JPS5856752B2 - 溶融アルミメッキ鋼板のホ−ロ−加工法 - Google Patents

溶融アルミメッキ鋼板のホ−ロ−加工法

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JPS5856752B2
JPS5856752B2 JP10899978A JP10899978A JPS5856752B2 JP S5856752 B2 JPS5856752 B2 JP S5856752B2 JP 10899978 A JP10899978 A JP 10899978A JP 10899978 A JP10899978 A JP 10899978A JP S5856752 B2 JPS5856752 B2 JP S5856752B2
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  • Glass Compositions (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は溶融アルミメッキ鋼板のホーロー加工法に関す
るものであって、さらに詳しくは図に示すような構造を
有する溶融アルミメッキ鋼板へのホーロー加工に関する
ものである。
図において、1は鋼板でアルミメッキ層が施しである。
すなわち、2は鋼板1とアルミとの合金層を示し、3は
アルミ層を示している。
4はホーローの第一層目で5は第二層目である。
本発明は上記溶融アルミメッキ鋼板上に第一層4を塗布
し、350℃以下の温度で乾燥後、第二層5を塗布し、
その後、第一層4と第二層5を同時に焼成する溶融アル
ミメッキ鋼板へのホーロー加工法に関するものである。
溶融アルミメッキ鋼板へのホーロー加工法の検討は比較
的新しく種々の考え方が提案されている。
溶融アルミメッキ鋼板へのホーロー加工の利点は、アル
ミニウム用のフリットを用いるため、比較的低温度(5
00〜600℃)で焼付けが可能であり、基板の熱歪み
がないこと、片面ホーロー加工が可能であること、薄手
の鋼板が使用できるなどがあげられる。
さらに、基板側の利点として、耐食性が増大すること、
基板に装飾性を付与することができるなどがある。
上述したような利点を有するにも拘らず溶融アルミメッ
キ鋼板にホーロー加工を施すには、種々の問題点があり
、中々実用とはならないのが現状である。
この問題点は表面のアルミニウム中にフラツクスのまき
込み、鉄の酸化物またピンホールなどが多く存在し、こ
れがホーロー加工時に泡やピンホール発生の原因となる
点にある。
このような泡やピンホールは、溶融アルミメッキ鋼板そ
のものの欠陥に帰因しているので、これが溶融アルミメ
ッキ鋼板へのホーロー加工が普及しない第一の理由とな
っている。
上述したような、溶融アルミメッキ鋼板のホーロー加工
上の欠点に対し、これを克服する手段として、種々の提
案がなされている。
例えば特開昭52−102321号公報によると、ホー
ロー加工以前に基板を500〜600℃の温度で一定時
間焼成することによって防ぐことが可能であると明記さ
れている。
この理由として、加熱によってアルミ層中の水分や空気
を前もって除くことによって、泡やピンホールを消滅さ
せようとするものである。
さらにもう一つの手段としては、本発明者らが提案した
もので、特願昭53−22980号に明記されているよ
うに(AA、Fe、Si)M層を有する溶融メッキ鋼板
を用いることである。
この(Al、Fe 、Mi )M層は、基板を500℃
以下の低温で焼鈍処理することによって得られるもので
ある。
これらの処理によって泡やピンホールは確かに減少する
が、完全であるとは云えない。
本発明は、これらの現状に鑑みなされたもので泡やピン
ホールがない溶融アルミメッキ鋼板へのホーロー加工法
に関するものである。
本発明に類似した発明として、特願昭53−30443
号があるが、この発明は、自己浄化型被覆層の形成法に
関するもので、主に工程の簡略化と耐食層と自己浄化型
被覆層との密着性を改善するために用いる形成法に関す
