JP2513922B2 - ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造法 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造法

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JP2513922B2 JP2268127A JP26812790A JP2513922B2 JP 2513922 B2 JP2513922 B2 JP 2513922B2 JP 2268127 A JP2268127 A JP 2268127A JP 26812790 A JP26812790 A JP 26812790A JP 2513922 B2 JP2513922 B2 JP 2513922B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造
法に関する。さらに詳しくは、予備発泡粒子を閉鎖しう
るが密閉しえない型内に充填したのち、水蒸気などの加
熱媒体を用いて加熱成形をすることにより成形体とする
方法に好適に使用しうるポリオレフィン系樹脂予備発泡
粒子の製造法に関する。
[従来の技術] ポリオレフィン系樹脂(以下、樹脂という)の予備発
泡方法としては、たとえば西独国特許出願公開第210768
3号明細書(1972)、特公昭56−1344号公報などに記載
された方法が知られている。これらの方法は、耐圧容器
内で樹脂を水に分散させ、揮発性発泡剤を含有せしめ、
該樹脂粒子の融点近傍の温度に加熱し、該粒子と水との
混合物を低圧域に放出するものである。
また、前記方法のほかにも、予備発泡方法としては、
樹脂粒子に揮発性発泡剤を含有させる際に、該樹脂粒子
と揮発性発泡剤を耐圧容器内で水に分散させて加熱、加
圧することにより揮発性発泡剤を含有させることを特徴
とする方法が知られている。
前記予備発泡方法においては、いずれも揮発性発泡剤
の添加量と加熱温度の設定によりえられる予備発泡樹脂
粒子の発泡倍率、連続気泡率、粒子形状などが決定され
るが、とくに分散時の揮発性発泡剤の添加量の管理が重
要である。
しかしながら、揮発性発泡剤の添加量を重量基準で正
確に管理することは困難であり、また揮発性発泡剤の密
度からその体積を換算して所定量の揮発性発泡剤を添加
するばあいには、体積の読み取り誤差により、予備発泡
粒子の発泡倍率を所望の倍率にコントロールすることが
難しい。
したがって、揮発性発泡剤を含有せしめるばあいに
は、揮発性発泡剤の総添加量の一部を初期添加量として
液体状で分散させ、加熱して所望の温度に達せしめたの
ち、残りの揮発性発泡剤を所定の圧力になるまで液体状
で添加する方法が簡便で好ましい。
ここで、前記方法においては、樹脂に対する可塑化能
が大きい揮発性発泡剤を用いたばあいには、樹脂の軟化
温度以上の温度で揮発性気泡剤を液体状で添加すること
になるため、樹脂の表面層の融解、可塑化が進行し、樹
脂どうしが耐圧容器内で融着ないし塊化(アグロメレー
ション)するという問題が新たに生じる。加えて、かか
る方法では、耐圧容器の一端を開放して樹脂粒子と水と
の混合物を容器内よりも低圧の雰囲気下へ放出すること
によって予備発泡粒子をうるため、放出時に耐圧容器内
の該混合物の減少に伴なって気相部分が多くなり、揮発
性発泡剤の分圧が低下し、予備発泡粒子の発泡倍率の低
下を招くという欠点がある。
このような発泡倍率の低下を防ぐ方法として、特開昭
59−30836号公報に記載されているように、えられた予
備発泡粒子の払い出し時に揮発性発泡剤を外部から添加
することにより耐圧容器の内圧および容器空間の該揮発
性発泡剤の分圧を一定に保つ方法が知られており、この
ような方法を採用すれば、発泡倍率の低下および発泡倍
率のバラツキを小さくすることができる。
しかしながら、揮発性発泡剤の可塑化能が大きいばあ
いには、前述した払い出し時の揮発性発泡剤の添加は、
樹脂粒子どうしの融着をひきおこすという問題がある。
このような耐圧容器内での樹脂粒子の融着や塊化を防
ぐ方法としては、該樹脂粒子を水に分散させる際に使用
される分散剤の添加量を増加させる方法が考えられる。
