JPS592622Y2 - 自動販売機のサ−ペンタイン式商品棚 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は缶商品ないし瓶商品を扱う自動販売機のサー
ペンタイン式商品棚の改良に関する。

頭記サーペンタイン式商品棚は周知であり、商品の充填
および搬出の際の棚内商品移送は商品の自重による転勤
落下により行われる。

従って特に自由転勤落下距離が大きい商品充填の際には
商品の転勤落下姿勢の安定していることが円滑な商品移
送を行う上で重要である。

一方、最近では同一のサーペンタイン式商品棚で外径寸
法・長さ寸法の異なる大小異種サイズの商品が共用販売
できるようにした自動販売機が多用されている。

この場合には商品棚における商品通路の寸法は大小のサ
イズの販売商品のうち大形商品の寸法に合わせて予め設
定して棚を製作するのが通常である。

このため予め設定された商品通路に適合する大形商品は
安定した姿勢で棚内移送が行えるが、商品通路寸法に比
較して小形寸法の商品を販売する場合には、そのままの
棚構造では商品の転勤姿勢が不安定になり易く、しばし
ば商品が倒立して棚内の途中に詰ってしまう事態の生じ
ることがある。

この様子を第１図ａ、 ｂに示す。各国において１，２
は棚の左右側板の間に架設された湾曲セグメントの組合
わせからなる前部および後部の商品転勤移送板であり、
移送板１と２を一対として両者間にはサーペンタイン形
状に曲りくねった商品通路３が区画される。

４は商品通路３の上端に連ねて前面に開口する商品投入
口５に装備した僅かに後方へ向けて傾けた商品投入ガイ
ド用のトップトレー、６，６′は缶あるいは瓶商品であ
る。

なお図示されてないが、商品通路３の下部搬出端には周
知のように例えばスターホイール式の搬出機構が備ええ
である。

第１図ａは径大な大形商品６（外径寸法Ａ）、第１図す
は径小な小形商品６′（外径寸法Ｂ）を薮入口５より投
入して商品の充填を行う際の商品転勤落下姿勢の様子を
示すものであり、商品通路３の寸法は大形商品６に合わ
せて作られている。

ここで大形商品はその外径寸法Ａが商品通路３の奥行寸
法Ｈとほぼ合致するので、その転勤落下姿勢は移送板１
，２で規制されつつ途中で傾きを生じることなく安定し
た水平姿勢を保ったまま商品通路に沿って矢印Ｐのよう
に棚内へ転勤落下する。

これに対し小形商品６′はその外径寸法Ｂが商品通路の
寸法Ｈに較べて小であり、商品６′の周りに大きな余裕
スペースが生じる。

このために投入口５から投入された商品６′がトップト
レー４の上を転って商品通路３へ落込む過程で姿勢に僅
かな傾きがあると、その傾きは助長され、商品通路３内
で倒立姿勢となって通路を塞ぐことがある。

このような商品詰り現象が生じると姿勢の修正を欄外か
ら行うのは厄介であるのみならず、商品詰りを放置した
ままにすると販売不能の原因となる。

この対策として、従来では第２図ａ、 ｔ）に示すご
とく小形商品を販売する場合に、トップＩ・レー４にア
タッチメントとして別に用意されている補助ガイド７を
装着する方式が実施されて公知である。

即ち棚側板８と９との間に大形商品寸法に合わせて予め
区画されている商品通路幅寸法りに対して、補助ガイド
７は商品投入口の幅寸法を小形商品６′の長さ寸法に相
応する寸法１ （Ｌ＞ １）に規制させる。

かかる補助グイドアを用いた対策は、商品がトップトレ
ー４の上を転って商品通路３へ落込む際の初期姿勢が安
定した水平姿勢であれば、それ以後は商品６の径寸法Ｂ
に比して商品通路寸法Ｈが大きく余裕スペースがあって
も落下姿勢に傾きの生じる程度は少なくて済み、搬送ト
ラブルにまで進展するまでに至らないことに基づいてな
されたものであり、補助ガイド７の左右ガイド壁部分が
商品６の転勤姿勢を制御して傾きの生じるのを防ぐ。

上記補助ガイド方式は小形商品を充填するに際して、そ
れなりに商品の転勤落下姿勢を安定化させる効果が奏せ
られる反面、その姿勢制御を商品の長さ寸法に合わせて
行わせる方式であることから、販売商品のサイズ別にそ
の長さ寸法に応じて作られた別部品としての補助ガイド
を各種用意しなければならぬとともに、販売商品の変更
に際してはその都度トップトレーに補助ガイドを着脱す
る必要がある。

しかしながら、このようにその都度別部品を着脱して交
換する作業は自動販売機の管理者にとっては面倒なこと
であり、より簡易な対策が要望されている。

本考案は上記の解決策としてなされたものであり、従来
の方式と較べて構造の簡易化とともに簡易な操作で径寸
法の異なる大小のサイズ各商品の転勤落下姿勢の安定化
が図れる商品棚を得ることを目的としたもので゛ある。

以下図示の実施例に基づいて上記目的を遠吠するための
本考案の構成並びに動作を詳述する。

第３図および第４図において、棚側板８と９はスペーサ
１０を介して所定間隔に保持され、移送板１．２ととも
に一体的に組立構成されている。

方、本考案により固定的に棚側板Ｂと９の間に取り付は
装備されたトップトレー４の近傍に位置して補助トレー
１１が設置されている。

この補助トレー１１は一端がトップトレー４の前方端縁
近くで支軸ピン１２にヒンジ結合された矢印Ｑ方向に回
動自在なフラッパ式トレーとしてなり、実線の待機位置
から鎖線の作動位置へ手動により回動式に引出し操作さ
れる。

