JPS59203602A - 複合膜 - Google Patents

複合膜

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Publication number
JPS59203602A
JPS59203602A JP7625283A JP7625283A JPS59203602A JP S59203602 A JPS59203602 A JP S59203602A JP 7625283 A JP7625283 A JP 7625283A JP 7625283 A JP7625283 A JP 7625283A JP S59203602 A JPS59203602 A JP S59203602A
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JP
Japan
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membrane
water
composite membrane
separation
resin layer
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Pending
Application number
JP7625283A
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English (en)
Inventor
Tadashi Inoue
正 井上
Hideaki Imai
秀秋 今井
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Asahi Kasei Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Asahi Kasei Kogyo KK
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Publication date
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Priority to JP7625283A priority Critical patent/JPS59203602A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ホン基を含有する陽イオン交換樹脂層とフッ素樹脂微多
孔膜からなり、各種の選択透過性に優れ、特に各種化合
物の分離性能、あるし・は隔膜として優れた性能を有す
る複合膜に関するものである。
従来、有機混合物を分離膜を用いて分離する試みは古く
からなされているが、工業化された例はほとんどない。
膜分離法が本来持っているプロセス上の優位性が認めら
れているにもかかわらず実用化されていないのは、有機
混合物等の分離に対応した膜の開発が遅れていることが
主たる理由である。
従来、有機混合物等の分離に最も一般的に採用されて(
・る方法は蒸留法であり、この方法は技術的にもほぼ確
立されたものである。しかしながら、この方法では、沸
点差の接近した物質の分離、共沸混合組成物の分離、お
よび熱履歴に対して不安定な物質の分離等に採用されが
たいという欠点がある。また、昨今の石油価格の高騰に
より、省エネルキー的分離方法の開発が急がれ、そのひ
とつとして膜分離法が期待されている。
さらに一方では、石油枯渇時代に向けて、石油代替エネ
ルギーの開発は急務である。中でも、バイオマスは太陽
エネルギーを利用しているため、再生可能であること、
自然環境系に与える影響が少ないという特徴を有するた
め、その実用化への期待は太きいものがある。
しかしながら、バイオマス資源を発酵して得られるエタ
ノールは、10%前後の濃度の水溶液であり、石油代替
エネルギーとして使用ずろためには、伺もかの方法(1
Cよってエタノール濃度を上げる必要がある。しかし、
従来性なわれて来た蒸留法を用いて無水エタノールを得
ようとすると、バイオマスから最終的に得られるエネル
ギーに転換するまで゛に多大のエネルギーを消費するこ
とになり、結局石油代替エネルギーとしての価値を失う
ことになりかねな見・。バイオマス開発技術の中で、蒸
留法に代わる濃縮技術の開発は最も重要視されているひ
とつである。
従来、水−有機化合物、特に水−エタノール混合物より
選択的に水を透過させてエタノール水を濃縮する方法と
しては、例えば、米国特許第2953502号において
、アセチルセルロース膜を用いて、水−エタノール共沸
混合組成物より、浸透気化法によりエタノールを濃縮し
、分離係数8.5を得ている。但し、この膜では、分離
係数が低く、また耐熱性・化学安定性において実用的に
は問題がある。
また、Journal of Membrane 5c
ience 1 (1976)271〜287において
は、ポリテトラフルオロエチレンにポリ(N−ビニルピ
ロリドン)をグラフトした膜を用いて、水−エタノール
共沸混合組成物の濃縮を行っている。この場合の分離係
数は2.9と上記の分離方法よりもさらに低いものであ
って、上記の膜と同様分離性能の劣るものである。
更に、特公昭54−10548号や54−10549号
においても、水−有機混合物の分離方法が提案されてい
るが、透過速度等において、実用上の問題がある。
本発明者らは、上記の観点より検討を行った結果、特願
昭56−53157号において、特にエチレン系共重合
