JPS59207942A - ポリオレフイン系樹脂発泡粒子およびその製法 - Google Patents

ポリオレフイン系樹脂発泡粒子およびその製法

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JPS59207942A
JPS59207942A JP12825883A JP12825883A JPS59207942A JP S59207942 A JPS59207942 A JP S59207942A JP 12825883 A JP12825883 A JP 12825883A JP 12825883 A JP12825883 A JP 12825883A JP S59207942 A JPS59207942 A JP S59207942A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は発泡粒子を型内で水蒸気などの加熱媒体により
加熱し、成形体となしうるポリオレフイン系樹脂発泡粒
子およびその製法に関する。
さらに詳しくは、発泡粒子同士のブロッキングがなく、
均一かつ微細な気泡構造を有し、発泡度のばらつきの極
めて少ないポリオレフイン系樹脂発泡粒子およびその製
法に関する。
型内成形に用いるポリエチレンのようなポリオレフィン
系樹脂発泡粒子は、揮発性発泡剤または熱分解型発泡剤
を含有する樹脂粒子を加熱することにより、最も一般的
に調製される。しかしながら該方法では高発泡粒子をう
ろことが困難であり、その上発泡粒子の発泡度が大きく
ばらついたり、発泡粒子が収縮しがちであるという欠点
を有している。また西ドイツ公開特許公報第21076
83号および特公昭56−1344号公報などに開示さ
れているように、耐圧容器中で揮発性発泡剤を含有して
いるポリオレフイン系樹脂粒子を水に分散させ、高温高
圧下で該分散物を撹拌し、そののち低圧域に放出するこ
とにより発泡樹脂粒子を製造することが知られている。
後者の方法は、出発樹脂粒子への発泡剤含浸と発泡とを
同一装置で連続して行なえるという点で能率的であるが
、該方法では発泡剤を含有する前記樹脂粒子が高温にさ
れるため、前記容器内で凝集しやすく、また該樹脂粒子
が低圧域へ高速度で放出されるため、前記発泡粒子同士
がプロツキングを起しやすいとしう問題を有している。
さらに該方法では前記発泡粒子の発泡度のばらつきが大
きく、該粒子間の気泡構造が一様でないという欠点を有
しており、成形性を害し、成形時に満足のいく特質を有
する生産物をえられないという欠点を有している。
本発明者らはかかる方法におけるこれらの問題点を克服
するべく鋭意研究を重ねた結果、耐圧容器内から樹脂粒
子と水との混合物を低圧域(放出する際に、容器内の温
度および圧力を厳密に制御しながら小口径の開孔から放
出することを特徴とする方法を完成した。前記粒子が放
出される小口径の前記開孔が開孔通過時の該粒子同士の
接触を防止し、放出速度を制御し、結果として放出時の
粒子のプロツキングを防止する。さらに前記放出時の容
器内圧の制御により、放出速度の変動が除去され、発泡
度が均一、かつ該粒子の気泡構造が均一な発泡粒子を与
える。
前記のような小さな開孔からの前記粒子の放出により、
該容器の内部が放出時に容易に制御された圧力に維持さ
れうるという利点を有している。
すなわち、本発明は耐圧容器内で粒子径0.25〜10
mmのポリオレフィン系樹脂粒子と揮発性発泡剤とを分
散剤の存在下で水に分散させ、該ポリオレフ・Cン系樹
脂粒子に該揮発性発泡剤を含浸させるために前記混合物
を該ポリオレフィン系樹脂の結晶融点−25℃から該融
点+10℃の範囲の温度に加熱し、一定の温度および圧
力に該耐圧容器内を維持しながら、少なくとも1個の0
.07〜3001III!12の面積を有する開孔から
低圧域に該ポリオレフィン系樹脂粒子および水の前記混
合物を放出することを特徴とするポリオレフィン系樹脂
発泡粒子の製法および該方法によりえられたポリオレフ
ィン系樹脂発泡粒子を提供するものである。
本発明に用いるポリオレフィン系樹脂としては、たとえ
