JP5829202B2 - 流量調整器 - Google Patents

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本発明は、建築物の内部を冷房あるいは暖房するための輻射空調システムの構成部材に関する。
建築物の空調システムに関しては、従来、様々な構造、機能を有するものが提案されているが、本発明に関連するものとして、例えば、特許文献1に記載された「温水暖房装置」がある。
特許文献1記載の「温水暖房装置」は、1つの熱源機にヘッダーを介して複数の負荷を並列に接続して複数の暖房温水循環回路を形成し、各暖房温水循環回路における負荷の下流に温水温度を検知する温度検知センサ、負荷の上流に温水量制御のバルブをそれぞれ設けるとともに、温度検知センサの信号によりバルブの開度を調整する制御回路を設けたものである。
特開昭62−297638号公報
特許文献1記載の「温水暖房装置」においては、熱源機で加熱された温水が各負荷に向かって流動する複数の往き配管(往きヘッダーと各負荷との間の複数の往き配管)に、それぞれバルブが設けられているので、各バルブの開度を調整しても、複数の負荷の設置場所に高低差や遠近差があると、往き配管内や戻り配管内の温水の流動抵抗や温水圧が負荷ごとに異なる状態となり、各負荷の放熱出力に応じた循環温水量とならないことがある。
本発明が解決しようとする課題は、建築物内に配置された複数の放熱器と、室外に配置された熱源機との間で熱源を循環させながら建築物内の空調を行う輻射方式の空調システムにおいて、複数の空調空間内に個別に設置された放熱器の設置条件に対応した適切な熱媒流量を設定し、各空調空間の温度差を緩和することができる流量調整器を提供することにある。
本発明の流量調整器は、温度調節された熱媒を内部に流通させて表面から暖気若しくは冷気を放出するため建築物内に配置された複数の放熱器と、前記熱媒の温度調節を行うため室外に配置された熱源機と、前記放熱器と前記熱源機との間で前記熱媒を循環させるための流通管路とを備えた空調システムの前記流通管路に配置される前記熱媒の流量調整器であって、前記熱源機に接続される往路ヘッダー及び復路ヘッダーと、前記往路ヘッダーから分岐して複数の前記放熱器にそれぞれ接続される複数の往管路と、前記復路ヘッダーから分岐して複数の前記放熱器にそれぞれ接続される複数の復管路と、前記復路ヘッダーに接続された複数の前記復管路のうちの二本以上の流量を併せて調整するため前記復路ヘッダーに設けられた主開閉弁とを備え、前記復管路にそれぞれ流量調整用の副開閉弁を設けたことを特徴とする。
このような構成とすれば、復路ヘッダーに接続された複数の復管路をグループ化するとともに、主開閉弁の開度を調整して、複数の復管路中の熱媒流量をグループごとに一括して調整可能となるので、複数の空調空間内に個別に設置された放熱器の設置条件に対応した適切な熱媒流量を設定し、各空調空間の温度差を緩和することができる。
従って、2階建て以上の建築物の各階にそれぞれ配置された複数の放熱器に対する熱媒の供給量を各階ごとに一括して調整することも可能となり、各階の室温に差異が生じるのを抑制することができる。
ここで、本発明の流量調整器においては、前記復管路にそれぞれ流量調整用の副開閉弁を設けている
このような構成とすれば、複数の復管路にそれぞれ設けられた副開閉弁の開度を調整することにより、複数の放熱器から熱源機に戻る熱媒流量を放熱器ごとに微調整することが可能となるので、各放熱器に対する熱媒の供給量を適切に設定することができ、複数の放熱器の設置場所に高低差、遠近差などがあっても、それぞれの設置条件に対応した適切な熱媒流量を設定することができ、各空調空間の温度差緩和に有効である。
また、複数の前記復管路を前記復路ヘッダーの長手方向に沿って間隔を置いて接続し、当該復路ヘッダー内の熱媒流動方向の最上流に位置する前記復管路より上流側の前記復路ヘッダー内と、前記熱媒流動方向の最下流に位置する前記復管路より下流側の前記復路ヘッダー内とを連通する迂回管路を設けることもできる。なお、前記「上流」及び「下流」とは、復路ヘッダー内における熱媒の流動方向を基準にして表現したものである(以下、同様)。
