JPS59136190A - リン酸塩含有廃水の処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はリン酸塩含有廃水の処理方法に関する。

自然水系に排出される各種廃水中には、種々の形態のリ
ン酸塩が含まれており、これらのリン酸塩の存在が閉鎖
水域において、富栄養化の大きな原因になると言われて
いる。水中に含まれる、これらのリン酸塩を除去する方
法の一つとして、吸着法が知られている。この方法はリ
ン酸と親和性のあるアルミニウム化合物、例えば活性ア
ルミナ等、ジルコニウム化合物、例えば水酸化ジルコニ
ウム等及びマグネシウム化合物、例えば水酸化マグネシ
ウム等を吸着剤として使用してリン酸塩含有廃水を処理
するものであり、比較的処理速度を速くすることができ
る。リン酸塩含有廃水を継続処理して、吸着能力の飽和
した吸着剤は、そのまま廃棄するか、又は再生しなけれ
ばならない。しかしながら、廃棄する場合には、吸着剤
のコストが上昇し、また廃棄物量が増大するという欠点
がある。他方、吸着剤を再生する場合には、高濃度のリ
ン酸を含む再生廃液が生ずる。従来、この再生廃液を凝
集沈澱法により処理していたが、汚泥が大量に発生し、
その後処理に問題があった。

本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、処理速
度が速く、かつ汚泥発生量が極めて少ないリン酸塩含有
廃水の処理方法を提供することにあり、吸着処理と晶析
処理とを組み合わせることによって達成される。

即ち、本発明によるリン酸塩含有廃水の処理方法は、リ
ン吸着剤を充填した濾床にリン酸塩含有廃水を通水して
リン酸を除去し、リン酸を継続吸着したリン吸着剤をア
ルカリ溶液で再生し、生ずるリン含有再生廃液にカルシ
ウム化合物を添加した後、該再生廃液を晶析材を充填し
た濾床に通水してリン酸を除去することを特徴とする。

詳述すれば、本発明方法ではまず、アルミニウム系、ジ
ルコニウム系、マグネシウム系等の、リン吸着能力の優
れた粒状吸着剤を充填した吸着塔に高速度でリン酸塩含
有廃水を通水して、リン酸を吸着除去する。吸着剤がリ
ン酸を継続して吸着したことにより、リン酸吸着能力が
低下した時点で、この吸着剤を苛性ソーダ等のアルカリ
液により再生する。この゛再生工程で生成した、高濃度
にリンを含有する再生廃水にカルシウム源として消石灰
又は塩化カルシウム等のカルシウム塩を加えて、廃水の
ｐＨ値を４〜６に調節した後、リン鉱石や骨炭等の晶析
材を充填した濾床に通水して高濃度のリンを除去する。

晶析工程において、リン鉱石を晶析材として使用する場
合、晶析条件を準安定域と不安定域の境界になるように
する（第３図参照）と、リン鉱石が熔解せず、しかもリ
ン酸カルシウムがあまり多量に析出せず、従って汚泥の
発生量も少なくなる。

また、−回の晶析工程でリンの除去が十分でない場合に
は、更に晶析工程を反復することによって、はとんど完
全にリンを除去することができ、処理水は放流すること
ができる。

次ぎに、図面に基づいて本発明を詳述する。

第１図は本発明方法の一実施態様を示すフローシートで
ある。リン酸塩含有廃水を予め砂濾過槽等の固液分離槽
１に導入して固液分離した後、吸着剤を充填した吸着塔
２に通水する。吸着処理された処理水はそのまま放流で
きる程、十分にリンを除去されているが、継続して通水
していくと、吸着剤が飽和され、リンの除去が不十分に
なる。

従って、適当な時点で通水を停止し、吸着剤をアクカリ
液により再生する。これにより生じた再生廃液を、カル
シウム化合物及びｐＨｉ節剤を添加した後、晶析塔３に
通液し、再生廃液中のリンを除去する。晶析材としては
、リン鉱石、骨炭など常用のものを使用しうる。出来る
だけ完全にリンを除去するため、更にもう１個の晶析塔
４を設けるのが好ましい。こうして処理された再生廃液
は排出管５より放流することができる。

次ぎに、実施例に基づいて本発明を詳述するが、本発明
はこれに限定されるものではない。

実施例 リン吸着剤として、粒径０．５〜１．０ｍｍの粒状水酸
化ジルコニウム３５０　ｍｌを層高５００ｍｍになるよ
うに、塔径３０１のカラムに充填し、リン濃度１．５ｍ
ｇ／ｌ　　（ＰＯ，−Ｐ　）　、ｐＨ７，０（７）合成
廃水を５Ｖ＝５．０ｈ−１及びＬＶ＝２．５　ｍ　／ｈ
で通水した。初期の処理水のリン濃度は０．２ｍｇ／ｌ
であったが、２００時間経過した時点で処理水リン濃度
・が目標値の０．５ｍｇ／ｌを越えたので、運転を停止
し、吸着剤の再生を行った。

再生のため、０．５Ｎ苛性ソーダ水溶液１．４１を５Ｖ
＝５．Ｏｈ””’を通液し、ソノ後清水１．４１　ヲ５
Ｖ＝５．０ｈ’で通水して吸着剤を洗浄し、吸着されて
いたリン酸を脱着した。