ば低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック
共重合体およびエチレン−プロピレン−1723元共重
合体などがあげられ、それらを単独で用いてもよく、2
種以上の混合物として用いてもよい。また紫外線吸収剤
、帯電防止剤、熱安定剤、難燃剤、着色剤または充填剤
などを前記樹脂に混合してもよい。さらにパーオキサイ
ドや電子線照射などにより生じた架橋を有するポリオレ
フィン系樹脂を用いてもよい。
本発明の製法によれば、前記容器内圧の厳格な制御およ
び小さな開孔の使用により、えられた粒子間の均一な気
泡構造を有するポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造す
ることができる。
しかしながら、本発明に用いるポリオレフィン系樹脂粒
子が該樹脂粒子100部(重量部、以下同様)に対し、
無機造核剤を0.01〜5.0部、好ましくは0.01
〜1部、最も好ましくは0.01〜0.5部含有してい
ることがさらに望ましい。前記無機造核剤は前記各粒子
の中で、直径0.05〜0.5mmの微細で均一な気泡
を有する樹脂発泡粒子を与えるように作用する。前記無
機造核剤が0.01部未満では微細で均一な気泡をうろ
ことが困難であり、0.5部をこえて使用しても多り添
加による顕苔な効果がえられない。
使用される前記無機造核剤としては、たとえばタルク、
シリカ、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、珪藻土、クレイ、工費、硫酸バリ
ウム、ベントナイトなどがあげられ、それらのうち、タ
ルク、シリカが好ましく使用される。
発泡させるべき前記ポリオレフィン系樹脂粒子の粒子径
は0.25〜10IIII11、好ましくは0.5〜6
11111テある。
本発明に用いる揮発性発泡剤としては、たとえば沸点−
50〜120℃を有する炭化水素またはハロゲン化炭化
水素、具体例としてはプロパン、ブタン、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、
モノクロロメタン、ジクロロメタン、モノクロロエタン
、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロ
メタン、ジクロロモノフルオロメタン、i−ジクロロト
リフルオロエタン、ツク00テトラフルオロエタンなど
があげられ、それらの化合物を単独で用いてもよく、2
種類以上を混合して用いてもよい。前記揮発性発泡剤の
仕込量は樹脂の種類、発泡剤の種類、所望される発泡の
麿合および耐圧容器内の樹脂に対する容器の気相空間の
比率により決定される。本発明において、発泡剤の仕込
量はポリオレフィン系樹脂が通常発泡剤5〜40部含浸
されるように決定される。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂粒子を水中に分
散させる際には少量の分散剤を使用し、加熱時に前記樹
脂粒子同士が互いに融着することを防止することが望ま
しい。使用する分散剤としては、たとえばポリビニルア
ルコール、メチルセルロース、N−ポリビニルピロリド
ンのような水溶性高分子ニリン酸カルシウム、ビロリン
酸マグネシウム、炭酸亜鉛のような水に難溶性の無機物
質の微粉末;またはそのような無線物質の微粉末と少量
のアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、α−オレフィン
スルホン酸ソーダ、アルキルスルホン酸ソーダまたは同
様の陰イオン界面活性剤との混合物があげられる。
水溶性高分子を使用すると水質汚染の問題を生ずるため
無機物質を用いるのが好ましい。しかし、無機物質を多
量に用いるとえられた発泡粒子は成形面に互いに効果的
に熱融着しなくなるため、少量の陰イオン界面活性剤を
無機物質と併用することが好ましい。このばあい、離溶
性無機物質微粉末0.1〜3部と陰イオン界面活性剤o
、ooi〜0.5部とを前記樹脂100部に対して用い
ることが好ましい。
本発明の方法において、前記材料の混合物は前記ポリオ