このような構成とすれば、複数の放熱器の配置場所に高低差がある場合、高位置側に配置された放熱器から復管路を経由して復路ヘッダーに流入した熱媒が、低位置側に配置された放熱器に接続された復管路へ逆流入するのを防止することができるので、各放熱器から熱源機に向かう熱媒流量を確実に調整することができ、各空調空間の温度差緩和に有効である。
また、前記主開閉弁を、前記復路ヘッダーの最上流に位置する前記復管路より上流側の前記復路ヘッダーと、前記復路ヘッダーの最下流に位置する前記復管路より下流側であって且つ前記迂回管路の下流側と前記復路ヘッダーとの連通位置より上流側の前記復路ヘッダーとに設けることができる。
このような構成とすれば、それぞれの主開閉弁の開度を調整することにより、複数の復管路中の熱媒流量をグループごとに一括して調整可能となるので、複数の放熱器の設置条件が異なっていても、複数の空調空間内の温度差を緩和することができる。
さらに、前記復路ヘッダーに設けられた複数の主開閉弁を連動する機構を設けることもできる。
このような構成とすれば、複数の主開閉弁の開度を連動して調整することが可能となるので、複数の主開閉弁の開度を一括して同時に調整することができる。従って、一方の主開閉弁の開放・閉止動作に伴って他方の主開閉弁が閉止・開放動作するような反比例制御も可能となる。
一方、複数の前記復路ヘッダーをそれぞれの下流側が互いに連通するように並列に配置し、前記主開閉弁として、前記復路ヘッダーの連通位置に三方弁を設けることもできる。
このような構成とすれば、少なくとも一つの三方弁で熱媒の流量を調整することができるので、流量調整機構を簡素化することができ、流量制御も容易となる。
また、前記主開閉弁として、前記迂回管路の下流側と前記復路ヘッダーとの連通位置に三方弁を設けることもできる。
このような構成とすれば、前述と同様、少なくとも一つの三方弁で熱媒の流量を調整することができるので、流量調整機構を簡素化することができ、流量制御も容易となる。
本発明により、複数の空調空間内に個別に設置された放熱器の設置条件に対応した適切な熱媒流量を設定し、各空調空間の温度差を緩和することができる流量調整器を提供することができる。
本発明の実施形態である流量調整器を用いた空調システムの概要図である。 図1に示す空調システムを構成する流量調整器の概要図である。 (a)は図1に示す空調システムを構成する放熱器の斜視図であり、(b)は、前記放熱器の上部の一部切欠正面図である。 (a)は図3(a)に示す放熱器の正面図であり、(b)は図3(a)に示す放熱器の背面図である。 (a)は図3(a)に示す放熱器の左側面図であり、(b)は図3(a)に示す放熱器の右側面である。 (a)は夏期における建築物内の温度傾向を示す概略図であり、(b)は冬期における建築物内の温度傾向を示す概略図である。 本発明のその他の実施形態である流量調整器を示す概要図である。 本発明のその他の実施形態である流量調整器を示す概要図である。 本発明のその他の実施形態である流量調整器を示す概要図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。図1,図2に示すように、空調システム80を構成するヘッダーボックス50内に本実施形態の流量調整器100が配置されている。流量調整器100は、熱源機60に接続される往路ヘッダー40a及び復路ヘッダー40bと、往路ヘッダー40aから分岐して複数の放熱器30にそれぞれ接続される複数の往管路41,42,43,44と、復路ヘッダー40bから分岐して複数の放熱器30にそれぞれ接続される複数の復管路45,46,47,48と、復路ヘッダー40bに接続された複数の復管路45,46,47,48のうちの二本以上の流量を併せて調整するため復路ヘッダー40bに設けられた複数の主開閉弁V1,V2,V3とを備えている。
空調システム80は、建築物10の壁部11、2階側の天井部12及び1階側の床部13にそれぞれ設けた断熱手段により断熱領域14を建築物10内に形成し、この断熱領域14内に形成した部屋15,15x内に配置され、温度調節された熱媒を内部に流通させて表面から暖気または冷気を放出する放熱器30と、熱媒の温度調節を行うため室外に配置された熱源機60と、放熱器30と熱源機60との間でヘッダーボックス50を経由して熱媒を循環させるための流通管路40とを備えている。本実施形態において放熱器30は合成樹脂で形成されたものを使用しているが、材質は限定しないので、金属その他の材料で形成した放熱器を用いることもできる。
