JPS5917219Y2 - 調理器の蓋着脱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、通常時には確実に枢着できると共に、必要
に応じて容易に着脱することのできる炊飯器等の調理器
の蓋の着脱装置に関するものである。

従来、蓋にキャリアバンドルが具備されている炊飯器等
の調理器において、キャリアバンドルのヒンジ部が本体
ケースに固備されているものでは蓋が本体ケースから分
離できないので、蓋の丸洗いやその係止部の洗浄ができ
ず不衛生であり、他方ヒンジ部から離脱できるものの場
合でも、特定方向のみから可能であると共にその操作が
不安定であり、また調理器の種類によっては内圧が掛る
ため、通常時には確実な枢支状態が保持されていること
を確認しなければ危険な状態に陥いる等の問題か゛あっ
た。

この考案の目的は、バネ等の弾性部材で閉止状態に保持
せしめられたヒンジカバーを、着脱時にはヒンジカバー
をスライドさせてヒンジ軸と係止する係止孔を開口せし
めて、蓋を取りはずせるようにした調理器の蓋着脱装置
を提供することである。

次に、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は、この考案に係る蓋着脱装置が取付けられてい
る調理器の断面図であって、点線で囲まれた部分が着脱
装置の部分である。

ヒンジ部１は本体ケース２に鍋支工３と共にネジ４（第
４図参照）によって固着されている。

そして、バネ５により、ヒンジカバー６の取着けられて
いるスライド板８が上方に付勢されている。

また蓋９にはアーム１０と橋架状キャリアバンドル１１
とが固着されていて、このキャリアバンドルの一端には
フックレバー１２が設けられていて、本体ケース２に固
着されているフック１３と係合するようになっており、
またキャリアバンドルの他端に設けられているアーム１
０の先端には、第２図に示すようなヒンジ軸１４が設け
られている。

これらの機構によって、蓋９が鍋１５にバッキング１６
を介してしっかりと密着固定されている。

次に、第３図によってヒンジ部の構成を説明する。

ヒンジ部は、ヒンジ軸１４を係止するための長円形の係
止孔１６が穿たれ、がっ外方に連通している開口部を有
し、またバンドル支持部］８とを有する２板の側板１９
，１９と、これと摺動可能な関係を有し、かつ２つの段
差部２０．２１を有するスライド板８を係止する長方形
孔２２を有する底板２３と、同様の長方形孔２４を有す
る中板２５とからなる支持部とから形成されている。

そして、この底板２３と中板２５との間に圧縮バネ５を
介装して、スライド板８を長方形孔２２．２４内に挿入
し、２て圧縮バネ５によりスライド板８が上方向に付勢
されるように設置される。

そして、このスライド板８にはビス７によってヒンジカ
バー６が固着されていて、必要に応じて、このヒンジカ
バー６の下方にスライドさせることによって前記スライ
ド板８を下方にスライドさせられるように構成されてい
る。

次に、このように構成された着脱装置の動作を第４図、
第５図によって説明する。

第４図は、通常の状態であって、蓋を着脱する場合には
、ヒンジカバー６を下方に押圧して圧縮バネ５を弾圧し
てスライド板８を下方に移動させて、第５図に示すよう
にヒンジの側板１９に設けられている係止軸孔１７．１
７の開口部を露出させる。

この様な状態において、蓋を具備しているキャリアバン
ドルのヒンジ軸１４を、ヒンジ部の係止軸孔１７．１７
にセットし、その後、ヒンジカバー６の下方への押圧を
解除すると圧縮バネ５の作用によってスライド板８およ
びヒンジカバー６が上方へ自動的に移動し、第４図に示
すように係止孔１７，１７の開口部が封止される。

そして、このようにヒンジの係止孔１７，１７がスライ
ド板８で封止された状態では、蓋９は、ヒンジ軸１４を
中心として回動され、キャリアバンドルの一端２６（第
２図参照）はヒンジ部の側板に設けられているバンドル
支持部１８で女工され、ヒンジ軸１４がヒンジ部から離
脱することはない。

そして、鍋１５に蓋がセットされて、図示されないスイ
ッチによって熱板に通電されて鍋の内圧が上昇すると、
蓋９は上方に押圧されるが、ヒンジ部の係止孔１７．１
７が長円形であるため、ヒンジ軸１４は係止孔１７．１
７の最上部に位置するため、たとえ誤ってヒンジカバー
６が下方に押圧されてスライド板８が下方に移動しても
、ヒンジ軸を係止孔１７，１７から離脱させることは、
はとんど不可能となる。

他方、鍋の中の圧力低下して大気圧程度となっている場
合には、ヒンジ軸１４は係止孔１７，１７の下方に位置
しているので、ヒンジカバー６を下方に押圧してスライ
ド板を下方に移動させて第５図のような状態にして、フ
ックレバー１２を操作してフック１３との保合を解除し
て蓋を開け、第１図において蓋を矢印Ａ方向に移動させ
ればよい。

なお、この実施例においては、ヒンジ機構を鍋本体に、
またヒンジ軸を蓋にそれぞれ設けた例を示したが、反対
にヒンジ軸を鍋本体に、ヒンジ部を蓋に設けてもよいこ
とは、当分野技術者には明らかであろう。

以上、説明したように、この考案の調理器の蓋着脱装置
は、蓋を着脱するための操作が容易で、かつ枢着されて
いるときにも鍋の内圧による押圧下を受けてより確実に
枢支されるので安全性が高い。

また、取付位置が構造部材であるヒンジのカバ一部なの
で、構成も簡単化されており、実用的価値は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の蓋着脱装置が取付けられた調理器の
断面図であり、第２図はキャリアバンドル端部の斜視図
であり、第３図はこの考案の蓋着脱装置におけるヒンジ
部の組立図であり、第４図は通常時におけるヒンジ部の
状態を示す断面図であり、また第５図は着脱時における
ヒンジ部の状態を示す断面図である。 １：ヒンジ部、２：鍋本体、３：鍋女工、４：ネジ、５
：バネ、６：ヒンジカバー、７：ビス、８ニスライド板
、９：蓋、１０：アーム、１１：キャリアハンドル、１
２：フックレバー、１３：フック、１４：ヒンジ軸、１
５：鍋、１６：パツキン、１７：係止孔、１８：ハンド
ル支持部、１９：側板、２０．２１ ：段差部、２３：
底板、２５：中板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 蓋に固着されているキャリアバンドルの一端。 にヒンジ軸もしくはヒンジ部を設け、他方調理器本体側
   にヒンジ部もしくはヒンジ軸を設けると共に、該ヒンジ
   部は、ヒンジ軸が係合するための開口部付係止孔と、バ
   ネの付勢力によってこの開口部を常時閉止するようにさ
   れているヒンジカバーとで構成され、このヒンジカバー
   をバネの付勢力に抗してスライドさせることによって該
   開口部を開放することにより、調理器本体から蓋を離脱
   、もし。 くは調理器本体に蓋を装着できるように構成されている
   ことを特徴とする調理器の蓋着脱装置。