レフィン系樹脂中に前記揮発性発泡剤を含む樹脂に軟化
点より低くない温度で加熱される。適する加熱温度はポ
リオレフィン系樹脂の種類および揮発性発泡剤の種類に
より変化する。しかしながら、本発明を実施する際には
前記加熱温度は前記樹脂の結晶融点−25℃から該融点
+10℃の範囲の温度、好ましくは該融点−20℃から
該融点+5℃の範囲の温度に決定される。たとえば結晶
融点が110℃である低密度ポリエチレンのばあいには
、適する加熱温度は85〜120℃である。エチレン含
有量4.5%(重示%、以下同様)および結晶融点13
5℃を有するエチレン−プロピレンランダム共重合体の
ばあいには、適する加熱温度は110〜145℃である
。前記加熱温度が前記温度範囲よりも低いと発泡度が著
しく減じられ、前記加熱温度が高すぎるとえられる発泡
粒子は独立気泡の比率が低くなり、好ましくなくなる。
本発明では、前記容器内で加圧され、未発泡状態にある
加熱されたポリオレフィン系樹脂発泡性粒子と水との前
記混合物が、そののち少なくとも1個の0.07〜30
0nun2の面積を有する開孔を通して低圧域に放出さ
れる。前記開孔が小さすぎると前記粒子が該開孔を通過
することができず閉塞をおこし、該開孔が大きすぎると
圧力下で未発泡であり加熱により軟化された多数の未発
泡性粒子が同時に前記開孔を通して低圧域に放出され、
該開孔通過時またはそののち(発泡時)に粒子間の熱融
着がおこり、ブロッキングが生じる。本発明に用いる1
つの開孔の大きさは0.07〜300mm2 、好まし
くは0.28〜120mm2の面積である。前記開孔の
大きさは、理論的には使用される前記ポリオレフィン系
樹脂粒子の粒子径と少なくとも同じ粒子径を有するべき
であり、実際には少なくとも該粒子の粒子径の1.2f
t!Iの孔径をもつものが好ましい。本発明においては
、前記開孔の大きさは可能なかぎり小さいことが好まし
いので300mm2という開孔の大きさの上限は本発明
に用いられる最大のポリオレフィン系樹脂粒子の10+
n+++の粒子径の概ね2倍の孔径の面積を有するよう
に決定された。そのような小さな開孔がそこを通って低
圧域中に前記樹脂粒子を通過させるために用いられるば
市いには、該樹脂粒子は互いに接触することなく前記開
孔を通過することができ、かつ単位時間当りの粒子数が
少なくなって互いに衝突することなく放出することがで
きる。その結果として前記発泡粒子が熱融着(ブロッキ
ング)しにくくなると考えられる。前記開孔は通常円形
であるが、楕円形または多角形であってもかまわない。
前記開孔は、たとえば少なくとも1つの開孔を有する耐
圧オリフィス板をフランジを用いて放出バルブの後方に
配置することにより、設けられる。
下記のように本発明の特徴の1つとして粒子を放出する
ときに耐圧容器内を指定された圧力に維持することが重
要であるが、0.07〜300mm2の面積の小さな開
孔を用いることにより、容器内の圧力制御が容易に行な
えるという利点がある。
本発明においては、樹脂粒子と水との混合物を低圧域に
放出するとき、前記容゛器内の温度および圧力を一定に
維持しなければならない。
前記内部温度が変化すると樹脂粒子の発泡度が大きく変
化する。それゆえ前記温度を可能なかぎり厳格に制御す
ることが必要である。たとえば、樹脂粒子の放出の開始
から終了までの間の温度変化は好ましくは5℃より大き
くなく、より好ましくは3℃より大きくないようにすべ
きである。前記温度は、たとえば耐圧容器に普通のジャ
ケットが設けられているときには簡単に制御されうる。
前記樹脂粒子と水との混合物が前記容器から放出される
ときにζ該容器内の上部空間が増加して容器内の圧力が
低下し、放出される粒子の発泡度が減少すること、さら
に容器内における発泡がおこり粒子放出を妨げることを
防止するため、樹脂粒子を放出する間は容器内圧力を一
定に維持することが必要である。
前記圧力維持のためにチッ素ガス、空気または同様の不
活性ガスを導入することが通常考えられるが、その目的
のためにそのような不活性ガスを用いても結果として生
ずる粒子の発泡度における減少は依然として大きい。
