JP3933767B2 - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用エンジン等の吸気系統に用いて好適な内燃機関の吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用エンジン等の内燃機関には、外部からの吸入空気をエンジンの燃焼室内に吸込むための吸気装置が設けられている。そして、この種の従来技術によるエンジンの吸気装置は、吸入空気が流入するエアクリーナと、該エアクリーナにダクト等を介して接続されたスロットル装置と、該スロットル装置に接続されたコレクタと、該コレクタからエンジンの各気筒に向けて延びる複数のマニホールド等とから構成されている。
【0003】
また、この吸気装置は、エンジン本体と共に自動車等のエンジンルーム内に収容され、エアクリーナが取付ブラケット等を介してエンジンルームの内壁部等に取付けられると共に、スロットル装置、コレクタおよびマニホールドがエンジン本体側に取付けられている。
【0004】
そして、エンジンの作動中には、外部からの吸入空気がエアクリーナ、ダクト、スロットル装置等を介してコレクタ内に流入し、この吸入空気はコレクタから各マニホールドを介してエンジンの各気筒内に吸気される。
【0005】
一方、他の従来技術としては、エアクリーナ、コレクタ、マニホールド等を樹脂材料等によって一体的に形成する構成としたエンジンの吸気装置も知られている(特開平8−334070号公報等)。
【0006】
この場合、エアクリーナ、コレクタ、スロットル装置等は、マニホールドの上部側に配設されている。そして、エンジンの作動中には、まず吸入空気がエアクリーナ内を下部側から上部側に向けて通過する。続いて、この吸入空気は、スロットル装置、コレクタに沿った略L字状の通路を水平方向に流通した後に、コレクタからマニホールド内を下向きに流れてエンジンの各気筒に吸気される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、スロットル装置、コレクタ、マニホールドをエンジンルーム内のエンジン本体に取付け、エアクリーナをエンジンルーム内に取付けると共に、エアクリーナとスロットル装置との間をダクト等により接続する構成としている。
【0008】
しかし、吸気装置をエンジンルーム内に設置するときには、コレクタ、マニホールドの取付作業と、エアクリーナの取付作業とを別個に行わなければならず、しかもこれらの取付作業の後には、ダクトをエンジンルーム内の狭い空間でエアクリーナとスロットル装置との間に接続する必要がある。
【0009】
このため、従来技術では、吸気装置をエンジンルーム内に取付ける作業に手間がかかるばかりでなく、エアクリーナ用の取付ブラケット、ダクト等を用いることによって吸気装置の部品点数が増加し、構造が複雑化するという問題がある。
【0010】
また、他の従来技術では、エアクリーナの流入側から各マニホールドに亘る吸入空気の通路が上下方向および水平方向に屈曲した複雑な形状を有し、この通路内を流れる吸入空気の抵抗が大きくなり易いため、特にエンジンが高回転側で作動するときには、エンジンの吸気状態を良好に保つのが難しくなり、エンジン性能が低下する虞れがある。
【0011】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明は、部品点数を大幅に削減でき、構造を簡略化できると共に、取付作業を効率よく行うことができ、内燃機関の運転性能を向上させることができるようにした内燃機関の吸気装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項1の発明は、上部側が開口したコレクタ底ケースおよび該コレクタ底ケースから延びる複数のマニホールド下側分割体を一体形成した下部成形体と、上部側にスロットル取付部が形成されコレクタ底ケースの上部側に接合されるコレクタ上ケース、各マニホールド下側分割体の上部側に接合される複数のマニホールド上側分割体およびコレクタ上ケースを取囲むように形成され上部側が開口したエアクリーナ底ケースを一体形成した上部成形体と、エアクリーナ底ケースの上部側に着脱可能に取付けられ、該エアクリーナ底ケースを施蓋するエアクリーナ上ケースとからなる構成を採用している。
【0013】
このように構成することにより、吸気装置を組立てるときには、まず下部成形体と上部成形体とを互いに接合し、エアクリーナ上ケースをエアクリーナ底ケースの開口側に取付けることにより、吸気装置のエアクリーナ、スロットル装置、コレクタおよびマニホールドを接続した状態で一体的に形成することができる。
