JPS6323270B2 - - Google Patents
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- JPS6323270B2 JPS6323270B2 JP15732982A JP15732982A JPS6323270B2 JP S6323270 B2 JPS6323270 B2 JP S6323270B2 JP 15732982 A JP15732982 A JP 15732982A JP 15732982 A JP15732982 A JP 15732982A JP S6323270 B2 JPS6323270 B2 JP S6323270B2
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Landscapes
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- Coating By Spraying Or Casting (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は一般に管、棒、板、帯及び線材等から
なる鉄鋼材の表面に被膜構造を有してなり且つ耐
熱及び耐食性の要求とを同時に満足する特性を有
してなる被覆鋼材の改良に関するものである。 従来における耐熱・耐食性の被覆鋼材は、例え
ば第３図に例示するように鉄鋼材１１の表面に、
アルミニウムの溶融鍍金膜１２を設けて鋼肌面に
極薄膜状のFeAl2からなる金属間化合物層１３を
形成したものであつて、この状態をもつて実用に
供している現状にあつた。 しかしながら、上記の従来の鋼材は、耐熱性に
関して充分に要求を満足せず、しばしば一部酸化
が発生する傾向があり、また耐食性については溶
融鍍金膜１２でピンホールが多発する構造である
ため著しく乏ぼしく、従つてこれら耐熱と耐食性
とを同時に、しかも充分に満足するようその改善
が望まれる状態にあつた。 本発明の目的は、上記した問題をきわめて効果
的に解決した耐熱・耐食性被覆鋼材を提供するこ
とで、耐熱性の向上は勿論のこと、ピンホール或
いはヘアークラツクのみない充分な耐食性と、し
かも鋼肌面への結合力、被覆層自体の靭性と緻密
性とに優れた特性を有してなるセラミツクの被覆
層をもつて被着構成するもので以下本発明を第１
図及び第２図について詳述すれば、管、棒、板、
帯及び線材等からなる鉄鋼材１は、鋼肌面１′に
アルミニウムの溶融鍍金処理を施され、しかる後
に２次拡散処理を行わしめて該鋼肌面にFeAl2と
FeAlとの混成した金属間化合物層２を形成して
なるもので、更に金属間化合物層２の表面２′上
に酸化クロームによつて化学結合されたSiO2、
Cr2O3及びAl2O3からなる組成を有するセラミツ
クの被覆層３を被着構成したものである。 なおアルミニウムの溶融鍍金処理並びにその後
の２次拡散処理については通常の処理によるもの
であるが、セラミツクの被覆層３の被着に際して
は、可溶性クローム化合物の濃水溶液（例えば
H2CrO4）に珪石）（SiO2）、酸化クローム
（Cr2O3）及び溶融アナミナ（α−Al2O3）からな
る微粉末を添加し、更に少量のカオリン或いは粘
土を加えて充分に撹拌混合した懸濁液に前記２次
拡散処理済の鉄鋼材１を浸漬するか、或いは刷毛
塗布するか、又はスプレー等により塗着せしめ、
次いで一時乾燥した後にこの塗着部を320℃以上
に加熱処理を施すことによつて、微粒子相互間及
び表面２′に介在するクローム酸化物が各組成物
と化学結合して前記特性を有するセラミツクの被
覆層３を構成してなるものである。 また、被覆層３の組成比は、好ましくは重量％
においてSiO2が15％乃至25％、Cr2O3が30％乃至
50％、Al2O3が35％乃至45％の範囲に、又層厚を
約0.02ｍ／ｍ乃至1.0ｍ／ｍ範囲とすることが望
ましいところである。 以上の通り本発明によれば、鋼肌面１′に形成
したFeAl2とFeAlとの混成した金属間化合物層
２の表面２′に化学結合された被覆層３を、単に
前記懸濁液への浸漬或いは塗着と、その後の低温
度での加熱とを所望回数繰返すという簡易な処理
をもつて容易に構成し得ることとなり、併せ
Cr2O3の使用により他のセラミツク材に比して表
面２′への結合力、被覆層自体の靭性及び浸漬或
いは塗着に関連して緻密性の優れた状態をもつて
被覆層３を構成する結果となり、２次拡散処理に
伴つて予め形成したFeAl2とFeAlとの混成から
なる金属間化合物層３との相乗効果とにより、耐
熱性は勿論のこと、同時にピンホール或いはヘア
