JPS5919814Y2 - 自動温調装置を備えたプラスチック製エアクリ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本願は、自動温調装置を備えたプラスチック製エアクリ
ーナに関する。

自動温調装置は、吸入空気の温度を調整するためのもの
であって、エアクリーナのインレットパイプに設けられ
る。

このような装置を用いたエアクリーナにおいて吸入空気
温が低い場合は、内燃機関の排気マニフオルド近傍の高
温雰囲気を導入するようになっているので、その導入部
附近は耐熱性が要求される。

したがって、プラスチック材から戒るエアクリーナに上
記装置を設けることには困難性がある。

すなわち、一般にプラスチック材は、鋼材に比し著しく
耐熱性が劣るものであり、また高価な、耐熱性の大なる
プラスチック材を用いることはエアクリーナを高価なも
のにする結果になるからである。

さらに、高温雰囲気が直接当るところに位置し耐熱性の
劣る、濾過体の弾性パツキンに対する防熱をも考慮され
る必要がある。

本願は上記に鑑み、耐熱性を向上させた、自動温調整装
置を備えたプラスチック製のエアクリーナを提供するも
のである。

実施例により説明すると、第１． ２． ３図において
、１０は本考案のプラスチック製エアクリーナであって
、上下ケーシング１，２およびその間に配設される濾過
体３そしてインレットパイプ４から成る。

上ケーシング１は、だいたいにおいて偏平な逆わん状の
ものであり、外周に環状の溝部５を有する。

下ケーシング２は、中央開口６およびその周りのボス部
７の外方縁に環状壁８を有し該環状壁にインレットパイ
プ上部材９が一体的に設けられる。

インレットパイプ上部材９が設けられている部分の環状
壁８は、遮熱溝壁１３を威す。

前記上部材９の両側には、第１，２嵌合溝１１．１２が
設けられ両者は遮熱溝壁１３を介して連通ずる。

上下ケーシング１，２は、下ケーシング２の環状壁８上
端が上ケーシング１の環状溝部５に挿設されさらに締付
具２４により締付けられて一体化され、両者間にハウジ
ング室を形成させる。

濾過体３は、多孔円筒１４の周囲に濾紙体１５を配設し
その上下端に弾性端板１６．１６を設けたものであって
、前記ボス部７と遮熱溝壁１３との間のハウジング室内
に配置される。

インレットパイプ下部材１７は、暖気吸入管１８を有し
ており、鉄管の開口１９は、バイメタル２０および弁体
２１から形成される自動温調整装置２２の弁体２１によ
り閉塞される。

暖気吸入管１８は、たとえば内燃機関の排気マニフオル
ド近傍等の高温雰囲気部に連絡される。

インレットパイプ下部材１７は、その端部が下ケーシン
グ２の遮熱溝壁１３の溝内に嵌挿され、さらに側端がイ
ンレットパイプ下部材９の嵌合溝１１，１２と嵌合され
て、一体化されよインレットパイプ４を形成させる。

上下ケーシング１，２は、いずれも通常のたとえばポリ
アミド樹脂により形成されるが、インレットパイプ４を
構成するインレットパイプ下部材１７のみは耐熱性ポリ
アミド樹脂から戊る。

濾過体３の端板１６．１６が金属の場合には、端板とケ
ーシングとの間に弾性バッキング（図示しない）が配設
される。

・記自動温調整装置としてバキュームモータ、あるいは
サーモワックスを用いたものも利用で゛きる。

吸気温度が所定の値より高い場合、吸気はインレットパ
イプ４先端から流入し、沖過体３により濾過された機関
内に送付される。

所定温度以下の場合、自動温調装置２２の弁体２１が回
動し、暖気吸入管１８をハウジング室内に連通させ、暖
気が吸入される。

この場合、暖気吸入管１８附近における暖気の温度は、
機関運転状態および前記弁体２１開度等により異り、通
常で１５０°Ｃ位、最悪時で２５０Ｃ位にまで達すると
云われているが、耐熱材で戒るインレットパイプ下部材
１７は、熱変形しない。

吸入された暖気は、濾過体３を通って中央開口６に流出
する。

この際、遮熱溝壁１３は、沢過体３の弾性端板１６に、
比較的高温を維持する暖気が直接当るのを阻止する。

内燃機関作動にともないエアクリーナも振動するが、下
ケーシング２と一体化されたインレットパイプ下部材１
７を有するインレットパイプ４は、ケーシングと独立し
た振動をする可能性が減少する。

以上のように本考案のエアクリーナは、インレットパイ
プ下部材のみ高価な耐熱プラスチック材を用いることが
できるような構造になっているから、安価にして耐熱効
果が得られる。

また、遮熱溝壁によって濾過体の弾性部材は、熱劣化か
ら防止され長期的な使用を可能にする。

さらに、インレットパイプはケーシングと一体化するか
ら、独立の場合に比し振動による異音の発生あるいは破
壊の恐れを低下させる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のエアクリーナ断面図。 第２図は下ケーシングの一部斜視図。 そして第３図は千ケーシングの平面図である。 １・・・・・・上ケーシング、２・・・・・・下ケーシ
ング、３・・・濾過体、４・・・・・・インレットパイ
プ、８・・・・・・環状壁、９・・・・・・インレット
パイプ上部材、１１．１２・・・・・・嵌合溝、１３・
・・・・・遮熱横壁、１７・・・・・・インレットパイ
プ下部材、２２・・・・・・自動温調装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周に環状溝を設けた上ケーシングと、中央開口および
   外周縁に環状壁を有し該環状壁に、両側部に嵌合溝を設
   けたインレットパイプ上部材が一体的に形成されており
   該上部材が設けられている環状壁は前記嵌合溝と連通す
   る遮熱溝壁で戊る下リケーシングとの間のハウジング室
   内に、上下端に弾性材を設けた濾過体を配設し、前記嵌
   合溝および遮熱溝壁に、暖気吸入管および自動温調装置
   を有し耐熱プラスチック材で成るインレットパイプ下部
   材を嵌合してインレットパイプを形成させたプラスチッ
   ク製エアクリーナ。