JP2001155231A - 飲料自動販売機における物品収納体移動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】原料容器の補充作業を底い位置で行うことがで
き、自動販売機内のスペースを節減することができる飲
料自動販売機における物品収納体搬出入装置を提供す
る。 【解決手段】原料容器Ｖが多数収納される容器収納体１
０を収納体移動機構２０を介して飲料自動販売機本体２
内の上面に近接して配置し、原料容器Ｖを補充する場
合、容器収納体１０を収納体移動機構２０によって飲料
自動販売機本体２外前方の低位置に搬出する。収納体移
動機構２０は、飲料自動販売機２内上面に敷設される前
後案内レール２１と、前後走行体２２と、上下案内レー
ル２３と、容器収納体１０の後部に付設される上下走行
体２４とから構成され、容器収納体１０の昇降時には定
荷重・定トルクバネ２５に容器収納体１０の重量を負担
させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、粉末原料入り容器
等の物品を収納させる物品収納体を補充時に出し入れす
べく飲料自動販売機に設けた物品収納体移動装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、飲料一杯分の粉末原料を封入した
カートリッジ、パッケージ等と称される原料容器に給湯
して所定の飲料を抽出し、これをカップに入れて販売す
る飲料自動販売機の開発が進められている。かかる飲料
自動販売機には、複数の筒体を有する容器収納部が備わ
り、上記原料容器は、各筒体内に種別に一列に積み重ね
て収納される。販売動作時には、一の筒体内における最
下位の原料容器が所要の容器搬出機構によって搬出さ
れ、給湯・飲料抽出部等に搬送される。原料容器はオペ
レーターによって筒体の上端開口から適宜装填・補充さ
れる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記容器収納部は、原
料容器を自重によって筒体内の下方へ繰り出すものであ
る関係上、自動販売機内の上方に設置する必要がある。
しかしながら、この場合、原料容器の補充口である筒体
の上端開口が自動販売機内の上方に位置するため、原料
容器を補充する際、例えば、容器補充口に手が届かなか
ったり、各筒体が見にくく筒体の補充量や種別が確認し
づらい等のため、容器補充作業が甚だ面倒なものとな
る。更に、各筒体上端と自動販売機内の上面との間に少
なくとも容器補充作業を行うためのクリアランスが必要
となるため、その分、自動販売機内のスペース不足が悪
化する。

【０００４】また、缶入り飲料等の商品を販売する飲料
自動販売機に対する商品補充作業においても上述したと
ほぼ同様な課題が存在する。即ち、かかる飲料自動販売
機では、商品はサーペンタインラック等の商品収納部に
収納され、商品投入口は商品収納部の上方に連設されて
扉を開けた自動販売機の最上方にて手前側（自動販売機
の前方）に開放する。そのため、商品補充位置は高く、
また、商品投入口が自動販売機内のスペースを大きく占
有する。

【０００５】本発明の目的は以上の課題に鑑み、原料容
器又は商品の補充作業を底い位置で行うことができ、自
動販売機内のスペースを節減することができる飲料自動
販売機における物品収納体移動装置を提供することにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、請求項１の発明は、前方が開放された自動販
売機本体内の内部位置に配置した、飲料抽出用原料入り
の原料容器を多数収納するための容器収納体と、この容
器収納体を、前記内部位置と自動販売機本体外の前記内
部位置より低い外部位置との間で移動自在とする容器収
納体移動機構とを備えた構造となっている。

【０００７】請求項１の発明によれば、原料容器を補充
する際、容器収納体を容器収納体移動機構によって自動
販売機本体の手前側下方位置に搬出することができるた
め、補充作業につま先立ちや踏み台を要せず、必要補充
量や種別補充箇所を目視により容易に確認することがで
きる。また、容器収納体の上端を自動販売機本体内の上
面に近接して自動販売機内のスペースを節減することが
できる。

【０００８】請求項２の発明は、請求項１に係る飲料自
動販売機における物品収納体移動装置において、前記容
器収納体移動機構が、前記容器収納体を前後に搬送する
前後移動機構と、前記容器収納体を上下に搬送する上下
移動機構とを有する構造となっている。請求項２の発明
によれば、容器補充作業時において、自販売機本体内の
容器収納体は前後移動機構によって前方に移動され、次
いで、上下移動機構によって下方に移動される。

