JPS59106224A - 脱穀機の選別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は脱穀機において扱き室内で脱穀されて落下する
穀粒と脱穀時に発生して落下する処理物とを選別する選
別装置に関するものである。

脱穀機の選別装置は、扱き室の下方において揺動する揺
動棚を備えてお）、揺動棚内には脱穀穀粒を選別するグ
レンシープ、選別網などと、脱穀時に発生したわら屑や
穂切れなどの処理物を選別するストロラックやチャフシ
ーブなどを備えている。そしてこれらによる選別は、揺
動棚の揺動と、揺動棚始端部の下方で回転する唐箕から
揺動棚内へ吹き込まれる選別風と、揺動棚の上方で回転
する吸引ファンの吸引風によって行なわれる。

このような選別装置へ供給される選別物は、穀粒の他に
わら屑、穂切れ、かぎ又、小枝梗、雑草など大きさや密
度の異なる種々雑多のものが含まれており、脱穀品種や
殻稈の乾湿状態によりその量や密度が大きく異なる。し
たがって常に優れた選別性能を確保するためには、脱穀
状態に対応して各選別体を配置し、また選別風の風量、
風向を調節することが望ましい。そこで従来、唐箕の回
転を変速したり、チャフシーブを開閉させたシして選別
条件を脱穀状態に対応させることが試みられているが、
いずれも満足した効果を期待することができなかった。

本発明は以上のような点に鑑みなされたもので、処理物
選別体の下方に位置して揺動棚内に架設された穀粒選別
体の複数個のフィンを角度調節自在に形成し、この穀粒
選別体の始端と揺動棚の穀粒滑行体との間に通風可能な
選別体を張架するとともに、穀粒選別体始端部へ向う送
風路内に揺動自在な風向調節板を設けることにより、選
別風を、穀粒選別体の下方からフィン間を通って吹き上
げる方向と、フィン間隔を狭くして穀粒選別体始端前方
の通風選別体を通って吹き上げる方向とに風向を調節す
るように構成し、各種の脱穀状態に対応できる優れた選
別性能を確保することを可能にした脱穀機の選別装置を
提供するものである。以下、本発明の実施例を図面に基
いて詳細に説明する０ 第１図ないし第３図は本発明に係る選別装置の実施例を
示し、第１図はこれを実施した脱穀機の断面図、第２図
は選別装置要部の断面図、第３図は殻稈選別体と風向調
節板およびこれらの操作部の側面図である。図において
、脱穀機１のフレーム２は扱き室３とその下方の選別室
４とで一体形成されており、扱き室３内には周面に多数
の扱き歯５がらせん状に配設された扱き胴６が軸架され
ている。扱き室３の殻稈供給ロアと殻稈排出口８とを連
結してフレーム２の前部側板に開口された扱き口の外方
には、脱穀殻稈を搬送するフィードチェーン９が張架さ
れている。扱き胴６の側方と下方とには、これと同心半
円弧状に形成されて脱穀穀粒を漏下させる扱き室受網１
０が張架されており、その終端部には、脱穀時に発生し
たわら屑や穂切れ、かぎ又等の処理物を排塵物として排
出させる排塵口１１が開口されている。

扱き室受網１０下方の選別室４内には、上方へ全面的に
開放された箱状の揺動棚１２が、偏心カム１３と揺動ア
ーム１４とで支持されて装架されており、偏心カム１３
の回転により揺動するように構成されている。この揺動
棚１２の底板は、落下穀粒を滑行させる穀粒滑行体１５
と、仕切シ板１６と、２番物を滑行させる２番物滑行体
１Ｔとで形成されておシ、これら各部材１５，１６．１
７の間は下方へ向って開口されている。符号１８で示す
ものは、前記排塵口１１の下方に位置し揺動棚１２内に
その全幅にわたって支架された処理物選別体としてのチ
ャフシーブであって上下を連通ずる開口部を形成するよ
うに前後方向に並列する複数個の傾斜状フィンで形成さ
れておシ、扱き室受網１０の後部ならびに排塵口１１か
ら落下する処理物と一部の穀粒とをこの上で搬送して選
別するように構成されている。また、符号１９で示すも
のは、処理物選別体１Ｂに連続し揺動棚１２の全幅にわ
たって支架された同じく処理物選別体としてのストロラ
ックであって、揺動棚１２の幅方向に並列する複数個の
鋸刃状フィンで形成されており、処理物選別体１８から
引継がれた処理物を選別するように形成されている。さ
らに処理物選別体１Ｂの下方である穀粒滑行体１５と仕
切板１６との間の開口部には、穀粒滑行体１５上を滑行
するかあるいは処理物選別体１Ｂのフィン間から落下し
た穀粒を選別する穀粒選別体２０としてのグレンシーブ
が、始端部と穀粒滑行体１５との間に間隔を設けて揺動
棚１２の全幅にわたり支架されている。この穀粒選別体
２０は、機体側に回動自在に枢支されて前後方向に並列
する複数個の傾斜状フィン２０ａで形成されておｐ、後
述する操作部材の操作で各フィンの連結部材（図示せず
）を往復動させて全部のフィンをいっせいに回動させる
ことにより、第２図に実線と鎖線とで示すようにフィン
間の開口部が開閉するように構成されている。さらに揺
動棚１２の始端部下方には、複数枚の羽根を備え図に矢
印Ａで示す方向に回転して選別風を起風する唐箕２１が
軸架されておシ、との唐箕２１と穀粒選別体２０の始端
部下方との間には、穀粒選別体２０方向へ指向する送風
路２２が形成されている。選別風はこの送風路２２を通
って揺動棚１２方向へ吹き込まれるものであって、前記
穀粒選別体２０の始端と穀粒滑行体１５との間に設けた
開口部には、この選別風が通風可能な選別体２３として
の網目状の選別網が揺動棚１２の全幅にわたって張架さ
れている。

