JPS5929469Y2 - コンバインの結束排藁放出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は結束機付コンバインにおいて、結束機から受継
ぐ結束済み排藁を圃場に立設させる立体放出搬送体を備
え、株元を下向きとした立直姿勢で結束排藁を放出する
結束排藁放出装置に関する。

従来、例えば特開昭５２−１５４７５１号等に示す如く
、立体放出搬送体の搬送面を左右水平方向に向けていた
ので、脱穀部から取出した排藁を垂直姿勢で結束するこ
とにより、排藁の立体放出を円滑に行えたが、排藁の結
束機構造が複雑となり、現実的に使用し難いものであっ
た。

これに対して排藁を水平姿勢で結束することにより、適
正な結束作業を容易に得られることは周知であるが、結
束排藁が水平姿勢で結束機から排出されるので、垂直姿
勢で排藁を挾持する立体放出搬送体に結束機の排藁をＬ
形に折曲げて受継ぐことになり、前記搬送体の排藁受継
構造を複雑にすると共に、折曲変形された排藁は前記搬
送体から放出時に倒伏し易い問題があった。

そこで結束機から放出される水平姿勢の排藁を立直姿勢
に変更する立体放出搬送体を開発したが、立直姿勢の結
束排藁を落下案内する案内シュートを前記搬送体終端に
装着し、その搬送体の扶植杆側に前記案内シュートを取
付けていたので、前記搬送体終端部に結束藁が詰ったと
き、藁送り圧力によって案内シュート等が変形損傷する
と共に、詰り藁を簡単に除去することができない問題が
生じた。

而して本考案は上記した従来の不具合を解消し、結束排
藁の立体放出を阻害しない支持構造で案内シュートを取
付は得、詰り藁による案内シュートの損傷を防止し、そ
のシュート保護動作に伴って藁詰り報知を適正に行える
コンバインの結束排藁放出装置を提供しようとするもの
である。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図及び第２図に示す如く、扱胴１を内蔵する脱穀部
２の後部に排藁カッター３を装設すると共に、前記カッ
ター３の後部外側に結束機４を取付け、フィードチェー
ン５から排藁チェーン６に受継ぐ脱穀済み稈即ち排藁を
、前記カッター３或いは結束機４に排藁処理切換板７を
介して選択的に供給し、前記排藁を切断或いは結束処理
して圃場に放出するように構成してなる。

曾た前記結束機４は、排藁チェーン６の送り終端に前記
切換板７を介して連結させて後下方に傾斜状に設ける排
藁通路８と、中間を後面排出側に湾曲させるＣ形伝動ケ
ース９と、前記ケース９の上端側に設げる結節機構１０
及び放出アーム１１と、前記ケース９の下端側に設ける
ニードル１２及びパッカー１３及びドア１４と、前記ニ
ードル１２に結束紐を供給する結束紐ロール１５とを備
え、前記伝動ケース９に結節機構１０を比較的近接させ
、前記通路８に搬出される排藁の穂先側を結束すべく形
成してなる。

さらに前記排藁通路８後端に送り始端を臨せる立体放出
搬送体である立体放出チェーン１６を設ける。

上記伝動ケース９に一端を連設する立体放出伝動ケース
１７他端に、伝動シャフト１８を介して前記チェーン１
６のチェーンケース１９を架設すると共に、ホルダ２０
に支持する結束排藁扶植杆２１を前記チェーン１６の搬
送側に設ける。

また前記チェーン１６搬送終端回行部のチェーンケース
１９外側面に円板状の巻付防止板２２を固設させると共
に、前記チェーン１６の搬送方向に対して順次下方に傾
斜させる株元案内枠２３を前記ホルダ２０に支持させ、
前記チェーン１６に対して斜行させて前記案内枠２３を
取付ける。

前記チェーンケース１９にＵ竿杆２４を介して前記ホル
ダ２０を支持させると共に、前記チェーン１６によって
搬出する結束排藁を、この株元を下向きにした立直起立
姿勢で圃場に落下させる結束排藁用案内シュート２５を
設け、前記チェーン１６の搬送終端回行部に近接させて
核部をこの後方から囲繞すべく前記シュート２５を湾曲
形成し、排藁通路８終端の結束作用部近傍位置から後上
方向で且つ未刈地から遠ざかる方向にチェーンケース１
９を介して前記チェーン１６を張架させ、前記チェーン
１６終端側を斜上方に傾斜させ、前記シュート２５下端
縁を結束排藁の全長よりも長い距離だけ圃場面から離反
させ、結束機４から放出させる結束排藁を前記チェーン
１６によって搬出し、その結束排藁を株元案内杆２３に
よって前記シュート２５に当接案内し、株元案内杆２３
及び前記シュート２５によってその結束排藁をこの株元
を下向きとした立直姿勢とし、前記シュート２５の落下
案内によって前記チェーン１６の搬送終端から前記結束
排藁を圃場に落下させ、結束排藁を圃場面に順次立設さ
せりように形成する。

第３図及び第４図に示す如く、前記チェーン１６の扶植
杆２１と反対側に延出させるブラケット２６を介して前
記Ｕ竿杆２４に回動支軸２７を固定し、前記支軸２７に
回転筒２８を回転自在に軸支させると共に、前記回転筒
２８に支杆２９を介して上記シュート２５基端側を連結
支持させ、前記シュート２５先端側を株元案内杆２３の
後端部に近接させる。