るものである。
これに対し本発明は、自己浄化被覆層のみならず、溶融
アルミメッキ鋼板にホーロー加工を施す上での最大の欠
点である泡やピンホールの発生を改善する目的で発明さ
れたものである。
すなわち、ホーロー加工上で泡やピンホールの発生する
溶融アルミメッキ鋼板を用いても本発明のホーローの形
成法によって、この欠点をなくする画期的な溶融アルミ
メッキ鋼板のホーロー加工法を提供するものである。
本発明に用いる溶融アルミメッキ鋼板とは冷延鋼板に溶
融法によってアルミニウムメッキを施したもので、規格
としては日本工業規格(JISG3314)を満足する
ものである。
さらに本発明に用いることの可能な溶融アルミメッキ鋼
板は、特願昭53−22980号に明記されている低温
合金化焼鈍処理を施したものも使用できる。
次に本発明の詳細について製造工程順に詳述する。
まず第一層を構成するスリップであるが、フリットを主
成分として、必要に応じ他のミル添加物を含んでいる。
この第一層は、35000以下の温度で加熱した場合、
強固な乾燥膜が出来ることが必要である。
この強固な乾燥膜を得るために、本発明は第一層を形成
させるスリップ中に350℃以下で硬化する結合剤を含
んでいることが特徴である。
本発明に適している結合剤は、アルカリ硅酸塩、コロイ
ダルシリカ、コロイダルアルミナ、シリコーン系樹脂、
有機質結合剤からなる群より選択され少なくとも一種以
上を含んでいるスリップより構成される。
結合剤とは無機物、有機物を問わず、スリップ中に存在
して、水分の乾燥後、適度の強度を保ち、基材と密着が
可能な物質のことをいい、特に本発明に適したものとし
て上述したものがよい。
アルカリ硅酸塩は通常水ガラスと云われ、ケイ酸ナトリ
ウム、ケイ酸カリウムなどが代表的ある。
コロイダルシリカ、コロイダルアルミナは、別名、シリ
カゾル、アルミナゾルとも云われ、コロイドの大きさが
1〜100μm程度のシリカまたはアルミナが液体分散
中に安定に分散しているものである。
本発明においては、このゾルのもつバインダー効果を利
用するものである。
シリコーン系樹脂は三次元的な網状構造をもったオルガ
ンポリシロキンで、主成分はジメチルポリシロキンサン
で、有機基とけい素のモル比R/Siによって種々のも
のがあるが、本発明でいうところのシリコーン系樹脂と
はこれらを総称したものである。
次に、その他の有機質結合剤であるが、水に可溶で、乾
燥時に結合力をもたらすものであれば何でも使用できる
が、好ましいものとしてはCMC(カルボキシルメチル
セルロース) 、P、V、A (ポリビニールアルコー
ル)などがよい。
これらの結合剤は、ガラスフリットと一緒にミル添加時
に添加し、ボールミル、ディスパージョンミルなどで混
合粉砕する。
このスリップの安定化のために亜硝酸ソーダ、粘土、尿
素、塩化マグネシウム、アラビアゴムなどのミル添加物
を必要に応じ添加する。
さらに、必要に応じ、酸化チタン、アルミナ、ジルコニ
ア、着色用酸化物などを添加する。
溶融アルミメッキ鋼板にホーロー加工をする上で特に望
ましいフリットは、本発明者らが先に提出した、特開昭
52−135325号公報に明示したものが望ましいが
、この他にアルミニウム用フリットとして市販されてい
るものも使用できる。
次に、塗布工程であるが、上述した材料からなるスリッ
プを用い、予じめ脱脂洗浄された溶融アルミメッキ鋼板
にスプレーガンによって塗布する。
膜厚は100μm±50μm程度とし、できるだけ均一
になるようにする。
塗布後、350℃以下の温度で乾燥を行う。
この理由について以下に記載する。
先に述べたように溶融アルミメッキ鋼板は、アルミのメ
ッキ工程中に空気をかんでいて、それがメッキ層中に内
在し、ホーロー加工時に熱膨張を起こし、ホーローを持
ち上げ、ピンホール、泡発生の原因となっている。
この泡発生の過程は、ホーロ一層表面が加熱によって溶
融を開始し始め、メッキ層中の空気がホーロ層外に自由
に排気されなくなった段階から発生する。
したがって、ホーロ一層が未溶解で多孔質である段階で
