JPS5925767B2 - 鉄(2)ポルフィリン錯体を包接したリン脂質リポリ−ムおよび酸素吸脱着剤 - Google Patents

鉄(2)ポルフィリン錯体を包接したリン脂質リポリ−ムおよび酸素吸脱着剤

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JPS5925767B2
JPS5925767B2 JP8931281A JP8931281A JPS5925767B2 JP S5925767 B2 JPS5925767 B2 JP S5925767B2 JP 8931281 A JP8931281 A JP 8931281A JP 8931281 A JP8931281 A JP 8931281A JP S5925767 B2 JPS5925767 B2 JP S5925767B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/22Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains four or more hetero rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Liposomes

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はいわゆる鉄()ポルフイリン錯体を包接した
リン脂質リポソームおよび該リボソームからなる酸素吸
脱着剤に関する。
ヘモグロビンやミオグロピンの鉄()ポルフイリン錯体
は酸素分子を可逆的に吸脱着する。
このような天然のポルフイリン鉄()錯体と類似の酸素
吸脱着機能を持つ錯体を合成するために、従来、多くの
研究が発表されている。その例としては、J.P.CO
llman,AccOuntsOfChemicalR
esearchlO265(1977);F.BasO
lO,B.M.HOffmanおよびJ.A.Iber
s,ibid.8384(1975)などである。特に
、室温条件下で安定な酸素錯体が生成できると報告され
ているポルフイリン鉄()錯体として鉄()−5,10
,15,20−テトラ〔α,α,α,α−(0−ピバラ
ミドフエニノ(ハ)〕ポルフイリン錯体(J.P.CO
llman他、JOurnalOfArrler:Ca
nChemicalSOciety97l427(19
75)参照)がある。しかし、この錯体は少量でも水が
共存すると、直ぐに酸化されるため、酸素錯体を生成で
きなくなるのである。このため室温で、水が共存してい
ても酸素錯体を与える鉄()ポルフイリン錯体の開発が
継続して推進されているのである。したがつて、この発
明の目的は室温下の水相あるいは水共存溶媒系で安定な
酸素錯体を形成するとともに、酸素分圧差によつて酸素
を可逆的に吸脱着できるポルフイリン鉄()錯体系を提
供することにある。
この発明によれば、上記の目的は、 (ここで、R1はこれが結合するイミダゾール基の中心
鉄への配位を阻害しない基、R2,R3およびR4はそ
れぞれ水素または疎水性置換基であつてそれらの内少な
くとも1つは疎水性置換基)で示される鉄()5,10
,15,20−テトラ〔α,α,α,α一(0−ピバラ
ミドフエニル)〕ポルフイリン(以下、Fe()Tpl
vPP)錯体をリン脂質リポソームに包接させることに
よつて達成できる。
Fe()TpivPPはリポソーム膜中に包接されてい
ると考えられる。本発明者らは鉄()ポルフイリン錯体
を工夫された疎水場に置くことによつて水が共存した系
でも安定な酸素錯体を形成させ得ると考えた。
水に難溶性のポルフイリンを配位子とした鉄錯体を水溶
液に均一に溶解ないし分散させるために、各種の合成界
面活性剤を系に添加することが知られている。しかし、
酸素運搬体の医用目的を考えた場合には、市販の合成界
面活性剤の毒性が問題となるので、本発明者らは毒性の
ほとんどないリン脂質を使用してリポソームをつくり、
これにFe()TPlVPPを包接させる研究をおこな