本発明者らはかかる問題を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、前記発泡度の減少は、前記樹脂粒子および水の混
合物が容器から放出される際に、該容器内の上部空間(
気相部分)が増加し、チッ素ガス、空気または同様の不
活性ガスにより内圧を維持しても、該空間内の揮発性発
泡剤の分圧が低下して該樹脂から該発泡剤が逸散し、結
果として該樹脂に含浸されている該発泡剤の量を減少さ
せるという事実に帰することが判明した。
したがって、前記全内圧および発泡剤の分圧を一定水準
に維持することにより、発泡度のばらつきが極小の発泡
粒子をうろことができる。
前記のことは、たとえば該空間を一定容積に維持するた
めに、空間の増加に相当する量の容器内部の上部空間を
減少させることによって、または該空間の増加に合せて
該揮発性発泡剤を外部から容器に供給することによって
実現されうる。発泡剤を供給する必要は、容器内の空間
が発泡剤で飽和されていないときに、また容器内の発泡
剤の分圧が粒子の放出により減少するときに生ずる。そ
れゆえ、容器の内部空間が発泡剤で飽和され、過剰の発
泡剤が液として存在するときには、発泡剤を供給するこ
とは必ずしも必要ではない。揮発性発泡剤を供給するば
あいには、該発泡剤は外部から容器内に(1)蒸気の状
態または(′2J液の状態で導入できる。後者の方法の
ばあいにはより簡単であり、それゆえより好ましい。(
2)の方法により容器中に発泡剤が尋人されるばあいに
は、該揮発性発泡剤はただちに気化する。前記発泡剤は
連続的にまたは断続的に導入されてもよく、それはえら
れ発泡粒子の発泡度の許容しうるばらつきによる。たと
えば該容器内のばらつきが一定に維持されるように圧力
を制御するため、調節バルブを通して発泡剤が導入され
る。水明m書にいう「圧力を一定に維持する」とは発泡
粒子の発泡度における許容しうるばらつきの範囲内に該
圧力を調節し、維持することをも含む概念である。
前記樹脂粒子および水の混合物が耐圧容器がら低圧域中
に放出されるとき、該粒子は通常ただちに発泡し、それ
ゆえある噴射角(angleof discharge
)をもって広がる。したがってダクトまたは同様のもの
が排出する開孔の後方に直結して配置されるばあいには
、それは噴射角をもって広がる粒子の飛散軌跡(pat
h of dis−charge)より大きな空間部を
有するような形にすべきである。直径の小さなダクトま
たは同様なものが排出する開孔の後方に配置されるとき
には、該ダクトが発泡粒子で閉塞したり、えられた発泡
粒子が多量の粒子凝集物を含むものとなる。
本発明によれば前記樹脂粒子および水の混合物は0.0
7〜300mm2の小面積の開孔を通して放出されるた
め、粒子の噴射角が小さく、粒子が減じられた速度で放
出されるので粒子の散乱距離が短くなる。それゆえ飛散
軌跡は全体としてコンパクトになる。
それゆえ本発明の方法では放出量孔の後方に設けられる
前記ダクトまたは容器がコンパクトにされうる。
第1図および第2図は本発明の方法に用いる装置の例を
示す説明図である。
本発明の方法を行なうための装置を前記図面にもとづき
簡単に説明する。
図面中の類似の部分は同一記号で示している。
第1図はヒーター(ジャケット)(4)、圧力制御バル
ブ(5)オよび圧力ゲージ(11)を装着した耐圧容器
(1)を示す。水(3)と混合されたポリオレフィン系
樹脂粒子(2)が容器(1)で高められた圧力下で発泡
剤で含浸される。樹脂粒子と水との前記混合物が図面に
示されているように排出バルブ(6)およびオリフィス
板(刀を通してタンク(9)中に放出される。そこでは
前記粒子は発泡粒子(10)になっている。一方、前記
開孔は人気(障害のない空間)に問いていてもよく、第
1図においては装置をコンパクトにするため先広がりダ
クト(8)がオリフィス板(力の後方に直結して設けら
れている。ダクト(8)は粒子が放出され、発泡される
ための飛散軌跡より大きい空間を有している。
先広がりのダクトのかわりに、普通のシリンダーダクト
がその内側直径が充分に大きいかぎり使用しうる。第2