は内在していた空気が自由に放出できるので、泡は発生
しない0 第一層目を350℃以上の高温で焼成した場合は、フリ
ットの一部が溶融を開始し始め、第一層目でピンホール
、泡が発生し、この上に第二層目を塗布しても、第一層
目中の泡に第二層目のスリップが陥没し、ピンホール、
泡発生と同様に、美しい面は得られない。
さらに重要な理由は、第一層を350℃以上の高温にさ
らすことは、工程的に第二層の焼成工程と合わせて二度
焼成工程を経ることになり製造コストが高くなってしま
うことになる。
このことは本来の本発明の主旨ではない。本発明の主旨
は二度の焼成工程を経ずに、つまり、従来の焼成工程中
に用いる乾燥工程程度の温度(120℃以下)で乾燥後
に第二層を塗布し、焼成することにある。
以上、述べた理由が、350℃以下の温度で乾燥を行う
理由であり、結合剤を添加する意味は350℃以下の温
度でも溶融アルミメッキ鋼板にスリップの乾燥皮膜が強
固に接着するための配慮である。
この乾燥皮膜が強固でない場合、第二層を塗布し焼成す
ると、ホーロ一層は亀裂剥離を生じる。
この乾燥皮膜が弱い場合、加熱焼成の際の溶融アルミメ
ッキ鋼板の熱膨張に塗布したホーロ一層が追随できなく
なり、亀裂剥離が発生してしまうことになる。
強度な乾燥皮膜を得るためには、添加する結合剤の種類
によっても異なるが、本発明で述べたところの結合剤を
用いた場合、はとんどが120℃以下で充分である。
次に、第一層形成後の第二層の塗布について述べる。
第二層を形成するスリップは、第一層を形成したものと
同様のものであってもよいが、種々の目的に応じて選択
することが可能である。
第二層の形成に用いるフリットは、第一層の形成と同様
のフリットを用いることが可能で、好ましくは特開昭5
2−135325号公報に明示した以下の組成のものが
よい。
SiO215〜60wt% B2O39〜35 〃 Na2O310〜30 // Al2O31〜25 〃 L i20 0〜20// に20 0〜10// CaOO〜10 〃 (ただし、L 120 、に20 、Ca Oの3成分
のうち2成分がともにOの場合を除く。
)上述した組成の他に本発明に用いることのできるフリ
ットは市販されているアルミニウム用フリットでもよい
本発明は目的に応じ、その他の添加物を添加する。
カラーホーローの際にはフリットの他に着色用酸化物を
添加する。
添加量は色合いや彩度によっても異なるが、フリット1
00重量部に対して20重量部以下である。
20重量部を超えると密着力が低下するだけでなく、亀
裂がはいってしまうので、それ以下の方がよい。
その他、ミル添加物は必要に応じ、第一層形成時に用い
たものと同様のものを用いる。
本発明で述べる第二層は、上述したカラーホーローに限
るものではなく、自己浄化被覆層をも含むものである。
フリント、着色用酸化物、ミル添加物を含でだスリップ
を乾燥した第一層に塗布する。
膜厚はできるだけ均一になるようにスプレーガンで塗布
を行う。
膜厚はカラーホーローの場合は、100μm程度とし、
自己浄化被覆層の場合は、200μm前後とする。
第二層塗布後、乾燥工程を経て焼成する。
焼成温度は500〜600℃で約5分根度とする。
この焼成工程の段階で第一層と第二層は同時に溶融し、
かつ、第一層は基質金属の溶融アルミメッキ鋼板と結合
する。
本発明は以上の工程からなるものであるが、この工程を
経ることによって溶融アルミメッキ鋼板へホーロー加工
する上で発生するピンホール、泡が解決できる理由を以
下に述べる。
溶融アルミメッキ鋼板は、Si分が8〜10wt%より
なるAl−8i浴槽中に鋼板を高速で通過させることに
よってAl−Si合金メッキを溶融法によって付着させ
たもので、微視的にみた場合、メッキ層中は、かなりの
多孔質となっている。
したがって、この多孔質は、溶融アルミメッキ鋼板では
本質的な欠点で、犬なり小なり空気がはいりこみ、ホー
ロー加工上、ピンホール、泡が発生する可能性を持って
いる。
このホーロー加工上の欠点は、焼成回数が増せば増す程
多くなる傾向を示し、回数が少なければそれ程少ない。
