JPS585722B2 - タダンアツエンキノ ロ−ルクミカエソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は多段圧延機の控ロール組替装置に関するもの
である。

従来、作業ロールの外側に控ロール（支持ロール）を備
えた多段圧延機において、控ロールの組替は第１図Ａ，
Ｂに概略的に示す如きポーターバ一方式又はＣフツク方
式により控ロールをクレーンで吊上げた状態で移動して
組替ており、組替時おけるロールの安定性が悪く、ロー
ルの当疵や、作業上の危険性があった。

また、組替時間が長くかかるとともに、組替作業者は熟
練を要する者が２名以上必要としていた。

従って、ロール組替作業の省力化が図りにくいと共に作
業時間が長くなり、圧延機の休止時間が長くなることに
より生産性が低下する等の欠点があった。

この発明は、上記欠点に鑑みてなされたもので、控ロー
ルを軌条面上を走行する台車上に着脱自在に塔載するロ
ール受台部材に支承してロールを移動し、組替作業を行
うようにしたものであり、組替時にロールを安定した状
態で移動させること等により、安全、簡単、迅速にロー
ル組替作業が行えるとともに熟練を要しない一人の作業
者により該作業が行えるようにし、省力化も図られるよ
うにしたロール組替装置を提供することを目的とするも
のである。

詳しくは、この発明に係る多段圧延機のロール組替装置
は、圧延機ハウジングに対して接離自在に軌条面上を走
行する台車上に、多段圧延機における上下控ロール群を
それぞれ支承する受台部材を分割して下控ロール受台部
材の上部に上控ロール受台部材を塔載するようにし、上
記各上下控ロール受台部材に上下控ロール群のサドルを
支持するガイド部材を設けたことを特徴とするものであ
る。

また、この発明は、上記装置において、上記受台部材か
ら圧延機ハウジングへ、あるいは逆方向に上下控ロール
群を移動するロール移送装置を備えることを特徴さする
ものである。

さらに、この発明は上記装置において、上下受台部材の
ロール支承部の構造を各ロールの中心と容易にセンタリ
ングが行えるようにしたことを特徴とするものである。

さらにまた、この発明は、上記装置において、上下ロー
ル受台部材が台車上に塔載される際にセンタリングが自
動的にされると共に、受台部材が口−ル支承時に転倒し
ないようにフックを介して台車上に掛止するようにした
ことを特徴とするものである。

以下、この発明を、第２図以下に示す一実施例により詳
細に説明する。

圧延機ハウジング１と、主操作盤２との間にレール３を
敷設し、台車４を移動用シリンダ１３によってレール３
上を走行させ、圧延機ハウジング１に対して接離可とし
ている。

上記台車４には、上控ロール群５を支承する上控ロール
受台部材６、下控ロール群７を支承する下控ロール受台
部材８を夫々クレーン（図示せず）により上方より着脱
自在に塔載し、図示の如く、下控ロール受台部材６上に
上控ロール受台部材８を配置するようにしている。

上記台車４の上面４ａを工場作業床面ＦＬと略略同一高
さに設定すると共に、主操作盤２の側端部に可動敷板９
を設け、台車４が第２図に示す如く圧延機ハウジング１
側へ移動している時、上記敷板９を突設させフロアープ
レートとしている。

上記台車４の上面４ａには、上下控ロール受台部材６，
８の脚部下端面に突設する位置決めピン１０，１１と嵌
合するピン穴１２，１７を穿設し、同時に塔載する上下
控ロール受台部材６，８の横方向の中心が自動的に一致
するようにしている。

また、上記下控ロール受台部材８の脚部下端面にはフツ
ク２１を旋回可に取り付け、台車４の係止部２３に対し
、フツク２１を図中矢印方向へ旋回させることにより掛
止するようにし、受台部材６，８上にロール群５，７を
引込んで押出時に受台部材６，８が転倒しないようにし
ている。

尚、上記上控ロール受台部材６を下控ロール受台部材８
上に嵌合して塔載し、上下受台部材６，８をフックで係
止するように構成してもよい。

上記下控ロール受台部材８の上面には、圧延機ハウジン
グ１内に配置する下控ロール群７のサドル２５を支承す
るに適したいわは、複数の円弧部を半円状に連続した形
状のガイド板２４を設け、各円弧部２４ａ〜２４ｄ上に
各下控ロール７ａ〜７ｄのサドル２５ａ〜２５ｄを夫々
を支承するようにするとともに、円弧部２４ａ〜２４ｄ
の各連接部にロール７ａ〜７ｄの位置決めを行う規制板
２６ａ〜２６ｃを取り付け、かつ、ガイド板２４の両側
に着脱自在に係合しロール７ａ〜７ｄをガイド２４上に
保持するフツク２７ａ，２７ｂを旋回自在に設けている
。