また作動位置では図示例の場合、固定のトップトレー４
の上に直接型なって担持される。

なお、この構造に限らず作動位置では別の支持部材に担
持させてもよく、要は作動位置ではトップトレー４に代
わって補助トレー１１が商品投入口５に臨む商品転勤通
路を形成するように引出して担持されれば良い。

更に補助トレー１１の寸法は次のように選定される。

即ち、補助トレー１１が実線位置に待機している状態で
は、トップトレー４の後端縁４ａと後部移送板との間の
通路３１の奥行寸法は予め径寸法Ａの大径商品６に合わ
せて設定された寸法Ｈであるのに対し、補助トレー１１
を鎖線の作動位置へ引出した際には補助トレー１１の後
端縁１１ａと移送板２との間の商品通路３１の奥行寸法
が径寸法Ｂの径小商品６′に相応する寸法１ （Ｈ＞
’ １）に縮少されるよう、つまり作動位置へ引出した
際には補助トレーの後端縁１１ ａがトップトレーの後
端縁４ａより更に後方へ突出るように定めて構成されて
いる。

上記の構成において、径大商品６を販売する際には、補
助トレー１１は実線位置に後退待機されている。

この状態では、投入口５から投入された径大商品６はト
ップトレー４の上を転動し、商品径寸法Ａに相当する奥
行寸法Ｈの商品通路３１を通じてその下方の商品通路３
へ安定した水平姿勢を維持しつつ転勤落下する。

一方、販売商品を径小な小形商品６′に変更するに際し
ては、補助トレー１１を作動位置へ回動操作して引出す
。

従って径寸法Ｂの径小商品６′は補助トレー１１の上に
転動してその後端縁１１ ａより正に商品通路３へ落込
もうとする過程で前記奥行寸法りに縮小された商品通路
３１の規制を受けることになる。

即ち、仮に投入口５より投入した径小商品６′の投入姿
勢が傾いており、その傾きのまま斜めに補助トレー１１
の上を転動して来た場合にも、商品６′はその外径寸法
Ｂに相応した奥行寸法りに縮小された商品通路３１の規
制を受け、ここで傾き姿勢は移送板１，２と平行かつ水
平な姿勢に修正されることになる。

この結果、以後の棚内転動落下姿勢の安定化が図れる。

しかも商品６′は補助トレー１１から商品通路３へ落込
む過程で、径小商品６′の径寸法に合わせて仕切られた
商品落下口３１の規制を受けてその落下姿勢制御が行な
われるので、第２図のように商品通路３１へ到達する以
前のトップＩ・レーの転動通路域で商品の転勤姿勢制御
を行なわせるのみの従来の補助ガイド方式と較べて、商
品通路３での転勤落下姿勢の安定化をより一層高めるこ
とができる。

またフラッパ式補助トレー１１の販売商品の変更に伴う
操作は単に待機位置と作動位置の間で回動操作すれば良
く、ワンタッチで′楽に行えるし、更に径小商品の販売
態勢時に径大商品を誤って投入した場合には、その径大
商品が落下前にストップするので誤投入が防げるなど、
本考案によれば異径商品を共用販売する自動販売機用と
して、各サイズの商品を充填するに際しての棚内転動落
下の姿勢安定性能が高く、しかも販売商品の変更に伴う
操作が楽に行える実用的価値の大なるサーペンタイン式
商品棚を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、 １）はそれぞれ径大、径小商品の充填時
における棚内転動落下の様子を示す説明図、第２図ａ、
ｌ）は従来における補助ガイド姿勢制御方式に基づ
く要部の構造を示す斜視図および正面図、第３図、第４
図は本考案実施例の要部の構造を示す側面図および斜視
図である。 １．２・・・商品転動移送板、３・・・商品通路、４・
・・トップトレー ４ａ・・・トップトレーの後端縁、
５・・・商品投入口、６・・・径大商品、６′・・・径
小商品、８゜９・・・棚側板、１１・・・補助トレー、
１１ ａ・・・補助トレーの後端縁、Ａ、 Ｂ・・・商
品の外径寸法、Ｈ，ｈ・・・商品通路の奥行寸法、Ｐ・
・・商品の転勤落下方向、Ｑ・・・補助トレーの回動操
作方向。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右の棚側板と該棚側板の間に架設した前後一対の商品
   転勤移送板とでサーペンタイン形状の商品通路を区画す
   るとともに、該商品通路の上端に連ねて前面に向けて開
   口する商品投入口には投入商品ガイド用のトップトレー
   を固定装備したサーペンタイン式商品棚において、径大
   商品を販売する際には前記トップトレーの前下方に待機
   位置し、販売商品を径小商品に変更するに際して待機位
   置からトップトレーの上面に重なる作動位置へ引出すご
   とく一端を軸支した回動自在なフラッパ形補助トレーを
   装備するとともに、前記作動位置へ引出した際に補助ト
   レーの後端縁がトップトレーの後端縁よりも更に後方へ
   突出して延在するごとく定めたことを特徴とする自動販
   売機のサーペンタイン式商品棚。