JPS5928699B2 - 杭打機の組立・格納装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は杭打機の組立・格納装置に関するものである。

従来、小型の杭打機は輸送時にリーダのほぼ全長を格納
装備したままトレーラへ搭載する型式のものが使用され
ている。

この型式の杭打機は、リーダを本体上部後方へ背負うよ
うに寝かせて輸送姿勢とする構造のものがほとんどであ
るが、前記姿勢にすると、リーダが長くて重いので杭打
機全体の重心位置が本体後方へ規定以上に移動してしま
い、後方安定性が悪くなって転倒の危険性が増大したり
、又、バックステーや取付用支持梁の組立・分解あるい
は格納の作業手順が繁雑となるなどの欠点があった。

本発明は上記欠点を解消する為になされたものであって
、カウンタウェイトやり−ダを装備したままで輸送時姿
勢又は作業時姿勢へそれぞれ移行するに際して、全装備
重心位置を自動的にバランスを保った状態にしたり、又
、同時にバックステーと支持梁の格納あるいは組立作業
状態への移行が自動的に行なえる杭打機を得るのを目的
とする。

第１図は本発明の装置を有する杭打機の作業時姿勢の正
面図、第２図は同じく平面図を表わす。

１はリーダで、その全長の大部分を占める長さを有する
上部リーダ１ａと、その下方部分にあってリーダブラケ
ット２へ軸止してなる比較的短い長さの下部リーダ１ｂ
とからなる。

上部リーダ１ａと下部リーダ１ｂとの連結部は、各々の
端部後方へ突設したブラケット１ ａ’と１ ｂ’同士
をピン３によって上部リーダ１ａが後方へ倒れるように
軸止してお杉、杭打作業状態の場合は第１図の如く上部
リーダ１ａが樹立するようにボルト４にて両リーダｌａ
、１ｂを締結する。

下部リーダ１ｂのブラケツへｌｂ’には、補助支持シリ
ンダ５を連結するためのピン穴６が設けてあり、後述の
組立・格納作業時に使用される。

補助支持シリンダ５の一端はリーダブラケット２へ軸止
されてお虱通常の杭打作業時には第１図に示す如くリー
ダ１との連結が断たらでいる。

７は上部旋回体で、後方端部には左右方向へ水平に回動
する一対のアーム８が設けである。

該アーム８はピン９によって夫々上部旋回体７の後端に
設けたフレーム１０へ軸止するとともに、後方へ突設さ
れたブラケット８ａを有し、該ブラケツ）８ａと前記フ
レーム１０の突起部分との間へリンク１１をピン１２．
１３によって連結し、アーム８の開き具合を位置決めで
きるようにしである。

即ち、該リンク１１にはピン穴ａ 、ｂ 、ｃが３箇所
設けてあり、ピン穴ａはブラケット８ａとピン１２によ
って常時連結してあって、このピン１２は脱着すること
はなく、一方他のピン穴すとＣは、アーム８を開いた時
と格納した時（第２図工点鎖線で示す）それぞれにフレ
ーム１０のピン穴とピン１３により連結して使用する。

１４は伸縮自在な一対のバックステーで、その下端は夫
々一対のアーム８の先端へ自在接手１５を介して連接さ
れ、上端は回転用ホルダー１６を介して上部リーダ１ａ
を支持している。

１７はリーダ起伏補助装置で、フレーム１０の中央部へ
立設した油圧シリンダ１８と、これの前方にあって、上
部旋回体Ｔの後部へ前後に回動自在に立設した一対のリ
ングパー１９とからなシ、前記油圧シリンダ１８とリン
クパー１９との連結部頂点にローラ２０が設けである。

このローラ２０は上部リーダ１ａに設けられたガイド部
材１ｃへ当接させて後述の組立・格納作業時に用いる。

又、上部旋回体１の最後方には支持梁２１を介して一対
のアウトリガシリンダ２２が左右に設けてあって、杭打
作業時の安定性を得るのに用いられる。

以上の如く構成された本発明の装置を使用する方法を次
に説明する。

第３図は組立・あるいは格納途中の正面図、第４図は輸
送時の姿勢を示す正面図を表わす。

先ず、第１図の杭打作業姿勢から第４図の輸送時姿勢に
移行する場合の格納手段について説明すると、補助支持
シリンダ５を伸長してピン穴６へ連結し、下部リーダ１
ｂを固定させてからボルト４を外し、下部リーダ１ｂと
上部リーダ１ａを折れ曲がり可能に開放する。