図において、前記開孔は粒子が放出され、発泡される飛
散軌跡より大きい空間を有するタンク(9)に開いてい
る。
前記本発明の方法は、低密度(高発泡度)で密度分布が
非常に均一であり、かつ粒子間の気泡構造が均一であり
、その上型内成形したときに優れた性質を与えるポリオ
レフィン系樹脂発泡粒子を与える。本発明によりえられ
たポリオレフィン系樹脂発泡粒子は通常は型内成形用に
用いられる。型内成形用としては密度0.01〜0.2
 g/ccの発泡樹脂粒子が用いられる。密度0.01
〜0.05g/ ccを有するものは衝撃吸収材料、包
装材料、断熱材料などの作製に適している。一方、密度
0.05〜0.2 g/ccを有するものは構造材料、
容器、断熱材料など用に適している。
本発明の方法によれば高い独立気泡率を有する発泡粒子
、すなわち少なくとも65%、通常は少なくとも80%
の前記発泡粒子を製造することが可能である。なぜなら
ば本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂の結晶融点−
25℃から結晶融点+10℃の加熱温度を厳密に制御す
ることにより、樹脂に含浸させる発泡剤のrlおよび樹
脂の粘弾性をコント0−ルして高い独立気泡率を確保で
きる。前記発泡粒子は独立気泡率のばらつきがほとんど
ない。なぜならば該粒子の放出中、耐圧容器の気相にお
ける揮発性発泡剤の分圧を一定の水準に維持しながら小
さな開孔を通して発泡しうる樹脂粒子が放出されるため
である。したがって前記粒子は型内成形において効果的
に互いに融着されることができ、はととんど収縮しない
傾向にあり、優れた性質を有する発泡型内成形品を与え
る。前記のように本発明の方法では工業的かつ安定的に
優れた性質を有する均一な発泡粒子を製造することが可
能である。また本発明の方法は、発泡に適する粘弾性を
与える温度領域が狭いために、一般に通常の発泡法によ
り発泡成形品に形成されるのに困難さを有する無架橋ポ
リオレフィン系樹脂の発泡粒子を工業的に製造すること
ができる。
以下、ポリエチレンよりもより高い剛性、強度および耐
熱性を有する有用な発泡型内成形品を与え、通常の型内
発泡成形法においてポリプロピレンホモポリマーよりも
よりよい型内成形性を有するエチ1ノンープロピレンラ
ンダム共重合体を例にとり本発明をさらに説明する。前
記エチレン−プロピレンランダム共重合体としては、エ
チレン含有率1〜15%、Ml(メルトフロー インデ
ックス、JIS  K  675B)0.1〜40のも
のが好ましい。エチレン含有率が1%より少ないと、該
共重合体はポリプロピレンホモポリマーに近くなり、幅
広い条件下で型内成形可能であるという顕著な長所がえ
られなくなり、エチレン含有率が15%をこえると、該
共重合体はポリプロピレンの特徴である高い剛性および
強度を有することがなくなり、ポリエチレンに近くなる
。MIが0.1未満では該共重合体は発泡時の流動性が
とぼしくなり、発泡が困難になる。Mlが40をこえる
と該共重合体は逆に過度に高い流動性を示し、高度に発
泡しにくくなり、また発泡後に収縮しゃすくなる。実施
例14にはエチレン含有率4.5%、MI  9のエチ
レン−プロピレンランダム共重合体が用いられ、高発泡
度および密度のばらつきが非常に小さい発泡粒子を与え
る。
前記のように本発明の方法は、ブロッキングのない、独
立気泡率の高い、気泡構造が均一で微細で発泡度のばら
つきの少ないポリオレフィン系樹脂発泡粒子を与える。
えられた前記発泡粒子は周知の方法により型内成形され
うる。たとえばえられた前記発泡粒子はそのまままたは
適切な時間養生および乾燥されたのち、そのまままたは
引き続いて発泡能を付与したのち型に入れられる。−そ
ののち型内成形のために水蒸気のごとき加熱媒体で加熱
される。前記発泡粒子に発泡能を付与する方法としては
、前記粒子の気泡にチッ素ガス、空気または同様の無機
ガスを含浸させる方法、またはた気泡内圧力を付与する
方法をあげることができる。えられたまたは発泡能を付
与した発泡粒子を充填した前記型の内容積を型圧縮によ