しかしながら、分散剤の添加量を増加させたばあいに
は、えられる予備発泡樹脂粒子の表面上に付着する分散
剤量が増加し、成形時に該予備発泡樹脂粒子どうしの融
着を妨げるため、良好な成形体をうることができなくな
る。
[発明が解決しようとする課題] そこで本発明者らは、前記従来技術の問題点を解決
し、樹脂に対する可塑化能が比較的大きい揮発性発泡剤
を用いたばあいであっても樹脂粒子の融着やブロッキン
グを起こさずに予備発泡粒子を製造しうる方法を見出す
べく鋭意研究を重ねた結果、意外なことに、予備発泡粒
子の放出前に残りの揮発性発泡剤を樹脂の軟化温度以上
の温度で気体状で添加したばあいには、該樹脂粒子の融
着やブロッキングを起こさずに予備発泡粒子をうること
ができることを見出し、本発明を完成するにいたった。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明はポリオレフィン系樹脂予備発泡粒
子の製造法であって、耐圧容器内にポリオレフィン系樹
脂粒子、分散剤および水を仕込んだのちに揮発性発泡剤
の総添加量の0〜98重量%の揮発性発泡剤を仕込み、前
記耐圧容器内の内容物を前記樹脂粒子の融点近傍の温度
にまで加熱したのちに、前記樹脂粒子の軟化温度以上の
温度を有する残りの揮発性発泡剤を気体状で添加して前
記耐圧容器内を該揮発性発泡剤の蒸気圧以上に加圧し、
前記耐圧容器内の温度および圧力を一定に保ちながら、
前記樹脂粒子、分散剤、水および揮発性発泡剤からなる
水分散物を前記耐圧容器から放出させることを特徴とす
るポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造法に関す
る。
[作用および実施例] 本発明の製造法によれば、耐圧容器内で樹脂粒子、分
散剤および揮発性発泡剤からなる水分散物を、耐圧容器
内の温度および圧力を制御し、たとえば開孔径1〜10mm
のオリフィスなどを通して該水分散物を放出発泡させる
ことにより、均一な気泡構造を有する予備発泡粒子がえ
られる。
本発明に用いられる樹脂としては、たとえば低密度ポ
リエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダ
ム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、
エチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体などがあげ
られ、これらを単独で用いてもよく、2種以上の混合物
として用いてもよい。なお、これらの樹脂のなかでは、
エチレン−プロピレンランダム共重合体および直鎖状低
密度ポリエチレンは、本発明の製造法によって予備発泡
粒子とし、成形に供したときの成形加工幅が広いもので
あるのでとくに好ましいものである。
なお、本発明に用いる樹脂粒子の平均粒重量は小さく
なりすぎると高発泡の予備発泡粒子がえられなくなる傾
向があり、また大きくなりすぎると予備発泡粒子が大き
くなりすぎて型内成形を行ないにくくなる傾向があるの
で、0.5〜10mg/粒、なかんづく1〜7mg/粒であることが
好ましい。
前記樹脂粒子には、必要に応じて該樹脂粒子100部
(重量部、以下同様)に対して無機造核剤を0.001〜5
部、好ましくは0.003〜1部、さらに好ましくは0.005〜
0.5部配合してもよい。前記無機造核剤は樹脂粒子中で
直径が50〜1000μmの均一な気泡径を有する予備発泡粒
子を与えるように作用するはたらきを有するものであ
る。かかる無機造核剤の配合量は0.001部未満であるば
あいには、均一な気泡をうることが困難となる傾向があ
り、5部をこえるばあいには、気泡径が小さくなりすぎ
る傾向がある。前記無機造核剤としては、たとえばタル
ク、シリカ、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化
アルミニウム、酸化チタン、珪藻土、クレイ、重曹、硫
酸バリウム、ベントナイトなどがあげられる。
さらに、本発明においては、たとえば紫外線吸収剤、
帯電防止剤、熱安定剤、難燃剤、着色剤、充填剤などを
前記樹脂に必要に応じて適宜配合してもよい。
