JPS629186B2 - - Google Patents

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JPS629186B2
JPS629186B2 JP3554882A JP3554882A JPS629186B2 JP S629186 B2 JPS629186 B2 JP S629186B2 JP 3554882 A JP3554882 A JP 3554882A JP 3554882 A JP3554882 A JP 3554882A JP S629186 B2 JPS629186 B2 JP S629186B2
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JP
Japan
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less
alloy
present
temperature
hot working
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Expired
Application number
JP3554882A
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English (en)
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JPS58153763A (ja
Inventor
Takao Minami
Hiroo Nagano
Yasutaka Okada
Minoru Miura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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  • Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、耐食性にすぐれしかも強度の高い
Ni―Cr合金の製造方法に関する。 Ni―Cr合金、例えばAlloy600(75Ni―15Cr―
Fe)、Alloy690(60Ni―30Cr―Fe)等は、原子
力プラントや化学プラントなどのチユーブ、容
器、その他付属品として使用される厚板、丸棒、
パイプおよび各種鍛造品に採用される。 ところでかかるNi―Cr合金の場合、0.2%耐力
で25Kgf/mm2を満たすためには少なくとも0.06%
程度のC含有が必要との見方が一般的であり、こ
のため例えば上記Alloy600でもCが約0.06%で、
かかる高Cの故に耐食性の劣化は免れない。こう
した事情から、従来一般に、Ni―Cr合金の場合
には、熱間加工を950〜1200℃の温度範囲で行
い、1100℃程度に加熱保持して焼鈍後、急冷する
という段取りで未固溶のCr炭化物のない状態、
すなわち粒界にCr炭化物の析出がなく鋭敏化し
ていない状態として、使用に供するというのが通
例であつた。 しかるに普通は、熱処理されたあと、この合金
成品は、使用に当り組立・施工に必要な加工や溶
接を受けて導入された歪除去を目的に行われる応
力除去焼鈍(例えば、500〜600℃に5〜20時間加
熱、以下これをSR処理と呼ぶ)によつて、また
300℃程度に加熱される使用環境によつて、或い
は溶接時の熱影響によつて、粒界へのCr炭化物
の析出が起こる。このような理由から従来、Ni
―Cr合金からなる成品は通常、鋭敏化した状態
での使用を余儀なくされていたわけである。 本発明の目的は、上記SR処理等を受けても鋭
敏化せず、しかも強度的にも従来のNi―Cr合金
に遜色ないNi―Cr合金を製造する方法の提供に
ある。 すなわち本発明の要旨とするところは、C0.04
%以下、Si1.0%以下、Mn1.0%以下、P0.030%以
下、S0.005%以下、Ni50〜80%、Cr15〜35%、
Al0.1〜0.5%で、更にNb0.10〜2.0%を含有し、
残部は実質的にFeからなる合金を、1050〜1250
℃に加熱して熱間加工を開始し、750〜1200℃の
加工終了までに30%以上の加工率を与え、その際
必ず950℃〜750℃の温度範囲で加工率15%以上の
加工を付与し、次いでC量に応じて260log(%
C)+1200〜260log(%C)+1380℃の温度で15分
以上2時間以内の焼鈍を行うことを特徴とする耐
食性および強度の良好なNi―Cr合金の製造法、