上控ロール受台部材６の上面には、圧延機ハウジング１
内に配置する上控ロール群５の下側面を支承するに適し
た支持台２８ａ〜２８ｄを設けた上面板２９を取り付け
、各支持台２８ａ〜２８ｄ上に各上控ロール５ａ〜５ｄ
の下側面を摺動自在に支承するようにし、かつ、上面板
２８の両側に規制板３０ａ，３０ｂを立設し、上控ロー
ル群５が上面板２８より落下することがないようにして
いる。

また、各ロール５ａ〜５ｄの間に各ロール５ａ〜５ｄの
サドル３１ａ〜３１ｂを載架するサドルガイド部材３２
ａ〜３２ｃを図中矢印で示す方向に旋回自在に設けてお
り、該ガイド部材３２ａ〜３２ｃにより上控ロール群５
を回転不可にガイドするようにしている。

上記ロール受台部材６，８から圧延機ハウジング１へ、
あるいは逆方向へのロール５，７の移動は、主操作盤２
と反対方向に設けたロール移送装置４０により行うよう
にしている。

上記ロール移送装置４０においては、基台（図示せず）
に上下に４本づつ一対にシリンダ４１ａ，４１ｂを設置
し、その作動ロツド４２ａ，４２ｂの先端に第４図に示
す如き先端金具４３を固定している。

該先端金具４３の先端面４４はロツド４２の伸長時に上
下控ロールサドル３１，２５の駆動側端面４５，４６と
当接し、押圧していくことにより上下控ロール群５，７
を上下控ロール受台部材６，８に押出すようにしている
。

また、該先端金具４３の先端面４４の近傍位置にフツク
４７を旋回可に取り付け、該フツク４７を立てた際（第
６図中実線位置）、上下控ロール駆動軸４８，４９の駆
動側端部に嵌着した係止金具５０と係止し、この状態で
、ロツド４２を引き方向へ動作させることにより、上下
控ロール群５，７を受台部材６，８より圧延機ハウジン
グ１へ引込むようにしている。

尚、上記ロール移送装置４０の先端金具４３は第５図に
示す如く構成してもよい。

該装置においては、控ロールの駆動軸端部の係止金具５
０とロール引込時に係合するフック４７′を、シリンダ
４１の作動流体圧で動作する先端金具４３′に埋設した
ピストン６１及び先端部４４′に摺動可に設けたピスト
ン６２により自動的に旋回するようにし、控ロール５，
７を受台部材６，８に押出時にはピン６２によりフック
４７′を鎖線位置に旋回させる一方、受台部材６，８よ
り控ロール５，７を圧延機ハウジング１に引込時は、ピ
ストン６１によりフック４７′を実線引置に旋回させ、
係止金具５０と係合するように構成している。

つぎに、上記装置におけるロール組替操作について説明
する。

通常、圧延作業中は、第２図中鎖線で示す如く、台車４
は主操作盤２側の待機位置にあり、受台部材６，８は台
車４上になく、クレーン（図示せず）で吊り上げ、別の
位置に待機させている。

この状態において、台車上面４ａは床面ＦＬと一致しプ
アープレートとなっている。

ロール組替作業時は、まず台車４上に上下控ロ−ル受台
部材６，８をクレーンで吊って乗せ、台車上面４ａのピ
ン穴１２．１７にピン１０，１１を嵌合させ、上下受台
部材６，８の横方向の中心を自動的に一致させる。

ついで、受台部材８のフツク２１を台車４の係止部２３
に引掛ける。

この状態で、台車４をシリンダ１３により第２図中実線
で示す如く、圧延機ハウジング１の側端迄移送する。

その際、下控ロール７と下控ロール受台部材８とは上下
方向の中心も自動的に合致するが、上ロール５と上ロー
ル受台部材６の中心は上ロール５を電動圧下装置（図示
せず）により昇降し、センタリングし、かつ、上ロール
受台部材６のサドルサイド部材３２ａ〜３２ｃを第２図
に示す如く水平状態としている。

この状態で、ロール移送装置４０のシリンダ４１ａ，４
１ｂを作動し、ロツド４２ａ，４２ｂの先端金具４３を
控ロールサドル３１，２５の駆動側端面４５，４６に当
接させて押圧し、上下控ロール群５，７を受台部材６，
８へと押出す。

その際、上控ロール５は圧延機ハウジング１から抜け出
る前に、サドル３１ａ〜３１ｄがサドルガイド部材３２
ａ〜３２ｃの上に移載し、圧延機ハウジング１から抜け
出てもロール５が回転することを防いでいる。