選別風が通過する送風路２２内には、第３図に詳細を示
す風向調節板２４が設けられている。すなわち、送風路
２２内には左右一対の案内板２５が左右のフレーム側板
に近接して水平状に固定されておシ、機幅いっばいの板
状に形成された風向調節板２４は、案内板２５の長孔２
６に下端を摺動自在に支持されたアーム２７によって枢
着状態で支持されている。一方左右のフレーム側板に回
動自在に軸支されて前記穀粒選別体２０の１番端のフィ
ン２０ａが固定された操作板軸２８には、扇形状に形成
された操作板２９が固定されており、操作板２９の一方
の遊端部と前記アーム２Ｔの下端部とは、ワイヤ３０に
よって連結されている。

また穀粒選別体２０の各フィン２０ａは、その下端部の
ピン２０ｂを連結部材（図示せず）で連結されていてす
べてのフィン２０ａが同時に揺動するように構成されて
いる。操作板２９はフィン２０ａと風向調節板２４とを
同時に回動調節するものであって、ノブ付きのボルト３
１と長孔３２との係合によってフレーム側板に固定され
ており、ボルト３１を弛めることにより図に実線と＠紳
どで示す両位舒間で回動調節可能となり調節位置におい
てボルト３１で固定されるように構成されている。そし
て、操作板２９を実線位置へ回動させるととにより、す
べてのフィン２０ａが第３図の実線位置へ倒伏して各フ
ィン２０ａ間の開口部が狭くなると同時に、ワイヤ３０
の押しと図示しないばね部材の弾発力とにより風向調節
板２４が第３図の実線位置へ回動する。また、操作板２
９を鎖線位置へ回動させることによシ、すべてのフィン
２０ａが第３図の鎖線位置となるように起立して各フィ
ン２０＆間の開口部が広くなると同時に、ワイヤ３０の
引張りにより風向調節板２４が第３図の鎖線位置へ回動
する。

さらに穀粒選別体２０の下方にはこれから落下した穀粒
を回収のために搬送する１番らせんコンベア３３が軸架
されており、また、２番物滑行体１７の下方には、滑行
した２番物を扱き室３へ還元させるために搬送する２番
らせんコンベア３４が軸架されている。符号３５で示す
ものは、処理物選別体１８．１９の上で選別される処理
物から軽いわら屑等を吸引して機外へ排出する軸流式の
吸引ファンであって、周面に多数の羽根を備え処７− 理物選別体１９の上方に位置して左右のフレーム側板間
に軸架されている。

以上のように構成された脱穀機の動作を説明する。扱き
胴６の扱き歯５で脱穀された穀粒は、一部のわら屑など
とともに扱き室受網１０の網目を通って落下し、穀粒滑
行体１５上に落下したものは選別体２３へ向って滑行す
る。また処理物選別体１８上に落下したものは揺動棚１
２の揺動によって処理物選別体１Ｂのフィンの間から穀
粒選別体１０上に落下する。このようにして選別体２３
上と穀粒選別体２０上に落下した穀粒は、揺動棚１２の
揺動と、＠繁２１が起風して送風路２２から吹き込んで
くる選別風とで選別され、選別体２３の網目および穀粒
選別体２０のフィン２０ａの間から１番らせんコンベア
３３上に落下して搬送回収される。一方、脱穀時に発生
したわら屑や穂切れ、かぎ又、小枝梗などの処理物は、
扱き室３内を搬送されたのち、排塵口１１から処理物選
別体１８上に落下し、前記穀粒中に混入されていた一部
のわら屑などと合流して揺動棚１２の揺動によシ処８− 理物選別体１９上へと移送される。処理物選別体１８．
１９上を移送される処理物は、揺動棚１２の揺動と、唐
箕２１からの選別風ならびに吸引ファン３５の吸引風に
よって選別され、一部の穀粒は穀粒選別体２０上に落下
して選別、回収される。