本実施形態においては、前記断熱手段として、壁部11内に充填断熱材を設け、屋根裏空間の上方に桁上断熱材を設け、1階側の部屋15の床部13を形成する床面パネル13aの下方に断熱材を設けているが、これらに限定するものではない。なお、前述した充填断熱材、桁上断熱材及び断熱材は、いずれも次世代省エネルギ基準(平成11年基準)に準じる断熱機能を有している。
図1,図2に示すように、熱源機60に接続された往路ヘッダー40a、復路ヘッダー40bは、ヘッダーボックス50内において、後述する複数の管路に分岐して、建築物10の基礎構造体16内及び建築物10の床下空間17内を経由することなく、建築物10内の断熱領域14内であって、部屋15,15x以外の壁部11に沿って形成されたパイプシャフトPS、天井裏空間18若しくは屋根裏空間19の内部を経由して放熱器30に配管されている。放熱器30と熱源機60との間で循環させる熱媒として、本実施形態では水を使用しているが、これに限定するものではない。
流通管路40は、熱源機60から放熱器30に向かって熱媒が流動する往管路41,42,43,44と、放熱器30から熱源機60に向かって熱媒が流動する復管路45,46,47,48とで構成されている。図2に示すように、往路ヘッダー40aは複数の往管路41,42,43,44に分岐され、復路ヘッダー40bは複数の復管路45,46,47,48に分岐されている。そして、復路ヘッダー40bには、複数の主開閉弁V1,V2,V3が設けられている。
往管路41,42,43,44には流量調整用の副開閉弁41v,42v,43v,44vがそれぞれ設けられている。復管路45,46,47,48には流量調整用の副開閉弁45v,46v,47v,48vがそれぞれ設けられている。また、副開閉弁41v〜44vと同列に複数の副開閉弁49v1,49v2が設けられ、副開閉弁45v〜48vと同列に複数の副開閉弁49v3,49v4が設けられている。複数の副開閉弁49v1〜49v4は、放熱器30(図1参照)を増設したときにこれに伴って配管される新たな往管路や復管路と接続して使用可能な予備用開閉弁であり、増設する放熱器30と流通管路40を介して接続可能である。
図2に示すように、主開閉弁V1は復路ヘッダー40bの熱源機60寄りの位置に配置され、主開閉弁V2は副開閉弁49v3,45v,46vのグループと、副開閉弁49v4,47v,48vのグループとの間に配置されている。主開閉弁V3は、復路ヘッダー40bにおいて、最上流側(熱源機60から最も遠い位置)にある副開閉弁48vよりもさらに上流側(さらに遠い位置)に配置され、復路ヘッダー40bにおいて副開閉弁49v3よりも下流側(熱源機60に近い位置)と主開閉弁V3とを連通する迂回管路40cが設けられている。なお、複数の副開閉弁49v1〜49v4は放熱器の増設に対応するための予備用開閉弁であるため、以下の説明中では省略する。
図2に示すように、主開閉弁V1は、復管路45,46の熱媒流量を併せて調整するために設けられ、主開閉弁V1,V2は復管路47,48の熱媒流量を併せて調整するために設けられている。
一方、図1に示すように、流通管路40(往管路41,42,43,44及び復管路45,46,47,48)を集中配管するため、建築物10の基礎構造体16の一部に床下空間17と断熱区画された配管領域20が設けられ、この配管領域20の直近に熱源機60が配置されている。流通管路40(往管路41,42,43,44及び復管路45,46,47,48)及び往路ヘッダー40a、復路ヘッダー40bは、外気と遮断するため、全て断熱材(図示せず)で被覆されている。
次に、図1〜図5に基づいて、建築物10の各部屋15,15xの内部にそれぞれ配置された放熱器30について説明する。なお、複数の放熱器30の構造、機能は全て同一であるため、以下、部屋15x内に配置された放熱器30について説明する。