【０００９】請求項３の発明は、前方が開放された自動
販売機本体内の内部位置に配置した、飲料入りの商品を
多数収納するための商品収納体と、この商品収納体を、
前記内部位置と自動販売機本体外の前記内部位置より低
い外部位置との間で移動自在とする商品収納体移動機構
とを備えた構造となっている。

【００１０】請求項３の発明によれば、商品を補充する
際、商品収納体を商品収納体移動機構によって自動販売
機本体の手前側下方位置に移動することができるため、
商品補充作業を低い位置で行うことができ、また、商品
収納体とは別個の商品投入口構造部分が不要となり、そ
の分、自動販売機内スペースを節減することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】図１〜図７は本発明の一実施形態
に係る飲料自動販売機における物品収納体移動装置を示
すもので、図１は飲料自動販売機内における容器収納体
の配置状態説明図、図２は容器収納体の斜視図、図３は
収納体移動機構の分解斜視図、図４は容器収納体の後部
を表すための容器収納体の斜視図、図５〜図７は飲料自
動販売機を側方から見た容器収納体の搬出工程概略説明
図である。

【００１２】飲料自動販売機１は、予め飲料一杯分の粉
末原料が封入された原料容器Ｖ（図２参照）に対し給湯
して飲料を抽出し、これをカップ（図示せず）に入れて
販売する形式のものであり、基本的構成として、前方が
開放された自動販売機本体（以下、単に「本体」とい
う。）２と、本体２の前方を開閉する扉３とを備えてい
る。尚、扉３は内扉と外扉とを便宜的に一体に表してい
る。本体２内の右側上方（内部位置）には、原料容器Ｖ
を多数収納するための容器収納体１０が配置されてい
る。容器収納体１０は、原料容器Ｖが種別にそれぞれ一
列に積み重ねて収納される一例として１２本の円筒状の
筒体１１と、フレームを縦横に籠様に組んで成る、全筒
体１１を一体的にまとめるためのフレーム籠１２とから
構成されている。また、図示はしないが、各筒体１１の
下端部には、販売動作時に最下位の原料容器Ｖを下方に
搬出するための容器搬出機構が設けられている。更に、
容器収納体１０の前面には取っ手１３が、後面には後述
する上下走行体２４（図４参照）がそれぞれ付設されて
いる。

【００１３】容器収納体１０は収納体移動機構２０を介
して本体２の上部に連結されており、収納体移動機構２
０は、容器収納体１０を前後に移動する前後移動機構２
０ａと容器収納体１０を上下に搬送する上下移動機構２
０ｂとから構成される。前後移動機構２０ａは、本体２
内の上面２ａ（図５参照）に敷設した前後案内レール２
１と、前後案内レール２１に沿って前後に走行する前後
走行体２２とから成り、更に前後走行体２２は、前後案
内レール２１に対し出没する外側体２２ａと、外側体に
対し出没する内側体２２ｂとから成り、従って、外側体
２２ａ及び内側体２２ｂは前後案内レール２１からテレ
スコピックに伸長可能となる。

【００１４】上下移動機構２０ｂは、内側体２２ｂの後
端部から屈曲されて下方に延長する上下案内レール２３
と、図５に示すように容器収納体１０の後面に一体に付
設され、上下案内レール２３に沿って上下に走行可能な
上下走行体２４とを備えている。上下案内レール２３の
上端部には、容器収納体１０を上下動する際、容器収納
体１０の重量を常に負担させる周知の定荷重・定トルク
バネ２５が設置されている。また、外側体２２ａ、内側
体２２ｂ及び上下走行体２４にはそれぞれ前後案内レー
ル２１、外側体２２ａ及び上下案内レール２３を走行す
るためのローラ２２ｃ、２２ｄ、２４ａが設けられてい
る。更に、前後案内レール２１−外側体２２ａ間、外側
体２２ａ−内側体２２ｂ間、及び上下案内レール２３−
上下走行２４間にはそれぞれ抜け止め用のストッパー
（図示せず）が設けられている。更にまた、本体２内に
は容器収納体１０の不要な移動を防止するためのストッ
パー（図示せず）が設けられている。