また結束排藁を落下案内する作用位置に前記シュート２
５を支持するストッパ３０を、前記ブラケット２６に設
けると共に、前記シュート２５にこれを開放支持可能に
支点越えバネ３１を附勢し、前記ストッパ３０によって
規制する作用位置或いは前記チェーン１６終端から離れ
た案内非作用位置のいずれかに前記シュート２５をバネ
３１によって支持させる。

そして前記チェーン１６終端と前記シュート２５間の結
束排藁放出圧力が、結束排藁詰１り圧力以下になるよう
に、前記バネ３１によるシュート２５支持力を設定し、
前記チェーン１６終端とシュート２５間に一定以上の結
束排藁が送込１れたとき、その結束排藁の送込み圧力に
よってシュート２５が非作用方向に変位し、前記チェー
ン１６終端で結束排藁が詰るのを未然に阻止すべく形成
する。

次いで前記チェーン１６の非搬送側に組込む立体放出中
断センサ３２を、上記ブラケット２６に支杆３３を介し
て固設させると共に、前記シュート２５がバネ３１によ
って非作用位置に移行したとき、前記センサ３２を作動
させる操作片３４を上記回転筒２８に一体形成し、前記
チェーン１６によって搬出する結束排藁の放出圧力によ
って、前記シュート２５がバネ３１に抗して非作用位置
に移行したとき、前記バネ３１によってシュート２５を
非作用位置に開放支持し、結束排藁の立体放出を中断す
ると同時に、操作片３４によって前記センサ３２を作動
させ、前記シュート２５の開放動作を前記センサ３２に
よって検出し、前記センサ３２に内蔵或いは接続させた
図示しないブザー及びランプなどにより、前記シュート
２５を介して行う結束排藁の立体放出解除を作業者に報
知すべく形成してなるものである。

上記構成から明らかなように本考案は、脱穀部２後側の
結束機４後方に立体放出チェーン１６などの立体放出搬
送体を連結させ、株元を下向きとした立直姿勢で結束排
藁を放出する装置において、立直姿勢の結束排藁を落下
案内する案内シュート２５と、前記シュート２５に結束
排藁を、当接案内する株元案内枠２３とを備え、終端側
を斜上方に傾斜させる前記搬送体１６終端に前記シュー
ト２５を、また前記搬送体１６に対して斜行させて前記
株元案内枠２３を夫々配設すると共に、前記搬送体１６
の扶植杆２１と反対側に延出させるブラケット２６に前
記案内シュート２５を立設支持させ、藁詰り時に前記シ
ュート２５を支点越エバネ３１によって開放支持可能に
、また前記バネ３１による案内シュート２５の開放動作
を立体放出中断センサ３２によって検出可能に構成した
もので、前記搬送体１６終端から放出する排藁を前記案
内シュート２５に沿って落下させることにより、株元を
下向きとした排藁を圃場に確実に立設させることができ
、また前記結束機４から案内シュート２５に移動させる
排藁の株元側を前記株元案内枠２３によってそのシュー
ト２５に当接案内することにより、水平姿勢で結束機４
から排出される結束排藁を株元下向きの立直姿勢でこれ
を折曲させることなく前記案内シュート２５に当接させ
ることができ、圃場に立設させる排藁を従来に比べて安
定良く放出でき、排藁の倒伏を防いでこれを良好に乾燥
させることができる一方、前記搬送体１６の扶植杆２１
と反対側に延出させるブラケット２６に前記シュート２
５を支持させることにより、結束排藁の立体放出を阻害
しない支持構造で案内シュート２５を簡潔に取付けるこ
とができ、詰り藁による案内シュート２５の損傷を支持
越えバネ３１の切換作用によって防止でき、前記シュー
ト２５保護作用に伴って立体放出中断センサ３２により
藁詰り報知を適正に行うことができ、従来に比べて前記
案内シュート２５を機能的に配設できて安全に使用でき
る等の実用的な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体の概略平面図、第
２図は同側面図、第３図は要部の平面図、第４図は断面
説明図である。 ２・・・・・・脱穀部、４・・・・・・結束機、１６・
・・・・・立体放出チェーン（立体放出搬送体）、２１
・・・・・・扶植杆、２３・・・・・・株元案内枠、２
５・・・・・・案内シュート、２６・・・・・・ブラケ
ット、３１・・・・・・支点越えバネ、３２・・・・・
・立体放出中断センサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀部２後側の結束機４後方に立体放出搬送体１６を連
   結させ、株元を下向きとした立直姿勢で結束排藁を放出
   する装置において、立直姿勢の結束排藁を落下案内する
   案内シュート２５と、前記シュート２５に結束排藁を当
   接案内する株元案内枠２３とを備え、終端側を斜上方に
   傾斜させる前記搬送体１６終端に前記シュート２５を、
   筐た前記搬送体１６に対して斜行させて前記株元案内枠
   ２３を夫々配設すると共に、前記搬送体１６の扶植杆２
   １と反対側に延出させるブラケット２６に前記案内シュ
   ート２５を立設支持させ、藁詰り時に前記シュート２５
   を支点越えバネ３１によって開放支持可能に、また前記
   バネ３１による案内シュート２５の開放動作を立体放出
   中断センサ３２によって検出可能に構成したことを特徴
   とするコンバインの結束排藁放出装置。