い、本発明を完成するに至つた。リン脂質としては大豆
ホスフアチジルコリン、牛肝臓ホスフアチジルコリン、
牛脳ホスフアチジルコリン、牛心筋ホスフアチジルコリ
ンまたは卵黄ホスフアチジルコリン、ホスフアチジン酸
、レシチン、ケフアリン、ホスフアチジルセリン、ホス
フアチジルエタノールアミン、スフインゴミエリンなど
天然のものが使用できるが、合成のものであつてもよい
Fe()TplvPP錯体は単独では酸素を配位により
吸脱着する作用はほとんどなく、この目的を達成するた
めには軸位に塩基性配位子を配位させる必要がある。
この発明では、この軸配位子として前記式1に示すよう
に、式で示される置換イミダゾールを用いている。
ここで、R1は当該イミダゾールのFe()TpivP
Pへの配位を阻害しない基であり、メチル基、エチル基
およびプロピル基(n−プロピル基およびイソプロピル
基を含む)が好ましい。R2,R3およびR4はそれぞ
れ水素または疎水性基であつて、少なくとも1つは疎水
性基である。疎水性基であるのは通常R2また・はR3
ことにR2である。このような疎水性基の例を挙げると
、C5〜C3Oアルキル基またはトリチル基もしくは置
換トリチル基あるいはカルボン酸アルキルエステル基3
0またはCCH2−+P−と0CH3、n=3〜28)
である。
軸配位子としての置換イミダゾールは2位に上記置典基
R1を持つとともに疎水性基を持つことが重要である。
本発明者らの研究によれば、疎水性基を持たない置換イ
ミダゾール例えば1,2ジメチルイミダゾールを軸配位
子とし持つFe()TpivPP錯体ではこれをリン脂
質リポソームに包接させても安定な酸素錯体を形成せず
直ちに酸化する。また、疎水性基の疎水性が増す(例え
ばアルキル基にあつては炭素数が増す)程、当該錯体の
リポソームへの包接は良好となり、かつ生成する酸素錯
体は水による酸化を受け難くなつて安定化する。Fe(
)TpivPPをリン脂質リボソームに包接させるには
、不活性ガス雰囲気(例えば、窒素ガス)中で、Tpi
vPPFe(1)および過剰量の置換イミダゾールを適
当な溶媒例えばトルエンに溶解し、亜ニチオン酸ナトリ
ウム等の還元剤でFeTpivPPの中心鉄を二価に還
元する。
ついで、これにFe()TplvPPを水に可溶化し得
るに充分な量、すなわちFe()TpivPPに対して
過剰量(例えば200倍モル以上)のリン脂質を加え、
溶媒を留去する。これらの操作はCOガスを吹き込んで
おこなうとよい。COガスは最後に加熱脱気によつて簡
単に除去できる。次に、これを不活性ガス雰囲気下で水
系媒質(例えば、水、リン酸緩衝水、生理食塩水)に加
え、一担多重層リポソーム膜としてFe()TpivP
Pを包接した多重層リポソーム分散液が得られる。これ
をさらに超音波処理することによつて多重層リポソーム
をより径の小さい多重層リポソームまたは1枚膜リポソ
ームとすることができる。あるいはまた、Fe(l)T
pivPPを包接したリポソーム分散液を同様に調整し
、還元剤としてβ一ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
チドリン酸+(NADP)、D−グルコース−6−リン
酸(G6P)、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナー
ゼ、フエレドキシンおよびフエレドキシン一NADPリ
ダクターゼ(F−NADPR)よりなる酵素系を鉄()
ポルフイリン錯体1モル当りD−グルコース−6−リン
酸が1モル以上となる割合で用い、5ないし9のPHの
下で還元をおこなつてFe(!1)をFe()とするこ
ともできる。
この酵素系にカタラーゼを適量添加しておくと好ましい
。こうして得たこの発明に係るリポソームは、その中に
包接されたFe()TpivPPの可逆的酸素吸脱着機
能を安定に発揮させ、該TpivPPFe()は室温下
、水の共存下でも安定な酸素錯体を形成する。また、リ
ン脂質を用いているので生体適合性である。したがつて
、この発明のリポソームは生体適用可能な酸素吸脱着剤
