JP3156956B2 - 有機性排水の高度処理法 - Google Patents

有機性排水の高度処理法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水等のリン、窒
素含有有機性排水から高度にリン、窒素を同時に除去で
き、好ましくは有価資源として回収可能な新技術に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】有機性汚水中の窒素成分を除去する代表
的技術は生物学的硝化脱窒素法である。この技術の基本
的考え方は、汚水中のアンモニア性窒素を生物学的にほ
ぼ完全に硝化し、硝化液を脱窒素部に循環し、汚水のB
ODを利用して生物学的に脱窒素するというものであ
る。従って処理水中にはアンモニア及びアンモニア性窒
素を有する化合物はほとんど残留せず、NOX が残留す
るという特徴がある。残留NOX 濃度は原水のBOD/
N比、硝化液循環率に支配されるので、BOD/N比が
小さい下水の場合は窒素除去率80%程度が限界であ
り、窒素除去率を90%以上にするためには、第2脱窒
素層を設け、ここにメタノール等の高価な有機炭素源を
外部から添加しない限り不可能であった。
【0003】また、アンモニアの化学的除去法としてゼ
オライト系鉱物(ゼオライト、クリノブチライト、モル
デナイト、合成ゼオライト等)によるアンモニアの選択
的イオン交換法が知られているが、ゼオライト系鉱物の
み用いては下水からリン、窒素を同時に除去することは
できなかった。リン除去技術としては、生物脱リン法が
知られているが、リン除去効果が不安定であり、しかも
熟練した細心の運転管理が必要であるという欠点があっ
た。硫酸アルミニウム等の凝集剤添加によるリン除去方
法は、確実なリン除去ができるが難脱水性汚泥が発生す
る欠点があった。これらのリン除去技術によっては下水
からリン、窒素を同時に除去することはできない。従っ
て、以上の技術による汚水処理法はいずれもリン、窒素
を単に除去するだけであり、またリン、窒素を再利用し
易い資源として回収することはできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の個々
の技術の長所を広くかつ充分に活用すると共に従来の個
々の技術の欠点を解決し、リン、窒素を同時に除去し、
かつその除去率を高度化することを達成できる新技術を
確立することを課題とする。また、リン、窒素を単に除
去するだけでなく資源として回収可能な新技術を提供す
るこを課題とする。我国の下水に含まれるリンの大部分
は輸入された外国のリン鉱石資源に起源する。リン鉱石
資源は近い将来枯渇すると指摘されているので、下水か
らリン資源を回収できる技術を確立する意義は極めて大
きい。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、有
機性排水にリン吸着性微粒子を添加して、リン吸着性微
粒子を添加した有機性排水を粒状ゼオライト鉱物の充填
層に通水し、前記有機性排水からSS、リン、アンモニ
アを同時に除去することを特徴とする有機性排水の高度
処理法によって解決される。また、リン、窒素を資源と
して回収可能な形で除去する本発明の課題は、有機性排
水にリン吸着性微粒子を添加して、リン吸着性微粒子を
添加した有機性排水を粒状ゼオライト鉱物の充填層に通
水する前記有機性排水の高度処理法において、粒状ゼオ
ライト鉱物の充填層の洗浄排水とゼオライト鉱物の再生
廃液を混合し、該混合液のpHを10〜11に調整し、
マグネシウムイオンを加えて燐酸マグネシウムアンモニ
ウムを生成させ、有機性排水中のリン及びアンモニアを
燐酸マグネシウムアンモニウムとして回収することを特
徴とする前記(1)に記載の有機性排水の高度処理法に
よって解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】下水処理への適用例を示す図1に
基づいて、本発明の実施の形態を説明する。図1におい
て、1は下水を活性汚泥法等によって生物処理した生物
処理水である。生物処理水1に粒径が数ミクロンのリン
吸着性微粒子2(例えば、水酸化鉄、酸化鉄、水酸化ア
ルミ、酸化アルミ、活性アルミ等)を添加し攪拌後、粒
径が1〜3mm程度の粒状ゼオライト鉱物3(例えば、
ゼオライト、クリノブチライト、モルデナイト、合成ゼ
オライト等アンモニアを吸着する物質)を充填した充填
層4に通水する。リン吸着性微粒子2を原水1に添加す
るには、前もって作成したリン吸着性微粒子を添加する
方法と、鉄塩、アルミニウム塩を原水に添加し、原水中
で加水分解反応を起こさせ、原水中で水酸化鉄や水酸化
アルミニウム等を生成させる方法がある。
【0007】生物処理水1中のリンは、リン吸着性微粒
子2に吸着除去され、また生物処理水1中のアンモニア
は充填層4を通過する際に充填されているゼオライト鉱
物3に吸着されて除去される。この時また、下水生物処
理水1中のSS(微細活性汚泥粒子)も充填層4にてろ
過除去され、SS、リン、アンモニアが高度に除去され
た高度処理水5が得られる。このように単一の充填層4
がSS、リン、アンモニアを一挙に除去する機能を発揮
する。生物処理水中のSS及びリン吸着性微粒子2の捕
捉に伴い、充填層4のろ過抵抗が増加するので、所定ろ
過抵抗値に達した時点で充填層4を洗浄用水7を用いて
逆洗する。6は洗浄排水である。洗浄排水貯槽Bで洗浄
排水6中のSSを沈澱濃縮する(沈澱濃縮した物を15
とする。)。
【0008】ゼオライト鉱物3のアンモニア吸着量が限
界に達すると処理水5のアンモニア濃度が増加するの
で、その時点でゼオライト鉱物3を再生処理する。再生
処理は再生剤(例えばカセイソーダ溶液)14を用いて
行う。再生剤14として塩化ナトリウム溶液、海水また
はカセイソーダ溶液を用い、これらの1種あるいは混合