本発明においては、前記樹脂粒子を耐圧容器内で水に
分散させる際には、樹脂粒子/水の重量比が2/1〜1/1
0、好ましくは1/1〜1/6となるように分散させることが
望ましい。かかる樹脂粒子の割合が、前記範囲よりも小
さいばあいには、1バッチあたりの生産量が少なくなり
すぎて経済的でなく、また前記範囲をこえるばあいに
は、該樹脂粒子の分散安定性がわるくなり、融着(ブロ
ッキング)などを生じる傾向がある。
なお、本発明においては、樹脂粒子を水に分散させる
際には、加熱時に前記樹脂粒子どうしがたがいに融着す
ることを防止するために、少量の分散剤を用いることが
好ましい。かかる分散剤としては、たとえばポリビニル
アルコール、メチルセルロース、N−ポリビニルピロリ
ドンなどのような水溶性高分子化合物;塩基性第三リン
酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、炭酸亜鉛など
の水に対して難溶性の無機物質の微粉末;前記無機物質
の微粉末と少量のアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、
n−パラフィンスルホン酸ソーダ、アルキルスルホン酸
ソーダ、α−オレフィンスルホン酸ソーダ、アルキルス
ルホン酸ソーダなどの陰イオン性界面活性剤との混合物
などがあげられる。これらのなかでは、水溶性高分子化
合物を用いたばあいには、水質汚染が生じることがある
ので、水に対して難溶性の無機物質を用いることが好ま
しい。
水に対して難溶性の無機物質を使用するばあいには、
その使用量は、樹脂100部に対して0.1〜10部、好ましく
は0.2〜5部とすることが望ましい。
なお、無機物質を多量に用いたばあいには、えられる
発泡粒子は成形時にたがいに充分に熱融着しなくなるた
め、少量の前記陰イオン性界面活性剤を無機物質と併用
することが好ましい。このばあい、前記樹脂100部に対
して無機物質0.1〜5部および陰イオン性界面活性剤0.0
01〜0.5部を用いることが好ましい。
本発明においては、まず耐圧容器内で樹脂粒子、分散
剤および揮発性発泡剤をからなる水分散物を調製する。
ここで、揮発性発泡剤の添加量は、樹脂の種類、所望
される発泡倍率および耐圧容器内の樹脂に対する該容器
内の空間容積の比率により決定される。
本発明においては、予備発泡粒子の放出前における揮
発性発泡剤の総添加量(以下、揮発性発泡剤の総添加量
という)は、通常樹脂粒子100部に対して5〜40部、な
かんづく5〜35部が該樹脂粒子に含有されるように調整
される。このとき、揮発性発泡剤の一部を初期に仕込ん
でもよい。揮発性発泡剤の一部を初期に仕込むばあいに
は、揮発性発泡剤の総添加量の0〜98重量%、好ましく
は50〜90重量%を初期仕込量として添加することができ
る。かかる初期仕込量が総添加量の98重量%をこえるば
あい、耐圧容器内での樹脂粒子の融着、塊化やえられた
予備発泡粒子のブロッキングなどの発生を抑えることが
できる。しかしながら、揮発性発泡剤量を正確に調整し
て添加する必要があり、かかる調整は困難なため、所望
の発泡倍率を有する予備発泡粒子をうることが非常に難
しくなる。また、全量を初期仕込するばあいには、えら
れる予備発泡粒子の発泡倍率が低下する。
またこの初期仕込を行なうばあいには、前記揮発性発
泡剤を液体状で添加しても、気体状で添加してもよい。
揮発性発泡剤を初期仕込したあとには、該揮発性発泡
剤を樹脂粒子に含有せしめて水分散物を調製したのち、
該水分散物を所定の温度まで加熱し、ついで前記揮発性
発泡剤の総添加量から初期仕込量を差引いた残りの量の
揮発性発泡剤を添加する。
ここで所定の温度とは、前記樹脂粒子の融点近傍の温
度であって、好適な温度は樹脂粒子の種類や揮発性発泡
剤の種類などにより異なるので一概には決定することが
できない。しかしながら、前記温度は、低すぎると発泡
倍率が低くなりすぎて所望の発泡倍率がえられず、また
高すぎるとセル膜が破れたり連続気泡化するので、前記
樹脂の融点の−25〜+10℃の範囲の温度、好ましくは前
記融点の−20℃〜+5℃の範囲の温度であることが望ま
しい。
本発明において、前記残りの量の揮発性発泡剤を添加
するときには、樹脂の軟化温度以上の温度を有する揮発