【0014】
また、請求項2の発明は、上部側が開口したコレクタ底ケースおよび該コレクタ底ケースから延びる複数のマニホールド下側分割体を一体形成した下部成形体と、上部側にスロットル取付部が形成されコレクタ底ケースの上部側に接合されるコレクタ上ケースおよび各マニホールド下側分割体の上部側に接合される複数のマニホールド上側分割体を一体形成した上部成形体と、上部側と底部側とが開口し、底部側がコレクタ上ケースに着脱可能に取付けられるエアクリーナ底ケースと、該エアクリーナ底ケースの上部側に着脱可能に取付けられ該エアクリーナ底ケースを施蓋するエアクリーナ上ケースとからなる構成を採用している。
【0015】
これにより、吸気装置を組立てるときには、まず下部成形体と上部成形体とを互いに接合した後に、エアクリーナ底ケースの底部側を上部成形体のコレクタ上ケースに取付け、エアクリーナ底ケースの上部側にエアクリーナ上ケースを取付けることにより、エアクリーナ、スロットル装置、コレクタおよびマニホールドを接続した状態で一体的に形成することができる。
【0016】
さらに、請求項3の発明は、マニホールドが一体形成され、上部側にスロットル取付部が形成されたコレクタと、上部側と底部側とが開口し、底部側が該コレクタ上に着脱可能に取付けられるエアクリーナ底ケースと、該エアクリーナ底ケースの上部側に着脱可能に取付けられ該エアクリーナ底ケースを施蓋するエアクリーナ上ケースとからなる構成を採用している。
【0017】
これにより、吸気装置を組立てるときには、コレクタ上にエアクリーナ底ケースを介してエアクリーナ上ケースを取付けることにより、エアクリーナ、スロットル装置、コレクタおよびマニホールドを接続した状態で一体的に形成することができる。
【0018】
また、請求項4の発明では、前記スロットル取付部には、エアクリーナ底ケース内に位置してスロットル装置を設ける構成としている。
【0019】
これにより、スロットル装置は、流入側がエアクリーナ底ケース内に開口し、流出側がスロットル取付部を介してコレクタ上ケースに接続されるので、エアクリーナとコレクタとの間にスロットル装置を接続でき、エアクリーナからの空気をスロットル装置を介してコレクタ内に流通させることができる。
【0020】
さらに、請求項5の発明では、エアクリーナ底ケースとエアクリーナ上ケースとの間にはフィルタを着脱可能に設け、エアクリーナ底ケース内には、該フィルタの下流側に位置してスロットル装置を設ける構成としている。
【0021】
これにより、エアクリーナの流出側とコレクタとの間にスロットル装置を接続し、フィルタを通過した空気をスロットル装置からコレクタ内に流通させることができる。また、エアクリーナ上ケースをエアクリーナ底ケースに対して着脱することにより、フィルタを交換することができる。
【0022】
また、請求項6の発明では、前記コレクタは、マニホ−ルドと別体に成形し該マニホールドと固着して一体形成する構成としている。
【0023】
これにより、コレクタおよびマニホールドをそれぞれ成形し、これらを互いに固着して一体化でき、さらにコレクタ上にエアクリーナ底ケースを介してエアクリーナ上ケースを取付けることにより、吸気装置を組立てることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態を、図1ないし図9を参照しつつ詳細に説明する。
【0025】
ここで、図1ないし図3は本発明による第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、自動車用エンジン等の吸気装置を例に挙げて述べる。
【0026】
1はエンジン本体2と共に自動車等のエンジンルーム内に設置されるエンジンの吸気装置を示し、該吸気装置1は、後述の下部成形体3、上部成形体7、エアクリーナ上ケース12等から構成され、エアクリーナ14、コレクタ16、マニホールド17,17…、スロットル装置18等を備えている。
【0027】
3は吸気装置1の下部側を構成する下部成形体で、該下部成形体3は、例えば射出成形した樹脂材料等からなり、上側が開口した略箱形状のコレクタ底ケース4と、横断面が略円弧状に形成され、上側が開口した例えば4個のマニホールド下側分割体5,5,…と、コレクタ底ケース4および各マニホールド下側分割体5の上面側周縁から水平方向の外側に向けて突出したフランジ部6とが一体形成されている。
【0028】