にある。 Ni―Cr合金の製造法に係る上記本発明は、要
するに、 C量を低減し、かつNbを適量添加すること
により、SR処理や溶接熱影響に基くCr炭化物
の粒界への析出を抑制し、鋭敏化による耐食性
の劣化を防ぎ、 C低減による強度、とくに0.2%耐力の低下
を、熱間加工条件と熱処理条件を適正管理する
ことにより補い、 更にNbC又はNb(CN)を粒内に均一分布さ
せ、加えて未固溶のCr炭化物を積極的に粒内
に残留させることによつて、強度のより一層の
向上を図ろうというものである。 本発明に使用するNi―Cr合金の各成分限定の
理由は以下の通りである。 C:強度上昇に有効であるが、その反面SRまた
は溶接熱影響部において、Cr炭化物の粒界へ
の析出を容易にし、鋭敏化を促進する弊害があ
る。このため、Cは0.04%を上限とする必要が
ある。 Nb:Cの固定化作用を有するために、0.1〜2.0%
添加することによつて耐応力腐食割れ性の向上
が得られる。Nbはまた、粒内にNbC又はNb
(CN)として分布し、析出効果と固溶効果によ
り強度を向上させるものと考えられる。 Si,Mn,Al:何れも脱酸元素として有効なもの
である。各成分とも下限値未満ではその効果が
期待できず、一方上限値をこえると合金の清浄
度に悪影響が出る。 Ni:耐食性向上にきわめて有効な元素であり、
とくにCl-を含む高温水環境下での耐応力腐食
割れ性を高める効果がある。このためNiは、
50%以上必要とされる。一方、80%を越えると
上記した効果の飽和を来たし、Cr添加量が制
限されることとなるため、80%以下とする。 Cr:耐食性確保上必須の元素である。15%未満
では効果が不足し、35%を越える含有は熱間加
工性の劣化をもたらす。 P:0.030%を越えると熱間加工性を害するた
め、0.030%以下とする。 S:上記同様熱間加工性確保にとつて好ましくな
い元素である。とくに本発明の方法では、低温
での熱間加工を実施するため、とりわけSを低
くする必要があり、したがつて0.005%以下と
した。 上記組成になるNi―Cr合金を用い、本発明の
方法では、熱間加工を1050〜1250℃に加熱して実
施するが、これは、加熱温度が1050℃未満では熱
間加工時の変形抵抗が大きくなり、後述する30%
以上の熱間加工が不可能となり、他方1250℃を越
えると熱間変形能の劣化が著しく熱間加工の困難
を来たす、からである。 上記熱間加工における加工率(肉厚または板厚
減少率)としては、30%以上が必要である。加工
率の上昇とともに結晶粒が微細化して強度が上が
る傾向があり、熱間加工後の焼鈍により0.2%耐
力で25Kgf/mm2以上を確保するのに、加工率は30
%必要である。 本発明では、上記熱間加工の際、950℃〜750℃
の温度範囲での加工率をを15%以上とする制限が
加えられているが、これは以下の理由による。す
なわち、950℃〜750℃の温度範囲では熱間圧延中
に再結晶化が進行しにくいため、熱間圧延後に未
再結晶組織が得られる。熱間圧延後の段階で未再
結晶組織を呈すれば、その後の焼鈍による再結晶
化によつて微細な結晶粒が確保でき、しかもこの
場合粒内にCr炭化物が取り残された再結晶組織
が生成される。この950℃〜750℃での加工率が15
%未満では、焼鈍による再結晶化が十分に期待で
きず、Cr炭化物が粒界に残つて耐食性の劣化が
みられる。 熱間加工の仕上げ温度は、750〜1200℃の範囲
にする必要がある。仕上げ温度が750℃未満では
変形抵抗の増大によつて熱間加工が困難となると
ともに、変形能も低下する結果、熱間圧延時割れ
発生が避けられない。 このような熱間圧延後、焼鈍を実施するもので
あるが、この焼鈍は、C量に応じて260log(%
C)+1200〜260log(%C)+1380℃の温度で15分
以上2時間以内とする必要がある。温度が下限値
を下廻りかつ15分未満では、再結晶化が不十分と
なつて粒界のCr炭化物が一部残留して耐食性が
劣化する。また、上限値を越える温度で2時間を
上廻る長時間焼鈍を行うと、Cr炭化物が母相に
固溶してしまい、0.2%耐力で25Kgf/mm2以上の
確保が困難となるとともに、SR処理等によつて
粒界に再びCr炭化物が析出し鋭敏化される。 次に、本発明を実施例を掲げて説明する。 第1表に示す4種類のNi―Cr合金を、10tonの
電気炉で溶製し、造塊―分塊を経て150mm厚のス
ラブとし、続いて第2表に示す条件にて熱間圧延
―焼鈍を行つた。 得られた板材より直径14mmの引張試験片、1.0