の特徴を持つこととなる。なお、この発明のリボソーム
に他の適当な物質を加えて、該リポソームを改質させる
こともできる。
以下、この発明の実施例を記す。
実施例 1 窒素ガス雰囲気下において、Fe(l)TpivPP・
Brlワ(8.7X10−4mm01e)、N−n−ラ
ウリル−2−メチルイミダゾール11η(4.3X10
−2mm01e)をトルエン5m1に溶解し、これに過
剰の亜ニチオン酸ナトリウムを溶解した水溶液57n1
を加え振盪後、一酸化炭素ガスを吹き込んだ。
静置後、トルエン層を採取し、少量のモレキユラーシー
ブス3Aを加え、脱水処理した。このトルエン溶液に、
卵黄ホスフアチジルコリン(以下、PC)0.139r
をトルエン2m1に溶解し一酸化炭素ガスをあらかじめ
飽和させておいたものを加えた。トルエンを減圧留去し
てフラスコの内壁ガラス面上に残つた薄膜状固体物質を
、さらに100℃にて0.5時間減圧処理して一酸化炭
素を完全に除去した。ついで、これにリン酸緩衝水(P
H7.O)10m1を加えた後、窒素ガス下において超
音波撹拌(20KHz,100W)を10分間行い、5
,10,15,20−テトラ〔α,α,α,α一(0−
ピバラミドフエニノ(ハ)〕ポルフイン鉄()−モノ(
N−n−ラウリル−2−メチルイミダゾーノリ錯体の多
重層リポソーム分散水溶液を得た。窒素ガス下における
溶液の可視吸収スベクトルはλNlax532,562
nmの2本であへデオキシ型に相当し、第1図のaに示
すとおりであつた。吸収スペクトルの形および吸収極大
波長は、文献値とも一致している。本実施例で用いたN
−n−ラウリル−2−メチルイミダゾールは、次のよう
に合成した。
2−メチルイミダゾール19g(0.23m01e)、
臭化ラウリル259(0.10m01e)を混合し20
0℃に10時間加熱反応した。
冷却後10%K2CO3水溶液500m1を加え撹拌し
たのち、エテル抽出(2×300m1)した。有機層を
合わせて、飽和NaHCO3水溶液(2×200m01
飽和NaCl水溶液で洗滌後、分液して乾燥Na2sO
4で乾燥した。
蒸発に供した後褐色油状物を得、これを、シリカゲルカ
ラム(シリカゲル5009;CHCl3:MeOH−1
0:1)で精製した。収量20gr1収率79%。これ
を減圧蒸留し、沸点156〜158℃/4mmHg留分
を用いた。マススペクトル:M+=250,1H−NM
Rスペクトル(CDCl3,TMS):δ(PllU)
6.88(D,J=1Hz)、6.76(D,J=1H
z):Im4位、5位PrOtOns3.89(2H,
t,J=7Hz):1位N−CH2−CH2 2、36(3H,S):Im2位の9h TRスペクトル(NaCl板)CwL−1:3400,
2930,2860,1525,1500,1465,
1425,1375,1280,1145,995,7
20,680実施例 2実施例1で得たリポソーム分散
水溶液(窒素ガス雰囲気下)に室温下で酸素ガスを吹き
込むと、第1図のスペクトルbを得た。
これはデオキシ型の2本のピークに代つてλ1T1aX
546nmの単ピークであつて無水トルエン溶液中にお
けるこの種Fe()TpivPP錯体の酸素化錯体の文
献値と一致している。この酸素化錯体溶液に窒素ガスを
バブリングするか、または、溶液を凍結脱気することに
より、スペクトルbからスペクトルaへの可逆的変化が
観測され、可逆的な酸素吸脱着を確認した。また、得ら
れた酸素錯体の吸収スペクトルの経時変化の追跡から求
めた酸素錯体の半寿命は、室温下で約3時間以上であつ
た。実施例 3 実施例1の還元型調製法に従つてTpivPPFe()
・Br3.6Tnfil(3.15x10−6m01e
)、ラウリル−2−メチルイミダゾール43〜(50倍
当量)、PCO.569(250倍当量)を用い、生理
食塩水(PH6.8)20m1中で還元体多重層リポソ
ーム溶液を作つた。
これをN2下氷水浴中で超音波処理(20KHz,15
0W:1.5hr)を行ないほとんど透明なリポソーム
分散溶液とした。
この溶液を用いて室温下で02錯体の可逆的吸脱着のチ