そして、マニホールド下側分割体5は、エンジンの各気筒(図示せず)に対応してコレクタ底ケース4から延設され、後述のマニホールド上側分割体9と共に各マニホールド17を形成している。また、各マニホールド17は、マニホールド下側分割体5、マニホールド上側分割体9にそれぞれ形成されたフランジ部5A,9Aを介してエンジン本体2側に取付けられ、前記各気筒にそれぞれ接続されている。
【0029】
7は樹脂材料等により形成された上部成形体で、該上部成形体7は、下側が開口した略箱形状のコレクタ上ケース8と、横断面が略円弧状に形成され、下側が開口した4個のマニホールド上側分割体9,9,…と、上側が開口して筒状に形成されたエアクリーナ底ケース10と、コレクタ上ケース8および各マニホールド上側分割体9の下面側周縁から水平方向の外側に向けて突出した他のフランジ部11とが一体形成されている。
【0030】
ここで、コレクタ上ケース8の上部側には、スロットル装置18を取付けるためのスロットル取付部8Aが形成されている。そして、スロットル取付部8Aには、スロットル装置18が取付けられるものである。また、各マニホールド上側分割体9は、マニホールド下側分割体5に対応してコレクタ上ケース8からエンジン本体2側に延設されている。そして、各マニホールド上側分割体9の先端側には、マニホールド17内に燃料を噴射する噴射弁(図示せず)等が取付けられる。
【0031】
また、エアクリーナ底ケース10は、底部側がコレクタ上ケース8を取囲むように筒状をなし、該コレクタ上ケース8の上部側に全周に亘って一体形成されている。そして、前記スロットル取付部8Aは、エアクリーナ底ケース10内に開口している。さらに、フランジ部11は、例えば振動溶着、高周波溶着等の手段を用いて下部成形体3のフランジ部6と接合され、吸気装置1を構成するものである。
【0032】
12は下端側が開口した略箱形状のエアクリーナ上ケースで、該エアクリーナ上ケース12は、図1に示す如く、複数のクリップ13,13,…を用いてエアクリーナ底ケース10の上部側に着脱可能に取付けられている。そして、エアクリーナ上ケース12はエアクリーナ底ケース10の上部側を施蓋し、これらはエアクリーナ14を構成している。
【0033】
また、エアクリーナ上ケース12とエアクリーナ底ケース10との間には、フィルタ15が着脱可能に取付けられている。これにより、エアクリーナ14内は、フィルタ15によって流入室14A、流出室14Bに画成されている。さらに、エアクリーナ14には、外気を流入室14A内に吸入空気として導入するための外気導入管、外気導入口(いずれも図示せず)等が設けられる。
【0034】
一方、上部成形体7は、フランジ部6,11を介して下部成形体3の上端側に一体的に固着されている。そして、コレクタ上ケース8はコレクタ底ケース4の上部側に接合され、これらはコレクタ16を構成している。また、マニホールド上側分割体9はマニホールド下側分割体5の上部側に接合され、これらはマニホールド17,17,…をそれぞれ構成している。
【0035】
18はエンジンの吸入空気量を増減させるスロットル装置で、該スロットル装置18は、金属材料等からなる略筒状のハウジング18Aと、該ハウジング18A内に開,閉可能に設けられた弁体18B等とからなり、ハウジング18Aは、各ボルト19を用いてコレクタ上ケース8のスロットル取付部8Aに取付けられ、エアクリーナ底ケース10内に配設されている。これにより、スロットル装置18は、流入側がフィルタ15の下流側に位置してエアクリーナ14の流出室14B内に開口し、流出側がスロットル取付部8Aを介してコレクタ16に接続されている。
【0036】
ここで、スロットル装置18は、弁体18Bが自動車のアクセルペダル(図示せず)等の操作量に応じて開,閉されることにより、エアクリーナ14からコレクタ16に向けて流通する吸入空気の流量を変化させ、エンジンの吸入空気量を可変に制御するものである。
【0037】
従って、吸気装置1は、エアクリーナ14、スロットル装置18、コレクタ16、各マニホールド17が接続された状態で、各マニホールド17の先端側がエンジン本体2側に取付けられ、各マニホールド17を介してエンジン本体2側に支持される。
【0038】
本実施の形態による自動車用エンジン等の吸気装置1は上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0039】
