JPS59229457A - 耐応力腐食割れ性に優れたNi基高Cr合金 - Google Patents
耐応力腐食割れ性に優れたNi基高Cr合金Info
- Publication number
- JPS59229457A JPS59229457A JP10409483A JP10409483A JPS59229457A JP S59229457 A JPS59229457 A JP S59229457A JP 10409483 A JP10409483 A JP 10409483A JP 10409483 A JP10409483 A JP 10409483A JP S59229457 A JPS59229457 A JP S59229457A
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- Japan
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- resistance
- stress corrosion
- corrosion cracking
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、耐応力腐食割れ性(以下、耐scc性とも称
する)に優れたNi基高Cr合金、特に粒内に未固溶炭
化物を析出させるとともに表面皮膜の強化を図って耐応
力腐食割れ性を著しく改善したNi基高Cr合金に関す
る。
する)に優れたNi基高Cr合金、特に粒内に未固溶炭
化物を析出させるとともに表面皮膜の強化を図って耐応
力腐食割れ性を著しく改善したNi基高Cr合金に関す
る。
従来、CI−イオンを含む応力腐食割れ環境下で使用さ
れる、例えば原子力あるいは化学プラント等のチューブ
、容器さらにはそれらの付属部品には、耐応力腐食割れ
性にすぐれているといわれているニッケル基合金が多く
使用されている。しかしながら、これまで一般に使用さ
れている30%Cr−60%Ni系合金にあっても使用
環境によっては応力腐食割れの発生はさけられないこと
が報告されている。
れる、例えば原子力あるいは化学プラント等のチューブ
、容器さらにはそれらの付属部品には、耐応力腐食割れ
性にすぐれているといわれているニッケル基合金が多く
使用されている。しかしながら、これまで一般に使用さ
れている30%Cr−60%Ni系合金にあっても使用
環境によっては応力腐食割れの発生はさけられないこと
が報告されている。
ここに、本発明の目的とするところは、上述のような3
0%Cr−60%Ni系合金にみられる欠点を解消した
、原子力あるいは化学プラント等のチューブ、容器およ
び付属部品に厚板、丸棒あるいはパイプの形態で使用さ
れる、耐食性、特に耐応力腐食割れ性にすぐれた合金を
提供することである。
0%Cr−60%Ni系合金にみられる欠点を解消した
、原子力あるいは化学プラント等のチューブ、容器およ
び付属部品に厚板、丸棒あるいはパイプの形態で使用さ
れる、耐食性、特に耐応力腐食割れ性にすぐれた合金を
提供することである。
そこで、本発明者らは上述のような30%Cr−60%
Ni基合金がC含有量に応じて980〜1150℃とい
う比較的高温度で最終焼鈍され、未固溶炭化物の存在し
ない状態で使用されていることに着目し、合金組織中の
炭化物の形態と耐食性との関連を追求したところ、むし
ろ粒内であれば炭化物は積極的に析出させたほうが耐応
力腐食割れ性の向上に有効であるとの知見を得た。また
、CI−イオンを含む高温水環境下では孔食を起点とし
て応力腐食割れが生じる報告されているため、耐孔食性
の改善に有効な元素として知られているMo、Wおよび
Vを添加して皮膜の強化を図ったところ、前述の炭化物
の析出効果と相俟って、得られた合金の耐食性、つまり
耐応力腐食割れ性が著しく改善されることを見い出して
、ここに本発明を完成したものである。
Ni基合金がC含有量に応じて980〜1150℃とい
う比較的高温度で最終焼鈍され、未固溶炭化物の存在し
ない状態で使用されていることに着目し、合金組織中の
炭化物の形態と耐食性との関連を追求したところ、むし
ろ粒内であれば炭化物は積極的に析出させたほうが耐応
力腐食割れ性の向上に有効であるとの知見を得た。また
、CI−イオンを含む高温水環境下では孔食を起点とし
て応力腐食割れが生じる報告されているため、耐孔食性