エツクと、安定性のチエツク(経時変化)を行なつた。
実施例2と同様に、酸素ガスを溶液に吹き込むことによ
り酸素化錯体に相当する可視吸収スペクトルを得た。又
、この溶液に窒素ガスを吹き込むことにより、もとのデ
オキシ体スペクトルが得られ、酸素の可逆的吸脱着を確
認した。また、上記の酸素錯体の半寿命は、3時間以上
であつた。実施例 4 実施例3で調製した還元体の1枚膜リポソーム分散溶液
(5m0を真空凍結脱気(1×10−4t0rr4回)
したラツト血清5m1で希釈し、対照セルに同じラツト
血清(生理食塩水で1/2希釈)を用いて可視スペクト
ルを測定した。
スペクトルのピーク位置は、既に述べたように、酸素の
吸着脱着の繰返しに伴つてλRllaxが546nm(
1本)および535,562nm(2本)の間を往復変
化する。したがつて血清中でも生理食塩水と差がなく血
清は悪影響を与えないことが明らかとなつた。実施例
5 Fe[)TpivPP−BrlTfl9(8.7X10
−4mm01e)、N−n−ラウリル−2−メチルイミ
ダゾール11mg(4,4×10−2mm01e)およ
びホスフアチジルコリン125T9をフラスコ中でベン
ゼン5m1に溶解した後、室温下真空ポンプで濃縮して
フラスコ壁上の薄膜とした。
これに0.05Mリン酸緩衝水(PH7.O)10m1
を加え、氷冷して窒素ガス下において超音波撹拌(20
K1Iz,100W)を30分間行ないリポソーム分散
溶液とした。
こうして得たリボソーム分散溶液にNADP+0.5m
9、G6P3.Oη、フエレドキシン0.01mg、F
−NADPRO.O2η、カタラーゼ0.05ηを加え
たのち、窒素ガスを1時間バブルし、さらに、グルコー
ス−6−リン酸デヒドロゲナーゼ0.01ηをリン酸緩
衝水(PH7.O)0.1m1に溶解した液を注入した
これを窒素雰囲気中25℃に保持しながら、鉄(1)か
ら鉄()への還元反応を可視吸収スベクトルで追跡した
。時間と共に5,10,15,20−テトラ〔α,α,
α,α−(0−ピバラミドフエニノ(ハ)〕−ポルフイ
リン鉄()−モノ(N−n−ラウリル−2−メチルイミ
ダゾール)錯体に基づく吸収極大位置535nm,56
0nmの吸光度が増加し、約5時間後に完全に還元され
た。こうして得たリポソーム分散液について室温下で酸
素の吸脱着試験をおこなつたところ、可視吸収スペクト
ルの変化からこのリボソームは酸素を吸脱着することを
確認した。実施例 6 実施例1において、N−ラウリル−2−メチルイミダゾ
ールをN−トリチル−2−メチルイミダゾールに代えた
以外は全く同じ手法により、5,10,15,20−テ
トラ〔α,α,α,α−(0−ピバラミドフエニノ(ハ
)〕ポルフイン鉄(4)−モノ(1−トリチル−2−メ
チルイミダゾール)錯体のリポソーム分散水溶液を得た
可視吸収スベクトルのλRnaxは、532nmおよび
560nmであつた。実施例2と同様な手法で、酸素錯
体(λInax543nm)を確認した。なお、本実施
例で用いたN−トリチル−2−メチルイミダゾールは、
次のように合成した。
2−メチルイミダゾール−Ag塩4.39(0.023
m01e)をトルエン50m1に懸濁撹拌し塩化トリチ
ル7.09(0.025m01e)を加え10hr加熱
還流した。
室温に戻し不溶部(AgBr)を沢別し、済液を濃縮し
黄褐色固体を得た。シリカゲルカラム(シリカゲル20
09.CHC13/MeOH=20/1)で精製し、ベ
ンゼンーヘプタン系から再結晶した。収量3.34gr
1収率45%oマススペクトル:M+32401H−N
MRスペクトル(CDCl3,TMS)δ(P1]1)
:7.00〜7.40(15H,m):Phenylp
rOtOns6.86,6.76(EachlH,d,
J=1Hz):Im4位、5位−PrOtOnsl.6
7(3H,S):M2位−CH3。実施例 7 実施例1において、卵黄ホスフアチジルコリン0.13
9を、ジパルミトイルホスフアチジルコリン0.189
に代え、更に超音波撹拌操作を、60゜Cの浴上にて行
つた以外は全く同様な手法により、5,10,15,2