まず、エンジンの作動中には、スロットル装置18の弁体18Bが開弁するため、外部からの吸入空気が外気導入管等を介してエアクリーナ14の流入室14A内に流入する。そして、この吸入空気は、図1中に示す矢示Aの如く、フィルタ15により清浄化された後に、スロットル装置18からコレクタ上ケース8のスロットル取付部8Aを介してコレクタ16内に流入する。さらに、この吸入空気は、マニホールド17を介してエンジンの各気筒にそれぞれ吸気され、このとき吸入空気には、マニホールド上側分割体9の噴射弁から燃料が噴射される。
【0040】
また、吸気装置1を組立てるときには、図3に示す如く、まず下部成形体3と上部成形体7のフランジ部6,11を振動溶着等によって接合する。続いて、スロットル装置18をコレクタ上ケース8のスロットル取付部8Aに取付け、エアクリーナ上ケース12をフィルタ15と共にエアクリーナ底ケース10の上部側に取付ける。そして、この状態で例えばボルト等を用いて各マニホールド17の先端側をエンジン本体2側に取付ける。
【0041】
かくして、本実施の形態では、吸気装置1を、コレクタ底ケース4、マニホールド下側分割体5を有する下部成形体3と、コレクタ上ケース8、マニホールド上側分割体9、エアクリーナ底ケース10を有する上部成形体7と、エアクリーナ上ケース12等とからなる構成としたので、吸気装置1を組立てるときには、下部成形体3と上部成形体7とを互いに接合し、スロットル装置18、フィルタ15およびエアクリーナ上ケース12を上部成形体7に取付けるだけで、エアクリーナ14、コレクタ16およびマニホールド17を容易に一体形成することができる。
【0042】
しかも、吸気装置1をエンジンルーム内に設置するときには、各マニホールド17の先端側をエンジン本体2側に取付けるだけで、エアクリーナ14、コレクタ16およびマニホールド17の取付作業を同時に行うことができ、吸気装置1の組立作業、取付作業等を効率よく行うことができる。
【0043】
また、コレクタ上ケース8を取囲むように形成したエアクリーナ底ケース10内にスロットル取付部8Aを開口させると共に、エアクリーナ14、コレクタ16等をエンジン本体2側に取付けたマニホールド17によって支持する構成としたから、例えばエアクリーナ14とコレクタ16とを接続するダクト、エアクリーナ14用の取付ブラケット等を設ける必要がなくなり、吸気装置1の部品点数を大幅に削減することができる。
【0044】
一方、スロットル装置18は、コレクタ上ケース8のスロットル取付部8Aに取付けられ、エアクリーナ14の流出室14B内に配設するようにしたから、エアクリーナ14、コレクタ16およびスロットル装置18を接続した状態でコンパクトに形成でき、その構造を簡略化することができる。
【0045】
これにより、エアクリーナ14の流入室14Aから各マニホールド17に亘る吸入空気の通路を従来技術のように複雑に湾曲させることなく形成でき、吸入空気をエンジンの各気筒に向けて円滑に流通させることができる。しかも、エンジン本体2からの熱がスロットル装置18のハウジング18A等に伝わるのをエアクリーナ14によって確実に遮断でき、吸入空気を効率よく冷却できると共に、エンジン性能を向上させることができる。
【0046】
さらに、スロットル装置18をエアクリーナ14内に配設することにより、ハウジング18A等が外気と直接接触するのをエアクリーナ14によって防止でき、例えば空気中のダストや塩分、エンジン本体2からの熱等によってスロットル装置18が悪影響を受けるのを確実に抑制することができる。
【0047】
これにより、スロットル装置18に対して高性能のダストシール等を設けたり、過度の塩害対策等を施したりする必要がなくなり、またスロットル装置18を比較的融点の低い樹脂材料等によって形成することが可能となり、軽量化およびコストダウンを図ることができる。
【0048】
しかも、フィルタ15は、エアクリーナ底ケース10とエアクリーナ上ケース12との間に着脱可能に設けられるから、エアクリーナ上ケース12をエアクリーナ底ケース10に対して着脱することにより、フィルタ15の交換作業を容易に行うことができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0049】
次に、図4および図5は本発明による第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、エアクリーナ底ケースを上部成形体のコレクタ上ケースに対して着脱可能に取付けたことにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0050】