図3〜図5に示すように、放熱器30は、起立姿勢で互いに平行をなすように配置された第1放熱パネル30aと第2放熱パネル30bとを備えている。図4(a)に示すように、第1放熱パネル30aは、所定間隔ごとに平行配列された複数の縦管31a,31xと、これらの縦管31a,31xの上端及び下端にそれぞれ連通して接続された上主管32a及び下主管33aと、上主管32a及び下主管33aの両端を閉塞する閉止板34aとを備えている。図4(b)に示すように、第2放熱パネル30bは、所定間隔ごとに平行配列された複数の縦管31b,31yと、これらの縦管31b,31yの上端及び下端にそれぞれ連通して接続された上主管32b及び下主管33bと、上主管32a及び下主管33aの両端を閉塞する閉止板34bとを備えている。
図3(b),図4(a)に示すように、第1放熱パネル30aの上主管32a内の右端側には仕切板36aで区画された隔室37aが設けられ、同様に、図4(b)に示すように、第2放熱パネル30bの上主管32b内の左端側には仕切板36bで区画された隔室37bが設けられている。なお、前記「右端側」、「左端側」における「右」、「左」は、図4(a)に示す第1放熱パネル30a側から放熱器30を見たときを基準とする(以下、同様)。
図3(b),図4(b)に示すように、第1放熱パネル30aの上主管32aの左端側と、第2放熱パネル30bの上主管32bの左端側に設けられた隔室37bとは連通管35によって連通されている。また、図5(a),(b)に示すように、上主管32a,32bの右端部同士の間及び下主管33a,33bの左右端部同士の間は、連通管35と略同形状をなす非連通性のスペーサ38で連結されている。
図3(a)に示すように、放熱器30の最上部に位置する上主管32a,32bのそれぞれの右端部側には、熱媒の導入口39aと、熱媒の排出口39bとが設けられ、往管路42が導入口39aに接続され、復管路46が排出口39bに接続される。
図3及び図4中の矢線で示すように、往管路42から導入口39aに流入した熱媒は、上主管32a内に区画形成された隔室37a内を経由して縦管31x内へ流入し、縦管31x内を下降して下主管33a内の右端部分へ流入し、下主管33a内を左側へ流動しながら各縦管31a内へ分流し、各縦管31a内を上昇して上主管32a内へ合流し、上主管32a内を左側へ流動した後、図5(a)に示す連通管35内を通過して、第2放熱パネル30bの上主管32b内に区画形成された隔室37b内(図4(b)参照)へ流入する。
隔室37b内へ流入した熱媒は、図4(b)中の矢線で示すように、第2放熱パネル30bの縦管31y内を下降して下主管33b内の左端部分へ流入し、下主管33b内を右側へ流動しながら各縦管31b内へ分流し、各縦管31b内を上昇して上主管32b内へ合流し、上主管32b内を右側へ流動した後、上主管32bの右端側の排出口39bから復管路46へ排出される。
なお、図1に示すように、建築物10の部屋15,15x内に配置された放熱器30が冷房運転しているときなどに発生する結露水を回収するため、図4,図5に示すように、放熱器30の下方には回収容器70が配置されている。回収容器70内に回収された結露水は所定の排水経路を経由して室外へ排出される。
次に、図1,図2及び図6に基づいて、流量調整器100の機能について説明する。復路ヘッダー40bに開閉弁V1,V2,V3を設けたことにより、複数の復管路45,46,47,48を、2階側の放熱器30からの熱媒が戻る2階グループの復管路45,46と、1階側の放熱器30からの熱媒が戻る2階グループの復管路47,48との複数のグループに分けるとともに、開閉弁V1,V2,V3の開度を調整して、複数の復管路45,46,47,48中の熱媒の流量を1階グループ、2階グループごとに一括して調整することができる。
図6に示すように、2階建て建築物10xにおいて従来の空調システムを稼働させた場合、夏期は図6(a)に示すように、建築物10x内の2階側が暑く、1階側が涼しくなる温度傾向が生じ、冬期は図6(b)に示すように、建築物10内の2階側が暖かく、1階側が寒くなる温度傾向が生じるが、本実施形態においては、図1,図2に示す流量調整器100の開閉弁V1,V2,V3を調整して、1階,2階に配置された複数の放熱器30に対する熱媒の供給量を各階ごとに一括して調整することができるので、夏期及び冬期のいずれの季節においても建築物10内の1階側及び2階側を均等に空調し、各部屋15,15x間の温度差を緩和することができる。