り減じて成形するという他の方法もまた有用である。
この方法において均一で微細な気泡構造、均一な粒子寸
法、外観美麗、密度分布が均一で粒子間が効果的に融着
する型内成形品がえられる。
成形時の加熱条件は樹脂の種類により異なる。
加熱媒体として水蒸気が用いられるときには発泡材料は
105〜160℃の水蒸気で約5秒間〜3分間加熱され
うる。
本明1[1i1における「独立気泡率」とは下記式から
算出される全気泡に対する独立気泡(気泡間隔壁によっ
てへたてられ、密閉されている気泡)の比率である。
(式中、dは樹脂密度(Q/cm3 ) 、wは発泡粒
子試料の重量(!II ) 、Vは試料の体積(水没し
て測定した体積)(cm3)、vは空気比較式比重計(
たとえば東芝ベックマン(株)製の空気比較式比重計9
30型)を用いて測定した試料の真の体積をあられす。
) つぎに本発明を実施例にもとづき、ざらに詳細に説明す
る。
実施例1 エチレン−プロピレンランダム共重合体(密度0,90
q/am3、M、I  ’a、エチレン含有率約4.5
%)100部(重量部、以下同様)およびパウダー状タ
ルク0.05部を混香し、該混合物を約2mmの寸法の
ペレットに押出した。撹拌機を有する41耐圧容器中で
該ペレット100部(700(J)を、分散剤としてパ
ウダー状塩基性第3リン酸カルシウム0.5部、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ0.025部の存在下に水
300部中に分散させた。前記分散物を撹拌しながらジ
クOロジフルオロメタン55部を加え、該混合物を13
6℃に加熱した。引続いて容器内の圧力をチッ素ガスで
30kl/cIi(ゲージ圧)に維持しながら、ペレッ
トおよび水の混合物を内径25111Illの放出バル
ブの後方端に取付けたオリフィス板の直径3a+m(7
,07mm2 )の円形オリフィスを通して大気中に放
出し、発泡粒子をえた。放出に要した時間は約11秒で
あった。えられた発泡粒子はブロッキングが全くなく、
独立気泡率が94%で密度0.021 g/cm3 、
気泡直径が0.2mm以下で均一なものであった。
実施例2 エチレン−プロピレンランダム共重合体としてMI30
、エチレン含有率3.5%のものを用い、混合物の加熱
温度を141℃にした以外は実施例1と同様にして発泡
粒子をえた。えられた発泡粒子はブロッキングが全くな
く、独立気泡率93%、密度0,022 !J/C01
3、気泡直径が0.2mmまでの均一なものであった。
実施例3 揮発性発泡剤としてローブタン40部、樹脂へのタルク
の添加量を0.3部、混合物の加熱温度を115℃にし
た以外は実施例1と同様にして発泡粒子をえた。えられ
た発泡粒子はブロッキングが全くなく、独立気泡率91
%、密度0.016g/cm3 、気泡直径が0.2m
m以下で均一なものであった。
実施例4 樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.920
、Ml2.1)、タルクの添加量0.01部、ジクロロ
ジフルオロメタン60部、混合物の加熱温度を111℃
にした以外は実施例1と同様にして発泡粒子をえた。え
られた発泡粒子はブロッキングが全くなく、密度0.0
34 g/ c+n3 、気泡直径が0.2+nm以下
で均一なものであった。
実施例5 エチレン含有率的4.8%、Ml  約8.8で球体積
換算直径約5mmの無架橋のエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体を使用し、放出バルブののちに11311
11112断面積の曲孔を1個有するオリフィス板を取
付けた以外は実施例1と同様にして発泡粒子をえた。え
られた発泡粒子の発泡率は37倍で均一微細な独立気泡
を有した粒子同士の融着の全くない単一粒子状発泡粒子
であった。
比較例1 オリフィス板を使用せず、内側直径25mm(491m
m2)の放出バルブからペレットおよび水の混合物を直
接放出することをのぞき、実施例1と同様にして発泡粒
子をえた。えられた発泡粒子には約2〜10粒子の塊が
含まれていた。
