JPS5916774Y2 - 断熱部材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内箱と外箱間に硬質ウレタンフオ・−ムを現場
一体発泡する冷蔵庫の断熱箱等に使用する断熱部材に関
するもので、生産性ならびに品質の向上をはかることを
目的の一つとするもので゛ある。

従来、冷蔵庫等の断熱箱体は内外箱間に断熱材を発泡充
填して形成している。

そして、この断熱箱体は冷蔵庫の機能上から、内外箱間
の間隔、すなわち壁厚分布が不均一であった。

そのため硬質ウレタンフオームで注入発泡を行なうと壁
厚の厚い部分では特に目立って、壁厚の薄い他部に比べ
長時間、Ｔタレタンフオームが高温状態に保持される。

そして、このためにウレタンフオームと接している内箱
等がプラスチックで形成されていると、その内箱等が軟
化、熱変形を起こし品質上大きな問題を発生するもので
あった。

また、このような熱変形を防止するために、例えば、実
公昭４３−２３７９４号に示される如く、冷蔵庫の棚受
具の一対の突起が設けられた部分の裏面を薄板によって
被覆するようにしたものが知られている。

しかしこのような例にあっては、突起部分にウレタンフ
オーム原液が入り込まないようにして反応熱による変形
を防止するものであるがら、突起部内部が空洞となって
箱体の強度や断熱性能が低下する欠点が残っていた。

本考案は上記欠点に鑑みてなされたもので、断熱壁の壁
厚が大なる部分を中心として内箱等のプラスチック部品
のウレタンフオーム側壁面にアルミ箔等の熱良導体を設
けることにより、放熱を促進して熱変形を防止すると共
に、空洞部が形成されないようにしたものである。

以下、本考案を冷蔵庫の断熱箱に使用したその一実施例
を示す添付図面にて説明する。

図において１は断熱箱体、２は合成樹脂の内箱、３は外
箱で、この外箱３内に間隔を異ならせた空間を形成する
如く、内箱２を挿入し、この両箱２゜３間の空間にウレ
タンフオーム４を発泡充填することにより、前記断熱箱
体１を形成している。

９は断熱箱体１の壁厚の厚い部分５から隣接する薄い部
分６に位置する内箱のウレタンフオーム側の接面７に接
着剤８で貼り付けたアルミ箔等からなる熱良導体である
。

このように壁厚の厚い部分５から隣接する壁厚の薄い部
分６に位置する内箱２のウレタンフオーム側接面７に熱
良導体９を接着剤８で貼り付けたものであるから、硬質
ウレタンフオーム４を内箱２とタト箱３間に現場一体発
泡したとき、壁厚が厚いことから反応生成熱が滞留し７
、より高温状態が接続する部分５に対して熱良導体９が
作用し、発生熱を内箱２との接面で積極的に、かつ部分
５以外からも広く放散し、内箱の高温、長時間の熱によ
る軟化及び熱変形を防ぐことができる。

また、熱良導体９は、従来例のように部分的にウレタン
フオーム原液が入り込まないようにするものではないか
ら、断熱壁中に空洞部が形成されることはなく、断熱性
能や強度の低下を防止することができる。

なお、上記一実施例は断熱箱体であるが、その扉等にも
応用できる。

このように本考案は発泡充填した断熱材と接する内箱等
の合成樹脂の壁面に熱良導体を配設したもので、硬質ウ
レタンフオーム等による内外箱等の一対の壁面に現場一
体発泡を行なった場合、壁厚が他部に比べ厚いにもかか
わらず高温がつ長時間滞留する反応生成熱が熱良導体に
よって放散でき、壁の軟化及び熱変形を防ぐことができ
るとともに、断熱壁中における空洞部の発生を防止する
ことによって強度や断熱性能面で品質の向上に大きく寄
与する利点を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における断熱箱の斜視図、第
２図は同断熱箱の縦断面図、第３図は第２図のＡ部拡大
断面図である。 ２・・・・・・壁（内箱）、３・・・・・・壁（外箱）
、４・・・・・・断熱材、９・・・・・・熱良導体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対の壁間に断熱材を発泡して充填し、前記断熱材と接
   する合成樹脂の上記壁の厚い部分がら薄い部分にわたる
   面には熱良導体を貼りつけてなる断熱部材。