体にスルホン基を導入して得られる親水性膜から、特に
水−有機混合物の分離において、高い分離係数で水と有
機化合物を分離可能な分離膜を提案した。また、特願昭
56−96500号および特願昭57−111477号
において、超薄肉の特定のエチレン系共重合体のスルホ
ン化膜と微多孔1]レキを一体化した複合親水性膜から
、特((水−有機混合物の分離において、高い分離係数
、および透過速、度で水と有機化合物を分離することの
できる分離膜を提案した。
従A(、イオン交換樹脂膜は、上記の分離膜用途以外に
各種の用途、例えば、電気透析、電極反応や拡散透析等
の隔膜の他に、電池用隔膜、燃料電池用55.9膜、お
よび電気浸透用隔膜等に実用化、あるいは有効であるこ
とが提案されている。そして、その63とんどの用途に
おいて、イオン交換樹脂膜の分子および/またはイオン
に対する選択透過性機能が利用されており、イオン交換
樹脂膜の開発研究が、上記の選択透過性機能の改善を目
的としているものである。
本発明者らは、イオン交換膜の各種選択透過性機能の改
善と、先記したような陽イオン交換膜を分離膜として実
用化するために必要な分離性能の改善及び耐久性の改善
を目的として鋭意検討した結果、本発明に到達した。
次に、本発明について説明すると、本発明はスルホン基
を少なくとも01ミリ当量/グラム含有する陽イオン交
換樹脂層とフッ素系樹脂微多孔膜を各々少なくとも一層
有し、アルカリ中の電気抵抗が0.01〜20Ω・CI
rL2であることを特徴とする複合膜である′。
そして、本発明の複合膜は、スルホン基を含有する陽イ
オン交換樹脂層とフッ素系樹脂微多孔膜を、各々少なく
とも一層有するため、各種の選択透過性を有する陽イオ
ン交換樹脂層の寸法安定性、膨潤性が抑制され、その結
果水−有機化合物混合溶液の分離性能のみならず、各種
の選択透過性能が優れる特徴がある。
本発明について詳細に説明すると、本発明でいう陽イオ
ン交換樹脂層とは、イオン交換基としてスルホン基を少
なくとも01ミリ当量/グラムを含有ずろ水不溶性の陽
イオン交換樹脂層である。
スルホン基の含有量がO,I ミ+を半量/グラム未満
てば、陽イオン交換樹脂層としての働きが小さく、各種
の選択透過性能、特に水−有機化合物混合溶液の分肉a
能力は低く、目的とする実用的な膜となり難く、上記し
た少なくとも01ミリ当量/グラム、好ましくは少な(
とも05ミリ当限/グラムが適当なものとなる。また、
本発明における陽イオン交換頷脂層は、スルホン基以外
の交換基、例えば、リン酸基、亜リン酸基、フェノール
性水酸基、スルホン酸アミド基やパーフルオロ第3級ア
ルコール等の陽イオン交換基を含有していても良く、用
途に応じて適宜交換基の種類を選定することができる。
そして、本発明において特に好ましい陽イオン交換樹脂
は少なくとも01ミリ当量/グラムのスルホン基、およ
び−〇H基、−000M基(M=H,フルカリ金属、あ
るいはその他のカルボキシル基と塩を形成し得るイオン
類)、ある℃・は−COOR基(Rは炭化水素基である
)より選ばれた少なくとも1種類の官能基を含有するも
のである。また、Rとしてはアルキル基、アリル基が更
に好ましい。
上記の官能基とスルホン基とが共存すると、スルいても
、4邊#スルホン基含有量の太きフ工ものを容易に得る
ことができる。
さらに、本発明において陽イオン交換樹脂層と密着一体
化して用いられる好ましいフッ素系樹脂微多孔膜は、平
均孔径が1μ以下、より好ましくは0.02〜08μの
ものである。平均孔径が1μ以下において該微多孔膜上
に特に薄膜の陽イオン交換樹脂層を形成することが極め
て容易であり、また、陽イオン交換樹脂層を支持補強す
る効果が十分発揮できる特徴がある。
また、微多孔膜の空孔度は30〜95%が好ましく、よ
り好ましくは50〜90%のものである。
空孔度が130%未満では、各種物質の透過速度が小さ
くなりまた95%を越えると微多孔膜の強度が低くなり
、用途的に制限を受ける。
そして本発明においてフッ素系樹脂微多孔膜とは、7ノ
素系崩脂より得られる微多孔膜であってW゛に限定され
るものではないが、ポリフッ化ビニリデン、ポリ四フッ
化エチレン、ポリ三フッ化塩化エチレン、四フッ化エチ
レンー六フッ化フロピレン共中合体、フッ化ビニリチン
−六フッ化プロピレン共重合体、エチレン−四フッ化エ
チレン共重合体よりなるffYi u:り選ばれた少な
くとも1種のポリマーより得られる微多孔膜に代表され
る微多孔j模である。
そして本発明において微多孔膜は上記フッ素系樹脂以外
に親水性無機微粉体を含有していても良く、例えば微粉
珪酸、珪酸カルシウム、珪酸7 ルミニウム、アルミナ
、炭酸カルシウム、炭酸マグイ、ンウム、カオリンクレ
ー、酸化マグネシウム、腓藻土、食塩等を含有すること
ができる。
また、複合膜の親水性を向上させる目的でフッ素系樹脂
を親水化することが、各種物質の水溶液中での各種選択
機能を向上させるために、特に好適となる。フッ素系樹
脂を親水化する方法として、フッ素樹脂を強酸、あるい
は強アルカリ中で処理する方法があるが、親水化は陽イ
オン交換樹脂層を製造する前にあらかじめフッ素系微多
孔膜を親水化しておいても良いし、あるいは陽イオン交
換樹脂層を製造するのと同時に親水化“しても良し・。
そして、本発明の複合膜は、前記したような陽イオン交
換樹脂層とフッ素系微多孔膜を各々少なくとも一層含み
、アルカリ中の電気抵抗が0.01〜20Ω・cTL2
であることが必要となる。アルカリ中の電気抵抗が0.