実施例6 オリフィス板の後方に配置された、後方端の内側直径s
ocmで長さ150cmの先広がりのダクトを用い、該
ダクトの後方に発泡粒子を収集するために(第1図参照
)金網製貯蔵器が設けられている以外、実施例1と同様
にして予備発泡粒子をえた。えられた発泡粒子はブロッ
キングの全くない、独立気泡率94%、密度0.023
 a101113、気泡直径が0.2mmまでで均一な
ものであった。
実施例7〜13および比較例2 第1表に示す無機造核剤(パウダー状タルク、パウダー
状シリカ)の添加量を変化させたもの(実施例7〜13
)または態様造核剤を使用しないものく比較例2)につ
いて、それらを変化させた以外は実施例1と同様にして
発泡粒子をえた。えられた発泡粒子はブロッキングの全
くない、第1表に示す密度と気泡直径を有した。タルク
またはシリカを用いてえられた発泡粒子は気泡直径が小
さく、かつ均一であった。一方、造核剤を用いずにえら
れた発泡粒子は気泡径が大きく、不均一であった。
なお発泡粒子の気泡直径はJIS  K  6402に
より測定した。また第1表中の記号Aは平均気泡直径が
0.2mm未満、Bは平均気泡直径が0.2mm以上0
.511111!未満、Cは平均気泡直径が第  1 
 表 実施例14 実施例1と同一のペレット100部(225kg>を内
容積i ooo 4の撹拌機を有する耐圧容器中で分散
剤としてパウダー状塩基性第3リン酸カルシウム0.5
部およびドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.025
部の存在下、水300部中に分散させた。撹拌しながら
容器内を真空ポンプで脱気したのち、ジクロロジフルオ
ロメタン30部を加え、該混合物を136℃に加熱した
。このとき容器内圧は26kg/re?(ゲージ圧)で
あった。ついで液状のジクロロジフルオロメタンをバル
ブにて調節しながら圧入することにより内圧26kg1
0Jを維持し、温度を維持しながら、容器の底の放出バ
ルブを開放し、放出バルブの後方端に取付られたオリフ
ィス板の直径4 mm (12,57mm2 )の開孔
を通して、常圧の大気中にペレットと水との混合物を放
出した。混合物の放出に約30分間型した。放出により
えられた発泡粒子は平均密度0.0298(]/ c+
n3 T:、0.028〜o、032g/ cm3の範
囲に大部分の発泡粒子が入っており、発泡度のばらつき
が極めて小さかった。放出操作後半における発泡度の減
少や放出過程を通じて気泡構造の顕箸なばらつきは生じ
なかった。
比較例3 実施例14で用いた液状のジクロロジフルオロメタンの
かわりに加圧チッ素ガスをバルブで調節しながら圧入す
ることにより、容器内圧を26kl / clに維持し
た以外、実施例14と同様にして発泡粒子をえた。粒子
の放出に必要とされる30分間の間に、気泡構造のばら
つきとともに予備発泡粒子の平均密度が0.0294g
/ cm3から0.05149/ cm3に増加した。
実施例15 実施例14でえられた平均密度0.0298g/ cm
3の予備発泡粒子を60℃で24時間乾燥させたのち、
60℃、9kg/J(ゲージ圧)の空気で2時間加圧し
た。そののち950 x 645x 65 ll1mの
型に充填し、型内成形するため2.8kt/ad (ゲ
ージ圧)の水蒸気で加圧した。えられた成形品は密度0
.0198g/ cm3 、表面がなめらかで外観が美
麗であり、各粒子は互いによ(融着していた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ本発明の方法に使用する
装置の具体例を示す説明図である。 (図面の主要符号) (1):耐圧容器 (2):ポリオレフィン系樹脂粒子 (3):水 (7)ニオリフイス板 00)二発泡粒子 特許出願人  鐘淵化学工業株式会社 34 第1図 第2閏

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 耐圧容器中で粒子径0.25〜ion+mのポリオ
    レフィン系樹脂粒子と揮発性発泡剤とを分散剤の存在下
