JPS5913544Y2 - 暖房パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、暖房すべき室内の床に載置される床暖房パネ
ルなどの暖房パネルに関する。

第１図を参照して、従来の温水暖房装置においては、床
暖房パネル１と、都市ガスなどを燃焼して熱媒体たとえ
ば温水を加熱する熱源機２とが管路３．４を介して連結
されて閉回路を構成している。

また、温水の放熱によって昇温した温風をファンによっ
て送風する暖房機５は、管路３の途中のポンプ６よりも
下流側と、管路４の途中に管路７，８を介して連結され
ている。

したがって熱源機２で加熱された温水は、床暖房パネル
１および暖房機５にそれぞれ供給され、それによって暖
房が遠戚される。

このような暖房装置においては、床暖房パネル１と暖房
機５とで必要とされる温水の温度がそれぞれ異なり、床
暖房パネル１の入口における温水温度は、暖房機５に供
給される温水温度よりも低く保つ必要がある。

そこで、熱源機２からの高温度の温水を、床暖房パネル
１で放熱後降温した温水と熱交換器９で熱交換し、それ
によって温度が低下した温水を床暖房パネル１に供給し
、温水流量を制御することにより熱交換能力を変化させ
、それによって温度調節を図る方式が提案されている。

このような温度調節のための熱交換器９を別途に設ける
ことは、設置場所などの施工上における暖房装置の構成
を繁雑にしていた。

本考案は、上述の熱交換器を省略することができる暖房
パネルを提供することを目的とする。

本考案は、上下の支持板１６．１７で断熱層１５をサン
ドイッチして構成された全体の形状が大略的に偏平な直
方体である平板状の本体１４の前記断熱層１５に、往管
１８と戻り管１９とを相互に熱交換作用を行ない得るよ
うにかつ上支持板１６に伝熱されるように外囲体２０．
２４で囲んで設け、外囲体２０．２４の下部と下支持板
１７との間に前記断熱層１５が介在されており、往管１
８と戻り管１９とは蛇行して本体の延在する平面に直角
な対称面に関して面対称に配置され、本体の相互に平行
な両側方の一方には往管１８の入口と戻り管１９の出口
とを相互に近接して配置し、その配置位置の前記対称面
に関して対称な他方の側部には、往管１８の出口と戻り
管１９の入口とを相互に近接して配置する。

このようにして構成される複数の暖房パネルを一平面内
に隣接して配置した状態で一方の暖房パネルにおける往
管１８の入口と戻り管１９の出口とがもう一つの暖房パ
ネルにおける往管１８の出口と戻り管１９の入口とに連
結され得るようにし、がつ成る暖房パネルの往管１８の
出口と戻り管１９の入口とを相互に連結され得るように
し、戻り管１９の入口に熱媒体を導く流路または戻り管
１９の出口から熱媒体を導く流路のいずれか一方に熱媒
体の流量制御弁を介在したことを特徴とする暖房パネル
である。

以下、図面によって本考案の実施例を説明する。

第２図は本考案の一実施例の系統図であり、第１図の従
来技術に対応する部分には同一の参照符を付す。

熱源機２の出口に接続され、途中にポンプ６を備える管
路３は、複数枚（図示４枚）のパネルユニット１１で構
成された床暖房パネル１２の入口１２ ａに連結される
。

床暖房パネル１２の出口１２ ｂは管路４に連結される
。

管路３の途中の管路７の連結位置よりも下流側には流量
制御弁１３が備えられる。

床暖房パネル１２の各パネルユニット１１は、熱源機２
からの高温度の温水と、放熱後の降温した温水との熱交
換機能を有しており、第１図で説明した熱交換器９を省
略することができる。

第３図は第２図の切断面線ｌｌｌ−ＩＩＩから見た断面
図である。

各パネルユニット１１の本体１４は、断熱層１５を一対
の相互に対向した平板状の支持板１６．１７で挟持して
成る。

各支持板１６．１７は、熱伝導率の優れた金属たとえば
アルミニウムから戊る。

本体１４内には、上方の支持板１６に近接して往管１８
と戻り管１９とが相互に接触して並置される。

これらの往管１８と戻り管１９とは、相互に接触した状
態で本体１４内を蛇行して配設され、支持部材２０によ
って支持板１６に支持される。

各ユニットパネル１１を第２図のごとく連結した床暖房
パネル１２を構成した状態で、各ユニットパネル１１相
互間で往管１８と戻り管１９とは連結される。

連結した状態において、往管１８の一端部は床暖房パネ
ル１２の入口１２ ａを構成し、往管１８の他端部と戻
り管１９の一端部とは相互に連結される。

また戻り管１９の他端部は床暖房パネル１２の出口１２
ｂを構成する。

このような床暖房パネル１２において、往管１８と戻り
管１９とは相互に接触しているので、往管１８内を流過
する温水と、戻り管１９内を流過する温水との間に熱交
換が行なわれる。

そのため、熱源機２から供給される高温度の温水は、往
管１８および戻り管１９を流過する間に放熱して降温し
た温水と熱交換し、温度が低下する。

したがって、床暖房パネル１２において前述の第１図で
説明した熱交換器９と同様の温度調節機能が作用してお
り、往管１８を流過する温水の温度が適切に調節される
。

床暖房パネル１２における放熱量を調節するときには流
量制御弁１３によって温水流量を調節すればよい。

そうすれば、床暖房パネル１２に導入される温水量が大
小に変化され、それによって床暖房パネル１２からの放
熱量が大小に変化される。

床暖房パネル１２を構成するパネルユニット１１の枚数
が多くなった場合には、往管１８および戻り管１９の経
路が長くなって圧力損失が増大して温水流量が減少する
。

そのため、戻り管１９の他端部すなわち床暖房パネル１
２の出口１２ｂにおいて温水温度が低下し過ぎ、応じて
戻り管１９の一端部すなわち床暖房パネル１２の入口１
２ ａにおける温水温度が低下する。