の改善に有効な元素として知られているMo、Wおよび
Vを添加して皮膜の強化を図ったところ、前述の炭化物
の析出効果と相俟って、得られた合金の耐食性、つまり
耐応力腐食割れ性が著しく改善されることを見い出して
、ここに本発明を完成したものである。
ここに、本発明の要旨とするところは、重量%で、C:
0.04%以下、 Si : 1.0%以下、Mn
: 1.0%以下、 P : 0.030%以下、
s:o、o2%以下、 Ni : 40〜70%、C
r:25〜35%、Al:0.1〜0.5%、Ti :
0.05〜1.0%、 MOlWおよび■の1種または2種以上を合計0.5〜
5.0%、 残部、実質的にFe よりなる組成を有し、第1図の点A、、B1C,,Dお
よびEによって囲まれた領域内の焼鈍条件で焼鈍処理を
行って得られる、耐応力腐食割れ性に優れたNi基高C
r合金である。
0.04%以下、 Si : 1.0%以下、Mn
: 1.0%以下、 P : 0.030%以下、
s:o、o2%以下、 Ni : 40〜70%、C
r:25〜35%、Al:0.1〜0.5%、Ti :
0.05〜1.0%、 MOlWおよび■の1種または2種以上を合計0.5〜
5.0%、 残部、実質的にFe よりなる組成を有し、第1図の点A、、B1C,,Dお
よびEによって囲まれた領域内の焼鈍条件で焼鈍処理を
行って得られる、耐応力腐食割れ性に優れたNi基高C
r合金である。
かくして、本発明によれば、従来問題とされていたNi
基高Cr合金の耐応力腐食割れ性が著しく改善されるの
であり、そのような予想外の効果は、C含有量を0.0
4%以下に制限するとともに、そのC含有量に応じて比
較的低温度で最終焼鈍を行い、同時にMOlWおよび■
の少なくとも1種を皮膜強化元素として添加することに
よる相乗的効果の結果と考えられる。
基高Cr合金の耐応力腐食割れ性が著しく改善されるの
であり、そのような予想外の効果は、C含有量を0.0
4%以下に制限するとともに、そのC含有量に応じて比
較的低温度で最終焼鈍を行い、同時にMOlWおよび■
の少なくとも1種を皮膜強化元素として添加することに
よる相乗的効果の結果と考えられる。
本発明において合金組成を前述のように限定した理由は
次の通りである。
次の通りである。
C:
Cは耐SCC性に有害な元素であるので、その含有量は
0.04%以下に制限する。
0.04%以下に制限する。
Si、、MnXAl:
これらの元素はいずれも脱酸元素であり、それぞれ溶製
条件に応じて適宜量だけ添加されるが、3i、MnXA
lがそれぞれ1.0%、1.0%および0.5%の上限
を越えると、合金の清浄度を劣化させる。なお、AIは
0.1%未満では効果がない。
条件に応じて適宜量だけ添加されるが、3i、MnXA
lがそれぞれ1.0%、1.0%および0.5%の上限
を越えると、合金の清浄度を劣化させる。なお、AIは
0.1%未満では効果がない。
Ni:
Niば耐食性向上に有効な元素であって、特に耐酸性お
よびCI−イオン含有高温水中における耐SCC性を向
上さセる。このためにはNiは40%以上必要であり、
また、上限はCr、MO,W、V等の合金元素の添加割
合を考慮して、70%以下とする。
よびCI−イオン含有高温水中における耐SCC性を向
上さセる。このためにはNiは40%以上必要であり、
また、上限はCr、MO,W、V等の合金元素の添加割
合を考慮して、70%以下とする。
Cr:
Crは耐食性向上に必須の元素であるが、25%未満で
は耐SCC性の向上の効果が少ない。一方、35%を越
えると、熱間加工性が著しく劣化する。
は耐SCC性の向上の効果が少ない。一方、35%を越
えると、熱間加工性が著しく劣化する。
したがって、本発明ではCrは25〜35%に制限する
。
。
P:
Pは合金中に不純物として存在するものであって、0.
030%を越えると耐酸性および熱間加工性に有害であ
る。
030%を越えると耐酸性および熱間加工性に有害であ
る。
S:
Sも同様に不純物の1種であって、0.02%を越えて
存在すると、Pと同様に耐酸性および熱間加工性に有害
である。
存在すると、Pと同様に耐酸性および熱間加工性に有害
である。
Ti:
Tiは安定化元素として添加するものである。すなわち
、P、Sを上記の値以下に制御しても顕著な効果が得ら
れないため、本発明においてはTiを0゜05%以上添
加することによって、所定の熱間加工性を確保さ・l!