21は本実施の形態によるエンジンの吸気装置を示し、該吸気装置21は、第1の実施の形態の吸気装置1とほぼ同様に、後述の下部成形体22、上部成形体26、エアクリーナ上ケース33、スロットル装置39を有し、下部成形体22は、コレクタ底ケース23、マニホールド下側分割体24およびフランジ部25が一体形成されている。
【0051】
また、上部成形体26は、コレクタ上ケース27、マニホールド上側分割体28およびフランジ部29が一体形成され、コレクタ上ケース27にはスロットル取付部27Aが形成されている。しかし、本実施の形態では、後述するエアクリーナ底ケース31の底部側を構成する底板30がコレクタ上ケース27の側面部に一体形成され、該底板30はマニホールド上側分割体28側に突出している。
【0052】
31は上部側と底部側とが開口したエアクリーナ底ケースで、該エアクリーナ底ケース31の底部側は、図5中に示す左,右方向の一端側が複数のクリップ32,32,…を用いて底板30に取付けられ、他端側が各クリップ32によってフランジ部25,29に取付けられている。これにより、エアクリーナ底ケース31は、底部側がコレクタ上ケース27の上部側に着脱可能に取付けられ、底板30によって施蓋されている。また、この状態でエアクリーナ底ケース31内には、コレクタ上ケース27のスロットル取付部27Aが開口している。
【0053】
33はエアクリーナ底ケース31の上部側に各クリップ34を用いて着脱可能に取付けられたエアクリーナ上ケースで、該エアクリーナ上ケース33は、前記第1の実施の形態とほぼ同様に、エアクリーナ底ケース31と共にエアクリーナ35を構成し、該エアクリーナ35内にはフィルタ36が配設されている。
【0054】
また、コレクタ底ケース23とコレクタ上ケース27とは互いに接合されてコレクタ37を構成し、マニホールド下側分割体24とマニホールド上側分割体28とは互いに接合されてマニホールド38を構成している。さらに、エアクリーナ底ケース31内には、コレクタ上ケース27のスロットル取付部27Aに取付けられたスロットル装置39が配設されている。
【0055】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、吸気装置21に対するレイアウト上の制約等により、エアクリーナ35とコレクタ37とを一体形成するのが難しい場合でも、吸気装置21をコンパクトに形成でき、レイアウトの自由度を高めることができる。
【0056】
次に、図6は本発明による第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、マニホルドとコレクタとを一体形成したことにある。なお、本実施の形態では、前記第2の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0057】
41は本実施の形態によるエンジンの吸気装置を示し、該吸気装置41は、第2の実施の形態による吸気装置21とほぼ同様に、エアクリーナ底ケース42、エアクリーナ上ケース43およびフィルタ44からなるエアクリーナ45を有している。しかし、本実施の形態では、コレクタマニホールド連結体46としてコレクタ47とマニホールド48とが一体形成されている。
【0058】
そして、コレクタ47には、上部側にスロットル取付部47Aが設けられ、側面部にエアクリーナ45用の底板47B、フランジ47Cが一体形成されている。また、エアクリーナ底ケース42は、各クリップ49を介してコレクタ47の底板47B、フランジ47Cに着脱可能に取付けられ、エアクリーナ上ケース43は、各クリップ50を介してフィルタ44と共にエアクリーナ底ケース42上に着脱可能に取付けられる。さらに、スロットル装置51は、コレクタ47のスロットル取付部47Aに取付けられるものである。
【0059】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0060】
なお、前記各実施の形態では、コレクタ16,37,47とマニホールド17,38,48とを一体形成するものとして述べたが、本発明はこれに限らず、第1の実施の形態を図7に示す変形例のように構成してもよい。即ち、コレクタ底ケース4′とマニホールド下側分割体5′とを別体に成形し、これらを接合することによって下部成形体3′を一体形成すると共に、コレクタ上ケース8′とマニホールド上側分割体9′とを別体に成形し、これらを接合することによって上部成形体7′を一体形成する構成としてもよい。
【0061】
これにより、コレクタ底ケース4′、コレクタ上ケース8′、マニホールド下側分割体5′、マニホールド上側分割体9′が複雑な形状を有している場合でも、これらをそれぞれ容易に形成することができ、吸気装置1を効率よく組立てることができる。