したがって床暖房パネル１２において充分な放熱量を得
られないことが起り得る。

このような場合には、第４図で示すごとく、本考案に従
うパネルユニット１１．ならびに往管１８および戻り管
１９が離反した在来公知のパネルユニット２１を適宜連
結することによって床暖房パネル２２を構成すればよい
。

このようにすれば、往管１８および戻り管１９内をそれ
ぞれ流過する温水相互間の熱交換量が減少する。

したがって入口２２ Ｈにおける温水を必要温度に維持
することができて、必要な放熱量を確保することができ
る。

しかも、各パネルユニツ） １１．２１における表面温
度の変化を減小させることができる。

第５図は本考案の他の実施例のパネルユニットの断面図
であり、第３図に対応する部分には同一の参照符を付す
。

この実施例では、断熱層１５の上部に凹部２３が形成さ
れ、この凹部２３内に熱伝導率の優れた材料を充填して
伝熱層２４が形成される。

この伝熱層２４には、往管１８と戻り管１９とが相互に
離反して並列に配置される。

このように構成しても、往管１８と戻り管１９との間で
は、伝熱層２４を介して熱交換が行なわれ、したがって
第２図〜第４図の実施例と同様の効果を奏することがで
きる。

上述のごとく本考案によれば、本件暖房パネルにおいて
熱媒体の往管と戻り管とは、相互に熱交換作用を行ない
うるようにして設けられたので、往管と戻り管とをそれ
ぞれ流過する熱媒体間で熱交換が行なわれる。

したがって、本件暖房パネルは放熱機能と熱交換機能を
併せ有しており、本件暖房パネルに供給される熱媒体の
温度を調節する手段が不要である。

また暖房パネルの往管および戻り管に接続される各流路
のいずれか一方に、熱媒体の流量制御弁が介在されてい
るので、暖房パネルの温度調節が迅速でかつ簡単な操作
で行なうことができ、さらに微妙な温度調節も可能であ
る。

さらに上下の支持板１６．１７で断熱層１５をサンドイ
ッチし、この断熱層には、上支持板１６に伝熱されるよ
うに往管１８と戻り管１９とを配置し、これによって迅
速な暖房を行なうことができるようにし、またこれらの
往管１８と戻り管１９とは外囲体２０．２４で囲まれて
おり、したがって使用時に往管１８と戻り管１９とが分
離してしまうことがなく、常に往管１８と戻り管１９と
の熱伝導が確実に行なわれることが可能であり、さらに
外囲体２０゜２４の下部と、下支持板１７との間には、
前記断熱層１５が介在されているので、往管１８および
戻り管１９からの熱が外部に無駄に放熱されることはな
く、また往管１８と戻り管１９とは蛇行して本体の延在
する平面（第２図および第４図の紙面）に直角な対称面
に関して面対称に配置されており、したがって、熱が全
平面にわたって均一に暖房を行なうことができ、温度む
らを少なくすることができ、またさらに、本体の相互に
平行な各側部の前記対称面に関して対称な位置に、往管
１８と戻り管１９の出入口を配置し、これによって複数
の暖房パネルを相互に離反して配置することができると
ともに、それらの往管１８の出口と戻り管１９の入口と
を相互に連結され得るようにし、これによって単一枚お
よび複数枚の暖房パネルの使用時における熱媒体の循環
経路を達成することができ、広い暖房面積にわたって暖
房を行なうことができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術を示す系統図、第２図は本考案の一実
施例の系統図、第３図は第２図の切断面線ＩＩＩ−ＩＩ
Ｉから見た断面図、第４図は本考案の他の実施例の床暖
房パネル２２の簡略化した正面図、第５図は本考案の他
の実施例の断面図である。 １２．２２・・・・・・床暖房パネル、１３・・・・・
・流量制御弁、１４・・・・・・本体、１８・・・・・
・往管、１９・・・・・・戻り管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下の支持板１６．１７で断熱層１５をサンドイッチし
   て構成された全体の形状が大略的に偏平な直方体である
   平板状の本体１４の前記断熱層１５に、往管１８と戻り
   管１９とを相互に熱交換作用を行ない得るようにかつ上
   支持板１６に伝熱されるように外囲体２０．２４で囲ん
   で設け、外囲体２０．２４の下部と下支持板１７との間
   に前記断熱層１５が介在されており、往管１８と戻り管
   １９とは蛇行して本体の延在する平面に直角な対称面に
   関して面対称に配置され、本体の相互に平行な両側部の
   一方には往管１８の入口と戻り管１９の出口とを相互に
   近接して配置し、その配置位置の前記対称面に関して対
   称な他方の側部には、往管１８の出口と戻り管１９の入
   口とを相互に近接して配置し、更にこのようにして構成
   される複数の暖房パネルを一平面内に隣接して配置した
   状態で一方の暖房パネルにおける往管１８の入口と戻り
   管１９の出口とがもう一つの暖房パネルにおける往管１
   ８の出口と戻り管１９の入口とに連結され得るようにし
   、かつ成る暖房パネルの往管１８の出口と戻り管１９の
   入口とを相互に連結され得るようにし、戻り管１９の入
   口に熱媒体を導く流路または戻り管１９の出口から熱媒
   体を導く流路のいずれか一方に熱媒体の流量制御弁を介
   在したことを特徴とする暖房パネル。