る。一方、1.0%以」二を越えると、その効果が飽和
するため、その上限を1.0%とする。
、P、Sを上記の値以下に制御しても顕著な効果が得ら
れないため、本発明においてはTiを0゜05%以上添
加することによって、所定の熱間加工性を確保さ・l!
る。一方、1.0%以」二を越えると、その効果が飽和
するため、その上限を1.0%とする。
MOlW、V:
これらの元素は、耐孔食性向上に有効な元素であり、特
に、CI−イオンを含む高温水中におりる耐孔食性を向
上させる。これらの元素の少なくとも1種の合計含有量
が0.5%未満では、表面の不働態皮膜が強化されない
ため、孔食を発生し、これにより耐応力腐食割れ性が劣
化する。一方、これらの元素の少なくとも1種を合計で
5.0%を越えて含有するとその耐孔食性の向上という
効果が飽和するうえ、熱間加工性を著しく劣化させる。
に、CI−イオンを含む高温水中におりる耐孔食性を向
上させる。これらの元素の少なくとも1種の合計含有量
が0.5%未満では、表面の不働態皮膜が強化されない
ため、孔食を発生し、これにより耐応力腐食割れ性が劣
化する。一方、これらの元素の少なくとも1種を合計で
5.0%を越えて含有するとその耐孔食性の向上という
効果が飽和するうえ、熱間加工性を著しく劣化させる。
したがって、本発明にあっては、MOlWおよびVの1
種または2種以上の添加量を合計で0.5〜560%に
制限する。
種または2種以上の添加量を合計で0.5〜560%に
制限する。
次に、本発明にあっては、C含有量に応じて第1図の点
A、B、C,Dおよび已によって囲まれた領域内の焼鈍
条件で焼鈍を行うが、まず、BC線およびCD線は、本
発明に係る合金の再結晶曲線を示し、BC線およびCD
線で示されるそれぞれの温度未満では再結晶しないため
、焼鈍合金の強度が高く、また耐食性も悪い。従って、
合金のC含有量にしたがうて、BC線およびCD線で示
される以上の温度での焼鈍処理が必要である。一方、A
E線は完全には合金中の炭素を固溶させない温度の上限
である。よって、この温度以下で焼鈍処理をする限り炭
化物は粒内に存在する。しかし、AE線で示される温度
を越えた温度で焼鈍を行うと、600 ’c x 3時
間の鋭敏化処理を施す場合、粒界に炭化物がすべて析出
するために、耐粒界腐食性を劣化させる。従って、最終
焼鈍はAE線で示される温度以下で行う必要がある。
A、B、C,Dおよび已によって囲まれた領域内の焼鈍
条件で焼鈍を行うが、まず、BC線およびCD線は、本
発明に係る合金の再結晶曲線を示し、BC線およびCD
線で示されるそれぞれの温度未満では再結晶しないため
、焼鈍合金の強度が高く、また耐食性も悪い。従って、
合金のC含有量にしたがうて、BC線およびCD線で示
される以上の温度での焼鈍処理が必要である。一方、A
E線は完全には合金中の炭素を固溶させない温度の上限
である。よって、この温度以下で焼鈍処理をする限り炭
化物は粒内に存在する。しかし、AE線で示される温度
を越えた温度で焼鈍を行うと、600 ’c x 3時
間の鋭敏化処理を施す場合、粒界に炭化物がすべて析出
するために、耐粒界腐食性を劣化させる。従って、最終
焼鈍はAE線で示される温度以下で行う必要がある。
なお、八(0%、910℃)、B(0%、850’c)
、C(0,02%、850℃) 、D (0,04%、
900 ’C) 、およびE (0,04%、1000
℃)である。
、C(0,02%、850℃) 、D (0,04%、
900 ’C) 、およびE (0,04%、1000
℃)である。
次に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する
。
。
8M
第1表に示す化学成分から成る組成の合金を17kg真
空炉で溶製し、通常の条件下での鍛造、熱間圧延および
熱処理を加えた後、30%冷間加工し、引き続いて、各
種温度での焼鈍を施した。さらに、実際の使用下での寿
命を予想した条件にもとすいて設定された600℃×3
時間の熱処理、つまり鋭敏化処理を行った後、厚さ31
1Il×幅10mmx長さ4o龍の粒界腐食試験片およ
び厚さ2mu X幅10mmx長さ75龍の応力腐食割
れ試験片を採取した。これらの粒界腐食試験片および応
力腐食割れ試験片はエメリー紙320番で研磨後、以下
に述べる実験に使用した。
空炉で溶製し、通常の条件下での鍛造、熱間圧延および
熱処理を加えた後、30%冷間加工し、引き続いて、各
種温度での焼鈍を施した。さらに、実際の使用下での寿
命を予想した条件にもとすいて設定された600℃×3
時間の熱処理、つまり鋭敏化処理を行った後、厚さ31
1Il×幅10mmx長さ4o龍の粒界腐食試験片およ
び厚さ2mu X幅10mmx長さ75龍の応力腐食割