性発泡剤を気体状で添加する。かかる残りを揮発性発泡
剤の添加量は、通常前記揮発性発泡剤の総添加量の2〜
100重量%、好ましくは10〜50重量%である。ここで添
加する揮発性発泡剤量が2重量%よりも少ないばあいに
は、耐圧容器内の圧力の設定が困難となる。なお、かか
る揮発性発泡剤の総添加量の全量を追加するばあいに
は、えられる予備発泡粒子の発泡倍率の低下が大きくな
りすぎる傾向がある。
前記残りの量の揮発性発泡剤の温度を樹脂の軟化温度
以上の温度に調整するのは、該揮発性発泡剤の温度が該
樹脂の軟化温度よりも低温であるばあいには、該樹脂中
に前記残りの量の揮発性発泡剤が含浸されるまでに時間
がかかり、かつ該樹脂中に均一に含浸されない傾向があ
るからである。
本発明に用いる揮発性発泡剤の具体例としては、たと
えばプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン
などの脂肪族炭化水素;シクロブタン、シクロペンタン
などの環式脂肪族炭化水素;トリクロロフルオロメタ
ン、ジクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタ
ン、ジクロロテトラフルオロエタン、メチルクロライ
ド、エチルクロライドなどのハロゲン化炭化水素などが
あげられるが、これらのなかでもとくに好ましいものと
しては沸点が−50〜50℃の脂肪族炭化水素、たとえばプ
ロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどが
あげられる。なお、前記揮発性発泡剤の沸点は−50℃よ
りも低いばあいは、水分散物を樹脂粒子の融点近傍の温
度に加熱するときの耐圧容器内圧が高くなりすぎるため
に実用的ではないようになる傾向があり、また50℃をこ
えるばあいには、気体状で添加するための加熱に要する
エネルギーが大きくなるすぎる傾向がある。
つぎに、耐圧容器の一端を開放して水分散物を該容器
内よりも低圧の雰囲気中、たとえば大気中などの雰囲気
中へ放出することによって予備発泡粒子がえられる。か
かる放出時に耐圧容器内の水分散物の減少に伴ない、耐
圧容器内では気相部分が多くなって、揮発性発泡剤の分
圧が低下し、予備発泡粒子の発泡倍率の低下を招くこと
になる。したがって、前記揮発性発泡剤を気体状で耐圧
容器内に適量圧入し、容器内圧を一定に保つようにする
ことが、発泡倍率の低下および発泡倍率のバラツキを少
なくするうえで好ましい。
本発明の製造法によってえられた予備発泡粒子を、た
だちにまたは適当な時間養生し、ついで乾燥させ、ばあ
いによっては成形前に該予備発泡粒子にさらに発泡能を
付与したり、加圧熟成したのち、閉鎖しうるが密閉しえ
ない成形型内に充填し、たとえば水蒸気などを加熱媒体
とし、105〜140℃程度の加熱温度、3秒〜2分間程度の
加熱時間で成形することができる。
つぎに本発明を実施例および比較例をあげてさらに詳
細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。
実施例1〜4 エチレン−プロピレンランダム共重合体(住友化学工
業(株)製、商品名:ノーブレン、エチレン含有量:4.5
重量%、DSC法による融点(TM):134.8℃、メルトフロ
ーインデックス:8(g/10分)ビカット軟化温度(JIS K
7206:119℃)99.99部にタルク0.01部を添加してえられ
たペレット(1粒子重量約1.3mg)100部、分散剤として
パウダー状塩基性第三リン酸カルシウム3.0部およびn
−パラフィンスルホン酸ソーダ0.12部を水300部ととも
に内容量4リットルの耐圧容器内に仕込んだ。ついで、
揮発性発泡剤としてiso−ブタンを第1表に示す初期添
加量だけ液体状で耐圧容器内に添加したのち、該耐圧容
器内の内容物を128.0℃に加熱した。
つぎに、残りの揮発性発泡剤としてiso−ブタンを気
体状で追加部数として第1表に示された量を添加して所
定の圧力まで昇圧した。このとき追加するiso−ブタン
は内容量0.5リットルの耐圧容器内であらかじめ加熱し
て128℃、25kg/cm2に設定しておき、前記内容量4リッ
トルの耐圧容器が所定の温度に達したのちに、所定の圧
