JPS586469B2 - 清酒の製造法 - Google Patents

清酒の製造法

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JPS586469B2
JPS586469B2 JP55018542A JP1854280A JPS586469B2 JP S586469 B2 JPS586469 B2 JP S586469B2 JP 55018542 A JP55018542 A JP 55018542A JP 1854280 A JP1854280 A JP 1854280A JP S586469 B2 JPS586469 B2 JP S586469B2
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sake
koji
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purified
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高木富蔵
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は麹臭を感じさせず果実酒様芳香を有する新規な
清酒の製造法に関するものである。
一般に、清酒は、玄米を70係前後まで精白し、得られ
た白米を蒸鋺し、蒸米の一部に麹菌(アスペルギルス・
オリーゼ)を接種して清酒用麹となし、これを残部の蒸
米と合して、更に酒母又は酵母を添加し発酵させ、蒸米
を段掛けして発酵を続けて清酒となすものである。
このようにして得られた清酒は、清酒特有の麹臭を有し
、これは一部のものには芳醇な香りとして珍重されるが
、一部には逆に好ましくない麹臭として嫌われ、これが
最近の清酒ばなれの原因となっているような状態である
本発明者は、上記清酒特有の麹臭を消去し、万人に好ま
れる清酒を得んと長年研究を進めたところ、麹は従来の
麹菌による麹を排し、アスペルギルス・ウサミ(Asp
ergillus usami)を使用して麹を作り、
これに使用する仕込水は粉米を酵素糖化し、そのP液を
活性炭及び陰・陽イオン交換樹脂床に通液して精製し、
得られた精製糖液を使用することにより解決した。
以下本発明を詳細説明すると、糖化に使用する粉米とし
ては、玄米、白米等の粉砕物又は米の精米時に生成する
白糖等の安価な清酒原料であって澱粉価が60以上あれ
ば何れも使用できる。
粉米より糖化液の調製は酵素又は酵素含有物により糖化
するもので酵素は液化酵素としてα−アミラーゼが適当
であり、糖化酵素としてはβ−アミラーゼ、グルコアミ
ラーゼ、イソアミラーゼが使用される。
糖化作業は上記粉米を蒸煮しこれに液化酵素、糖化酵素
を作用させても良いが、好ましくは粉米に2〜3倍量の
水を加え、これに液化酵素を添加して約80〜97℃に
加熱し、20〜60分間保持して液化させ、次いで50
〜60℃前後に冷却して糖化酵素を加え、糖化する。
このとき不純な酵素又は酵素含有物を使用すると、粉米
中の蛋白等が分解し、爾後の精製工程で負荷が大きくな
るので、できるだけさけた方が良い。
この糖化液は蛋白質の不純物を含有し、これをそのまま
使用すると得られた清酒の味、香りを害するので前以て
精製する必要がある。
精製は有害物質を完全に除去するのが目的であり、この
ため糖化液を煮沸し、生成するフロックをろ別するとか
、ろ液に活性炭を加え不純物を吸着除去し、活性化した
イオン交換樹脂床に通液することが望ましい。
このような予措をおこたると通液時に樹脂床が目詰りし
たり、負荷を増大させるので気をつける必要がある。
使用するイオン交換樹脂は陽イオン交換樹脂としてアン
バーライトIR120B、ダウエツキス50W×8、ダ
イヤイオンSK1B(何れも商品名)の如き強酸性陽イ
オン交換樹脂の如く窒素化合物吸着能の強いものを使用
するが、場合によっては弱酸性陽イオン交換樹脂を使用
することもできる。
又、陰イオン交換樹脂としてはアンバーライトIRA4
10、ダウエツキス2×8、ダイヤイオンSA11A(
何れも商品名)の如き強塩基性イオン交換樹脂が好まし
いが、弱塩基性イオン交換樹脂を使用しても差支えない
ものである。
これら陰・陽イオン交換樹脂は、酸、アルカリで活性化
し、二床式又は混床式として使用するもので通液により
窒素化合物、塩類等はほとんど完全に除去され清澄な糖
液となる。
得られた糖液及び薄物はこれを合してボーメ10〜15
度内外の濃度に調製し、爾後の使用に供する。
一方、前記糖液とは別に本発明ではアスペルギルス・ウ
サミにより麹を調製する。
使用するアスペルギルス・ウサミは何れの菌株でもよく
、例えばAspergillus usami IFO
4388等が使用されるが、香味に好ましい有機酸を
生成するものがより好ましい。
製麹に際しては先づ精白度70%程度の白米を準備し、
これを水洗、浸漬、蒸蝕して冷却し、製麹室内で製麹す
るが、工程は従来の麹菌を使用する方法と格別変る所は
