JPS592855Y2 - 塗装装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は塗装装置に係り、三方切換弁を塗料の数だけ設
け、該複数の三方切換弁を互いにカスケード接続し、洗
浄時溶剤を最上流の三方切換弁から供給することにより
、塗料の流路を隅から隅までくまなく洗浄しえ、色の異
なる塗料が混じりあった状態で塗装されることのないよ
う構成した塗装装置を提供することを目的とする。

例えば工場等の製造ライン或いは組立ライン等に塗装工
程を組込む場合、塗装用の工業ロボットを用いることが
ある。

この種塗装用工業ロボットの塗装装置は、ロボットアー
ム先端部に設けたスプレーガン等の塗料吹付器から２色
以上塗料を吹付けられるよう、吹付器に通ずる塗料給送
配管に夫々止め弁を介して複数の塗料タンクを接続し、
さらに色替時の洗浄用として溶剤タンクを止め弁を介し
て塗料給送配管に接続した構成とされている。

しかるに、上記従来の塗装装置は、塗料タンクと塗料給
送配管の接続部分にティー継手或いはクロス継手等を用
いており、又止め弁の数も多いため装置構成が複雑であ
り、さらに又上記接続部分と止め弁との間に塗料溜りが
あるため、洗浄時塗料溜りに溜った塗料を完全に洗い流
すことができず、従って前回塗装時の塗料が混じりあっ
て塗装が行なわれてしまい、その結果指定された色で確
実に塗装することができない等の欠点を有していた。

本考案は上記欠点を除去したものであり、以下図面とと
もにその一実施例につき説明する。

第１図は本考案になる塗装装置の第１実施例の概略構成
図、第２図はその三方切換弁の一実施例の断面図を示す
。

第１図中、塗装装置１は、例えば塗装用の工業ロボット
（図示せず）に用いるもので、ロボットアームの先端部
に取付けた塗料吹付器としての単一のスプレーガン２か
ら、本実施例の場合２色の塗料を塗布することができる
構成とされている。

３は第１の三方切換弁で、流入口３１１，３１２は夫々
管路４，５を介して溶剤タンク６と第１の塗料タンク７
に接続されており、流出口３０は管路８を介して第２の
三方切換弁９の一方の流入口９１１に接続されている。

第２の三方切換弁９の他方の流入口９１２は管路１０を
介して第２の塗料タンク１１に接続されており、流出口
９０は管路１２を介してスプレーガン２に接続されてい
る。

切換弁３，９は、第２図に示す如く、ロータリ弁構造の
ものを用いており、弁体３ ａ 、９ ａを９０°左右
に回動変位させることにより、一方の流入口３１１か、
３１２（９１１か９１２）を選択的に流出口３０（９０
）に連通接続させることができ、弁内流路には塗料溜り
となるような場所は全くない。

ここで、第１の塗料をスプレーする場合は、第１の三方
切換弁３の流入口３１２を流出口３０に、又第２の三方
切換弁９の流入口９１１を流出口９０に夫々連通接続さ
せる。

次に、ポンプ或いは空気圧等により第１の塗料タンク６
内の第１の塗料を圧送する。

これにより、第１の塗料は管路４、第１の三方切換弁３
、管路８、第２の三方切換弁９、管路１２を通りスプレ
ーガン２に供給され、スプレーガン２からスプレーされ
る。

こうして、第１の塗料による塗装が終ったあと、続いて
第２の塗料をスプレーする場合、スプレーを始める前に
三方切換弁３，９と管路８，１２及びスプレーガン２内
に付着している第１の塗料を洗浄する必要がある。

従って、先ず第１の三方切換弁３を切換え、流入口３１
１を流出口３０に連通接続する。

そして、塗料タンク６から溶剤を圧送すると、溶剤は管
路４を通って三方切換弁３を通過したのち、前記第１の
塗料と同じ流路を通ってスプレーガン２に供給される。

このとき、第１の三方切換弁３、管路８、第２の三方切
換弁９、管路１２、スプレーガン２内に付着していた塗
料は溶剤によって洗い落されるが、上記流路内には塗料
溜りが全くないから、流路内に残る塗料は全てきれいに
洗い流すことができる。