【0062】
また、第2の実施の形態でも、図8に示す変形例のように、下部成形体22′のコレクタ底ケース23′とマニホールド下側分割体24′とを別体に形成し、上部成形体26′のコレクタ上ケース27′とマニホールド上側分割体28′とを別体に形成した後に、これらをそれぞれ接合する構成としてもよい。
【0063】
さらに、第3の実施の形態でも、図9に示す変形例のように、コレクタ47′とマニホールド48′とを別体に形成した後に、これらを接合する構成としてもよい。
【0064】
一方、前記各実施の形態では、例えば振動溶着、高周波溶着等の手段を用いて下部成形体3,22のフランジ部6,25と上部成形体7,26のフランジ部11,29とを接合する構成としたが、本発明はこれに限らず、例えば接着等の手段によってこれらを接合する構成としてもよい。
【0065】
さらに、前記各実施の形態では、下部成形体3,22を図中の下側に配置し、上部成形体7,26を上側に配置することによって吸気装置1,21,41を構成するものとして述べたが、これら下部成形体3,22と上部成形体7,26とを一体化して形成された吸気装置1,21,41は、エンジン本体2との関係で、上,下方向または左,右方向に対して任意の位置関係となるように配設してもよいもので、吸気装置1,21,41の配置が限定されるものではない。
【0066】
また、前記各実施の形態では、吸気装置1,21,41を4気筒のエンジンに用いる場合を例に挙げて述べたが、本発明はこれに限らず、2気筒、3気筒または5気筒以上のエンジンに適用してもよい。
【0067】
さらに、前記各実施の形態では、吸気装置1,21,41を自動車用のエンジンに用いる場合を例に挙げて述べたが、本発明はこれに限らず、例えば農業用機械、産業用機械等の内燃機関に適用してもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、吸気装置を、下部成形体、上部成形体およびエアクリーナ上ケースから構成し、上部成形体のエアクリーナ底ケースがコレクタ上ケースを取囲む構成としたので、吸気装置のエアクリーナ、コレクタおよびマニホールドを容易に一体形成でき、これらを互いにコンパクトに組付けることができる。しかも、エアクリーナ、コレクタおよびマニホールドの取付作業を同時に行うことができ、吸気装置の組立時、取付時における作業性を大幅に向上させることができる。また、エアクリーナ用の取付ブラケット、エアクリーナとコレクタとを接続するダクト等が必要なくなり、部品点数を大幅に削減できると共に、その構造を簡略化することができる。そして、吸入空気の通路を従来技術のように複雑に湾曲させることなく形成でき、内燃機関の運転性能を確実に向上させることができる。
【0069】
また、請求項2の発明によれば、吸気装置を、下部成形体、上部成形体、エアクリーナ底ケースおよびエアクリーナ上ケースから構成したので、吸気装置の組立作業、取付作業を効率よく行うことができる。また、部品点数を大幅に削減でき、構造を簡略化できると共に、内燃機関の運転性能を確実に向上させることができる。さらに、レイアウト上の制約等によりエアクリーナとコレクタとを一体形成するのが難しい場合でも、吸気装置をコンパクトに形成でき、レイアウトの自由度を高めることができる。
【0070】
さらに、請求項3の発明によれば、吸気装置を、マニホールドが一体形成されたコレクタと、エアクリーナ底ケースおよびエアクリーナ上ケースとから構成したので、吸気装置の組立作業、取付作業を容易に行うことができ、その構造を簡略化できると共に、吸気装置をコンパクトに形成することができる。
【0071】
さらに、請求項4の発明によれば、スロットル装置をエアクリーナ底ケース内に位置してコレクタ上ケースのスロットル取付部に設けたから、エアクリーナ、コレクタおよびスロットル装置をコンパクトに形成することができる。そして、スロットル装置のハウジング等が外気と直接接触するのをエアクリーナによって確実に防止でき、内燃機関からの熱がスロットル装置に伝わるのを遮断することができる。これにより、スロットル装置に対して高性能のダストシール等を設ける必要がなくなり、スロットル装置の軽量化およびコストダウンを図ることができると共に、内燃機関の運転性能を確実に向上させることができる。
【0072】