れ試験片を採取した。これらの粒界腐食試験片および応
力腐食割れ試験片はエメリー紙320番で研磨後、以下
に述べる実験に使用した。
まず、応力腐食割れ試験片は研磨後2枚重ね合わせて、
U型に曲げたダブルU−ヘンド試験片としてこれをオー
トクレーブ(高温高圧容器)を用いて、325°Cで1
000 ppm CI−(NaC1として)の溶液中
に1500時間浸漬した。試験終了後、内側試験片の割
れの深さを顕微鏡で測定した。
U型に曲げたダブルU−ヘンド試験片としてこれをオー
トクレーブ(高温高圧容器)を用いて、325°Cで1
000 ppm CI−(NaC1として)の溶液中
に1500時間浸漬した。試験終了後、内側試験片の割
れの深さを顕微鏡で測定した。
一方、粒界腐食試験片は60%HNO3+0.1%HF
の沸騰溶液中に4時間浸漬し、そのときの腐食減量を測
定した。
の沸騰溶液中に4時間浸漬し、そのときの腐食減量を測
定した。
得られた試験結果は第2図ないし第5図にそれぞれグラ
フとして示す。なお、各グラフ中の参照番号はそれぞれ
第1表中の供試合金番号である。
フとして示す。なお、各グラフ中の参照番号はそれぞれ
第1表中の供試合金番号である。
第2図に示すグラフは、本発明に係る0、02〜0.0
3%C−25%Cr−0,6%Moを基本組成とし、N
i含有量を種々変えて得た合金に1150″Cに30分
加熱して焼鈍処理を行い、水冷後、6oo−℃に3時間
加熱して鋭敏化処理し、次いで冷却した試験片を施し、
前述の粒界腐食試験を実施して得たデータをまとめたも
のである。上記焼鈍温度は本発明におけるそれよりも高
い。
3%C−25%Cr−0,6%Moを基本組成とし、N
i含有量を種々変えて得た合金に1150″Cに30分
加熱して焼鈍処理を行い、水冷後、6oo−℃に3時間
加熱して鋭敏化処理し、次いで冷却した試験片を施し、
前述の粒界腐食試験を実施して得たデータをまとめたも
のである。上記焼鈍温度は本発明におけるそれよりも高
い。
本発明合金と同−組成の合金でも、焼鈍温度が高いと6
00℃、3時間加熱(鋭敏化処理)後空冷の処理したと
きに、Cr炭化物がすべて粒界に析出するために、粒界
近傍にCr欠乏層が生じて、腐食されるのである。L7
たがって、焼鈍温度を下げる必要がある。
00℃、3時間加熱(鋭敏化処理)後空冷の処理したと
きに、Cr炭化物がすべて粒界に析出するために、粒界
近傍にCr欠乏層が生じて、腐食されるのである。L7
たがって、焼鈍温度を下げる必要がある。
第3図に示すグラフは本発明に係る組成の合金と従来材
の耐粒界腐食性を示したものである。いずれも0.02
〜0.03%C−0,6%Moの組成を有し、これを9
00℃で30分間加熱して焼鈍処理を行い、水冷後、6
00℃で3時間加熱して鋭敏化処理をしてから空冷した
ものである。図中、白抜き丸はCr30%を越える場合
を、黒丸は25〜30%Crの場合を示す。図示グラフ
からも明らかなように、Ni量が40%未満では、いず
れの場合も腐食速度が大きく、40%以上になると耐粒
界腐食性の抵抗性が向上する。したがって、Ni量とし
ては、40%以上必要である。
の耐粒界腐食性を示したものである。いずれも0.02
〜0.03%C−0,6%Moの組成を有し、これを9
00℃で30分間加熱して焼鈍処理を行い、水冷後、6
00℃で3時間加熱して鋭敏化処理をしてから空冷した
ものである。図中、白抜き丸はCr30%を越える場合
を、黒丸は25〜30%Crの場合を示す。図示グラフ
からも明らかなように、Ni量が40%未満では、いず
れの場合も腐食速度が大きく、40%以上になると耐粒
界腐食性の抵抗性が向上する。したがって、Ni量とし
ては、40%以上必要である。
次に、第4図は、0.02%C−25%Cr−50%N
i9 、 を基本組成として、これにMO1■およびWのうち1種
または2種以上を添加した合金を900℃で30分間加
熱して焼鈍処理を行い、水冷後、600℃で3時間加熱
して鋭敏化処理をし、次いで空冷したときの耐粒界腐食
性を示す。Mo、VおよびWの少なくとも1種の合計量
が0.5%未満では、耐食性改善の効果が認められない
が、0.5%以上添加されると、耐粒界腐食性の抵抗性
が向上することが明らかとなった。これは、添加された
Mo、VおよびWが不fil態皮膜を強化しているため
、合金表面に形成されたCr2O3の皮膜が安定に存在
出来るためと考えられる。よって、Mo、■およびWは
その1種または2種以上が合計で0.5%以上必要であ
る。
i9 、 を基本組成として、これにMO1■およびWのうち1種
または2種以上を添加した合金を900℃で30分間加
熱して焼鈍処理を行い、水冷後、600℃で3時間加熱