mm厚×10mm巾×40mm長の腐食試験片および2mm厚
×10mm巾×75mm長の応力腐食割れ試験片をそれぞ
れ採取し、各対応の試験に供した。 腐食試験としては、試験片を40%硝酸の沸騰水
溶液中に24時間浸漬し、その腐食速度(g/m2
h)を測定する方法をとつた。 応力腐食割れ試験としては、上記試験片を2枚
重ね合せてU字型に曲げた、いわゆるU―ベンド
試験片をオートクレーブ(高温高圧容器)を用い
て、純水に1000ppmCl-イオンを含む溶液中に
2000時間浸漬し、このときの割れの深さを顕微鏡
で調査するという試験を実施した。この際、試験
片としては、焼鈍まま、SR処理(550℃×10hr)
を行なつたもの、溶接(80A)による熱影響に相
当する熱履歴を与えたもの、の3種類を使用し
た。 上記3つの試験結果は第2表および第3表に示
したとおりである。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 第2表において、合金成分と製造条件の両方が
本発明範囲に入る本発明例は全て、引張試験結果
が常法で得た従来例に全く遜色なく、第4表に示
したAlloy600,Alloy690に関するJIS規格値を可
成り上廻つており、本発明の方法によれば、きわ
めて良好な引張特性をもつNi―Cr合金が得られ
ることが分る。因みに、合金成分は本発明範囲に
入るが製造条件が常法のままの比較例は、とくに
0.2%耐力の点で劣つている。 また第3表においては、上記本発明例は、従来
例に較べ、焼鈍まま、SR処理後の何れの段階で
も耐食性が著しく勝つているのが明らかである。
とくに従来例では、SR処理後、溶接熱影響部の
40%硝酸による腐食、応力腐食割れの何れもが著
しくなつているのに対し、本発明例では、これが
きわめて効果的に抑制されており、本発明の方法
では、焼鈍ままでは勿論のこと、SR処理や溶接
熱影響部においても著しく優れた耐食性を有する
Ni―Cr合金を製造できることが実証された。な
お、比較例は、このような腐食の点でも、従来例
より稍々すぐれる程度で、本発明には全く及ばな
い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 C0.04%以下、Si1.0%以下、Mn1.0%以下、
    P0.030%以下、S0.005%以下、Ni50〜80%、
    Cr15〜35%、Al0.1〜0.5%で、更にNb0.10〜2.0
    %を含有し、残部は実質的にFeからなる合金
    を、1050〜1250℃に加熱して熱間加工を開始し、
    加工終了までに30%以上の加工率を与え、その際
    必ず950℃〜750℃の温度範囲で加工率15%以上の
    加工を付与し、次いでC量に応じて260log(%
    C)+1200〜260log(%C)+1380℃の温度で15分
    以上2時間以内の焼鈍を行うことを特徴とする耐
    食性および強度の良好なNi―Cr合金の製造法。
JP3554882A 1982-03-05 1982-03-05 ニツケル・クロム合金の製造方法 Granted JPS58153763A (ja)

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JPS58153763A JPS58153763A (ja) 1983-09-12
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63180875A (ja) * 1987-01-22 1988-07-25 Nec Corp レ−ダ信号処理装置

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JPS60100655A (ja) * 1983-11-04 1985-06-04 Mitsubishi Metal Corp 耐応力腐食割れ性のすぐれた高Cr含有Νi基合金部材の製造法
JPS61217561A (ja) * 1985-03-25 1986-09-27 Sumitomo Metal Ind Ltd Ni基合金の製造方法
FR2596066B1 (fr) * 1986-03-18 1994-04-08 Electricite De France Alliage austenitique nickel-chrome-fer

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