JPS5912329Y2 - 建物外壁の水切りパネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主として二階建プレハブ家屋に於ける一階の屋
根と二階の外壁面とのコーナ部の水切り構造に関する。

プレハブ家屋は周知の如く、工場生産したパネル類、柱
等を現場で組み立てるものであって、一階屋根と二階の
外壁面とのコーナ部の水切り構造も従来工法の家屋には
見られない特徴があり、例えば第４図に示す如く、予め
外壁板２の内面に下部を少し残して全面にベニヤ板２０
を貼着したパネルを用いこれを取付枠１に取付けて外壁
板２の下部に間隙２１を作り、この間隙へ壁水切板６及
び捨水切板７の垂直壁上部を挿入し、水切板６と外壁板
２との間ヘコーキング８を施している。

しかし、上記の水切り構造は、コーキング作業が困難な
詐りでなく、外壁板下部への間隙の形或にベニヤ板を要
しコスト高を招来する等の問題があった。

本考案が解決しようとする技術的課題は、コーキング作
業を省略し、又外壁板の裏面へのベニヤ板を無くするこ
とである。

上記技術的課題を解決するため、本考案は取付枠に直接
固定した外壁板の下端から水切板を垂下すると共に水切
板の下部と取付枠との間に壁水切板を配備し、該壁水切
板は、水切板の下方に配置されている水切貫を被せる取
付壁及び取付壁の上部に連設して上方へ延びる垂直壁を
有して、壁水切板の垂直壁上部を前記水切板の内方へ対
向配備し、両水切板の間には、何れか一方の水切板に相
手水切板に接する水平突条を配備して該水平突条と水切
板との間に通気間隙を形或したものである。

壁水切板の外から水切板を当てるだけで、両水切板の間
には何れか一方の水平突条によって通気間隙が形威され
、該通気間隙の風雨に対する減勢作用により雨水の浸入
を防止して水切り性能が高まる。

即ち、両水切板の間に従前の様なコーキングを施すこと
なく、水切り効果を高めることが出来る。

又、外壁板自体は下端に水切板を取付けるだけで済み、
従前の様に外壁板の下端部を除く部分にベニヤ板を貼着
する必要はなく、外壁板のコストの低減が画れる。

以下図面に示す実施例に基づき本考案を具体的に説明す
る。

図面は、プレハブ住宅における一階屋根と二階外壁板と
のコーナ部部分の縦断面図を示したもので、取付枠１の
外面に外壁板２を垂直に取付けて、下端を水切貫３の少
し上方に止め、外壁板２下部と水切貫３を支持した水平
壁４との間に本考案の水切り構造を実施している。

上記水切り構造は、外壁板２の下部に取付けた水切板５
と、水切貫３に釘止めされ垂直壁を前記水切板５の内側
に係合した壁水切板６とから戒る。

前記水切板５は、その垂直壁５０の上縁を外壁板２の表
面下部に一体に止着し、下縁は内側へ鉤状に屈曲してい
る。

壁水切板６は、先端を低く傾斜した妻壁水切６０の上縁
に水切貫３に適合する取付壁６１及び取付壁６１の後端
縁に垂直壁６２が連設され、該垂直壁６２の上部を前記
水切板５の内方へ対向配備して両水切板５，６間に外壁
板２厚さより若干小なる間隙を形或する。

該間隙に対応する壁水切板６の垂直壁６２には、裏側か
ら相手水切板５に向けて突出する水平突条６３を１乃至
複数条突設し、突条６３の頂部を直接或いはシール材６
４を介して水切板５の内面に接合し、両水切板５，６間
に上部が外壁板２下面及び下部が突条６３で塞がれた通
気間隙６５を形或する。

壁水切板６の内面は、公知の如く捨水切板フの垂直壁７
０前面に按合し、突条６４裏面の凹溝と捨水切板７の垂
直壁にて通気間隙６５ａを形或してなるものである。

第２図は水切板の第２実施例であって、垂直壁５０の上
縁を後方へ直角に曲げて外壁板２の下面と適合する水平
壁５１及び該水平壁５１の後緑を上？へ直角に曲げて取
付壁５３を形或し、該水切板５は水平壁５１をシール材
５２を介して外壁板２の下端面に接合し、取付壁５３を
外壁板２の裏面に取付けて、垂直壁５０を外壁板２の下
方へ垂下する。

壁水切板６には前述例と同様な突条６３を突設して水切
板５の内面に接合し、通気間隙６５，６５ ８を形或す
る。

第３図は水切板の第３実施例であって、垂直壁５０に内
側へ向けて複数本の水平突条５４，５５を突設し、各突
条５４，５５の頂部を直接或いはシール材５６．５６を
介して壁水切板６の表面に接合し、両板５，６間の突条
５４，５５間及び突条５５と水平壁５１との間に通気間
隙６５．６５ ａを形威したものである。

本考案は上記構戊の如くなるから、風雨が両水切板５，
６の間に侵入するとき、狭い通気間隙６５は風雨に対し
減勢作用を行ない、通気間隙への雨水の侵入を防止して
水切り性能を向上できる。

又、各実施例とも構造が簡単且つ従来の水切り構造の様
にベニヤ板及びコーキングを要しないためコストの低減
が画れ、施工を著しく簡易化できる等の優れた効果を有
している。

【図面の簡単な説明】

第１図は水切り構造の縦断面図、第２図は第２実施例を
示す断面図、第３図は第３実施例を示す断面図、第４図
は従来の水切り構造の断面図である。 ２・・・・・・外壁板、３・・・・・・水切貫、５・・
・・・・水切板、６・・・・・・壁水切板、５４，５５
，６３・・・・・・水平突条、６５・・・・・・通気間
隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付枠１に直接固定した外壁板の下端から水切板５を下
   向きに突設すると共に水切板５の下部と取付枠１との間
   に壁水切板６を配備しており、該壁水切板６は、前記水
   切板５の下方に配置されている水切貫３に被せる取付壁
   ６１及び取付壁の上部に連設して上方へ延びる垂直壁６
   ２を有して、該垂直壁６２の上部を前記水切板５の内方
   へ対向配備し、両水切板５，６の間には、何れか一方の
   水切板に相手水切板に接する水平突条を配備して該水平
   突条と水切板との間に通気間隙を形威したことを特徴と
   するプレハブ家屋に於ける水切り構造。