しかしながら、アルミメッキ層中に内在している空気は
本質的な欠点であるので、ホーロー加工上発生する空気
を抑えることはできない。
したがって、完全にピンホール、泡発生を抑制すること
は困難であり、我々の成し得ることはいかに外観上目立
たないようにするかということになる。
溶融アルミメッキ鋼板から発生する空気をホーロ一層内
に閉じ込めること、また発生した後でも回りのホーロ一
層が陥没した孔を塞ぐようにすれば、外観上も、耐食性
の観点からも、満足するものが得られる。
以上の要求を満たす条件として、ホーロ一層の膜厚は絶
対的に厚い方が有利と云える。
通常一度塗りで一度焼成を行う場合、200μm以上の
膜厚を確保することは困難で、特に成型品のコーナ一部
などでは亀裂、剥離などの現象がみられる。
このことからも、本発明は第一層と第二層からなるので
膜厚を得るには好都合である。
しかも、第一層目は結合剤を含んでいて溶融アルミメッ
キ鋼板と密着しているので、上述したような亀裂、剥離
はない。
加熱焼成後、これらの結合剤の分解生成物は第二層を通
過するが、いずれも350℃以下で分解され、その後昇
温し、ガラスフリットが軟化しはじめる段階では全て終
了し、第二層目は通過した分解生成ガスの跡を修復して
しまうので、滑らかなホーロー面が得られる。
また、溶解アルミメッキ鋼板から発生し、ピンホールや
泡の発生原因となる空気は膜厚が厚いために、ホーロ一
層内に閉じ込められる。
また、溶融アルミメッキ鋼板から発生した空気がホーロ
一層を破って放出したとしても、膜厚が厚いため、修復
作用が大きく、外観上問題となるピンホール、泡は発生
しない。
この様な作用により本発明は溶融アルミメッキ鋼板の本
質的な欠陥を回避し、目的にかなったホーロー加工法を
提供するものである。
このため、外観は良好で、しかも耐食性、絶縁性に優れ
ているのである。
第一層を350’C以上の温度で焼成した場合、つまり
、ガラスフリットが軟化し始める段階まで加熱してから
第二層を塗布し焼成する従来の方式で形成した場合は、
第一層と第二層の密着性は悪く機械的なストレスによっ
て層界面からの剥離はまぬがれない。
これに対し、本発明の加工法によると、第一層中のフリ
ットは、350℃以下ではまだ軟化していないので、第
二層と同時に焼成した場合、層界面は互いに拡散し合う
ので、結合力は強く密着性は優れている。
特に、溶融アルミメッキ鋼板を用いる場合の第二層の構
成はカラーホーロー、自己浄化被覆層などフリットとミ
ル添加物の他に、着色用金属酸化物や触媒を含有してい
るので、結合力が弱いという欠点を有しているが、本発
明のような加工法によるとこれらの欠点を克服できるの
である。
さらに、本発明による利点として、第二層をカラーホー
ローに仕上げる場合、第一層の存在によって色合いの調
整が可能なことである。
第二層を鮮明な色合いに仕上げようとする場合、下地の
色によって塗布されたホーロ一層の彩度は異なってくる
このため、従来技術では、第一層目を白色とし、その後
、目的とするカラーホーローを塗布、焼成していたが、
本発明による加工法によると第一層を白色とすれば、二
層の焼成工程を経なくとも目的とするものが得られる。
また、カラーホーローは金属酸化物を含んでいるため、
その酸化作用により微少のピンホールがある場合は下地
金属の腐食を増長させることになるが、本発明のように
化学的に不活性な第一層を設けることにより上述したよ
うな問題は起きない。
第二層が自己浄化被覆層である場合は、本発明の第一層
は単にピンホール、泡発生に対する抑制効果のみならず
、カラーホーロー以上に耐食層としての効果が重要であ
る。
次に本発明の応用例として、(Al、Fe、Si)M層
を有している溶融アルミメッキ鋼板について述べる。
本発明の特徴は、ピンホール、泡の発生する溶融アルミ
メッキ鋼板を用いても良好なホーロー面が得られること
が特徴であるが、一旦、低温合金化焼鈍処理を施した基
板を用いると、さらに効果筒である。
低温合金化焼鈍処理とは、溶融アルミメッキ鋼板を45
0〜500℃の任意の温度で一定時間加熱処理した鋼板