01Ω・儂2未満とは、陽イオン交換樹脂層がほとんど
存在していないか、あるし・は陽イオン交換樹脂層がス
ルホン化中に劣化した状態になっており、各種選択性能
を発揮させることが実質的にできない。また、アルカリ
中の電気抵抗が20Ω・Cr/L2を超えると、分離膜
として必要な透過速度が著しく低く、目的とする実用的
な膜とはなり得す上記001〜20Ω・Crn2が必要
となる。
本発明の複合膜は微多孔膜としてフッ素系樹脂を使用し
ているため、特願昭56−9650’O1及び特願昭5
7−1 ] ] 477号で例示したポリエチレン系徽
多孔膜を使用した複合膜に比べて耐熱性、耐薬品性、耐
久性に優れることはもちろんのこと、分離性能において
も優れる特徴がある。この理由Q」、定かでないが、本
発明の複合膜が、水溶液中での寸法安定性に優れ、また
、フィルムの取扱い時に耐クラツク性に優れることに起
因すると推定され、特に中空糸状における取扱い性にお
し・て、極めて優れろ特徴がある。
」[た本発明において複合膜の、層構成は、特に限定す
るものではないが、分離用膜として、陽イオン交換樹脂
層(I)/フッ素系樹脂微多孔膜(n)や(II> /
 (1) / (II)の構成が特に好適となる。特に
この用途において、透過速度を大きくすることが必要で
°陽イオン交換樹脂層(1)の厚みを極力薄くすること
が特に好ましく、例えば陽イオン交換樹脂層の厚みは多
くても50μ(補強材含有のものは補強材部分の厚みを
除<)、好ましくは002〜5 ttとなる。また、各
種の隔膜用の膜としては、(1) / (II)、(n
) / (1) / (ID、(II) / (I) 
/ (II) / (1) / (II)という層構成
とすることができる。また目的に応じて他の親水性膜、
あるし・は電極等をさらに積層することにより各種用途
に巾広く利用できる特徴がある。
次に、本発明の特に好ましい複合膜の製造方法R2二0
COR8,Coo14または−on (ただし、R8=
C1〜C6の炭化水素基、遣、4=H,C,=C6の炭
化水素基、アルカリ金属あるいはその他のカルボキシル
基と塩を形成し得るイオン類)〕の構造を有する単量体
とエチレンとのエチレン系共重合体を含有する有機化合
物の溶液あるいは水性分散体、をフッ素系樹脂微多孔膜
、あるいは、スルホン化前及び/又はスルホン化中にフ
ッ素系樹脂微多孔膜となり得るフッ素系樹脂フィルムに
塗布し、該エチレン系共重合体塗膜を該微多孔膜あるい
は該樹脂フィルムに強固に接着して複合フィルムとし、
2ルホン化前及び/又はスルホン化中に該樹脂フィルム
な微多孔膜とし、かつ該複合フィルムを次いてスルホン
化剤と反応させる製造方法がある。
この方法において、エチレン系共重合体の有機化合物の
溶液あるいは水性分散体を該微多孔膜、あるいは該樹脂
フィルムに塗布する方法は、例えばコーチインブロンド
やエヤーナイフ等の道具を用いてコーティングする方法
が!侍に厚みの均一な塗膜を形成できるため特に有効で
あるが、エヤーガンでエチレン系共重合体の有機化合物
の溶液を吹きつける方法やあるいは水性分散体中に該微
多孔膜あるし・は該樹脂フィルムを浸漬する方法も採用
される。また、エチレン系共重合体の有機化合物の溶液
から塗膜(極薄フィルム)を形成し、微多孔膜あるいは
該複合フィルムに強固に接着する方法は、通常の方法例
えば水分を室温あるいは熱間で蒸発し熱処理あるいは熱
プレスし、複合フィルムを得ることができる。
そして、エチレン系共重合体の有機化合物の溶液とは該
エチレン系共重合体を適当な量だけ溶解することができ
る有機化合物に該樹脂を溶解した溶液であって、特に限
定するものではなく、必要に応じて数十塵に加熱した溶
液をも意味するものである。また、上記のごとく、エチ
レン系共重合体は有機化合物の溶液のみならず、水性分
散体の状態でも使用できるものである。
また、本発明において、特に極薄の陽イオン交換樹脂層
を得るためには、スルホン化反応前に、該複合フィルム
を少なくとも1軸に延伸することが特に有効で、この方
法において半透性の極薄陽イオン交換樹脂層の厚みが0
.05μm程度の複合膜を製造するととができる特徴が
ある。
また、延伸した複合フィルムでは、微多孔膜の空孔度及
び平均孔径が、未延伸のものに比して増大するため、ス
ルホン化剤との反応性が増加し、極めて短時間でスルホ
ン化される特徴と、水の透過速度の増大及び電解液中の
電気抵抗が低下する特徴がある。
そして、該微多孔膜あるいは該樹脂フィルムを適宜選択
することにより、面積延伸倍率が、好ましくば2倍以上
、より好ましくは4倍以上延伸して、スルホン化あるい
は必要に応じて該樹脂フィルムな微多孔膜にしてから、
スルホン化すること′により、L1的とずろ複合膜を得
ることができる。
そ(〜て、極薄陽イオン交換樹脂層の厚みが、極◇;j
11に薄いものでも、微多孔膜による補強効果により機
械強度、耐酸化劣化性に優れた実用的な膜となる。
また、本発明の極薄賜イオン交換樹脂層の表面に、特願
昭57−1’94560で提案した、次式(但しA、低
級アルキレン基、ヒドロギルアルキレン基、または低級
アルギル置換アルキレン基、Xo  ハロゲンイオン、
O躍または、その他の陰イオン、 ”1.R2:低級アルキル基、またはヒドロキシ低級ア
ルキル基、 貼 アリル基、メタリル基、または、ビニルベンジル基
) で表示されるエステル鎖を有する水あるいはメタノール
可溶性の高分子第4級アンモニウム塩を架橋して得られ
る水あるいはメタノール不溶性の高分子第4級アンモニ
ウム塩層を積層することにより、各種の選択透過性を向