また、請求項5の発明によれば、エアクリーナ底ケースとエアクリーナ上ケースとの間にフィルタを着脱可能に設け、エアクリーナ底ケース内にスロットル装置を配設する構成としたから、エアクリーナとスロットル装置とをコンパクトに形成でき、スロットル装置の軽量化およびコストダウンを図ることができると共に、内燃機関の運転性能を高めることができる。また、フィルタの交換作業を容易に行うことができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0073】
また、請求項6の発明によれば、それぞれ別体に成形したマニホ−ルドとコレクタとを固着して一体形成する構成としたから、マニホールドまたはコレクタが複雑な形状を有している場合でも、これらをそれぞれ容易に形成でき、吸気装置を効率よく組立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるエンジンの吸気装置を示す縦断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた断面図である。
【図3】図1中の吸気装置を組立てる前の状態で示す分解図である。
【図4】第2の実施の形態によるエンジンの吸気装置を示す縦断面図である。
【図5】図4中の吸気装置を組立てる前の状態で示す分解図である。
【図6】第3の実施の形態によるエンジンの吸気装置を示す分解図である。
【図7】第1の実施の形態の変形例を示す図3と同様の分解図である。
【図8】第2の実施の形態の変形例を示す図5と同様の分解図である。
【図9】第3の実施の形態の変形例を示す図6と同様の分解図である。
【符号の説明】
1,21,41 吸気装置
3,22 下部成形体
4,23 コレクタ底ケース
5,24 マニホールド下側分割体
7,26 上部成形体
8,27 コレクタ上ケース
8A,27A,47A スロットル取付部
9,28 マニホールド上側分割体
10,31 エアクリーナ底ケース
12,33 エアクリーナ上ケース
15,36,44 フィルタ
16,37,47 コレクタ
17,38,48 マニホールド
18,39,51 スロットル装置
Claims (6)
- 上部側が開口したコレクタ底ケースおよび該コレクタ底ケースから延びる複数のマニホールド下側分割体を一体形成した下部成形体と、
上部側にスロットル取付部が形成され前記コレクタ底ケースの上部側に接合されるコレクタ上ケース、前記各マニホールド下側分割体の上部側に接合される複数のマニホールド上側分割体および前記コレクタ上ケースを取囲むように形成され上部側が開口したエアクリーナ底ケースを一体形成した上部成形体と、
前記エアクリーナ底ケースの上部側に着脱可能に取付けられ、該エアクリーナ底ケースを施蓋するエアクリーナ上ケースとから構成してなる内燃機関の吸気装置。 - 上部側が開口したコレクタ底ケースおよび該コレクタ底ケースから延びる複数のマニホールド下側分割体を一体形成した下部成形体と、
上部側にスロットル取付部が形成され前記コレクタ底ケースの上部側に接合されるコレクタ上ケースおよび前記各マニホールド下側分割体の上部側に接合される複数のマニホールド上側分割体を一体形成した上部成形体と、
上部側と底部側とが開口し、底部側が前記コレクタ上ケースに着脱可能に取付けられるエアクリーナ底ケースと、
該エアクリーナ底ケースの上部側に着脱可能に取付けられ該エアクリーナ底ケースを施蓋するエアクリーナ上ケースとから構成してなる内燃機関の吸気装置。 - マニホールドが一体形成され、上部側にスロットル取付部が形成されたコレクタと、
上部側と底部側とが開口し、底部側が該コレクタ上に着脱可能に取付けられるエアクリーナ底ケースと、
該エアクリーナ底ケースの上部側に着脱可能に取付けられ該エアクリーナ底ケースを施蓋するエアクリーナ上ケースとから構成してなる内燃機関の吸気装置。 - 前記スロットル取付部には、前記エアクリーナ底ケース内に位置してスロットル装置を設ける構成としてなる請求項1,2または3に記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記エアクリーナ底ケースとエアクリーナ上ケースとの間にはフィルタを着脱可能に設け、前記エアクリーナ底ケース内には、該フィルタの下流側に位置してスロットル装置を設ける構成としてなる請求項1,2または3に記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記コレクタは、前記マニホ−ルドと別体に成形し該マニホールドと固着して一体形成する構成としてなる請求項1,2,3,4または5に記載の内燃機関の吸気装置。
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