従って、溶剤による洗浄を開始してからスプレーガン２
から吐出される溶剤中に第１の塗料が含まれなくなった
ら、溶剤の供給を停止し、次に第２の三方切換弁９を切
換える。

こうして第２の塗料を圧送する準備がととのったら、第
２の塗料を圧送する。

このとき、第２の塗料の流路はきれいに洗浄済みである
から、前回塗装した第１の塗料が第２の塗料に混ざって
スプレーされるといった不都合は生じない。

又、第２の塗料によるスプレーを行なったのち第１の塗
料をスプレーする場合は、第２の三方切換弁９を切換え
溶剤による洗浄を行なったのち、第１の三方切換弁３を
切換えて第１の塗料を圧送すればよい。

上記の如く、塗装装置１はスプレーしようとする塗料の
種類に応じた数の三方切換弁３，９を設け、これらの三
方切換弁３，９をカスケード接続し、最上流側から溶剤
を供給して洗浄する構成としているため、極めて簡単な
構成で管路８，１２と三方切換弁３，９内をくまなくき
れいに洗浄することができる。

又、塗装装置１は、従来装置の如く塗料の流路中に塗料
溜りがないから、異種塗料の混合を確実に防止すること
ができる。

尚、上記実施例では２色の塗料をスプレーする場合を例
にとったが、第３図に示す塗装装置２１の如く、ｎ個（
ｎ≧３）の三方切換弁２２１〜２２．を用いてｎ色の塗
料をスプレーすることもできる。

この場合、第に番目の三方切換弁２２ Ｋと第に＋１番
目の三方切換弁２２に＋、の接続関係は、前記第１実施
例における第１の三方切換弁３と第２の三方切換弁９の
接続関係に対応している。

従って、どの色の塗料をスプレーする場合にも、塗装に
先だち適宜の三方切換弁２２．を切換え、溶剤タンク６
とスプレーガン２を連通接続して洗浄することにより、
塗料どうしの混じり合いを良好に防止することができる
。

又、上記実施例において、塗装装置１，２１は塗装用工
業用ロボットに限らず、他の装置に適用することもでき
る。

上述の如く、本考案になる塗装装置は、一対の三方切換
弁をカスケード接続し上流側の第１の三方切換弁から溶
剤を供給して第１、第２の切換弁どうし或いは第２の切
換弁と塗料吹付器とを接続する管路等を洗浄できるよう
構成しているため、切換弁或いは管路中に洗い残し部分
を残すことなく塗料の流路を隅から隅までくまなく洗浄
することができ、これにより従来装置の如く異種の塗料
が混入した状態で塗装されるといった不都合を確実に防
止することができ、又塗料の種類だけ三方切換弁を設け
ればよいから、装置構成を良好に簡単化することができ
、さらに又三方切換弁をロータリ弁で構成することによ
り、弁内に塗料溜りが生じない構成としえ、これにより
異種の塗料どうしが三方切換弁内で混じり合ってしまう
といった不都合を確実に防止することができる等の特長
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になる塗装装置の第１実施例の概略構成
図、第２図はその三方切換弁の一実施例の断面図、第３
図は塗装装置の第２実施例の概略構成図である。 １・・・・・・塗装装置、２・・・・・・スプレーガン
、３・・・・・・第１の三方切換弁、３ ｉ、、３ ｉ
２．９ ｉ、、９ ｉ２・・・・・・流入口、３ ｏ
、９ ｏ・・・・・・流出口、４，５，８，１０．１２
・・・・・・管路、６・・・・・・溶剤タンク、７・・
・・・・第１の塗料タンク、９・・・・・・第２の三方
切換弁、１１・・・・・・第２の塗料タンク、２１・・
・・・・塗装装置、２２□〜２２．・・・・・・三方切
換弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の流入口を溶剤配管に、又他方の流入口を第１の塗
   料配管に接続され、外部より切換えられ−の流入口を選
   択的に流出口に接続される第１の三方切換弁と一方の流
   入口を該第１の三方切換弁の流出口に、又他方の流入口
   を第２の塗料配管に接続され、外部より切換えられ−の
   流入口を選択的に流出口に接続される第２の三方切換弁
   と、該第２の三方切換弁の流出口に接続した塗料吹付器
   とから構成される装装置。