上できる特徴がある。
重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸
共重合体、エチレン−ツタクリル酸共重合体金属塩、エ
チレン−メタクリル酸ノチル−メタクリル酸共重合体金
属塩、エチレン−アクリル1エチル共重合体、エチレン
−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体
金属塩よりなる群から選ばれた少なくとも1種のエチレ
ン系共重合体である。
上記エチレン系共重合体のうちエチレン−アクリル1波
エチル共重合体のようなエステルタイプのものが有機m
媒(C対する溶解性が良く、均一な塗j摸形成に有効で
あるので、陽イオン交換樹脂層を形成する際て溶液状で
塗布する場合に用し・ると好ましい結果を与える。
従来公知の方法で、高度に延伸配向させたエチレン系共
重合体フィルムとスルホン化剤を反応させると、スルホ
ン化中ば収縮してしまう問題があったが、本発明によれ
ば、スルホン化時に収縮力に抵抗する微多孔膜あるいは
該樹脂フィルムよりなる補強ながバッキングされている
ために、スルホン化しても補強材に固定支持され、延伸
した場合、フィルムでもほとんど収縮したりぜずにスル
ホン化することができるものである。
そして、上記の複合膜を得るために実施されるスノーホ
ン化剤との反応について詳細に説明すると、例えば、発
煙硫酸単独又は、三酸化イオウ、クロルスルホン酸など
を必要に応じて溶剤で希釈したもの、又は、三酸化イオ
ウを錯化合物としたもの等のスルホン化剤と反応させれ
ば良く、特に5〜30i量%の三酸化イオウを含有する
発煙硫酸と反応させることが好適である。そして、スル
ホン化反応の温度及び時間は、特に限定するものではな
いが、60°C以下の温度条件で、時間は長くとも2時
間以内、好ましくは、1時間以内が、スルホン化以外の
副反応が少ないため好適であり、この条件内で、適宜選
択することにより、目的とする複合膜を安定して得るこ
とができる。そして、スルホン化剤と反応後、膜に付着
して(・る反応液を希釈した後、充分水洗し、炭酸カリ
ウム、水酸化カワウ・ム等のアルカリ性試薬にて中和し
、充分水洗して乾燥させて、取り扱うことが、実用的に
便利である。また、必要に応じて酸あるいはアルカリで
エステルを加水分解することも、目的とする複合膜を得
るために有効である。また、本発明の複合膜を製造する
方法においても、特願昭56−15798号にて提案し
た様な、スルホン化斉りと反応後、適当な漂白剤や酸化
剤で短時間処理することにより、目的とする電解液中の
電気抵抗を有する複合膜とする方法が、適用できること
は、言うまでもない。
そして、これら、上記の方法により特に本発明の複合膜
を効率良く安定して製造することができる。
そして、この複合膜の製造方法は、前記した様なエチレ
ン系共重合体のスルホン化膜特有の性質を維持し、該極
薄陽イオン交換樹脂層の厚みを著しく茫<できること及
びフッ素系樹脂の微多孔膜が適度にスルホン化されるた
め、耐熱性、耐溶剤性及び親水性に優れる分離膜として
特に好適な膜どなる。
そし−で、特に中空糸状の形で製造された複合膜は、単
位容積あたりの膜表面積が大きいため好適である。
中空糸状の複合膜の製造方法について説明すると、中空
糸状のフッ素系樹脂微多孔膜あるいは微エチレン糸共軍
合体の浴徹あるいは水性分散体の塗膜を形成し、該エチ
レン系共重合体塗膜と該中空系状徽多孔膜あるいは該樹
脂フィルムを接着後、スルホン化剤と反応させる方法に
より得ろことができる。
エチレン系共重合体の溶液あるいは水性分散体を塗布す
る方法として、例えば、中空糸状の微多孔膜あるいは該
樹脂フィルムを該溶液あるいは該水性分散体中に浸漬す
るか中空糸の内側に該溶液あるいは水性分散体を流入す
る方法が、生産性及び均一塗布性から特に有効となる。
その際、希薄溶液あるいは水性分散体を水等で希釈した
水性分散体を、くり返えし塗布する方法が濃度の高い溶
液あるいは水性分散体を1回塗布する方法よりも、厚み
の均一性、及びピンホールのない塗膜を得るために有効
である。
上記方法によって製造した複合フィルムをそのままある
いは延伸して、常法に従ってスルホン化することにより
、目的とする中空糸状の複合膜を得ることができる。
本発明の複合膜を浸透気化法並びにガス分離法て分離)
炊として使用する例につ℃・て以下に説明する。
浸透気化法及びガス分離法に本発明の複合膜を使う方法
とは、本発明の複合膜を介し、供給側を液状あるいは気
体状混合物と接触させ、透過側をミキャリャーガスと接
触させるかあるいは冥空下に保って、混合物成分の膜透
過性の差を利用する分離及び/又は濃縮方法である。こ
の方法にお℃・て、特に有効な混合物として、水と有機
物との混合物があり、液状あるいは、気体状のいずれの
混合物においても高選択的に水な透過させることができ
る。
そして、ここで言うキャリヤーガスとは特に限定するも
のではなく、混合液が、水−有機混合物では、例えば空
気等が供給側と透過側の濃度差を大ぎくとれること、透
過成分と空気との分離が容易フ、こと(但し、透過成分
に有機物がほとんど含まれず、特に水を必要としない場
合は、そのまま大気中に逃がすことも可能)及び価格が
安い等の理由により有効となる。
ここで言う水−有機混合物とは、少なくとも1種類の有
機物と水との混合物より得られる液状あるいは気体状の
混合物である。そして、混合物を液状で分離膜と接乃虫
させる方法を浸透気化法(パーベーパレーション法)、
気体状で分離膜と接触させる方法をガス透過法と呼ぶ。