また軽いわら屑や塵埃等は吸引ファン３５で吸引されて
機外へ排出される。選別の結果残った処理物いわゆる２
番物は処理物選別体１９の仕切板間から落下し、２番物
滑行体１７上を滑行して２番らせんコンベア３４上に落
下したのち、搬送されて扱き室３へ還元される。この２
番物は扱き室３内を搬送中の処理物と合流して前記選別
が繰返えされる。

以上のようにして行なわれる脱穀選別作業において、脱
穀時に発生する処理物の質および量が標準状態の場合に
は、操作板２９を鎖線位置にしてボルト３１で固定する
と、穀粒選別体２０のすべてのフィン２０ａが起立して
各フィン２０ａ間の開口部が広くなる。また、これと同
時にワイヤ３０で引張られた風向調節板２４が第３図の
鎖線位置を占めることにより、送風路２２は風向調節板
２４によって一ト下にはソ２等分される。したがって唐
箕２１からの選別風のうち風向調節板２４の下方を通る
主選別風は穀粒選別体２０の下方を２番物選別径路へ吹
き上げられ、また風向調節板２４の上方を通る従選別風
もその大部分が穀粒選別体２０の下方へ吹き込まれる。

そして残りの選別風がｆ別体２３の網目を通って処理物
選別体１８の下方へ吹き上げられ、この結果、前述した
選別が行なわれる。

次に脱穀殻稈の品種や乾湿によって処理物の発生量が多
くなった多処理物中に小枝梗や雑草が多く混在している
場合には、操作板２９を実線位置へ回動させると、穀粒
選別体２０のフィン２０ａが倒伏してフィン２０凰間の
開口部が狭くなると同時に、ワイヤ３０の押しとげね部
材の弾発力によって風向調節板２４が第３図の実線位置
へ回動し、送風路２２は風向調節板２４の上方が下方よ
りも可成り狭くなる。したがって風向調節板２４上方を
通る強い従選別風はそのほとんどすべてが選別体２３の
網目を通って処理物選別体１８に吹き付けられ、穀粒選
別体２０の開口部が狭められたことと相まって処理物選
別体１８による穀粒と処理物との粗選別能力が増大する
とともに、処理物が処理物選別体１９の下方へ送られて
２番還元量が増大する。この結果、前述した標準状態の
場合と同じ選別性能が確保され、穀粒の漏下、回収が処
理物によって妨げられることがない。

なお、本実施例においては、風向調節板２４の回動調節
動作を穀粒選別体２０のフィン２０１Ｌの回動調節動作
に連動させた例を示したが、必ずしもこれを連動させる
必要はなく、個々に調節するようにしてもよい。

以上の説明により明らかなように、本発明によれば脱穀
機の選別装置において、処理物選別体１８の下方に位置
して揺動棚１２内に張架された穀粒選別体２０の複数個
のフィン２０ｍを角度調節自在に形成し、この穀粒選別
体２０の始端と揺動棚１２の穀粒滑行体１５との間に通
風可能な選別体２３を張架するとともに、穀粒選別体２
０の始端部へ１１− 向う送風路２２内に揺動自在な風向調節板２４を設ける
ことにより、処理物の発生量が多く処理物中に小枝梗が
多く含まれるような脱穀状態下においては、標準状態で
広い穀粒選別体２０の開口部を狭くシ、かつ標準状態で
穀粒選別体２０下方に向っていた選別風を処理物選別体
１８下方へ向わせることができるので、処理物の選別が
促進され２番物の還元量が増大することにより標準状態
の場合と同等の優れた選別性能を確保することができそ
の効果がきわめて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明に係る脱穀機の選別装置の
実施例を示し、第１図はこれを実施した脱穀機の断面図
、第２図は選別装置要部の断面図、第３図は殻稈選別体
と風向調節板およびこれらの操作部の側面図である。 １・・・・脱穀機、１２・・・φ揺動棚、１５・・・・
穀粒滑行体、１８・・・・処理物搬送体、２０・・・・
穀粒選別体、２０ａ・・・・フィン、２１・・・・唐箕
、２２・・・・送風路、２３・１２− ・・・選別体、２４・・・・風向調節板。 ’Ｍ＝許出願出願人　丼関農機株式会社代理人　　山川
政樹（ほか１名）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 選別物移送方向に並列する複数個のフィンを備えた穀粒
   選別体を揺動棚内の処理物選別体の下方に架設して前記
   フィンの傾斜角度を調節自在に形成し、との穀粒選別体
   の始端と前記揺動棚の穀粒滑行体との間に通風可能な選
   別体を張架するとともに、前記穀粒選別体の始端部へ向
   う選別風送風路内にこれを上下に２分する揺動調節可能
   な風向調節板を設けたことを特徴とする脱穀機の選別装
   置。