次にバックステー１４を縮小して上部リーダ１ａを後方
へ倒していってガイド材１ｃをリーダ起伏補助装置１７
のローラ２０へ当接させ上部リーダ１ａを支持する。

バックステー１４の縮小ストロークが足らなくてこれ以
上に上部リーダ１ａが倒れなくなった場合は、油圧シリ
ンダ１８を適宜伸長してリンクパー１９を前へ倒し、ガ
イド材１ｃヘローラ２０を当接させることによって、第
３図に示す如く上部リーダ１ａの重量をリーダ起伏補助
装置１７にて支持させる。

次にリンク１１のピン穴すとフレーム１０との連結を解
除した後、油圧シリンダ１８を縮小させて上部リーダ１
ａをさらに後方へ倒してい（。

バックステー１４の下端とアーム８の先端は自在接手１
５により連結しているから、アーム８はこの時自動的に
第２図工点鎖線の如く車体前方矢印方向へ回動しながら
車体中心寄シ（輸送制限幅内）に閉じられていき、上部
リーダ１ａが第４図に示す輸送時の高さにまで低くなっ
てから、その位置で油圧シリンダ１８の長さを固定する
。

ここでアーム８が完全に輸送制限幅内に収まっていなけ
れば、バックステー１４を伸縮調節しながらリンク１１
のピン穴Ｃをフレーム１０へ連結固定して格納作業を完
了し、これで輸送時姿勢が整う。

逆に杭打作業現場べ到着した後など、リーダを樹立する
場合、前記と逆の順序で組立作業を行なえば良い。

尚、アーム８はカウンタウェイトを兼用する程度の重量
を有した構造にすれば、開閉によって重心移動が自動的
に実施できるので、杭打作業状態の時には重心位置がよ
シ後方へ、又、輸送状態の時には重心位置がより前方へ
移動するので、いずれも機体の安定性に対して有利に働
（利点がある。

次にアームの左右開閉する構造をクレーン機のカウンタ
ウェイトに応用した他の実施例を第５図と第６図に示す
。

この実施例は、上部旋回体２３の後部へピン２４を挿通
して左右一対のカウンタウェイト２５を、水平回動自在
に設けたものであって、作業時には二点鎖線のようにカ
ウンタウェイト２５を拡開姿勢にして機体の重心を後方
へ移動することにより、前方の吊り荷重に対して均衡を
保ち、又、輸送時には、実線で示すようにカウンタウェ
イト２５を格納姿勢にして機体の重心を前方へ移動し、
前方空荷に対する均衡を得ると共に、車体幅を輸送制限
内に納めるようにしたものである。

尚、本実施例はクレーン機によって説明したが、杭打機
による実施も可能である。

以上説明した如く、本発明装置によれば、リーダやバッ
クステー、あるいはカウンタウェイトを分解することな
くして組立や格納作業が自動的且つ短時間にでき、また
組立・格納作動に伴って重心位置を移動可能となしたの
で、機体の重心を自動的調節できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一実施例を示す杭打機の作業時姿
勢の正面図、第２図は同じく平面図、第３図は組立ある
いは格納途中の正面図、第４図は輸送時姿勢の正面図、
第５図は本発明の他の実施例の平面図、第６図は同じく
正面図である。 １はリーダ、１ａは上部リーダ、１ｂは下部リーダ、１
ｃはガイド材、１ａ′、１ｂ′はブラケット、２はリー
ダブラケット、３はピン、４はボルト、５は補助支持シ
リンダ、６はピン穴、Ｉは上部旋回体、８はアーム、８
ａはブラケット、９はピン、１０はフレーム、１１はリ
ンク、１２．１３はピン、１４はバックステー、１５は
自在継手、１６は回転用ホルダー、１７はリーダ起伏補
助装置、１８は油圧シリンダ、１９はリンクバー、ａ、
ｂ。 Ｃはピン穴、２０はローラ、２１は支持梁、２２はアウ
トリガシリンダ、２３は上部旋回体、２４はピン、２５
はカウンタウェイトである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ リーダブラケットへ軸止してなる下部リーダに、リ
   ーダの全長の大部分を占める長さを有する上部リーダを
   後方へ倒えるように設け、上部９−ダを一対の伸縮自在
   なバックステーによって樹立せしめ、該バックステーに
   よって所定角度まで後傾した前記上部リーダを支持し水
   平位置まで移動し得る伸縮可能なり−ダ起伏補助装置を
   上部旋回体に設け、前記一対のバックステーの下端を上
   部旋回体に水平回動自在な一対のアームの先端に夫夫枢
   支し、リーダ水平時に連動して該アームを輸送制限幅内
   に格納し得るようになした杭打機の組立・格納装置。