上記ノバーベーパレーション法およびガス分離法を使っ
て、特に水−有機混合物より選択的に水を透過させる膜
分離技術において、先記の様に本発明の複合膜は、好適
で、特に親水性基としてカルボン酸、あるいはカルボン
酸塩あるいはOF基より選ばれた少なくとも1種の親水
性基を有する極薄陽イオン交換樹脂層を有する複合膜が
好適で、さらに、極薄陽イオン交換層のスルホン基の含
有量が大きい程分離係数及び水の透過速度が良好で、水
−有機混合物より高選択的にかつ大きい透過速度で水を
透過し、水と有機物を分離する。
そして、上記の浸透気化法により、例えば40°Cの温
度条件で90 vot%エタノール水から分離像iα 
 (A−水、B−エタノール)が5以上、A/E 好ましくは10以上、より好ましくは20以上、さらに
好ましくは30以上でかつ水の透過速度が209 /I
〕r =m2以上、好ましくは50り/hr・m2以上
で、特に権薄陽イオン交換樹脂層部分の厚みが111m
以下にお1.−て、容易に100り/hr−m2以上で
、水とエタノールを分離できる分離膜となる。また、高
温条件でも、本発明の複合膜は耐熱性に優れるため、温
度を上げることによりさらに大きい透過速度が達成され
る。
そして、上記方法により、従来通常の蒸留法では分離で
きなかった各種の水−有機化合物の共沸混合、物例えば
、水−エタノール混合溶液の他に、水−フロパノール、
水−イソプロパノーノヘ水−2;すC−ブタノール、水
−tert−ブタノール、水−シアセトンアルコール、
水−テトラヒドロフ77、水−ジオキサン、水−ピリジ
ン、水−ヘキシルアミン等の共沸混合組成物からも、容
易に高純度の有機成分を得ることができる。
また、前記したガス透過法による分離方法では、透過側
を絶乾状態に保つことにより、有機成分は、はとんど膜
を透過させず、高選択的に水を透過させる特徴がある。
この分離方法ではパーベーパレーション法に比べてさら
に高い分離係数を有する特徴がある反面、水の透過速度
がやや小さし・欠点があるため例えば共沸混合物から水
を分離する用途、保香製品から、香りを失なわずに、水
を分離する用途、悪臭を放つ製品から悪臭を外部に出さ
ずに水を分離する用途等の水の透過量が比較的小さくて
も目的を達成できる用途、あるいは極めて高し・分離係
数が要求される用途に特に最適となる。
そして、本発明の複合膜に適用できる水−有機化合物の
混合物は、少なくとも1種類の有機物と水との混合物よ
り得られる液状あるいは、気体状の混合物であって、特
に制限されるものではない。
このような有機物としては、例えばメタノール、エタノ
ール、フロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキ
サノール、オクタツール、シクロヘキサノールに代表さ
れる1価アルコール類、エチレングリコールに代表され
る2価アルコール類、グリセリンに代表される3価アル
コール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノンに代表されるケトン類、ジメチルエーテル、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチ
ル上1コソルブ、エチルセロソルブに代表されるエーテ
ル類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタク
リル酸、゛クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸半エス
テル、無水マレイン酸に代表されるイJ禄酸類、メチル
アミン、エチルアミン、エチレンジアミンに代表される
アミン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、クロトン酸エ
ステル、マレイン酸ジエステルに代表されるエステル類
、ブタン、ペノタン、ヘキサン、オクタン、シクロヘキ
サン、シクロヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン
、スチレン、エチルベンゼンK 代表すhル炭1ヒ水素
類、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N、N−
ジメチルアセトアミド、ニトロベンゼン、ジメチルボル
ムアミド、ニトロエタンに代表される窒素含有溶剤類、
ジメチルスルホキシド、二硫化炭素に代表される硫黄含
有溶剤類、クロロホルム、四塩化炭素、モノクロルベン
ゼン、モノクロル酢酸、]、1.1−)リクロロエタン
に代表されるハロゲン含有溶剤類の他に常温で気体、液
体あるいは固体のその他の有機物があげられる。
そして、上記水−有機化合物の混合物において、常温で
均−系の混合溶液を形成する混合物では、ガス透過法、
パーベーパレーション法のいずれの方法でも、容易に適
応できる。また、常温で不均一な水〜有機化合物の混合
物系では、膜分離法は、実用的にさほど有効ではないが
、コーヒーや果実ジュースの濃縮の様に保香を目的とす
る用途あるいは悪臭成分あるいは毒物を外部に出さずに
分離することを目的とする用途等の特殊な用途において
、前記の方法により、水を分離する方法が適応できる。
そして、本発明の複合膜が耐溶剤性に優れるため1重量
%以下の微量水分を含有する、各種の水−有機化合物の
混合物からも耐久性よく効率的に水を分離できることは
言うまでもなく、特に、安定則やその他の添加剤を含有
した有機溶剤から、安定剤やその他の添加剤を失うこと
なく、微量水分を除去するのに特に好適である。
