JPS59218890A - 単一層型自己発色性感圧記録紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は支持体上に、発色剤含有マイクロカプセル塗料
と顕色剤を含む塗料とから基本的に成る塗料を均一に混
合し塗布後乾燥して成る単一層形態の自己発色性感圧記
録紙の新規な構成に関するものである。

自己発色性感圧記録紙は、いわゆるノーカーボン複写紙
から発展したもので、１枚だけでも圧発色色像が得られ
る記録紙であって支持体上にクリスタルバイオレットラ
クトン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、等の発色剤
を含有するマイクロカプセルを塗設する工程と、さらに
その塗設層上に活性白土、カオリン等の粘土鉱物或いは
フェノール−ホルムアルデヒド重合体等の有機酸性物質
等の顕色剤を塗設する工程との２工程から成る２層塗布
による製造法や、上記２工程の主成分をそれぞれマイク
ロカプセルとし、均−混合一液となして塗布する単一層
形態による製造法になるものが知られて０る。

自己発色性感圧記録紙は最終使用形態に至るまでに印刷
工程を経ることがあり、この場合当然一般にありふれた
印刷用紙に要求されるのと同程度の印刷適性を持ち合わ
せでおく必要がある。

例えは、インキ受理性、インキ乾燥性、表面強度、等で
ありこれらの“印刷適性″を向上させる為、塗層にクレ
ー、カオリン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、等の無機顔
料類が通常は使用されている。

一方、自己発色性感圧記録紙の最終使用形態として記録
層上をドツトプリンターで加圧印字する使用法があり、
これには針状の金属ヘッドが多く用いられている。この
ヘッドが記録紙の表面を強く叩いて印字発色を得る。

この金属ヘッドは上記印刷適性向上のために用いられて
いる無機顔料類によって摩耗が大きくなる。使用中にこ
の摩耗が進行してくるとヘッドの長さが短くなったり太
さが細くなったりするため印字が不鮮明になる等の障害
が起り、実質的に使用不可能となり取替える必要がある
。

さらにドツトプリンターに対するもう一つの障害として
金属ヘッドへの付着物がある。

自己発色性感圧記録紙は発色剤を油状物質に溶解シマイ
クロカプセル化されているのが普通であるが、印字に伴
いマイクロカプセルが破壊され芯物質である油状物質が
滲出する詩仙の塗層成分と共に金属ヘッドに付着する。

この付着物が多いと印字が部分的に太くなったり、印字
の周囲を汚したりする為ヘッドの掃除が必要である。し
かも付着物が油状であるためアルコール等の溶剤でふき
とらねば完全にとれないというわずられしさがあった。

かかる事情の中で本発明は金属ヘッド摩耗が”−非常に
少く、シかもヘッドへの付着物が殆んどなく付着しても
溶剤等を使用せずとも簡単にふきとれる単一層型自己発
色性感圧記録紙を提供するものである。このような上記
目的は本発明による尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末を
単一層型自己発色性感圧記録紙の塗層中に含有させるこ
とによって達成される。

尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末は、既にコート紙等に
も使用されでいるが、この目的は白色度の向上や光沢付
与、あるいは軽量化等のためであり本発明とは使用目的
及び効果が全く異るものである。

又特開昭５４−６８３０７号公報には耐熱性、耐光性、
耐汚染性の改良目的にポリスチレンポリビニルトルエン
、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体ポリメタクリル
酸メチル、　尿−ｉ、、ｈルムアルデヒド重合体等のプ
ラスチック顔料の使用が提案されているが、本発明目的
にとって重要なことは、金属ヘッドへの付着物や摩耗を
改良するにはプラスチック顔料の−っであル尿素−ホル
ムアルデヒド樹脂粉末のうちでも特殊なものでないと上
記目的に対して充分な効果は発揮できないという事であ
る。

即ち、表面積や吸油性、あるいは硬度等に一定水準以上
の特性を合わせ持っている事が必要である。このような
特徴を合わせ持つ尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末が何
故本発明の目的に多大な効果をもたらすかについて述べ
る。

金属ヘッドの摩耗に対しては、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂粉末の硬度が影響していると思われ、ちなみにモー
ス法での硬度は一般に用いられているクレー類で２〜２
．５、炭酸カルシウムで３〜４．５、二酸化チタンで５
．５〜６．５であるが、本発明に使用される尿素−ホル
ムアルデヒド樹脂粉末のそれは約１．５以下であり、非
常に柔かくそｐため金属ヘッドの摩耗が少なくできる。

さらに、金属ヘッドへの付着物はマイクロカプセノ？化
された油状の芯物質が主体である事は前に述べたが、こ
の場合塗層の油吸着能力が重要であり吸油性や表面積の
大きな事が非常に大きな効果を発揮する。

ツマリ金属ヘッドに付着する前に尿素−ホルムアルデヒ
ド樹脂粉末を含む塗層内で油状物質が吸着されてしまう
ため金属ヘッドに付着することはなくなり、多少の付着
も従来のように溶剤を使わなくともティッシュペーパー
等テ軽くふきとるだけで充分である。

