JPS58412Y2 - 保温式ガス炊飯器の排気構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガス炊飯器、特にガス火力により炊飯し、電
熱装置により保温する形式のガス炊飯器の排気構造に関
する。

上記した形式のガス炊飯器として、特開昭４９１０９１
６５号公報に記載のものがあるが、これは、炊飯釜側部
を間隙を介して断熱材を充填した外釜で包囲し、その外
周に排気通路を形成し、外装ケースと蓋体の間の排気部
から排出するようにしたものである。

この場合、燃焼排気の大部分は、外釜の外周に設けた排
気通路を上昇して前記排気から排出されるため、高温度
の燃焼排気が蓋体に接触することとなる。

従って、この蓋体には、耐熱性が要求されその構成材料
としては、金属板が必要となる。

この蓋体は断熱材料、電熱装置が収容されるため、その
重量の軽減は困難である。

本考案は、かかる点に鑑みて威されたものであり、燃焼
排気の大部分を外装ケース下部から排出するようにして
燃焼排気による蓋体の異常温度上昇を防止することを目
的とする。

本考案は基本的構成は、炊飯釜の外周を、適宜間隙を置
いて保温層により包囲し、燃焼排気の大部分を該保温層
下端から、外方に排出すると共に燃焼排気の他の一部を
炊飯釜の外周間隙を通過するようにしたことである。

本考案は、上記構成によって、高温燃焼排気が保温層下
端から外方に直接排出されるため、蓋体は異常加熱され
ないこととなり、合成樹脂等の材料で蓋体が形成でき、
これを軽量化できる。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明を加える。

第１図に於いて、１は炊飯釜で、外装ケース２の内周面
に形成しかつ断熱材を充填した保温層３内に内嵌定着さ
れ、その外周と該保温層内周壁４とは適宜間隙５を有す
るようにしである。

この為、炊飯釜１上端周縁がらっは部６を張り出させる
と共に、前記筒状の保温層３の上面７から内周壁４上端
部に至る承部８を適宜ピッチで配列している。

保温層３の内周壁４には電熱装置９及びこれと接続され
る温度制御装置１０が取着されると共に、該保温層内に
位置するように威し、これらにより炊飯釜１は側方から
積極的に加熱保温される。

又、炊飯釜１の上部を閉塞する中蓋１１を嵌着した蓋体
１２は該炊飯釜上方を覆うように構成されると共に、該
蓋体内に断熱材を充填して保温層１３とし、さらに該保
温層内に電熱装置１４を内蔵して炊飯釜１を上方から積
極的に加熱保温する。

次に、１５は炊飯用主バーナで、炊飯釜１の底部に向っ
て対向しその炎孔部は保温層３下端に続き汁受部１６を
有する腕１７の底部中央の透孔１８から突出し、該腕１
７と炊飯釜１底部により構成される空室が燃焼室１９と
なっており、さらに、前記腕の側壁は外装ケース２と適
宜間隙２０を有するようにすると共に、側壁上端に穿設
した複数の透孔２１．２１とほぼ同位置の外装ケース２
に複数の透孔２２．２２を穿設している。

次に、外装ケース２下部には熱応動装置２３等がら成る
自動消火装置が設けてあり、これにより炊飯完了時に主
バーナが消火する。

上記構造の保温式炊飯器の場合、主バーナ１５により炊
飯が進行するが、この時、燃焼排気の一部は保温層３内
周壁４と炊飯釜１の間隙５から排出され、他の一部は腕
１７の透孔２１，２１．間隙２０を経て外装ケース２の
透孔２２，２２から排出される。

ここで、間隙５と透孔２２ 、２２との総和が主バーナ
１５の燃焼に必要十分な排気口面積となっており、この
結果間隙５は非保温式のガス炊飯器にくらべて予め小さ
く設定しである。

従って、炊飯完了後、電熱装置９及び１４により保温す
るに際し、側部の電熱装置９からの熱量が炊飯釜１側部
に均一にしがも効率よく伝達されると共に、炊飯中には
排気熱の一部が炊飯釜１の加熱に寄与することから炊飯
釜１の略全面が加熱されることとなり、良好な炊き上り
を確保することができる。

他方、該部分の排気は炊飯釜（低温部）と接触するから
、これが蓋体１２近傍に達した時には温度は低くなって
おり、該蓋体の異常過熱は防止できる。

次に、主バーナ１５の燃焼排気を間隙５と保温層３下端
の透孔２２．２２から排出させる構成となっているため
、外装ケース２内に大きな断面積の排気用筒部を形成す
る必要がなく、全体をコンパクトに構成することができ
る。

さらに、図示実施例の場合、外装ケース２底部の透孔２
４．開口部２５等がら流入する冷気の一部が腕１７と外
装ケース２の間隙２０に入り燃焼排気と共に透孔２２．
２２から排出されるため、透孔２２．２２より上位の外
装ケース２の表面温度は一定温度位下に抑えられ器具取
扱い上の安全性が向上する。

本考案は上記構成であるから、次の利点を有する。

（１）外装ケース内、すなわち、保温層の外周に大きな
断面積の排気筒部を形成する必要がなく、炊飯器の直径
を小さくしても保温層の厚さを十分に採ることができる
。

すなわち、小型で且保温性能の向上が図れる。

（２）外装ケースの下部から排気が排出されるため、外
装ケース内を排気が上昇する従来の形式にくらべて該外
装ケースの加熱は抑えられ、器具取扱い時これにふれて
も熱傷を被る事故も防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の断面図であり、図中１・・・・
・・炊飯釜、２・・・・・・外装ケース、３・・・・・
・保温層、４・・・・・・内周壁、１９・・・・・・燃
焼室、２１・・・・・・透孔、２２・・・・・・透孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炊飯釜１の側部及び上部を断熱材を充填した保温層によ
   り包被すると共に、該保温層内に電熱装置を配して炊飯
   釜１を積極的に加熱保温する保温式ガス炊飯器に於いて
   、外装ケース２内周面に、その上端から適宜範囲にわた
   って筒状の保温層３を形成し、該保温層内周壁４と適宜
   間隙５を置いて炊飯釜１を載置すると共に、前記間隙を
   介して炊飯釜１下方の燃焼室１９と外装ケース２上端縁
   外方とを連通させ、さらに、保温層３下方に形成した燃
   焼室側壁の透孔２１，２１等を介して前記燃焼室と外装
   ケース２の保温層３より下位に形成した透孔２２．２２
   とを連通させこの連通路により燃焼排気の大部分を排出
   するようにした保温式ガス炊飯器の排気構造。