のこ1とで、その特徴は鋼板とアルミメッキ層の界面が
(AI、Fe。
Si)Mで示される結晶構造を持ったものである。
(A I p F e y S i) MはAI F
e Si三元系金属間化合物で、一定の化学成分の物
質ではなく、固溶体範囲があり、不定比化合物であるこ
とを示している。
この(AI 、Fe 、 S i )M層は、単に、溶
融アルミメッキ鋼板の耐熱性を増すためのみならず、一
旦、450〜500℃の温度で、加熱処理されるため、
メッキ層の空気が放出され、ホーロー加工を行う場合は
、未処理材に比べ、ピンホール、泡発生の少ない特徴を
有している。
このような溶融アルミメッキ鋼板を本発明に用いると、
ピンホール、泡が問題とならないばかりでなく、ホーロ
ーを施していない裏面も、加熱による変色(灰黒色)が
少なく耐食性が優れている。
璋 米 本発明では、第二層をカラーホーロ一層や自己浄化
被覆層として述べているが、第二層は上述したものに限
るものではなく、第二層以上を多層に構成することは本
発明の範囲内である。
例えばガラ−ホーローを塗布した後に、さらに第三層と
して表面のつや出し層を設けることも可能である。
この様な場合は、第二層に第一層と同様に350℃以下
の温度で結合する結合剤を加え、第一層上に塗布し、乾
燥後、第三層を塗布し、焼成する。
第四層以上も同様な操作によって、ホーロー加工を行う
ことが可能である。
以上のように本発明は簡単な加工法により、溶融アルミ
メッキ鋼板の本質的な欠陥を克服するもので、必然的に
二層構造を有する場合においては二層焼成を一度焼成で
加工することが可能である。
この様な特徴を有する本発明は、第一層を350℃以下
で乾燥し、第二層を塗布後、第一層と第二層を同時に焼
成するものである。
第一層を構成するスリップは350℃以下で溶融アルミ
メッキ鋼板と結合する結合剤を添加する。
次に本発明を実施例でもって詳述する。
実施例 1 厚さが0.6 am1大きさが50X90mmでA7の
目付は量が80 g/ m” (両面)相当の溶融アル
ミ1 メッキ鋼板をアルジニウム用低アルカリ性脱脂剤
で脱脂を行なった。
次に第一層を構成するスリップを表−1に示すように作
成した。
表中、 コロイダルシリカは日産化学■スノーチ ツクス 1 コロイダルアルミナは、 同社アルミ ナシルー100を使用した。
シリコーン樹脂は信越化学■製信越シリコーンKM83
を用いた。
フリットは下記の組成のものを用いた。
5i02 50wt% B2O310wt% Na2O23wt% k1203 5 w t% L i 20 8 w t%に20
3 w t% Ca0 7wt% このフリットの軟化温度は480℃であった。
表−1における41〜10の組成のスリップをいずれも
ボールミルで粉砕混合し、スプレーガンで脱脂洗浄した
溶融アルミナイズド鋼板に塗布した。
塗布後、120℃で15分間乾燥を行なった。次に第二
層であるが、スリップは第一層のAf;、1〜AIOま
で以下に示したカラーホーロー用スリップを用いた。
フリット(第一層スリップと同種)ioo重量部着色用
金属酸化物(黒) 5 〃Al2O3・
5 〃粘土 2〃 ケイ酸ナトリウム 5 〃水
45 〃第二層形成スリ
ップを第一層の乾燥後に塗布しく第一層と第二層が合計
200μm程度)、乾燥後5200Cで焼成を5分行な
った。
この試験片に対し、以下の試験項目に従って試験を行な
った。
(1) 外観試験 50X90mmの試験片の中で、表面にピンホール、泡
の発生が認められるものは不合格で、認められないもの
は合格とする。
(2)密着試験 試験片をφ10mvtの円柱棒にあててホーロー面が外
側になるよう180°に折り曲げ、基板、および第一層
、二層界面での剥離の認められないものは合格、剥離し
たものは不合格とする。
(3)耐食性試験 試験片をNaCl3%、50℃の塩水噴霧試験器の中に
暴露し、10日間放置する。
この結果腐食が認められるものは不合格で、認められな
いものは合格とする。
以上(1)〜(3)までの試験項目においてA1−10
までの試験片を試験した結果、(1)〜(3)とも全て