図2に示す流量調整器100において、夏期は、主開閉弁V1を全開とし、主開閉弁V2,V3の開度を1/2に設定すれば、2階側の復管路45,46から戻る熱媒が主開閉弁V1及び復路ヘッダー40bを経由して熱源機60に戻ることとなり、1階側の復管路47,48中の熱媒流量が減少し、2階側の復管路45,46中の熱媒流量が増加するので、1階側の往管路43,44を経由して1階側の放熱器30へ供給される熱媒(冷水)の流量より2階側の往管路41,42を経由して2階側の放熱器30へ供給される熱媒(冷水)の流量が大となり、1階よりも暑くなりがちな2階側の部屋15,15x内を効率良く冷房し、結果として、1階側と2階側との間に発生する温度差を緩和することができる。
一方、冬期は、主開閉弁V1,V2の開度を1/2とし、主開閉弁V3を全開に設定すれば、1階側の復管路47,48から戻る熱媒が主開閉弁V3、迂回管路40c及び復路ヘッダー40bを経由して熱源機60に戻ることとなり、1階側の復管路47,48中の熱媒流量が増大し、2階側の復管路45,46中の熱媒流量が減少するので、1階側の往管路43,44を経由して1階側の放熱器30へ供給される熱媒(温水)の流量が2階側の往管路41,42を経由して2階側の放熱器30へ供給される熱媒(温水)の流量より大となり、2階よりも寒くなりがちな1階側の部屋15内を効率良く暖房し、結果として1階側と2階側との間に発生する温度差を緩和することができる。なお、開閉弁V1,V2,V3はいずれも逆止弁としての機能を有しているため、熱媒の逆流を防止することができる
また、図2に示すように、流量調整器100に迂回管路40cを設けたことにより、複数の放熱器30の配置場所に高低差がある場合、2階側(高位置)に配置された放熱器30から復管路45,46を経由して復路ヘッダー40bに流入した熱媒が、1階側(低位置)に配置された放熱器30に接続された復管路47,48内へ逆流入するのを防止することができるので、各放熱器30から熱源機60に向かう熱媒流動が円滑化され、確実な流量調整を行うことができ、温度差緩和に有効である。
さらに、図2に示すように、往路ヘッダー40aから分岐した往管路41,42,43,44に設けられた開閉弁41v,42v,43v,44vの開度、及び、復路ヘッダー40bから分岐した復管路45,46,47,48に設けられた開閉弁45v,46v,47v,48vの開度はそれぞれ独立して調整可能であるため、各放熱器30に対する熱媒流量の微調整を行うこともできる。
次に、図7,図8,図9に基づいて本発明のその他の実施形態である流量調整器200,300,400について説明する。なお、図7,図8,図9において図2中の符号と同符号を付している部分は流量調整器100の構成部材と同じ構造、機能を有する部分であり、説明を省略する。
図7に示す流量調整器200においては、図2に示す流量調整器100を構成する主開閉弁V1,V2,V3の位置にそれぞれ主開閉弁V4,閉止部材40d,主開閉弁V5を配置している。ヘッダー40bは閉止部材40dによって区画されている。主開閉弁V4,V5はいずれも逆止弁としての機能を有している。
夏期は、主開閉弁V4を開放し、主開閉弁V5を絞れば、1階側の復管路47,48中の熱媒流量が減少して、2階側の復管路45,46中の熱媒流量が増加する。即ち、1階側の往管路43,44(図2参照)を経由して1階側の放熱器へ供給される熱媒(冷水)の流量が減少して、2階側の往管路41,42(図2参照)を経由して2階側の放熱器へ供給される熱媒(冷水)の流量が増加するので、1階よりも暑くなりがちな2階側の部屋内を効率良く冷房し、1階側と2階側との室温差を緩和することができる。
一方、冬期は、主開閉弁V5を開放し、主開閉弁V4を絞れば、1階側の復管路47,48中の熱媒流量が増大して、2階側の復管路45,46中の熱媒流量が減少する。即ち、1階側の往管路43,44(図2参照)を経由して1階側の放熱器へ供給される熱媒(温水)の流量が増大して、2階側の往管路41,42(図2参照)を経由して2階側の放熱器へ供給される熱媒(温水)が減少流するので、2階よりも寒くなりがちな1階側の部屋内を効率良く暖房し、1階側と2階側との室温差を緩和することができる。