して鋭敏化処理をし、次いで空冷したときの耐粒界腐食
性を示す。Mo、VおよびWの少なくとも1種の合計量
が0.5%未満では、耐食性改善の効果が認められない
が、0.5%以上添加されると、耐粒界腐食性の抵抗性
が向上することが明らかとなった。これは、添加された
Mo、VおよびWが不fil態皮膜を強化しているため
、合金表面に形成されたCr2O3の皮膜が安定に存在
出来るためと考えられる。よって、Mo、■およびWは
その1種または2種以上が合計で0.5%以上必要であ
る。
第5図は、耐SCC性に及ぼすNi含有量(%)とCr
含有量(%)との影響をグラフで示したものである。供
試合金は900℃で30分加熱して焼鈍処理を行い、水
冷後、600℃で3時間加熱して鋭敏化処理をしてから
空冷したものである。図中、白丸は応力腐食割れがみら
れなかった場合、黒丸は20μ以上の割れがみられた場
合をそれぞれ示す。
含有量(%)との影響をグラフで示したものである。供
試合金は900℃で30分加熱して焼鈍処理を行い、水
冷後、600℃で3時間加熱して鋭敏化処理をしてから
空冷したものである。図中、白丸は応力腐食割れがみら
れなかった場合、黒丸は20μ以上の割れがみられた場
合をそれぞれ示す。
Cr量が本発明におけるように20%以上であっても、
Ni1lが40%未満であれば、粒界型の応力0 腐食割れを生じる。従って、40%以上のNi量が必要
である。
Ni1lが40%未満であれば、粒界型の応力0 腐食割れを生じる。従って、40%以上のNi量が必要
である。
1
1グ
第1図は、本発明における焼鈍温度をC含有量に対して
示すグラフ; 第2図ないし第4図は、本発明の実施例における耐粒界
腐食性の試験結果を示すグラフ;および第5図は、同じ
く耐応力腐食割れ性の試験結果を示すグラフである。 出願人 住友金属工業株式会社 三菱重工業株式会社 代理人 弁理士 広 瀬 章 − 5 家/図 θ t2o2 t2o4 72o6C
含有吊(χ) (’/ z’/f= )奪1吾W (すIシ含) )V葵斗半V も7i 図 θ /
4 5Mo、 V、 W /) h計名有%
(y、)L5閉 〜、゛書有令(%9 第1頁の続き 0発 明 者 鬼村吉部 高砂市荒井町新浜二丁目1番1 号三菱重工業株式会社高砂研究 所内 @発 明 者 米澤利夫 高砂市荒井町新浜二丁目1番1 号三菱重工業株式会社高砂研究 所内 @発 明 者 笹栗信也 高砂市荒井町新浜二丁目1番1 号三菱重工業株式会社高砂研究 所内 ■出 願 人 三菱重工業株式会社 東京都千代田区丸の内2丁目5 番1号
示すグラフ; 第2図ないし第4図は、本発明の実施例における耐粒界
腐食性の試験結果を示すグラフ;および第5図は、同じ
く耐応力腐食割れ性の試験結果を示すグラフである。 出願人 住友金属工業株式会社 三菱重工業株式会社 代理人 弁理士 広 瀬 章 − 5 家/図 θ t2o2 t2o4 72o6C
含有吊(χ) (’/ z’/f= )奪1吾W (すIシ含) )V葵斗半V も7i 図 θ /
4 5Mo、 V、 W /) h計名有%
(y、)L5閉 〜、゛書有令(%9 第1頁の続き 0発 明 者 鬼村吉部 高砂市荒井町新浜二丁目1番1 号三菱重工業株式会社高砂研究 所内 @発 明 者 米澤利夫 高砂市荒井町新浜二丁目1番1 号三菱重工業株式会社高砂研究 所内 @発 明 者 笹栗信也 高砂市荒井町新浜二丁目1番1 号三菱重工業株式会社高砂研究 所内 ■出 願 人 三菱重工業株式会社 東京都千代田区丸の内2丁目5 番1号
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 重量%で、 C: 0.04%以下、 Si : 1.0%以下、
Mn : 1.0%以下、 p : o、o3o%以
下、S : 0.02%以下、 Ni : 40〜7
0%、Cr : 25〜35%、 A1: 0.1
”0.5 %、Ti : 0.05〜1.0% Mo、Wおよび■の1種または2種以上を合計で0.5
〜5.0%、 残部、実質的にFe よりなる組成を有し、第1図の点A、B、C,Dおよび
Eによって囲まれた領域内の焼鈍条件で焼鈍処理を行っ
て得られる、耐応力腐食割れ性に優れたNi基高Cr合
金。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10409483A JPS59229457A (ja) | 1983-06-13 | 1983-06-13 | 耐応力腐食割れ性に優れたNi基高Cr合金 |
EP83730106A EP0109350B1 (en) | 1982-11-10 | 1983-11-09 | Nickel-chromium alloy |