合格であった。
実施例 2 第一層を実施例1と同様のスリップで構成し、第二層を
以下に示した組成の自己浄化被覆層とした。
フリット(実施例と同種) 100重量部γMu0
2 20 //CuCO3・C
u(OH)2・ηH2010〃Al2O330〃 水ガラス 10//水
60 〃このスリップを12
0℃で15分間乾燥した第一層上に200μmになる様
塗布を行ない、80℃で15分間乾燥後、第一層と第二
層を同時に540℃で5分間焼成した。
この試験片に対して、実施例1の試験項目(1)〜(3
)を実施した結果全て合格であった。
実施例 3 実施例1の//61のスリップに対して溶融アルミメッ
キ鋼板に塗布後、乾燥温度を変化させて第一層を形威し
、第二層を実施例1と同様のものを用い、(1)〜(3
)の試験を行なった結果を表−2に示す。
なお乾燥時間は全て15分で、第二層塗布後の焼成温度
は520℃で5分である。
以上の結果から明らかなように、第一層の乾燥温度は3
50℃以内である。
実施例 4 実施例1と同様の溶融アルミメッキ鋼板に、480℃で
30分間低温合金化焼鈍処理を施しくAI 、Fe 、
S i )M層を付与した基板を用いて実施例3と同
様の組成ならびに条件で第一層、第二層を形成し、(1
)〜(3)の試験を行なった結果、全て合格であった。
さらに、ホーローをかけていない面の溶融アルミメッキ
鋼板の面は加熱前に比べ、伺ら色の変化が認められなか
った。
実施例 5 第一層の組成を実施例1と同様のスリップを用い、塗布
後、120℃で15分間乾燥を行ない、その後、第二層
、第三層として以下に示したスリップを用いた。
フリット(実施例1と同種) 100重量部着色用酸
化物(赤)、 5重量部Al2O35〃 ケイ酸ナトリウム 12 〃粘土
2〃 水 47 〃第二層
として上記スリップを第一層に塗布し、120℃で15
分間乾燥後、第三層として第二層と同様のスリップで第
二層上に塗布を行なった。
膜厚は各層とも11001t前後であった。
第三層塗布後、120℃で15分乾燥し、第一二、三層
を同時に520℃で7分間焼成した。
この試験片を(1)〜(3)の試験項目に従って試験を
行なった結果、全て合格であった。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の加工法による溶融アルミメッキ鋼板へホー
ロー加工を施した後の断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 溶融アルミメッキ鋼板にホーロー加工を行う形成法
    において、第一層を形成するスリップを溶融アルミメッ
    キ鋼板上に塗布する工程と、上記第一層を350℃以下
    の温度で乾燥する工程と、第二層を塗布し、第一層、第
    二層を同時に焼成する工程を有することを特徴とする溶
    融アルミメッキ鋼板のホーロー加工法。 2 第一層を形成するスリップに少なくともフリットと
    、350℃以下で硬化する結合剤とを用いたことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の溶融アルミメッキ鋼
    板のホーロー加工法。 3 結合剤がアルカリ硅酸塩、コロイダルシリカ、コロ
    イダルアルミナ、シリコーン系樹脂、有機質結合剤から
    なる群から選択される少なくとも一種以上を含むことを
    特徴とする特許請求の範囲第2項記載の溶融アルミメッ
    キ鋼板の加工法。 4 (Al、Fe、Si)M層を有する溶融アルミメ
    ッキ鋼板を用いたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の溶融アルミメッキ鋼板のホーロー加工法。
JP10899978A 1978-03-15 1978-09-04 溶融アルミメッキ鋼板のホ−ロ−加工法 Expired JPS5856752B2 (ja)

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