上記各上控ロール５ａ〜５ｄはそれぞれ、シリンダ４１
ａにより支持台２８ａ〜２８ｄ上を滑って受台部材６上
に取り出される。

各下ロール７ａ〜７ｄもシリンダ４１ｂにより、そのサ
ドル２５ａ〜２５ｄがガイド板２４の各円弧部２４ａ〜
２４ｄ上を滑って下受台部材８上に取り出される。

このように、受台部材６，８上に押出された旧上下控ロ
ール５，７はクレーンで吊って待機位置へ移送する。

その際、上控ロール受台部材６上の旧上控ロール５を吊
る時はサドルガイド部材３２ａ〜３２ｃを旋回しロール
吊上げに邪摩しないように倒し、下控ロール受台部材８
上の旧下控ロール７を吊る時は、フツク２７ａ，２７ｂ
を旋回し、ロール吊上げの邪摩にならないようにする。

尚、ロール受台部材６，８ごとに吊ってもよく、また、
吊上時には、台車４を一旦、主操作盤２側端へ移送して
もよい。

つぎに、新しいロールを組込む場合には、まず、台車４
上に下控ロール受台部材８を載せていない場合は塔載し
、該受台部材８上に新下控ロール７をセットし、ついで
、上控ロール受台部材６を台車４上の受台部材８の上部
位置に載せた後、該受台部材６上に新上控ロール５をセ
ットする。

尚、新控ロール５，７を前以ってセットした上下控ロー
ル受台部材６，８を台車４上に前記旧ロール取出し時と
同様にクレーンで塔載してもよい。

この時、ロール移送装置４０の先端金具４３は押出され
た状態にあり、該先端金具４３のフツク４７を第６図中
実線で示す如く立て、控ロール駆動軸４８，４９の駆動
側端部の係止金具５０に引掛ける。

その後、シリンダ４１ａ，４１ｂにより、ロツド４２ａ
，４２ｂを引き方向へ作動し、上下控ロール５，７を圧
延機ハウジング１内に移送し、圧延機内に上下控ロール
５，７をセットする。

以下で控ロールの組替作業は完了し、台車４を主操作盤
２側へシリンダ１３によって移送し、上下控ロール受台
部材６，８をクレーンで吊って別の位置へ搬送し待機さ
せておく。

以上の説明より明らかなように、この発明に係るロール
組替装置によれば、控ロールを軌条面上を走行する台車
に塔載する受台部材に支承して取替作業を行い、圧延機
からの押出及び引込時において各ロールは受台部材上に
摺動し動作するため、安定性があり、特に重量の大きい
ロールの場合、作業の危険性は少なく、かつ、ロールに
損傷が生じることもない。

また、控ロールにおいては同時に各ロールを押出及び引
込みが自動的にでき、特に、ロール本数の多い場合には
作業時間の短縮化が図られ、効果を発揮する。

かつ、上記の如く、控ロールは自動的に移送できるため
、ロール組替作業者は熟練を要せず、しかも、一人で行
うことができ、省力化が図れる。

さらに、上下控ロール受台部材を一つの台車上に取替え
て塔載するようにしているため、構造が簡単であると共
に、スペースをとらず、主操作盤の位置を特に考慮する
必要がない。

また、各ロール中心との芯合せは、下ロール位置は不変
であり、上ロール位置は圧下装置を利用することにより
調整することができるので、ロール受台部材側には特別
な昇降手段を備える必要はなく、構造が極めて簡単であ
る。

しかも、台車は圧延作業時には作業フロアとなり、何ら
障害物とならない。

このように、本ロール組替装置は従来の欠点を解消する
と共に、新規な種々の効果を有し、実用的価値の大なる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂは従来例を示す概略図、第２図は本発明の
控ロール組替装置の一実施例を示す正面図、第３図は第
２図の側面図、第４図は第２図のＸ部矢視拡大図、第５
図は第４図に示すロール移送装置の変形例を示す第４図
同上図である。 １・・・・・・圧延機ハウジング、２・・・・・・主操
作盤、３・・・・・・レール、４・・・・・・台車、５
・・・・・・上控ロール、６・・・・・・上控ロール受
台部材、７・・・・・・下控ロール、８；・・・・・・
下控ロール受台部材、１３・・・・・・台車移動用シリ
ンダ、２４，３２・・・・・・サドルガイド板、４０・
・・・・・ロール移送装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 軌条面上を走行する台車上に、多段圧延機における
   上控ロール群および下控ロール群をそれぞれ支承する受
   台部材を分割可能に塔載し、かつ、上記それぞれの受台
   部材に控ロール群のサドルを支持する部材を設けたこと
   を特徴とする多段圧延機のロール組替装置。