【００１５】次に図５〜図７を参照して容器収納体１０
を本体２から搬出する動作を説明する。容器収納体１０
は内部位置において各筒体１１の上端開口すなわち容器
補充口１１ａ（図２参照）が本体２内の上面２ａに近接
しており、その分、本体２内のスペースを節減できる一
方、そのままでは各筒体１１に対し原料容器Ｖを補充す
ることはできない。そのため原料容器Ｖを補充する場
合、オペレーターは、まず扉３を開けて上記ストッパー
を外し、次いで容器収納体１０を取っ手１３から前方
（手前）に引く。これによって前後走行体２２が前後案
内レール２１に沿って前方（矢印Ｆ参照）に移動し、こ
の際、外側体２２ａが前後案内レール２１に対し、内側
体２２ｂが外側体２２ａに対しそれぞれストッパーによ
って制限されるまで前方に突出し（図６参照）、上下搬
送機構２０ｂを介して内側体２２ｂに連結される容器収
納体１０が本体２外前方に搬出される。

【００１６】次いで、取っ手１３から容器収納体１０を
下方に引くと、容器支持体１０は上下走行体２４を介し
上下案内レール２３に沿って下方の外部位置まで移動す
る（図７参照）。この際、容器支持体１０は定荷重・定
トルクバネ２５によって常に重量が負担され常に鉛直方
向に釣り合いながら降下する。そのため、オペレーター
は容器収納体１０の重量を負担する必要はない。尚、こ
のような上下動時の容器収納体１０の重量負担・鉛直方
向釣り合い手段としては、定荷重・定トルクバネ２５の
他に例えばガススプリング等を用いることができる。

【００１７】以上の動作により、オペレーターは所要の
容器補充作業を内部位置に比べ低い位置（外部位置）に
ある容器収納体１０に対し容易に行うことができる。
尚、容器収納体１０への容器補充作業を本体２内におい
ても行えるようにして、容器収納体１０の搬出を任意に
行わせるようにしてもよい。容器補充作業終了後は上述
した動作を逆に辿って容器収納体１０を本体２内に搬入
するが、その間の容器収納体１０の上昇時においても、
定荷重・定トルクバネ２５は容器収納体１０の鉛直方向
における釣り合いを保つ。

【００１８】図８及び図９は収納体移動機構の別の例を
概略的に示すもので、既述した実施形態と共通する部分
は同じ符号を付してその説明を省略する。図８の例で
は、収納体移動機構における上下移動機構を、上述した
レール−ローラ機構に替えて、容器収納体１０に連結し
た複数のリンク１２０ａを所定角度往復回動させて容器
収納体１０を上下動させるリンク機構を採用している。
また図９の例は、上記リンク１２０ａに比べて長尺なリ
ンク１２０ｂを有するリンク機構によって容器収納体１
０を回動させて本体２に出し入れするものである。これ
らいずれの例においても容器収納体１０の重量を定荷重
・定トルクバネ２５が負担している。収納体移動機構と
しては、他に例えばラック−ピニオンあるいはラチェッ
ト機構、スライド機構等の周知の機構を用いることがで
きる。更に、以上では容器収納体１０を手動によって移
動させる例を挙げたが、これを周知の機構を用いて自動
的に行わしめることもできる。自動式機構の例として
は、ラチェットをモータによって回転して容器収納体１
０に付設したラックを前後動及び上下動させるものや、
流体圧式シリンダー機構によって容器収納体１０を駆動
したり、モータによってウィンチを回転してワイヤーロ
ープを巻き出し巻き取りして容器収納体１０を昇降させ
るようなものを挙げることができる。

【００１９】図１０及び図１１は別の本発明の一実施形
態に係る飲料自動販売機を示すもので、図１０は飲料自
動販売機における商品収納体の配置状態説明図、図１１
は商品収納体の概略斜視図である。

【００２０】飲料自動販売機１０１には、箱様の自動販
売機本体（以下「本体」という。）１０２内の上方側
（内部位置）に、商品である缶入り飲料を多数収納する
ための商品収納体１１０と、商品収納体１１０を本体１
０２の上部に連結すると共に、商品収納体１１０を商品
補充時に本体１０２外前方の低位置（外部位置）へ移動
させるための左右二基の収納体移動機構１２０とが設け
られている。尚、図１０中の符号１０３は扉である。