0−テトラ〔α,α,α,α−(0−ピバラミドフエニ
ノり〕ポルフイン鉄()一モノ(1−n−ラウリル−2
−メチルイミダゾール)錯体の多重層リポソーム分散水
溶液を得た。
窒素ガス下における溶液の可視吸収スペクトルはλ1T
1aX532nm,562nmであつた。実施例2の手
法に従い酸素錯体の生成を確認した。上記の酸素錯体の
半寿命は、3時間以上であつた。実施例 8実施例1に
おいて、1−ラウリル−2−メチルイミダゾールの代り
に1−ステアリル−2−メチルイミダゾールを用いた以
外は全く同じ手法により5,10,15,20−テトラ
〔α,α,α,α−(0−ピバラミドフエニノ(ハ)〕
ポルフイン鉄()−モノ(1−n−ラウリル−2−メチ
ルイミダゾーノリ錯体の多重層リポソーム分散水溶液を
得た。
窒素ガス下における溶液の可視吸収スペクトルはλMa
x532nm,562nmでぁった。実施例2の手法に
従い酸素錯体の生成を確認した。上記の酸素錯体の半寿
命は、4時間以上であつた。本実施例で用いた1−ステ
アリル−2−メチルイミダゾールは、実施例1において
合成した1−ラウリル−2−メチルイミダゾールの合成
法に従い、2−メチルイミダゾール14.3grと臭化
ラウリル25grより合成した。粗精物をシリカゲルカ
ラム精製(クロロホルム/メタノール一10/1)した
後、減圧乾燥した。マススペクトル:M+=334(M
w334)IRスペクトル(KBr錠剤)?−1:34
20,2980,2940,2870,1510,14
80,1435,1385,1300,1290,11
40,1110,990,755,725,6901H
−NMRスペクトル(CDCl3,TMS)δ(Pp[
n):1.7(T,2H,Zn−C−CH2−)6.8
9(D.lH)、6.80(D,lH)(イミダゾール
の4位、5位)、3,80(T,2H,N一只y−)、
2.37(3H,S,FmCH3)、1.26(30H
,S,−(−CH2+15)、0.88(T,3H,−
CH3)、元素分析値(重量%)C79.Ol(79.
0)、Hl2.72(12.6)8.31(8.4)C
22H42N2実施例 9 実施例1において、1−n−ラウリル−2−メチルイミ
ダゾールのかわりにメチル11−〔1−(2−メチノリ
イミダゾリル〕ウンデカノエイト(4.3×10−2m
m01e)を用いた以外は全く同じ手法により5,10
,15,20−テトラ〔α,α,α,α−(0−ピバラ
ミドフエニル)〕ポルフイン鉄()−モノ〔メチル11
−{1−(2−メチノ(ハ)イミダゾリル}ウンデカノ
エイト〕錯体のリポソーム分散水溶液を調製した。
窒素ガス下における可視吸収スペクトル吸収極大波長λ
RIlaxは533nmおよび561nmであつた。本
実施例で用いたメチル11−〔1−(2−メチノリイミ
ダゾリル〕ウンデカノエイトは次の様にして合成した。
11−プロムウンデカン酸259をベンゼン100m1
中塩化オキザリル13m1存在下に4時間室温撹拌した
次にメタノール50m1を加えて一夜放置後常法処理し
て11−プロムウンデカン酸メチルエステル239(収
率87.5%)を得た。2−メチルイミダゾール8.2
gをNaH2.49/DMF2OOmlの懸濁溶液中に
ゆつくり加えた。
添加後90℃で1時間加熱し、先に得た11−プロムウ
ンデカン酸メチルエステルを滴下した。続いて2時間9
0℃で加熱撹拌した後、常法により処理した。シリカゲ
ルカラム(CHC23/CH3OH−9/1(v/v)
)を用いて精製し、メチル11−{1−(2−メチノ(
ハ)イミダゾリル}ウンデカノエイト9.59(収率4
1%)を得た。
IR(液膜):1740礪相1(νC=01エステル)
1H−NMRスペクトル(TMS,CDCl3)δ(P
F)1.28(一重線,12H.〕NCH2CH2(C
旦,)6CH2CH2C02−)1.68(多重線,幅
広,4H>NCH2CH2(CH2)6CH2CH2C
02−),2.31(三重線,2H,−CH2CO2−
),2.37(一重線,3H,イミダゾール環−CH3
),3.66(一重線,3H,一COOCH3),3.