本発明記録紙に利用し得るマイクロカプセル化法は従来
から知られているコアセルベーション法（米国特許第２
８００４５７号明細書）界面重合法（特公昭４４−２７
２５７号公報）七ツマー爪合法（特開昭５１−９０７９
号公報）等に従うことができる。

マイクロカプセルに内包される発色剤としては公知の電
子供与性のロイコ染料が使用されクリスタルバイオレッ
トラクトンやフルオラン誘導体がその代表的なものであ
るが、種類性質等限されず従来知られた油又は溶剤が全
て使用できる。例えば芳香族合成油、脂肪族合成油、石
油留分、植物油等である。

顕色剤にはフェノールホルムアルデヒド樹脂、粘土類、
サリチル酸誘導体多価金属塩等の電子受容性固体酸が使
用でき使用形態としては、記録層中に微粉末状に分散若
しくは油溶性の顕色剤を油に溶解してマイクロカプセル
化して用いる事もできる。

接着剤としては、でんぷん、ポリビニルアルコール、ラ
テックス等通常のコーティングに使用されているものが
可能である。さらに、セルロースパウダーやでんぷん粒
子等のカプセル補強剤や必要に応じて消泡剤、保水剤、
耐水化剤、等を使用しても良い。

次に、本発明に使用される尿素−ホルムアルデヒド樹脂
粉末の平均粒子径は０．１μｍ〜３０μｍの範囲が実用
的で添加量は塗層全重量の１〜２０％程度が好ましい。

硬度はモース法で１．５以下、好ましくは１．０以下の
ものが金属ヘッド摩耗に対して効果が大きい。

表面積は大きい程効果も大きいがコーティングカラーの
調成やベースペーパーとの接着性を考えると１５　ｄ／
ｆｆ以上好ましくは２０ｍ’／７以上のものが理想的で
ある。又吸油性は大きい程効果も大きいが実用的にはＪ
ＩＳ　　Ｋ−５１０１−法による吸油量が２００＋＋＋
ｌ／１００Ｆ以上のものが好ましい。

これらの特徴を兼ね備えた尿素−ホルムアルデヒド樹脂
粉末として具体的には例えば市販品であるバーゴパック
Ｍ−２（チバガイギー社製）が挙げられる。

使用方法としては、従来より用いられている顔料類と併
用しても単独で用いても効果は現われるが、最終使用者
の品質特性の求めに応じて自在に調節して決定される。

以下具体例をあげて説明するがもちろん本発明は実施例
に限定されるものではない。

実施例中「部」はいずれも「重量部」を指す。

実施例１゜ 発色剤を含むマイクロカプセル分散液は以下の如く作製
した。

ハイゾール５ＡＳ−Ｎ２９６（日本石油化学制）９０部
にクリスタルバイオレットラクトン１０部を加熱溶解し
て内相油とし、これをアラビアゴム２０部と４０℃の温
水１２０部からなろ水溶液中に加えて２〜３ミクロンの
水中油滴型エマルジョンを作った。

次に等電点７．８を有する酸処理ゼラチン２０部を４０
℃の温水１６０部に溶解した水溶液を添加し、かきまぜ
ながら酢酸を加えてＰＨを４．２にした。ついで４０℃
の温水５００部を加えてコアセルベーションを起こさせ
た。この時発色剤を溶解している油滴のまわりにゼラチ
ンとアラビアゴムの濃厚液状の膜が形成した。次に濃厚
液状膜をゲル化させるために１０°Ｃ迄冷却し更に壁膜
硬化のために３７％ホルムアルデヒド水溶液８部を添加
した。

ここで１０％カルボキシメチルセルロースのすトリウム
塩水溶液８０部を添加し、硬膜の効果を高めるために１
０％水酸化ナトリウム水溶液を滴下してＰＩ（を９．５
に上げ発色剤内包のマイクロカプセル分散液を得た。

次に顕色剤内包のマイクロカプセル分散液は次のように
作製した。バラフェニルフェノール−ホルムアルデヒド
樹脂１００部をジイソプロピルナフタリン１００部に溶
解し、スフリプセット５２０（モンサンド社製スチレン
無水マレイン酸共重合体）５％水溶液３００部中に乳化
し約５μｍの乳化粒子を得た。

次いでメラミン２０部と３７％ホルマリン５０部に水２
００部を加えてＰＨを９に保持し８０℃に昇温したとこ
る透明な水溶液が得られ、この水溶液を上記乳化液にか
きまぜながら加えて系の温度を６０℃に２時間保持し、
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂膜を持つ顕色剤内包の
マイクロカプセル分散液を得た。