また、流量調整器200は、主開閉弁V4が開放・閉止動作すると、これに伴って主開閉弁V5が閉止・開放動作する連動機構(図示せず)を有しているため、前述した夏期、冬期における主開閉弁V4,V5の開度調整を容易に行うことができる。具体的には、夏期は主開閉弁V4を開放すれば主開閉弁V5が絞られ、冬期は主開閉弁V4を絞れば主開閉弁V5が開放される反比例制御を行うことができる。
次に、図8に示す流量調整器300においては、迂回管路40cの下流側と復路ヘッダー40bとの連通位置に、主開閉弁である三方弁V6を設けている。夏期は、三方弁V6を操作して、迂回管路40cから三方弁V6を経由して復路ヘッダー40bに流入する熱媒の流量を絞れば、1階側の復管路47,48中の熱媒流量が減少して、2階側の復管路45,46中の熱媒流量が増加する。即ち、1階側の往管路43,44(図2参照)を経由して1階側の放熱器へ供給される熱媒(冷水)の流量が減少して、2階側の往管路41,42(図2参照)を経由して2階側の放熱器へ供給される熱媒(冷水)の流量が増加するので、1階よりも暑くなりがちな2階側の部屋内を効率良く冷房し、1階側と2階側との室温差を緩和することができる。
一方、冬期は、三方弁V6を夏期と逆に操作して、迂回管路40cから三方弁V6を経由して復路ヘッダー40bに流入する熱媒の流量を増大させれば、1階側の復管路47,48中の熱媒流量が増大して、2階側の復管路45,46中の熱媒流量が減少する。即ち、1階側の往管路43,44(図2参照)を経由して1階側の放熱器へ供給される熱媒(温水)の流量が増大して、2階側の往管路41,42(図2参照)を経由して2階側の放熱器へ供給される熱媒(温水)が減少流するので、2階よりも寒くなりがちな1階側の部屋内を効率良く暖房し、1階側と2階側との室温差を緩和することができる。
このように、流量調整器300においては、一つの三方弁V6で熱媒の流量を調整することができるので、流量調整機構を簡素化することができ、流量制御も容易となる。
次に、図9に示す流量調整器400においては、複数の復路ヘッダー40b1,40b2がそれぞれの下流側を互いに連通した状態で並列に配置され、復路ヘッダー40b1に1階側の復管路47,48の下流側が接続され、復路ヘッダー40b2に2階側の復管路45,46の下流側が接続されている。復路ヘッダー40b1,40b2の連通位置40fより上流側であって復路ヘッダー40b1の下流側に主開閉弁V2が設けられ、前記上流側であって復路ヘッダー40b2の下流側に主開閉弁V1が設けられている。復路ヘッダー40b1,40b2の上流側の端部はそれぞれ閉止部材40eで閉塞されている。
流量調整器400において、夏期は、主開閉弁V1を開放し、主開閉弁V2を絞れば、1階側の復管路47,48中の熱媒流量が減少して、2階側の復管路45,46中の熱媒流量が増加する。即ち、1階側の往管路43,44(図2参照)を経由して1階側の放熱器へ供給される熱媒(冷水)の流量が減少して、2階側の往管路41,42(図2参照)を経由して2階側の放熱器へ供給される熱媒(冷水)の流量が増加するので、1階よりも暑くなりがちな2階側の部屋内を効率良く冷房し、1階側と2階側との室温差を緩和することができる。
一方、冬期は、主開閉弁V1を絞り、主開閉弁V2を開放すれば、1階側の復管路47,48中の熱媒流量が増大して、2階側の復管路45,46中の熱媒流量が減少する。即ち、1階側の往管路43,44(図2参照)を経由して1階側の放熱器へ供給される熱媒(温水)の流量が増大して、2階側の往管路41,42(図2参照)を経由して2階側の放熱器へ供給される熱媒(温水)が減少流するので、2階よりも寒くなりがちな1階側の部屋内を効率良く暖房し、1階側と2階側との室温差を緩和することができる。
流量調整器400は、主開閉弁V1,V2の開度を調整することにより、図2に示す流量調整器100と同様に、夏期、冬期における熱媒の流量調整を行うことができるが、主開閉弁V1,V2が逆流防止機能を有しているため、図2に示す迂回経路40cを省略することができる。