再ヒ、前記ノ合成廃水ヲＳＶ　＝　５．Ｏｈ−’、ＬＶ
＝２．５ｍ／ｈで通水したところ、処理水のリン濃度は
０．２ｍｇ　／１　となり、初期と変わらなかった。

次ぎに、再生廃液（リン濃度ＰＯ４−Ｐ　＝１５０ｍｇ
／ｌ　）に消石灰をカルシウム濃度が３００ｍｇ／ｌに
なるように加え、ｐｉｉ値を５．０とし、晶析操作条件
を第３図に示した準安定域と不安定域の境界にあるよう
にし、晶析材としてリン鉱石（粒径０．５〜１．０ｍｍ
　）を３５０　ｍｌ充填した層高５００１、塔径３０　
ｍｍのカラムニ５Ｖ＝０．５　ｈ　ＸＬＶ＝０．２５　
ｍ／ｈ　’？：通液した。ｐＨ値を５．０より低くする
と、リン鉱石が熔解し、これより高くすると、リン酸カ
ルシウムの結晶が多く析出して、汚泥を発生する。

この再生処理の結果、処理水のリン濃度は２０ｍｇ／ｌ
　となり、リンが８７％除去された。更に、この処理水
に、カルシウム濃度が５０　ｍｇ　／１になるように、
消石灰を加え、同様に０゜５〜１．０　ｍｍの粒状リン
鉱石３５０　ｍｌを充填した層高５００　ｍｍ、塔径−
１ ３０ｍｍのカラムに５Ｖ−２，Ｏｈ　、、ＬＶ＝１．０
　ｍ　／１　。

ｐｉ（＝７．５で通液したところ、処理水のリン濃度が
０．３ｍｇ／ｌ　となり、再生廃液を全量通液するまで
一定であった。

このように、高濃度リン含有廃水を処理する場合に、ま
ず、カルシウム化合物の存在化に準安定域と不安定域の
境界になる晶析条件で処理し、リン濃度を２０　ｍｇ　
／１前後まで下げる。ここで微細なリン酸カルシウムの
結晶が生成するが、これは次の晶析工程で除去する。即
ち、同様に準安定域と不安定域の境界になる晶析条件で
処理する。これにより、汚泥をほとんど発生せずに、リ
ン濃度を０．５ｍｇ／ｌ以下にすることができた。

前記の吸着−再生のサイクルを１０回繰り返したが、リ
ン除去性能は第２図に示したように変わらなかった。

前記のように、吸着処理と晶析処理とを組み合わせるこ
とにより、処理能力が向上し、かつ汚泥発生量が著しく
減少する。

また、前記実施例では、吸着剤とし１水酸化ジルコ、ニ
ウムを使用したが、他の吸着剤、例えば活性アルミナを
使用しても、同様に優れた結果が得られ、晶析材もリン
鉱石以外のものであってもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法の一実施恕様を示すフローシート、
第２図は実施例による処理水リン濃度の経時変化を示す
グラフ、第３図は晶析条件を示すリン濃度とｐＨとの関
係図である。 符号の説明 ２・・・吸着塔、　３．４・・・晶析塔手続補正書 １．事件の表示 昭和５８年特許願第１０５１１号 ２、発明の名称 リン酸塩含有廃水の処理方法 ３、補正をする者 事件との関係　　　特許出願人 自発 ５、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 ６、補正の内容 （１）明細書第４頁第１８〜１９行の「アクカリ液」を
１アルカリ欣Ｊと訂正する。 （２）同第５頁第１１行のｒ３５０ｍｌＪをＦ３５０ｍ
ＱＪｌと訂正する。 （３）同第５頁第１３行、第１５行および第１６行のｒ
ｍｇ／ｉ」を、それぞれ［ｉ’ｍｇ／ＱＪＩと訂正する
。 （４）同第５頁第１９行のｒｌ、４１Ｊを「１．４μ」
と訂正する。 （５）同第５頁第２０行の「を通液し、その後清水１．
４１４を「で通液し、その後清水１．ｉを」と訂正する
。 （６）同第６頁第５行、第６行、第７行、第１７行およ
び第１８行のｒｒｎｇ／ｌ」をそれぞれＦｍｇ／Ｑｊと
訂正する。 （７）同第６頁第１１行および第２０行の「ｍｌ」をｌ
ｉ′ｍＱ、ｌｌと訂正する。 （８）同第７頁第１行のｒｍ／ＩＪをｆｆｍ／ｈＪｌと
訂正する。 酌）同第７頁第３行、第８行および１３行のｒｍｇ／ｌ
」をそれぞれｆｆｍｇ／ｆＡＪＩと訂正する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （Ｉ）、リン吸着剤を充填した濾床にリン酸塩含有廃水
   を通水してリン酸を除去し、リン酸を継続吸着したリン
   吸着剤をアルカリ溶液で再生し、生ずるリン含有再生廃
   液にカルシウム化合物を添加した後、該再生廃液を晶析
   材を充填した濾床に通水してリン酸を除去することを特
   徴とするリン酸塩含有廃水の処理方法。 （２）晶析を準安定域と不安定域の境界の条件下に行う
   特許請求の範囲第１項記載の方法。