力までiso−ブタンを気体状で添加した。
耐圧容器内の内容物が所定の温度および圧力に達した
のち、30分間その状態を維持し、耐圧容器の内圧をさら
にiso−ブタンガスを圧入して保持しながら耐圧容器下
部のバルブを開いて水分散物を開口径4mmのオリフィス
板を通して大気圧下に放出して予備発泡粒子をえた。
えられた予備発泡粒子を60℃で24時間乾燥したのち、
全量をはかって予備発泡粒子どうしが融着した部分の重
量を測定し、全予備発泡粒子量に対する割合をブロッキ
ング率(%)として求めた。また、放出直後の予備発泡
粒子の発泡倍率は式: [発泡倍率]=d/(W/V) (式中、dは樹脂の密度(g/cm3)、Vは放出直後の予
備発泡粒子の体積(エタノール中に沈めて測定した体
積)、Wは予備発泡粒子の重量(乾燥後)を示す)にし
たがって求めた。その結果を第1表に示す。
比較例1〜4 エチレン−プロピレンランダム共重合体(住友化学工
業(株)製、商品名:ノーブレン、エチレン含有量:4.5
重量%、DSC法融点(TM):134.8℃、メルトフローイン
デックス:8(g/10分)ビカット軟化温度(JIS K 720
6):119℃)99.99部にタルク0.01部を添加したペレット
(1粒子重量約1.3mg)100部、分散剤としてパウダー状
塩基性第三リン酸カルシウム3.0部およびn−パラフィ
ンスルホン酸ソーダ0.12部を水300部とともに内容量4
リットルの耐圧容器に仕込んだ。ついで揮発性発泡剤と
してiso−ブタンを第1表に示す初期添加量だけ液体状
で耐圧容器内に添加したのち、該耐圧容器内の内容物を
128.0℃に加熱した。
つぎに、残りの揮発性発泡剤としてiso−ブタンをさ
らに液体状で追加部数として第1表に示された量を添加
して所定の圧力まで昇圧した。
耐圧容器内の内容物が所定の温度および圧力に達した
のち、30分間その状態を維持し、さらにiso−ブタンガ
スを圧入して耐圧容器内の圧力を保持しながら耐圧容器
下部のバルブを開いて水分散物を開口径4mmのオリフィ
ス板を通して大気圧下に放出して予備発泡粒子をえた。
えられた予備発泡粒子の放出直後の発泡倍率およびブ
ロッキング率を実施例1〜4と同様にして測定した。そ
の結果を第1表に示す。
第1表に示された結果から明らかなように、液状の揮
発性発泡剤の追加量を増やすとブロッキング量が該追加
量に比例して著しく増加し、ついには耐圧容器内で樹脂
粒子どうしが融着して発泡不能となることがわかる。
これに対し、本発明の実施例1〜4では追加の揮発性
発泡剤を気体状態で追加することにより、耐圧容器内で
樹脂粒子どうしが融着することがなく、しかも同じ部数
の揮発性発泡剤を液体状で追加したものに比べてブロッ
キング量が著しく減少することがわかる。
比較例5 実施例1において、用いられる揮発性発泡剤の全量
(24部)を初期に一括して液体で添加し、揮発性発泡剤
の追加添加を行なわなかったほかは実施例1と同様にし
て予備発泡粒子をえた。
えられた予備発泡粒子は、放出直後の発泡倍率が27倍
であった。
実施例5および6 直鎖状低密度ポリエチレン(融点:121.4℃、ユニオン
カーバイト社製、商品明:G−Resin7047、コモノマー:1
−ブテン、樹脂密度:0.9818g/cm3、メルトフローインデ
ックス(MI):1.0g/10分、ビカット軟化温度(ASTM D−
1525):105℃)99.98部にタルク0.02部を添加したペレ
ット(一粒重量約4.5mg)100部、分散剤としてパウダー
状塩基性第三リン酸カルシウム2.0部およびn−パラフ
ィンスルホン酸ソーダ0.05部を水300部とともに内容量3
30リットルの耐圧容器に仕込んだ。そののち、第2表に
示された初期添加量のiso−ブタンを加え、114℃に加熱
した。耐圧容器内の内容物が114℃に達したのちに、第
2表に示された追加部数のiso−ブタンを気体状で所定
の圧力となるまで添加した。このとき追加するiso−ブ
タンは内容量100リットルの耐圧容器内であらかじめ加
熱して112℃、25kg/cm2に設定しておいた。
耐圧容器内の内容物が所定の温度および圧力に達した
のち、30分間放置し、耐圧容器の内圧をiso−ブタンを
気体状で圧入して保持しながら耐圧容器下部のバルブを