液を充填層4に通水し、アンモニアをゼオライト鉱物か
ら脱着させればよい。アンモニアを脱着させたゼオライ
ト再生廃液8は(ゼオライト再生)廃液貯槽Cに送液す
る。
【0009】リン、窒素を資源として回収するには次の
ようにする。洗浄排水貯槽Bからの洗浄排水沈澱濃縮物
15と廃液貯槽Cからのゼオライト再生廃液8(アンモ
ニアを高濃度に含む)の混合液9を貯留槽Dに送り、貯
留槽DでpHを10〜11に調整すると、洗浄排水沈澱
濃縮物15中に含まれるリン吸着性微粒子2からリンが
脱着する。この状態で貯留槽Dにマグネシウムイオン1
0(海水、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウムが好
適)を添加すると NH4 + +Mg2++PO4 3- →NH4 MgPO4 ↓ の沈澱生成反応が起き、可溶性肥料として価値の大きい
燐酸マグネシウムアンモニウム(MAPと略記する)が
生成するので固液分離部11でMAP12を回収する。
MAP生成反応においてアンモニア濃度に対して燐酸イ
オンが不足する場合は混合液9に燐酸を添加する。
【0010】MAP回収後の液13は再生剤14として
ゼオライト再生用に利用できる。またリン脱着後のリン
吸着性微粒子2もリン吸着用に再利用でき、生物処理水
1に添加すれば、再びリンを吸着除去できる。なお、ゼ
オライト再生に(再生剤14として)海水を使う場合
は、マグネシウムイオン10は添加しなくても良いか、
または添加量が減少できる。海水にはマグネシウムイオ
ンが含まれているからである。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0012】実施例1 下水を活性汚泥処理した生物処理水を原水とする。原水
の水質は第1表の通りである。 第1表 原水水質: アンモニア性窒素 15 mg/リットル アンモニア 2.7mg/リットル リン 10 mg/リットル 生物処理水中のリンを吸着するためのリン吸着性微粒子
は、予めポリ鉄溶液に水酸化マグネシウムを添加し、p
H6に中和することにより緻密な易脱水性の沈殿として
作成した。前記水酸化鉄微粒子の生物処理水への添加量
は、30mg/リットルである。ろ過槽に高さ2mに平
均粒径3mmの粒状ゼオライトを高さ2mに充填して充
填層とし、これに前記水酸化鉄微粒子が懸濁している生
物処理水をろ過速度120m/dで通水した。前記粒状
ゼオライトを充填した充填層のろ過抵抗が上昇した時、
洗浄用水を送って充填層を洗浄し、洗浄排水を洗浄排水
貯留槽に貯留した。この充填層の逆洗サイクルは1日1
回である。
【0013】また、粒状ゼオライトを充填した充填層
(アンモニア吸着層)のアンモニア吸着量が限界に達し
た時、ゼオライト再生液(再生剤)を充填層に送ってア
ンモニアを脱着・吸収する。ゼオライト再生廃液は廃液
貯槽に送る。ここで使用したゼオライト再生液は3%N
a0H水溶液である。なお、再生液通水SVは2H-1
ある。
【0014】前記図1のゼオライト再生廃液8をその廃
液貯槽Cから貯留槽(MAP生成槽)に送り、この液に
リンを吸着している沈殿濃縮物を加え、さらに必要によ
りマグネシウムイオンを補給し、MPA生成槽中のこれ
ら混合物のpHを10に調整すると1時間の滞留時間の
後MAPが得られた。以上の条件で試験した結果、ゼオ
ライト充填層流出水(図1の処理水5)の水質は安定し
てSS2mg/リットル以下、リンは0.2mg/リッ
トル以下、アンモニアは1mg/リットル以下であっ
た。また、MP回収量は原水1m3 当たり約100〜1
40gであった。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば (1) 下水などの汚水から、リン、窒素、SSを同時
に除去できる。 (2) 従って下水などの汚水から、リン、窒素、SS
を単一層で高度に除去できる。 (3) 汚水からリン、窒素を資源として回収できる。 (4) 難脱水性の汚泥が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機性排水の高度処理のフローの1例
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 生物処理水 2 リン吸着粒子 3 粒状ゼオライト鉱物 4 充填層 5 処理水 6 洗浄排水 7 洗浄用水 8 ゼオライト再生廃液 9 混合液 10 マグネシウムイオン 11 固液分離部 12 MAP 13 MAP回収後の液 14 再生剤(カセイソーダ溶液等) 15 洗浄排水沈澱濃縮物 A ろ過槽 B 洗浄排水貯留槽 C 廃液貯槽 D 貯留槽(MAP生成槽)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性排水にリン吸着性微粒子を添加し
    て、リン吸着性微粒子を添加した有機性排水を粒状ゼオ
    ライト鉱物の充填層に通水し、前記有機性排水からS
    S、リン、アンモニアを同時に除去することを特徴とす
    る有機性排水の高度処理法。
  2. 【請求項2】 有機性排水にリン吸着性微粒子を添加し
    て、リン吸着性微粒子を添加した有機性排水を粒状ゼオ
    ライト鉱物の充填層に通水する前記有機性排水の高度処
    理法において、前記粒状ゼオライト鉱物の充填層の洗浄
    排水とゼオライト鉱物の再生廃液を混合し、該混合液の
    pHを10〜11に調整し、マグネシウムイオンを加え
    て燐酸マグネシウムアンモニウムを生成し、前記有機性
    排水中のリン及びアンモニアを燐酸マグネシウムアンモ
    ニウムとして回収することを特徴とする請求項1に記載
    の有機性排水の高度処理法。
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