付ける傾向をもつこと：及び（４）
このように彎曲したアームは内方変形を不当に妨げて、
ボス１１を損なうことなしにソケツト要素１３を凹部１
２に挿入することを困難ならしめる傾向をもつ。

第６，７図を参照すれば、図示したソケツト要素１１３
は、前述のソケツト要素１３と類似していて、ばね鋼薄
板の素材から作つた６個のアーム１１８と中心部分１１
７からなる。

要素１１３は外方突出部分１１４をもつ。しかし、ソケ
ツト要素１１３の部分１４と異なり、各部分１１４は実
質的に中心部分１１７から離れた側の端の一点に向つて
テーパを有している。使用に際しては、部分１１４がボ
ス１１中の６角形凹部１２の側面に対して当接する方向
に向けられる代りに、部分１１４は凹部１２の側面間の
かどに位置せしめられる。部分１１４の尖つた構造は凹
部１２からの要素１１３の不必要な脱出を防止するのを
助ける。というのは部分１１４は引出し力が要素１３に
加わつたときボス１１の内面に食い込む傾向は部分１４
よりも大きいからである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による旋回取付装置の１実施例の軸線方
向断面図、第２図は第１図の線２−２上でとつた断面図
、第３図は第１図と第２図の取付装置のソケツト要素形
成部分を形成するのに使用した金属薄板素材の平面図、
第４図はソケツト要素の平面図、第５図は組立て方法を
示す第１図の装置の分解図、第６図はソケツト要素の別
の形を示す平面図、第７図は第６図のソケツト要素の側
面図である。 １０・・・・・・主体、１１・・・・・・ボス、１２・
・・・・・凹部、１３，１１３・・・・・・ソケツト要
素、１４・・・・・・外方突出部分、１５・・・・・・
ボール、１６・・・・・・棒、１７，１１７・・・・・
・中心部分、１８・・・・・・アーム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 盲凹部をもつ部材と、弾性材料から形成したソケッ
   ト要素とを備え、前記ソケット要素が前記凹部内に取付
   けられかつ少なくとも１つの外方突出部分をもち、前記
   外方突出部分は前記凹部の壁に対して掛合しかつ前記ソ
   ケット要素の前記凹部からの脱出を妨げるものとなし、
   前記ソケット要素はその中にボールを保持するような寸
   法をボールに対してもつている如き旋回取付装置に於て
   、ソケット要素１３、１１３はソケット要素１３、１１
   ３を凹部１２内に取付ける前にはボール１５が自由にそ
   の中に掛合できるような寸法を前記ボールに対してもち
   、又ソケット要素１３、１１３はボール１５を入れてい
   るソケット要素１３、１１３を凹部１２に挿入したとき
   にはソケット要素１３、１１３が凹部１２の壁との掛合
   によつてボール１５を囲んで変形してボール１５をその
   中に保持することとなるような寸法を凹部１２に対して
   もつことを特徴とする旋回取付装置。 ２ ソケット素要が彎曲した基礎部分と、複数のアーム
   を含み、前記アームは前記基礎部分から一体に延び出て
   いて前記彎曲した基礎部分とアームが一緒になつてボー
   ル受入れ用のソケットを形成し、アームの前記基礎部分
   から離れた側の端は外方へ曲がつていて複数の前記外方
   突出部分を形成するようになつていることを特徴とする
   特許請求の範囲１記載の装置。 ３ 凹部が６角形横断面をもち、ソケット要素のアーム
   の数は６角形の側面の数に一致することを特徴とする特
   許請求の範囲２記載の装置。 ４ 凹部が６角形横断面を有することを特徴とする特許
   請求の範囲３記載の装置。 ５ 各アームがその幅にわたつて直線状となつているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲２、３又は４記載の装置
   。 ６ お互に対向した外方へ突出した部分さしわたしのソ
   ケット要素の幅は凹部の対応する寸法より大きく、突出
   部分がソケット要素を凹部に挿入するために内方へ変形
   せしめられなければならないように構成したことを特徴
   とする特許請求の範囲１乃至５の何れか１つに記載の装
   置。 ７ アームはソケット要素が凹部に挿入される前に実質
   的に凹入面無しのソケットを形成し、そしてソケット要
   素が凹部に挿入されるとき、アームは外方突出部分が凹
   部の壁と掛合することにより内方へ変形して、概して部
   分球状の凹入面を形成するようになることを特徴とする
   特許請求の範囲２乃至６の何れか１つに記載の装置。 ８ ソケット要素内に取付けたボールを含むことを特徴
   とする特許請求の範囲１乃至７の何れか１つに記載の装
   置。 ９ 外方突出部分が実質的に一点に向うテーパを有して
   いることを特徴とする特許請求の範囲１乃至８の何れか
   １つに記載の装置。 １０ ソケット要素１３、１１３は鋼から形成したこと
   を特徴とする特許請求の範囲１記載の装置。