開いて水分散物を開口径4.4mmのオリフィス板を通して
大気圧下に放出して予備発泡樹脂粒子をえた。
えられた予備発泡粒子を40℃で24時間乾燥したのち、
実施例1〜4と同様にして放出直後の予備発泡粒子の発
泡倍率およびブロッキング率(%)を測定した。その結
果を第2表に示す。
比較例6および7 直鎖状低密度ポリエチレン(融点:121.4℃、ユニオン
カーバイト社製、商品名:G−Resin7047、コモノマー:1
−ブテン、樹脂密度:0.9818g/cm3、メルトフローインデ
ックス(MI):1.0g/10分、ビカット軟化温度(ASTMD−1
525):105℃)99.98部にタルク0.02部を添加したペレッ
ト(一粒重量約4.5mg)100部、分散剤としてパウダー状
塩基性第三リン酸カルシウム2.0部およびn−パラフィ
ンスルホン酸ソーダ0.05部を水300部とともに内容量300
リットルの耐圧容器に仕込んだのち、第2表に示された
初期添加量のiso−ブタンを加え、114℃に加熱した。耐
圧容器内の内容物が114℃に達したのち、第2表に示さ
れた追加部数のiso−ブタンを液体状で所定の圧力まで
添加した。
耐圧容器内の内容物が所定の温度および圧力に達した
のち、30分間放置し、あらかじめ加熱して112℃、25kg/
cm2に設定したiso−ブタンを気体状で圧入して耐圧容器
内圧を保持しながら耐圧容器下部のバルブを開いて水分
散物を開口径4.4mmのオリフィス板を通して大気圧下に
放出して予備発泡粒子をえた。
えられた予備発泡粒子の放出直後の発泡倍率およびブ
ロッキング率を実施例1〜4と同様にして測定した。そ
の結果を第2表に示す。
第2表に示された結果から明らかなように、直鎖状低
密度ポリエチレンを用いたばあい、液状の揮発性発泡剤
の追加を行なっても耐圧容器内で樹脂粒子どうしの融着
が起こらず、しかも発生するブロッキング量は前記エチ
レン−プロピレンランダムコポリマーを用いたばあいに
比べて少ない。しかしながら、比較例7のように揮発性
発泡剤の追加量が増加すると耐圧容器内で発生する樹脂
粒子どうしの融着のため、オリフィス板を通して水分散
物の払い出しが不可能になることがわかる。
これに対して、本発明の実施例5および6のように揮
発性発泡剤を気体状で追加したばあいは、液状で追加し
たばあいよりも多量の揮発性発泡剤を追加しても払い出
しにはまったく問題がなく、ブロッキングのない予備発
泡粒子をうることができることがわかる。
[発明の効果] 本発明の製造法によれば、樹脂に対する可塑化能が比
較的大きい揮発性発泡剤を用いたばあいであっても樹脂
粒子の融着やブロッキングの発生がない良好な予備発泡
粒子を製造しうるという効果が奏される。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂予備発泡粒子の製造
    法であって、耐圧容器内にポリオレフィン系樹脂粒子、
    分散剤および水を仕込んだのちに揮発性発泡剤の総添加
    量の0〜98重量%の揮発性発泡剤を仕込み、前記耐圧容
    器内の内容物を前記樹脂粒子の融点近傍の温度にまで加
    熱したのちに、前記樹脂粒子の軟化温度以上の温度を有
    する残りの揮発性発泡剤を気体状で添加して前記耐圧容
    器内を該揮発性発泡剤の蒸気圧以上に加圧し、前記耐圧
    容器内の温度および圧力を一定に保ちながら、前記樹脂
    粒子分散剤、水および揮発性発泡剤からなる水分散物を
    前記耐圧容器から放出させることを特徴とするポリオレ
    フィン系樹脂予備発泡粒子の製造法。
  2. 【請求項2】前記揮発性発泡剤が沸点−50〜50℃の脂肪
    族炭化水素である請求項1記載のポリオレフィン系樹脂
    予備発泡粒子の製造法。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン系樹脂がエチレン−プロピ
    レンランダム共重合体または直鎖状低密度ポリエチレン
    である請求項1記載のポリオレフィン系樹脂予備発泡粒
    子の製造法。
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