JPS5934407Y2 - 上・下分離型の保温式ガス炊飯器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は保温層により炊飯釜を包囲した形式の上・子分
離型の保温式ガス炊飯器に関し、特に、炊飯釜の底部の
みを直接燃焼室に露出する形式の保温式ガス炊飯器に関
するものである。

この種形式の保温式ガス炊飯器では、炊飯釜の胴部は保
温層により包囲され、この保温層下端から突出する炊飯
釜の底部のみが燃焼室側に露出し、この燃焼室に設けた
主バーナからの燃焼排気は炊飯釜の底部を加熱したあと
保温層の外側から排出されることとなる。

すなわち、炊飯釜の胴部を包囲する保温層の外周に排気
通路が形成される。

従って、この形式のガス炊飯器では、この排気通路を介
してその外周側に位置する上部枠の温度が燃焼排気によ
り異常に高められることとなる。

これは、排気通路の内周側には保温層があることから、
内周側への熱移動が少なく、その分排気通路を通る排気
ガス温度が高くなるからである。

本考案は、炊飯中における上部枠の温度を低くして火傷
等の事故を防止するため、排気通路内の排気温度を外気
の混入により低下させることをその課題とする。

上記課題を解決するための本考案の技術的手段を図示実
施例の説明に採用した符号を用いて説明すると、下部ケ
ースに被冠する汁受皿１４の外周部近傍で上部枠３の保
温層４の下方（こ位置する最上位部分に環状の隆起条１
９を設け、この隆起条の頂面部に多数の透孔２０，２０
を穿設し、前記汁受皿に載置する上部枠３は、その内周
に排気通路となる間隙７を介して筒状の保温層４を設け
、この保温層４内に炊飯釜１を取出し自在に収容すると
共にこの収容状態において炊飯釜１の底部のみが汁受皿
１４の上方に形成される燃焼室に突出し、この底部に多
数のフィンを設けたことである。

本考案の上記技術手段は次のように作用する。

炊飯時、主バーナからの燃焼ガスは炊飯釜の底部を加熱
したあと保温層の外周間隙から器具外部に排出される。

ここで、燃焼ガスが炊飯釜の底部を加熱する際、多数の
フィンを介して吸熱されるからこのフィンにより効果的
に吸熱されて、間隙７内に致る排気温度はフィンのない
場合にくらべていくらか低下したものとなる。

また、間隙７を通過する排気ガスのドラフト効果により
、下部ケース２内に供給される外気が汁受皿の透孔２０
，２０からこの間隙７内に流入する。

これにより、この外気が間隙７内の排気ガスと混合して
排気ガスの温度が下げられる。

本考案は上記構成であるから、次の特有の効果を有する
。

排気通路となる間隙７を介する排気ガスは、フィンによ
る吸熱効果と外気の混入によりその温度が低下せしめら
れることとなり、上部枠３の過熱が防止できる。

排気側への外気吸引部となる透孔２０は汁受皿に設けら
れるが、この透孔は汁受皿の最上位部分となる隆起条１
９の頂面に形成されていることから、炊飯釜に付着する
水滴等がこの透孔２０から下部ケース２内に浸入するこ
とがない。

また、この透孔２０，２０は保温層４の下方に位置する
ことからその内側で下方に突出する炊飯釜の底部からズ
したものとなり、この点からも、炊飯釜底部から液滴が
透孔２０を介して下部ケース２内に浸入する心配がない
。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明を加える。

第１図、第２図に於いて、１は炊飯釜で、下部ケース２
に載置される上部枠３の筒状の保温層４内に挿入され、
該炊飯釜の底部近傍に設けた段部５が保温層４下端に形
成したつば部６に当接し、これにより支持されている。

上部枠３と前記保温層間には適宜間隙７を巻回させて、
上端を上部枠３の上端縁に開口させると共に下方の燃焼
室８に連通させて排気通路としである。

前記間隙の上端開口部９は片開き式蓋体１０の軸支部１
１及びこれと反対側のフック１２係合用のベース１３に
より部分的に閉塞されるが、他の部分では全域的に開口
し燃焼に十分な開口度を確保しである。

上部枠３の下端は、下部ケース２に外嵌させた汁受皿１
４の膨出部１５に外嵌する形でこれに載置されて両者の
位置決めをしているが、この為汁受皿１４は第２図の如
き断面形状でその周縁に適宜幅の平面部１６を設けてそ
の内方に前記膨出部を上方に突設し、他方、上部枠３の
下端には膨出部１５に適合させた補強リブ１７，１７が
巻回突出する環状体１８を内嵌止着しである。

また、汁受皿１４の膨出部１５周縁近傍内周には適宜幅
の隆起条１９が巻回すると共に該汁受皿の中央の透孔周
縁を立ち上らせてあり、前記隆起条の上面部には複数の
透孔２０，２０を全域的に配設している。

尚、蓋体１０内に保温層２１及び電熱装置２２を収容し
て炊飯釜１の上方からの保温を図り、保温層４内にも電
熱装置２３を収容して炊飯釜１の周側からの保温を図っ
ており、これらによる保温温度は保温層４内に収容した
サーモスタット２４により制御している。

また、２５は中蓋でその中央で蓋体１０と着脱可能に連
結されて、蓋体１０と一体的に開・閉される。

上記した実施例の保温式ガス炊飯器では、下部ケース２
内に収容した主バーナ２６及び自動消火装置により、自
動炊飯され、炊飯完了後は電熱装置２２．２３及び保温
層４，２１により積極的に加熱保温される。

前記炊飯過程では、主バーナ２６の燃焼排気は燃焼室８
から間隙７を通ってその上端開口部９から排出されるが
、この時の高温燃焼排気は上部枠３を加熱することとな
るが、本考案実施例の場合、間隙７の下方に位置する汁
受皿１４の膨出部１５の周縁近傍全域に複数の透孔２０
，２０を配設しているため、下部ケース２内の冷気が燃
焼排気と共に間隙γ内に吸い込まれて結果的には該間隙
部分の温度は適宜に降下せしめられる。

すなわち、上部枠３の表面温度は一定に抑えられる。

また、図示実施例の場合、炊飯釜１底部に複数のフィン
２７．２７を設けたため該フィン部分での吸熱効果が促
進されて排気温度上昇は一層抑えられたものとなる。

尚、上部枠３は矩形状板材を円筒形に巻いてその両端部
を接合する方法で製作されるが、図示実例では、上部枠
３下端にリブ付の環状体１８を内嵌止着したため、これ
により、上部枠３の下端が十分に補強されたものとなり
、上部装置の分離移動に際してこの部分が変形したりす
る心配もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の断面図、第２図は汁受皿１４の
切欠斜視図であり、図中、 １・・・・・・炊飯釜、２・・・・・・下部ケース、３
・・・・・・上部 枠、４・・・・・・保温層、１４・・・・・・汁受皿、
１５・・・・・・膨出部、１９・・・・・・隆起条、２
０・・・・・・透孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部ケースに被冠する汁受皿１４の外周部近傍で上部枠
   ３の保温層４の下方に位置する最上位部分に環状の隆起
   条１９を設け、この隆起条の頂面部に多数の透孔２０，
   ２０を穿設し、前記汁受皿に載置する上部枠３は、その
   内周に排気通路となる間隙７を介して筒状の保温層４を
   設け、この保温層４内に炊飯釜１を取出し自在に収容す
   ると共にこの収容状態において炊飯釜１の底部のみが汁
   受皿１４の上方に形成される燃焼室に突出し、この底部
   に多数のフィンを設けた上・子分離型の保温式ガス炊飯
   器。