【００２１】商品収納体１１０は、縦横各５列に区画さ
れたサーペンタインラック部１１１と、各サーペンタイ
ンラック部１１１を一つにまとめるフレーム籠１１２と
から構成されている。各サーペンタインラック部１１１
の上端は上方に開放して商品投入口１１１ａを成し、こ
れら商品投入口１１１ａは商品収納体１１０が内部位置
にある状態で、本体１０２内上面に近接している。従っ
て、従来の商品投入口構造部は備わっていない。内部位
置の商品収納体１１０ではまた、各サーペンタインラッ
ク部１１１の下方に、図示されない商品搬出用シュータ
がそれぞれ連通する。

【００２２】収納体移動機構１２０の構成、及び商品収
納体１１０の出し入れ動作は、収納体移動機構２０及び
容器収納体１０について上述したと同様であり、商品収
納体１１０は商品補充時に図５〜図７に示される容器収
納体１０様に搬出され、外部位置にて低位となる各商品
投入口１１１ａから商品が補充される。

【００２３】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１の発明で
は、原料容器が多数収納される容器収納体を自動販売機
本体外前方の低位置に搬出して原料容器の補充作業を行
うことができるため、つま先立ちして手を伸ばしたり踏
み台を要することなく、容器の補充作業を補充量等を目
視により確認しながら行うことができ、また、自動販売
機内において容器収納体に原料容器を補充するためのク
リアランスを設ける必要がないため、その分、自動販売
機の内部スペースを節減することができる。

【００２４】請求項２の発明では、容器補充作業時にお
いて自動販売機本体内の容器収納体は前後移動機構によ
って前方に搬送された後、上下移動機構によって降下さ
れる。

【００２５】請求項３の発明では、商品が多数収納され
る商品収納体を自動販売機本体外前方の下方位置に搬出
して商品の補充作業を行うことができるため、商品の補
充作業を低位置で行うことができ、また、従来の商品投
入口構造部分が不要となるため、その分、自動販売機内
部スペースを節減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】飲料自動販売機内における容器収納体の配置状
態説明図

【図２】容器収納体の斜視図

【図３】収納体移動機構の分解斜視図

【図４】容器収納体の後部を表すための容器収納体の斜
視図

【図５】飲料自動販売機を側方から見た容器収納体の搬
出工程説明図

【図６】飲料自動販売機を側方から見た容器収納体の搬
出工程説明図

【図７】飲料自動販売機を側方から見た容器収納体の搬
出工程説明図

【図８】収納体移動機構の別の例を示す概略側方説明図

【図９】収納体移動機構の更に別の例を示す概略側方説
明図

【図１０】飲料自動販売機内における商品収納体の配置
状態説明図

【図１１】商品収納体の斜視図

【符号の説明】

１、１０１…飲料自動販売機、２、１０２…飲料自動販
売機本体、１０…容器収納体、１１…筒体 １１ａ…商
品補充口、２０、１２０…収納体移動機構、２０ａ…前
後移動機構、２０ｂ…上下移動機構、２１…前後案内レ
ール、２２…前後走行体、２２ａ…外側体、２２ｂ…内
側体、２３…上下案内レール、２４…上下走行体、１１
０…商品収納体、１１１…サーペンタインラック部、１
１１ａ…商品投入口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前方が開放された自動販売機本体内の内
   部位置に配置した、飲料抽出用原料入りの原料容器を多
   数収納するための容器収納体と、この容器収納体を、前
   記内部位置と自動販売機本体外の前記内部位置より低い
   外部位置との間で移動自在とする容器収納体移動機構と
   を備えたことを特徴とする飲料自動販売機における物品
   収納体移動装置。
2. 【請求項２】 前記容器収納体移動機構が、前記容器収
   納体を前後に移動する前後移動機構と、前記容器収納体
   を上下に移動する上下移動機構とを有することを特徴と
   する請求項１記載の飲料自動販売機における物品収納体
   移動装置。
3. 【請求項３】 前方が開放された自動販売機本体内の内
   部位置に配置した、飲料入りの商品を多数収納するため
   の商品収納体と、この商品収納体を、前記内部位置と自
   動販売機本体外の前記内部位置より低い外部位置との間
   で移動自在とする商品収納体移動機構とを備えたことを
   特徴とする飲料自動販売機における物品収納体移動装
   置。