また、本発明の複合膜を使用して、浸透気化法あるし・
はガス分離法で水を高選択的に透過させるためには、本
発明の複合膜の水の透過速度が太きいために、透過側の
水蒸気濃度を低く保つべく、キャリヤーガスの流量を多
くすることあるいは真空度を十分に低くすることと、供
給側の濃度分極を低く保つために、混合物の攪拌な十分
に実施することが望ましい。
透過側の水蒸気濃度が、水の蒸気圧に近づくと、分離係
数及び水の透過速度とも低下するため、特に、水−有機
混合物の含水割合が大きい混合物では、」二記の注意が
必要となる。
4[た、本発明の複合膜のカルボキシル基及び/または
スルホン基の対イオンの種類により、水あるいは有機物
の親和性及び水溶液中での解離性が異なるため当然その
分離性能が変化するが、分離方法、混合物の種類及び目
的により対イオンの種類を適宜選択することが望ましく
、例えば、バイオマスを発酵して得られる低濃度のエタ
ノール水を浸透気化法で濃縮するためには、Ba2+イ
オンのように比較的解離度の小さい対イオンを選択する
ことにより、高い分離係数を保持させ、逆にエタノール
水の共沸混合組成のように、水の透過速度が低下する領
域では、K+やNa+イオンのように、配位水の多い対
イオンを選択することにより、水の透過速度を大きく保
つことが望ましい。
そして、本発明の複合膜を使用して、前記したバイオマ
スを発酵して得られる低濃度のエタノールから、大気中
の熱、温排水の熱、あるいは発酵の際にでる反応熱等の
従来比較的価値の低かった排熱等を利用して極めて低エ
ネルギーで高濃度のエタノールを製造することが可能と
なった。
さらに、本発明の複合膜の用途例について説明すると、
混合物が、He−空気あるいはHe −CH4等の無機
の気体成分を含有する混合物の分離にも適用できる特徴
がある。
本発明の複合膜は上記の膜分離用途以外に先記の各種の
特性を有するため、(1)カチオン交換膜用途(電気透
析用隔膜、電解隔離膜、電気浸透隔膜等々)、(21N
j−Znnアルカリニ組電池代表される種々の電池用セ
パレーター、(3)燃料溶解型燃料電池用隔膜、の他に
例えば親油性化合物のバリヤー膜、半透膜の性能を生か
した拡散透析膜、逆浸透膜等々のイオン交換性能及び選
択透過性能を生がした種々の用途に使用できる極めて価
値ある膜である。
次に本発明の特徴を総括して述べる。
(1)本発明の複合膜にあっては、微多孔膜がフッ素系
樹脂で形成されており、このフッ素系樹脂d、耐熱性に
優れているので複合膜を分離に使用する場合1で、高し
・分離性能を発揮し得る高温条件下て゛使用することが
て゛きる。
(2)耐熱1住、耐溶剤性に優れるフッ素系樹脂微多孔
膜を用℃・ているので、微多孔膜上に陽イオン交換樹脂
層を形成する場合に、陽イオン交換樹脂層となり得る有
機化合物を溶液状で塗布し、高温で乾燥する方法により
、密着強度が大きく、厚さが薄く、均一で、緻密な薄膜
層を形成し得る。すなわち、溶液塗布法を採用し得るこ
とに伴う種々の利益が得られる。
(3)  フッ素系樹脂微多孔膜を用℃・ているので、
微多孔膜上に陽イオン交換樹脂になり得る層を形成して
からスルホン化処理を行った場合に、フッ素系樹脂微多
孔膜はスルホン化されても膨潤し短く寸法安定性の良℃
・ものであるので、極薄の陽イオン交換樹脂層はフッ素
系樹脂微多孔膜によって膨潤が抑制され、優れた分離性
能を示す。
(4)  微多孔膜の中空糸に陽イオン交換樹脂層を形
成した構造の膜を製造する場合は、分散液塗布法によれ
ば、接着強度の太きり・ものを均一に得られ難い(平膜
の場合は分散液塗布後プレスするなどして接着強度を上
げることは可能であるが、中空糸状の場合にはプレスが
不可能であるから、分散液塗布法は不利である)が、微
多孔膜あるいは微多孔膜となり得る樹脂層が耐熱性、耐
溶剤性に優れたフッ素系樹脂を用いているので、溶酸塗
布法が可能である。すなわち、微多孔膜をフッ素系崩脂
で形成するためi/C1中空糸状の膜とする場合の取扱
い性に優れる。
f51  フッ素系5宥脂微多孔膜上に陽イオン交換樹
脂層を形成したものであるので、取扱い時におけろ耐ク
ラツク性に優れ、分離機能を発現させる陽イオン交換樹
脂層の部分が損傷され難い。
(6)  本発明の複合膜は、優れた分離性能を示す(
これは、(1)〜(5)に述べた事項の総合的な効果で
ある)。
本発明((おける陽イオン交換樹脂層のスルホン基の含
有量は、カリウム塩状態での乾燥膜重量を基糸とする。
まだ、本発明における、スルホン基の含有量、カチオン
和り率、分離係数、水の透過速度、微多孔膜の空孔度、
微多孔膜の平均孔径、アルカリ中の電気抵抗、酸中の電
気抵抗、は以下の方法により測定したもので・ある。
スルホン基の含有量(ミリ当量/グラム)スルホン酸(
−8o8H)型の膜を一定量の塩化カルシウム(1N)
水溶液中に入れて平衡とし、その溶液中に生じた塩化水
素をO,]、 Nのカセイソーダ水溶液(力価二f)で
、指示薬としてフェノールフタレインを用いて滴定し、
その値X (CC)を、カリウム塩状態での乾燥時重量
W(り)で割った値 電解質として塩化カリウムを使用し、試料の両側の濃度
を0.2 M / 0.1 M、液温度を23°Cに保
った条件で、常法に従って膜電位を測定し、ネルンスト
の式より算出した。
31重量%の水酸化カリウム水溶液を満たした測定装置
(JIS C2313に準拠)に試料をセットし、電極
間にッケル板)に23°Cで、電流密度5 mA//c
IrL2の直流定電流を通電したときの試料による電圧
降下を酸化水銀電極で測定し、下記の式より算出した値