DE8383730106T DE3382433D1 (de) | 1982-11-10 | 1983-11-09 | Nickel-chromlegierung. |
DE19833382737 DE3382737T2 (de) | 1982-11-10 | 1983-11-09 | Nickel-Chrom-Legierung. |
EP19890103551 EP0329192B1 (en) | 1982-11-10 | 1983-11-09 | Nickel-chromium alloy |
US06/878,398 US4715909A (en) | 1983-06-13 | 1986-06-19 | Nickel-chromium alloy in stress corrosion cracking resistance |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10409483A JPS59229457A (ja) | 1983-06-13 | 1983-06-13 | 耐応力腐食割れ性に優れたNi基高Cr合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59229457A true JPS59229457A (ja) | 1984-12-22 |
JPH0153340B2 JPH0153340B2 (ja) | 1989-11-14 |
Family
ID=14371529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10409483A Granted JPS59229457A (ja) | 1982-11-10 | 1983-06-13 | 耐応力腐食割れ性に優れたNi基高Cr合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59229457A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60100640A (ja) * | 1983-11-07 | 1985-06-04 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 耐熱耐食性の優れた高クロム合金 |
CN106544547A (zh) * | 2016-10-31 | 2017-03-29 | 重庆材料研究院有限公司 | 一种核场放射性废液处理用耐蚀材料及其制备方法 |
CN106756247A (zh) * | 2016-10-31 | 2017-05-31 | 重庆材料研究院有限公司 | 一种放射性废液处理装置制作材料及其制备方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS57203739A (en) * | 1981-06-11 | 1982-12-14 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Precipitation hardening alloy of high stress corrosion cracking resistance for high strength oil well pipe |
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JPS5867854A (ja) * | 1981-10-16 | 1983-04-22 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐応力腐食割れ性にすぐれたニツケル基高クロム合金の製造方法 |
-
1983
- 1983-06-13 JP JP10409483A patent/JPS59229457A/ja active Granted
Patent Citations (5)
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CN106544547A (zh) * | 2016-10-31 | 2017-03-29 | 重庆材料研究院有限公司 | 一种核场放射性废液处理用耐蚀材料及其制备方法 |
CN106756247A (zh) * | 2016-10-31 | 2017-05-31 | 重庆材料研究院有限公司 | 一种放射性废液处理装置制作材料及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0153340B2 (ja) | 1989-11-14 |
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