JPH081521Y2 - スクリューマウンティング - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両用灯具の光軸調整装置に用いられるス
クリューマウンティングに関するものである。

〔従来の技術〕

第２図はスクリューマウンティングを有する光軸調整
装置を備えた車両用灯具の断面図である。

ランプハウジング１に対してアダプタ２を介して前面
レンズ８が装着されている。

上記ランプハウジング１内にリフレクタ３が配置され
ている。

上記リフレクタ３の片方の端は４を介してランプハウ
ジング１に取り付けられ、該取付部を中心として円弧矢
印Ｆ−Ｒのごとく傾動可能である。

本考案において、ランプハウジングに取り付けると
は、アダプタを介して取り付けることも含む意である。

上記リフレクタ３の光軸Ｚ上に光源バルブ５が配置さ
れる。

上記リフレクタ３を円弧矢印Ｆ−Ｒ方向に傾動させ、
固定して光軸Ｚの方向を上下に調整するため、調整ネジ
６と、ナット部材であるスクリューマウンティング７と
が設けられている。

上記スクリューマウンティング７は、リフレクタ３に
設けられた取付孔3aに係着されている。

一方、調整ネジ６はアダプタ２を介してランプハウジ
ング１に対して、軸心まわりの回動可能に、軸心方向の
摺動を係止して取り付けられると共に、前記のスクリュ
ーマウンティングを貫通して螺合している。

これにより、調整ネジ６を回すとスクリューマウンテ
ィングがネジ送りされ、ランプハウジング３が円弧矢印
Ｆ−Ｒ方向に傾動せしめられる。

ランプハウジング３の傾動に伴って光軸Ｚの方向が上
下に調整される。

前記スクリューマウンティングを第３図に示す。同図
（Ａ）は正面断面図、同図（）は側面図である。

この従来例のスクリューマウンティング７は、リフレ
クタ３の取付孔3aに挿入する突起7aと、 上記突起7aの根本に形成された１対のフック7bと、 リフレクタ３を挟みつけるフランジ7cと、 前記１対のフック7bの中間に位置する透孔7dと、 調整ネジ６に螺合する透孔7eと、を具備している。

本例にスクリューマウンティング７は合成樹脂で構成
され、スプライン孔に類似した形状の透孔7eを有してい
る。

調整ネジ６を上記の透孔7eに押し込みながら回すと、
いわゆるセルフタッピング作用によって透孔7eの内周面
をメネジ状に変形させて螺合する。

このスクリューマウンティング７をランプハウジング
３に取り付けるには、突起7aを取付孔3aに挿入し押し込
む。

押し込み方向の力を受けるとフック7bが取付孔3aの内
周縁に沿って滑りながら撓んで該取付孔3aに係合し、固
定される。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記のような機能を果たすため、このスクリューマウ
ンティング７を構成する材料は各種の条件を満たさなけ
ればならない。即ち、 ネジ送り伝動部材として力を支持するための剛性。

調整ネジ６に馴染んでセルフタッピング作用を受ける
ための塑性。

フック7bが取付孔3aに係合されるための弾性。

実際問題として、これらの条件すべてを完全に満たす
ことは困難である。

その結果、このスクリューマウンティング７の形状，
寸法および材料の選び方によって、剛性不足のためにリ
フレクタ取付孔3aへの取付所要力が大きかったり、取付
状態が不安定であったりするという問題が有る。

本考案は上述の事情に鑑みて為されたもので、比較的
剛性の大きい材料を用いても容易にリフレクタに装着す
ることができ、しかも強固に装着されるスクリューマウ
ンティングを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するための構成として本考案は、 傾動可能に支持されたリフレクタに設けられている係
合孔に挿入される突起部と、 上記突起部の根本に形成された１対のフックと、 上記１対のフックの中間に位置せしめて前記の突起部
に設けられた透孔と、 ランプハウジングに対して回動自在にかつ摺動を係止
して取り付けられた調整ネジに螺合する透孔と、を有す
るスクリューマウンティングにおいて、 前記の突起部に設けられた透孔と、前記の調整ネジに
螺合する透孔とを連通する、溝孔が設けられていること
を特徴とする。

〔作用〕

前記の溝孔によって、フック部分が弾性変形し易くな
って、ランプハウジングの取付孔への装着が軽い力で容
易に行い得るようになる。

しかも、調整ネジ用の透孔に調整ネジを螺合させると
該溝孔の溝幅が広くなる方向に押し広げられ、その結果
一対のフックが外側へ張り出されてランプハウジングの
取付孔に対して強固に係着される。

〔実施例〕

第１図（Ａ），（Ｂ）は本考案に係るスクリューマウ
ンティング７′の１実施例を示し、前記従来例における
第３図（Ａ），（Ｂ）に対応する図である。

この実施例（第１図）は前記従来例（第３図）に本考
案を適用して改良したものであって、第３図におけると
同一の図面参照番号を付した突起7a,フック7b,透孔7d,7
eは前記従来例におけると同様ないし類似の構成部分で
ある。

第３図におけると同一の図面参照番号にダッシを付し
て示したフランジ7c′は、前記従来例のフランジ7cに対
応する部材であるが、本例のフランジ7c′は正面図にお
いて円弧状に構成してある。これは、該フランジ7c′の
弾性復元力によってフック7bとの間にリフレクタ３を挟
みつけるように構成したものである。

本例のスクリューマウンティング７′は、前記の透孔
7dと透孔7eとを結ぶ溝孔7fを設けてある。

これにより、フック7b付近が撓み易くなり、比較的剛
性の大きい材料で構成しても、また透孔7dの幅寸法Ｗを
格別に大きくしなくても、フック7bを軽い力でリフレク
タ３の取付孔3a内に押し込むことができる。

さらに、透孔7eの中へ調整ネジ６を押し込みながら回
して該透孔7eを押し広げると、前記の溝孔7fの作用，効
果により１対のフック7bが外側へ張り出され、リフレク
タ３の取付孔3aに対して強固に係合される。

〔考案の効果〕 以上説明したように本考案のスクリューマウンティン
グは、比較的剛性の大きい材料で構成しても、フック部
分に対して大きい弾性を与えることができ、このスクリ
ューマウンティングを小さい力でリフレクタに係着する
ことができ、しかもリフレクタに対して強固に係着され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスクリューマウンティングの１実
施例を示し、（Ａ）は断面正面図、（Ｂ）は側面図であ
る。 第２図はスクリューマウンティングを有する光軸調整装
着を備えた車両用灯具の断面図である。 第３図は従来例のスクリューマウンティングを示し、
（Ａ）は断面正面図、（Ｂ）は側面図である。 １……ランプハウジング、２……アダプタ、３……リフ
レクタ、3a……取付孔、４……ゴムワッシャ、５……光
源バルブ、６……調整ネジ、７……スクリューマウンテ
ィング、7a……突起、7b……フック、7c,7c′……フラ
ンジ、7d,7e……透孔、7f……溝孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】傾動可能に支持されたリフレクタに設けら
   れている係合孔に挿入される突起部と、 上記突起部の根本に形成された１対のフックと、 上記１対のフックの中間に位置せしめて前記の突起部に
   設けられた透孔と、 ランプハウジングに対して回動自在にかつ摺動を係止し
   て取り付けられた調整ネジに螺合する透孔と、を有する
   スクリューマウンティングにおいて、 前記の突起部に設けられた透孔と、前記の調整ネジに螺
   合する透孔とを連通する、溝孔が設けられていることを
   特徴とするスクリューマウンティング。