を電気抵抗とする。(測定前に試料な、31重量%の水
じ化カリウム水溶、夜に24時間Jゾ」−1浸l′LI
l) 1え1・−試ハの電気抵抗 y、、・試料をセットしな℃・ときの電圧降下(V)■
2−試別をセットしたときの電圧降下(V)酸中の電気
抵抗(Ω・硼2) 比重が]、 2 (a、t 23°C)の希硫酸を満た
した測定装置(JIS C2313に準拠)に試料をセ
ットし、′ijL極間に、25InA/cIrL2の直
流定電流を通電したときの試料による電圧降下を測定し
、下記の式より算出した値を硫酸中の電気抵抗とする。
(測定前に試料を比重が]、 2 (at 23°C)
の希硫酸に24時間以上浸漬) ■稲−試相の硫酸中の電気抵抗(Ω・−2)■、−試料
をセットしないときの電圧降下(V)V4−・試料をセ
ットしたときの電圧降下(V)分離係数 図1の装置に試料をセットし、浸透夕(イヒ11(パー
ベーパレーション法)により、供給i’(M 1tll
に水−有機混合物を仕込み、透過゛液狽1jをθ電圧に
し″(水の分離を行な見・、下記の式より算出したイ直
である。
0水−有機物− 上記の方法で、水の分離を行℃・、水θ)透過量(ワ)
を単位時間(br)、単位膜面積(m2)あたりに換算
した値。
この値が大きい膜程、分離速度に優)’−,FJ分yf
tによる生産性の高い分離膜で゛ある。
*1化学増刊、69(’76)P、109で算出したも
の。
微多孔膜の平均孔径(μm) 微多孔膜表面の走査型電子顕微鏡写真で観察されるG1
j孔部200個の長径と短径の平均を加算平均して算出
したもの 実施例1〜7 微粉末の無水珪酸(比表面積200m2/g、平均柁子
径J6mμ)54重量部、ジオクチルツク”’ −ト、
107重量部をミキサーで充分混合した後さらにポリフ
ッ化ビニリデンを1.00 !骨部加え、再度混合し均
一な組成物とした。当該組成物を混練、粉砕後、溶融成
形し平膜状のシートを得た。
次(・で、該シートを1. 、1 、1− トリクロル
エタン中に5分間浸清し、ジオクチルフタレートを抽出
したあと乾燥し、ポリフッ化ビニリデンと無水硅酸から
なる平均孔径0.05μで空孔度が70%で、厚・りが
300μの微多孔膜を得た。
次いで、該微多孔膜上圧、94モル%のエチレンと6モ
ル%のエチレンアクリレートからなるエチレン系共重合
体の5重量%のキシレン溶液ヲコーティングロンドを用
いて塗布した。次に、室温で30分間放置後100’C
に加熱することばよりキシレンを除去、造膜を用いエチ
レン系共重合体の塗膜を形成し、複合フィルムとした。
上記の複合フィルムを、遊離の三酸化イオウを10重量
%含む発煙硫酸中35°Cの条件下で所定時間反応を行
ない、濃硫酸、希硫酸、水、水酸化カリウム水溶液、水
の順に洗浄、加水分解、中和等の処理を行ない、スルホ
ン基を含有する陽イオン交換樹脂層とポリフッ化ビニリ
デンの微多孔膜からなる複合膜を得た。
尚、上記の複合膜の微多孔膜は、水酸化カリウム水溶液
中での処理により、大部分の無水珪酸が抽出され、また
、陽イオン交換樹脂層中の一000OflH5は加水分
解されカルボン酸カリウム塩として残存していた。
結果は、表1に示すように、陽イオン交換樹脂層が半透
性のカチオン交換膜としての特性を有していることがわ
かる。また、複合膜の水中での引張強度はすべてL O
OOkp/1巾以上であり、乾燥状態においても何らの
支障もなく取扱うことができる。
実施例8,9 図1の浸透気化分離装置を用いて、実施例4の複合膜を
、陽イオン交換樹脂層を液体と接触する側になるように
セットし、透過側の圧力が1 mm(gで温度が40″
Cの条件下で50 Vat%および90Vow%エタノ
ール水の分離性能を測定したところ、表2に示すように
非常に優れた分離性能を持つことがわかった。
表2 実施例]0 実施例4で用いたエチレン−エチルアクリレート共重合
体樹脂/ポリフッ化ビニリデン微多孔膜のエチレン−エ
チルアクリレート共重合体樹脂側に、実施例4で用いた
のと同じポリフッ化ビニリデンの微多孔膜を積層一体化
させ、微多孔膜/エチレン−エチルアクリレート共重合
体樹脂/微多孔膜の層構成を有する複合フィルムとし、
次いで、面積倍率で4倍に延伸した。次に、実施例4と
同し条件でスルホン化することにより、極薄の陽イオン
交換樹脂層を有する複合膜を得た。この複合膜のアルカ
リ中の電気抵抗は0.14Ω・鍜2、酸中の電気抵抗は
0.04Ω・礪2で、カチオン輸率ば05〕5であり、
実施例4と同様陽イオン交換膜とし−(優れた性質を有
しているものであった。
この複合膜を用いて実施例9と同様の方法を用いて9’
 OVow%のエタノール水の分離性能を測定したとこ
ろ、水の透過速度が4009/m2・hr、分離係数が
100と優れた性能を示した。
実施例1] 実施例4で得られるポリフッ化ビニリデン系微多孔11
A J二に、95.3モル%のエチレンと47モル%の
メタクリル酸メチルからなるエチレン系共重合体の25
重量%のトルエン溶液をコーチインブロンドを用(・て
15μの厚みに塗布した。室温で10分間放置後、90
°Cに加熱して溶媒を除去した・次いで、実施例4と同
様の方法を用いて、スルホン化を行わしめ、複合膜を得
た。
この複合膜のアルカリ中の電気抵抗は0.33Ω・CI
rL2で酸中の電気抵抗は0.08Ω・CIn2であり
、カチオン輸率は0.96であった。また、実施例9と
同様の方法を用いて、90 Vo1%のエタノール水の
分離を行った結果、水の透過速度230!II’/m2
・hr  で分離係数は45と優れた性能を有するもの
であった。