発色剤含有マイクロカプセル分散液１５０部に顕色剤含
有マイクロカプセル分散液９０部を加え、さらにでんぷ
ん粒子２７部、尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末（商品
名、パーゴパノクＭ−２、チバガイギー社製、モース硬
度約１、表面積２２　ｔｒｌ／９−以上、ＪＩＳ　　Ｋ
−５１０１法による吸油量３７０ｍ１／１００ｆ）１０
部、ポリビニルアルコール１０％水溶液１８０部を加え
て単一層型自己発色性感圧記録紙用塗液とした。この塗
液を４８５’／ｍ’の上質紙にエアーナイフコーティン
グにより固型分で８Ｐ／ｒｒｌどなるように塗布乾燥し
た。

実施例２゜ 実施例１の塗層成分のうち、尿素−ホルムアルデヒド樹
脂粉末の添加量を半分（５部）とし、残りの半分をアン
シレックス（商品名、米国エンゲルハード社製の焼成カ
オリン）に置換して実施例１と同様の方法にて単一層型
自己発色性感圧記録紙を得た。

比較例１゜ 実施例１の塗層成分のうち尿素−ホルムアルデヒド樹脂
粉末の全量を実施例２で使用したアンシレックスに置換
し、実施例１と同様の方法にて単一層型自己発色性感圧
記録紙を得た。

比較例２ 実施例１の塗層成分のうち尿素−ホルムアルデヒド樹脂
粉末の全量をソフトン（商品名、白石カルシウム社製の
重質炭酸カルシウム）に置換した単一層型自己発色性感
圧記録紙を実施例１と同様の方法にて得た。

以上４種類の単一層型自己発色性感圧記録紙をエプソン
■製の針状金属ヘッドを持つドツトプリンターで１００
０万字印字後の摩耗した長さを１０倍の倍率の読み取り
顕微鏡で測定した。

実施例　１　　０．０２ミリメートル 実施例　２　　０．１７ミリメ一ドル 比較例　１　　０．５６ミリメ一ドル 比較例　２　　０．３８ミリメートル 同一条件で塗工紙ではない、ごく普通の上質紙でテスト
を行ったところ金属ヘッドの摩耗は０．０２ミリメート
ルであり、本発明による尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉
末の優秀さが立証された。

通常金属ヘッドの掃除は不定期に適宜行っているが、本
テストの１０００万字印字テストでは使用前に掃除を行
ったのみで１０００万字完了まで放置して金属ヘッドへ
の付着状態を見た。

実施例１゜ 使用前と使用後の金属ヘッドの状態は何等変わりなく付
着物は見られなかった。従って引き続いての連続印字も
充分可能と思われた。

実施例２゜ 白い粉がほんの少し付着していたが印字への障害は全く
なかった。

付着物も息を強く吹きかけただけで容易に使用前の状態
が再現され、プリンターを殆んど停機させずに印字を再
開することができた。

比較例１゜ 油っぽい粉が多量に付着しており１０００万字の初期と
終了前とでは明きらかに印字の太さが異り、摩耗のため
細くなっていた。

又、印字部分の周囲も時おり油っぽい粉で汚れており、
そのため印字面を手でこすると紙面の汚れが拡大し、非
常に具合いが悪かった。さらにヘッドに付着した油っぽ
い粉をナイフシーペーパーでふきとり印字を再開したが
油状物質が完全に除去できていないためすぐに付着が再
発し、やむなくエチルアルコールを使用しでふきとり、
使用前の状態に復元した。

比較例２ 金属ヘッドへの付着量、印字状態、使用前への復元にエ
チルアルコールの必要なこと等殆んど比較例１と同様で
、プリンター〇停機時間も長くわずられしい手間が必要
であった。

その他、自己発色性感圧記録紙としての必要な特性であ
る印字濃度や、取扱いによる不必要な発色汚れ、あるい
はインキ受理性等の印刷適性等は、４種類とも満足でき
る性能であった。

以上の如く、実施例１．２で見られるように硬度、表面
積、吸油性が一定水準以上合わせ持った尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂粉末を塗層中に含有させることによって、
金属ヘッド摩耗及び付着物の少い単一層型自己発色性感
圧記録紙が得られた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、支持体上に発色剤を含有するマイクロカプセルの塗
   料と顕色剤を含有する塗料とから基本的に成る感圧記録
   塗料を均一に混合して塗布・乾燥した単一層形態の記録
   層を設けてなる自己発色性感圧記録紙において、該記録
   層に尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末を含む事を特徴と
   する単一層型自己発色性感圧記録紙。 ２、尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末の硬度がモース法
   で１．５以下である特許請求の範囲第１項に記載の単一
   層型自己発色性感圧記録紙。 ３、尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末の表面積が１５ｍ
   ’／％以上である特許請求の範囲第１項に記載の単一層
   型自己発色性感圧記録紙。 ４、尿素−ホルムアルデヒド樹脂粉末のＪＩＳＫ−５１
   ０１法による吸油量が２００ｍ１７１００Ｐ以上である
   特許請求の範囲第１項に記載の単一層型自己発色性感圧
   記録紙。