なく、よくはぜこんだ麹とすれば良い。
このようにして得られた麹は従来の麹に比べクエン酸、
リンゴ酸等の有機酸含量が高く、ほとんど麹臭のしない
麹となるものである。
本発明は、アスペルギルス・ウサミの麹と前記糖化液を
原料として清酒を製造するものであるが、これを製造例
により説明すると、先づ、糖化液100〜200部に対
し、前記麹20〜70部を加え、よく混合する。
この混合液に酒母、清酒酵母又はブドー酒酵母を添加し
、10〜25℃で発酵させる。
ここに添加する酒母は、一般的な酒母製造法によって、
清酒酵母を培養したものが好ましく、培養する清酒酵母
、ブドー酒酵母は何れも使用でき格別の制限はないもの
である。
酒母添加後2〜6日で発酵が旺盛になるのでその時記糖
化液200〜400部を追加添加する。
この追加添加後もろみは次第に果実酒様芳香を生じ7〜
15日にしてもろみ中のアルコール濃度は約8〜12度
に達する。
このとき前記糖化液を500〜700部添加し2〜3日
発酵を続けると香気は最高に達し、ほとんど麹臭、酵母
臭は感ぜられないもろみとなる。
ここで香気は最高に達し、放置すればアルコール度は1
0〜12度にもなるが、この時点で発酵を停止させるた
めに直ちに枦過する。
更に、火入れを行うものである。
上記例は糖化精製液を分割添加した例であるが、これを
一度に添加してもよく、又、前記麹の添加時に多少の蒸
米を混合する等の修正は適宜実施してよいものである。
又、前記発酵ではアルコール濃度約10%で、このよう
な清酒が味、香りとも最もすぐれているが、必要に応じ
、更に発酵を行うとか、或はそれ以下のアルコール濃度
とする等の改変は適宜実施して良いものである。
以上の如く本発明は完全な清酒でありながら、糖化液と
アスペルギルス・ウサミを使用したため、従来の清酒と
味、香りに於て全く異り、麹臭を感じさせず、果実酒様
芳香を有する新規な清酒となるもので、このような清酒
は全く知られておらず、清酒ばなれした人々にも好んで
飲用できるものである。
実施例 1 麹は精白度70%の白米を100Kg使用し、水洗後8
時間浸漬して水切りし、これを蒸飾器に入れ、30分間
蒸飾した。
これにアスペルギルス・ウサミIFO4388の種菌を
接種し30〜35℃で製麹した。
製麹中5回手入を行い、2日後出麹とした。
精製糖化液の調製は、澱粉価70の粉米300Kgと水
800lを攪拌機付加熱器に入れα−アミラーゼ(アミ
ラーゼK(商品名)天野製薬社製)150gを添加し、
攪拌しながら蒸気により加熱し、約85℃とした。
その温度で約30分間保持し、液化を完了させ、次いで
液温を下げ58℃となし、糖化酵素(ビオザイムR(商
品名)天野製薬社製)200gを添加し、その温度で1
6時間保持した。
この糖化液は一度煮沸してフロックを除き、これに活性
炭(大閣(商品名)二村化学製)30Kgを添加して約
30分吸着を行い、圧ろ器によりろ別した。
このときろ液と洗液を合した糖化液の濃度はボーメ11
度であった。
この糖化液を活性化したアンバーライトIR120B(
商品名)を100l収納した樹脂塔に通液し、次いで活
性化したアンバーライトIRA410(商品名)を20
0l収納した樹脂塔に通液した。
このろ液洗液を合してボーメ10度の精製糖化液850
lとした。
次いで上記精製糖液150lに、上記麹50Kgを加え
てこれに清酒酵母(協会7号)の前記麹汁培養液200
c.c加え、23℃で5日間発酵させた。
このもろみに前記精製糖化液300lを加え更に9日間
発酵させた。
このときのアルコール濃度は12.5%であった。
これに更に前記精製糖化液600lを加え2日間発酵さ
せ、直ちに枦過器で炉過し清酒1020lを得た。
この清酒はほとんど麹臭がなく適度の酸度と適度の甘さ
を有し、果実酒様で従来の清酒とは異る清酒であった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 粉米を液化酵素と糖化酵素で酵素糖化し、糖化液を
    活性炭及び陰・陽イオン交換樹脂により精製し、得られ
    た精製糖化液と、アスペルギルス・ウサミを接種培養し
    た麹を混合し、これに酒母を添加して発酵させることを
    特徴とする清酒の製造法。 2 精製糖化液の濃度をボーメ10〜15度前後に調製
    し、かつ発酵はアルコール濃度8〜12%で停止するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項の清酒の製造法。
JP55018542A 1980-02-19 1980-02-19 清酒の製造法 Expired JPS586469B2 (ja)

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JPS56117790A JPS56117790A (en) 1981-09-16
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