実施例12 微粉状の無水珪酸(比表面積200 m2/g、平均粒
子径16mμ)48重量部、ジオクチルフタレート10
5重量部をミキサーで充分混合した後、さらにエチレン
四フッ化エチレン共重合体を100重量部加え、再度混
合し均一な組成物とした。当該組成物を混練、粉砕後溶
融成形し平膜状のシートを得た。次いで、該シートを1
 、1 、 ] −) !Jクロルエタン中に5分間浸
漬し、ジオクチルフタレートを抽出したあと乾燥し、エ
チレン−テトラフルオロエチレン共重合体からなる平均
孔径0.04μで空孔度が66%、厚みが290μの微
多孔膜を得た。
次(・で、該微多孔膜上に、92モル%のエチレンと8
モル%のアクリル酸を中和して得られる一Co(用基と
−cooN月イ基を有するエチレン系共重合体の水性分
散体(固形分−18重量%)の10%イソプロピルアル
コール水溶液をコーチインブロンドを使用して:3μ厚
みに塗布した。次に、9゜°Cで30分間力り熱して、
エチレン系共重合体の塗膜を形成し、複合フィルムとし
、実施例4と同様の方法によりスルホン化を行わしめ、
陽イオン交換樹脂747とフッ素系樹脂微多孔膜からな
る複合膜を得た。この複合膜のアルカリ中の電気抵抗は
042Ω・CIn2、酸中の電気抵抗は0.13Ω・C
IIL2、カチオン輸率が0.95であり、陽イオン交
換膜とL −((Q した性質を示すものであった。
実施例1:3 実施例■2の複合膜を、実施例8と同様の方法ヲ用いて
エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルア
ルコール、アセトン、ジオキサン、およびテトラヒドロ
フランの共沸混合物の浸透気化分離を行ったところ、い
ずれの場合も分離係数が10以上あり優れた分離性能を
示した。
実施例14 有効面積が20c71L2の図1に示すような浸透気化
分離装置に、実施例6で得られる複合膜をセットし、3
5011)lll1mの水分を含む1009のクロロポ
ルムを仕込み、激しく攪拌しなから25°C1透過側の
条件下で2時間脱水処理を行ったところ、含水量は67
 ppmに低下していた。また、クロロホルムの透過量
は12m9と極めて低く、安定剤として添加されている
エタノールはほとんど失われておらず、極めて優れた脱
水性能を示すことがわかった。
実施例15 微粉状の無水珪酸(比表面積2oom2/9、平均粒子
径16mμ)50重量部、ジオクチルフタレート103
重量部をミキサーで充分混合した後、さらにポリフッ化
ビニリデンを100重量部加え、角度混合しJトJ−な
組成物とした。当該組成物を、混練、粉砕後、二軸押出
機および中空ノズルにて溶融押出した後、]、 、 ]
、 、 1− )リクロルエタン中K 30分間浸漬し
、ジオクチルフタレートを抽出し乾燥して、平均孔径0
.07μで空孔度が63%で内径0.7−mm、肉厚が
300μの中空糸状複合膜夕得た。
次(゛で、上記の中空糸状微多孔膜を、94モル%のエ
チレンと6モル%のエチルアクリレートからなるエチレ
ン系共重合体の1重量%のキシレン溶液中にfM 潰し
て、中空糸状膜の上にエチレン系共重合体の1μの塗膜
を形成させた。
次に、該中空糸状積層体を実施例4と同様にしてスルホ
ン化することにより極薄の陽イオン交換樹脂層を有する
中空糸状の複合膜を得た。この複合膜の陽イオン交換樹
脂層のスルホン基含有量は31ミリ当f1/グラムで、
アルカリ中の電気抵抗はQ、37Ω・CTL2、酸中の
電気抵抗はQ、09Ω・cr/L2であった。
この中空糸状複合膜を用いて、モジュールを作成し、図
2のような装置にセットし、透過Illの圧力が2mm
I(gで、温度が40°Cの条件下で90vO〕%のエ
タノール水の分離性能を測定したところ、水の透過速度
が500 ’l/m2・hrであり、分離係数(α水−
エタノール)力″−50と非常に優れた分離性倉旨を有
するものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明を実施すぞ、」易合の装
置の例を示す説明図である。 1 真空ポンプ   2・トラップ 3・・恒温槽     4・・スクーラー5−・供給室
     6・・透過室 7・・・膜       8・・・多孔板9・・−供給
液(水−有機化合物混合液)10・濃縮液    IJ
・・中空糸モジュール出願人  旭化成工業株式会社 代理人  豊  1) 善  雄

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)  スルホン基を少なくともOI ミIJ当量/
    グラム含有する陽イオン交換樹脂層とフッ素系樹脂徽多
    孔膜とを各々少なくとも一層有し、アルカリ中の電気抵
    抗が0.01〜2oΩ・CTL2であることを特徴とす
    る複合膜。
  2. (2)  陽イオン交換樹脂層が、少なくとも01ミリ
    当量/グラムのスルポン基、および−〇HM、−000
    M基(M = 11、アルカリ今年、あるいはその他の
    カルボキシル基と塩を形成し得るイオン類)、あるいは
    −〇〇〇R基(Rは炭化水素基)より選ばれた少なくと
    も1種類の官能基を含有するものである特j′l’ i
    ji!j求の範囲第]項記載の複合膜。
  3. (3)  7ソ素系M脂微多孔膜が平均孔径1μ以下、
    かつ、空孔度が30〜95%で屁る特許請求の範lに」
    第1項または第2項記載の社台膜。
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