    で水に分散させ、該ポリオレフィン系樹脂粒子に該揮発
    性発泡剤を含浸させるために前記混合物を該ポリオレフ
    ィン系樹脂の結晶融点−25℃から該融点+10℃の範
    囲の温度に加熱し、一定の温度および圧力に該耐圧容器
    内を維持しながら、少なくとも1個の0.07〜300
    mm2の面積を有する開孔から低圧域に該ポリオレフィ
    ン系樹脂粒子および水の前記混合物を放出することを特
    徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製法。 2 前記開孔がオリフィス板に設けた開孔である特許請
    求の範囲第1項記載の製法。 3 前記耐圧容器内が一定圧に維持され、かつ該耐圧容
    器内、気相部分の前記揮発性発泡剤の分圧が一定に維持
    される特許請求の範囲第1項記載の製法。 4 分散安定剤として難水溶性熱−機物−質微粉末およ
    び陰イオン界面活性剤が併用される特許請求の範囲第1
    項記載の製法。 5 前記ポリオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレン、
    直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密
    度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
    プロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、
    エチレン−プロピレンブロック共重合体およびエチレン
    −プロピレン−1723元共重合体よりなる群からえら
    ばれた樹脂である特許請求の範囲第1項記載の製法。 6 前記ポリオレフィン系樹脂がポリオレフィン系樹脂
    100重量部に対し無機造核剤を0.01〜5重量部含
    有する特許請求の範囲第1項記載の製法。 7 前記ポリオレフィン系樹脂がエチレン含有率1〜1
    5重量%およびMI0.1〜40を有するエチレンープ
    ロピレンランダム共重合体である特許請求の範囲第5項
    記載の製法。 8 耐圧容器中で、粒子径0.25〜10mmのポリオ
    レフィン系樹脂粒子および揮発性発泡剤を分散剤の存在
    下で水に分散させ、該ポリオレフイン系樹脂粒子内に該
    揮発性発泡剤を含浸させるために該ポリオレフィン系樹
    脂の結晶融点−25℃から該融点+10℃の範囲の温度
    に加熱し、一定の温度および圧力に該耐圧容器内を維持
    しながら、該耐圧容器内気相部分の前記揮発性発泡剤の
    分圧を一定に維持しながら、該ポレオレフィン系樹脂粒
    子および水の混合物を、少なくとも1個の0.07〜3
    00mm2の面積を有する開孔から低圧域に放出するこ
    とによってえられた、密度0.01〜0.2 Q/am
    3で少なくとも65%の独立気泡率を有するポリオレフ
    ィン系発泡粒子。 9 前記ポリオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレン、
    直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密
    度ポリエチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリ
    プロピレン、エチレンープロピレンランダム共重合体、
    エチレンープロピレンブロック共重合体およびエチレン
    ープロピレンーブテン3元共重合体よりなる群からえら
    ばれた樹脂である特許請求の範囲第8項記載の発泡粒子
    。 10  前記ポリオレフィン系樹脂がエチレン含有率1
    〜15重量%、MIO.1〜40であるエチレンープロ
    ピレンランダム共重合体である特許請求の範囲第8項記
    載の発泡粒子。
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