80(三重線,2H,〉NCH2−),6.80(二重
線,H,イミダゾール環5位プロトン),6.90(二
重線,H,イミダゾール環4位プロトン)MSスペクト
ル:M+280実施例 10 実施例9で調整した鉄()ポルフイリン錯体リボソーム
分散水溶液を用い、実施例2に従い酸素錯体の生成を確
認した。
酸素錯体のλMaxは545nmであつた。半寿命は3
時間以上であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に従つてリポソームに包接されたTp
lvPPFe()の酸素吹き込みに伴なう可視吸光スペ
クトル線図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (ここで、R_1はこれが結合するイミダゾールの中心
    鉄への配置を阻害しない基、R_2、R_3およびR_
    4はそれぞれ水素または疎水性置換基であつてそれらの
    内少なくとも1つは疎水性置換基)で示される鉄(II)
    −5,10,15,20−テトラ〔α,α,α,α−(
    O−ピバラミドフェニル)〕ポルフィリン錯体を包接し
    たことを特徴とするリン脂質リポソーム。 2 R_1がメチル基、エチル基またはプロピル基であ
    る特許請求の範囲第1項記載のリポソーム。 3 R_3およびR_4がそれぞれ水素であり、R_2
    がC_5〜C_3_0アルキル基またはトリチル基もし
    くは置換トリチル基あるいはカルボン酸アルキルエステ
    ル基である特許請求の範囲第1項または第2項記載のリ
    ポソーム。 4 リン脂質がホスファチジルコリンである特許請求の
    範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載のリポソーム
    。 5 多重層の形態にある特許請求の範囲第4項記載のリ
    ポソーム。 6 一枚膜の形態にある特許請求の範囲第4項記載のリ
    ポソーム。 7 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (ここで、R_1はこれが結合するイミダゾール基の中
    心鉄への配位を阻害しない基、R_2、R_3およびR
    _4はそれぞれ水素または疎水性置換基であつてそれら
    の内少なくとも1つは疎水性置換基)で示される鉄(I
    I)−5,10,15,20−テトラ〔α,α,α,α
    −(O−ピバラミドフェニル)〕ポルフィリン錯体を包
    接したことを特徴とするリン脂質リポソームよりなる酸
    素吸脱着剤。 8 R_1がメチル基、エチル基またはプロピル基であ
    る特許請求の範囲第1項記載の酸素吸脱着剤。 9 R_3およびR_4がそれぞれ水素であり、R_2
    がC_5〜C_3_0アルキル基またはトリチル基もし
    くは置換トリチル基あるいはカルボン酸アルキルエステ
    ル基である特許請求の範囲第7項または第8項記載の酸
    素吸脱着剤。 10 リン脂質がホスファチジルコリンである特許請求
    の範囲第7項ないし第9項のいずれかに記載の酸素吸脱
    着剤。 11 リポソームが多重層の形態にある特許請求の範囲
    第10項記載の酸素吸脱着剤。 12 リポソームが一枚膜の形態にある特許請求の範囲
    第10項記載の酸素吸脱着剤。
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