そのほか、図9に示す流量調整器400に関するその他の実施形態として、図9中の主開閉弁V1,V2を設けずに、複数の復路ヘッダー40b1,40b2の連通位置40fに、主開閉弁として、前述した三方弁V6(図8参照)を設けることもできる。このような構成とすれば、一つの三方弁V6で、複数の復路ヘッダー40b1,40b2の熱媒流量を同時に調整することが可能となるので、流量調整機構を簡素化することができ、流量制御も容易となる。
なお、図1〜図9に基づいて説明した流量調整器100,200,300,400は本発明の流量調整器を例示するものであり、本発明の流量調整器は前述した流量調整器100,200,300,400に限定されない。
本発明の流量調整器は、戸建て住宅や集合住宅などの各種建築物において空調システムの構成部材として建築・建設産業の分野において広く利用することができる。
10,10x 建築物
11 壁部
12 天井部
13 床部
13a 床面パネル
14 断熱領域
15,15x 部屋
16 基礎構造体
17 床下空間
18 天井裏空間
19 屋根裏空間
20 配管領域
30 放熱器
30a 第1放熱パネル
30b 第2放熱パネル
31,31x,31y 縦管
32a,32b 上主管
33a,33b 下主管
34a,34b 閉止板
35 連通管
36a,36b 仕切板
37a,37b 隔室
38 スペーサ
39a 導入口
39b 排出口
40 流通管路
40a 往路ヘッダー
40b,40b1,40b2 復路ヘッダー
40c 迂回管路
40d,40e 閉止部材
40f 連通位置
41,42,43,44 往管路
45,46,47,48 復管路
41v,42v,43v,44v,45v,46v,47v,48v 副開閉弁
49v1,49v2,49v3,49v4 副開閉弁
50 ヘッダーボックス
60 熱源機
70 回収容器
80 空調システム
PS パイプシャフト
V1,V2,V3,V4,V5 主開閉弁
V6 三方弁

Claims (6)

  1. 温度調節された熱媒を内部に流通させて表面から暖気若しくは冷気を放出するため建築物内に配置された複数の放熱器と、前記熱媒の温度調節を行うため室外に配置された熱源機と、前記放熱器と前記熱源機との間で前記熱媒を循環させるための流通管路とを備えた空調システムの前記流通管路に配置される前記熱媒の流量調整器であって、
    前記熱源機に接続される往路ヘッダー及び復路ヘッダーと、前記往路ヘッダーから分岐して複数の前記放熱器にそれぞれ接続される複数の往管路と、前記復路ヘッダーから分岐して複数の前記放熱器にそれぞれ接続される複数の復管路と、前記復路ヘッダーに接続された複数の前記復管路のうちの二本以上の流量を併せて調整するため前記復路ヘッダーに設けられた主開閉弁とを備え、前記復管路にそれぞれ流量調整用の副開閉弁を設けた流量調整器。
  2. 複数の前記復管路を前記復路ヘッダーの長手方向に沿って間隔を置いて接続し、当該復路ヘッダー内の熱媒流動方向の最上流に位置する前記復管路より上流側の前記復路ヘッダー内と、前記熱媒流動方向の最下流に位置する前記復管路より下流側の前記復路ヘッダー内とを連通する迂回管路を設けた請求項1記載の流量調整器。
  3. 前記主開閉弁を、前記復路ヘッダーの最上流に位置する前記復管路より上流側の前記復路ヘッダーと、前記復路ヘッダーの最下流に位置する前記復管路より下流側であって且つ前記迂回管路の下流側と前記復路ヘッダーとの連通位置より上流側の前記復路ヘッダーとに設けた請求項記載の流量調整器。
  4. 前記復路ヘッダーに設けられた複数の前記主開閉弁を連動する機構を設けた請求項記載の流量調整器。
  5. 複数の前記復路ヘッダーをそれぞれの下流側が互いに連通するように並列に配置し、前記主開閉弁として、前記復路ヘッダーの連通位置に三方弁を設けた請求項1記載の流量調整器。
  6. 前記主開閉弁として、前記迂回管路の下流側と前記復路ヘッダーとの連通位置に三方弁を設けた請求項記載の流量調整器。
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