ークラツクのみない之等セラミツクの被覆層３に
よつて著しく耐食性をも向上し得ることができる
ものである。 以下本発明の実施例について示せば下記の通り
である。 実施例 ・ 鉄鋼材…材質SPC−１、外径30ｍ／ｍ、肉厚
1.6ｍ／ｍ、製品長550ｍ／ｍ ・ 溶融鍍金処理…前処理として一般の脱脂、脱
銹処理を行つたものを、古河アルミ工業(株)
製の商品名「FL−３」からなる水溶液に
60秒間浸漬してフラクシング処理を行い、
引続き純アルミニウムの溶融中に温度730
℃で60秒間浸漬して8μからなる金属間化
合物層と鋼肌表面に37μからなるアルミニ
ウムの溶融鍍金膜のものを得た。 ・ ２次拡散処理…硼砂（Na2B4O7）からなる
溶融塩中に温度750℃で90秒間浸漬して、
FeAl2とFeAlとの混成した62μからなる金
属間化合物層を形成した。 ・ 懸濁液…木節粘土の水簸物、SiO2、Cr2O3及
びα−Al2O3の各10重量部の混合粉末に対
して、蒸留水を重量比で1.2：１の割合で
加え、更にピロリン酸ナトリウムを総重量
の0.25wt％を加えてボールミル装置にて粉
砕混合した。 ・ 被覆層の形成処理…鉄鋼材を浸漬し、次いで
温度100℃にて一時乾燥を行う。 ・ 加熱処理…電気炉内で４℃／分の昇温速度で
650℃まで逐次温度をあげ、その後650℃で
30分間保持した後に炉内で放冷した。 ・ 繰返し処理…上記被覆層の形成に伴う浸漬と
加熱処理とを３回繰返し行うことによつ
て、層厚0.6ｍ／ｍからなる殆んどピンホ
ール或いはヘアークラツクのない、且つ充
分な結合力と靭性とを有した緻密なセラミ
ツク組織構造を有してなる被覆層を得た。 なお、本発明品と従来品による単にアルミニウ
ムの溶融鍍金膜による鋼肌表面に極薄膜状の
FeAl2からなる金属間化合物層を形成したのみに
よるものとの耐熱及び耐食性との比較結果を示せ
ば、下記表の通りである。 【表】
なる鉄鋼材の表面に被膜構造を有してなり且つ耐
熱及び耐食性の要求とを同時に満足する特性を有
してなる被覆鋼材の改良に関するものである。 従来における耐熱・耐食性の被覆鋼材は、例え
ば第３図に例示するように鉄鋼材１１の表面に、
アルミニウムの溶融鍍金膜１２を設けて鋼肌面に
極薄膜状のFeAl2からなる金属間化合物層１３を
形成したものであつて、この状態をもつて実用に
供している現状にあつた。 しかしながら、上記の従来の鋼材は、耐熱性に
関して充分に要求を満足せず、しばしば一部酸化
が発生する傾向があり、また耐食性については溶
融鍍金膜１２でピンホールが多発する構造である
ため著しく乏ぼしく、従つてこれら耐熱と耐食性
とを同時に、しかも充分に満足するようその改善
が望まれる状態にあつた。 本発明の目的は、上記した問題をきわめて効果
的に解決した耐熱・耐食性被覆鋼材を提供するこ
とで、耐熱性の向上は勿論のこと、ピンホール或
いはヘアークラツクのみない充分な耐食性と、し
かも鋼肌面への結合力、被覆層自体の靭性と緻密
性とに優れた特性を有してなるセラミツクの被覆
層をもつて被着構成するもので以下本発明を第１
図及び第２図について詳述すれば、管、棒、板、
帯及び線材等からなる鉄鋼材１は、鋼肌面１′に
アルミニウムの溶融鍍金処理を施され、しかる後
に２次拡散処理を行わしめて該鋼肌面にFeAl2と
FeAlとの混成した金属間化合物層２を形成して
なるもので、更に金属間化合物層２の表面２′上
に酸化クロームによつて化学結合されたSiO2、
Cr2O3及びAl2O3からなる組成を有するセラミツ
クの被覆層３を被着構成したものである。 なおアルミニウムの溶融鍍金処理並びにその後
の２次拡散処理については通常の処理によるもの
であるが、セラミツクの被覆層３の被着に際して
は、可溶性クローム化合物の濃水溶液（例えば
H2CrO4）に珪石）（SiO2）、酸化クローム
（Cr2O3）及び溶融アナミナ（α−Al2O3）からな
る微粉末を添加し、更に少量のカオリン或いは粘
土を加えて充分に撹拌混合した懸濁液に前記２次
拡散処理済の鉄鋼材１を浸漬するか、或いは刷毛
塗布するか、又はスプレー等により塗着せしめ、
次いで一時乾燥した後にこの塗着部を320℃以上
に加熱処理を施すことによつて、微粒子相互間及
び表面２′に介在するクローム酸化物が各組成物
と化学結合して前記特性を有するセラミツクの被
覆層３を構成してなるものである。 また、被覆層３の組成比は、好ましくは重量％
においてSiO2が15％乃至25％、Cr2O3が30％乃至
50％、Al2O3が35％乃至45％の範囲に、又層厚を
約0.02ｍ／ｍ乃至1.0ｍ／ｍ範囲とすることが望
ましいところである。 以上の通り本発明によれば、鋼肌面１′に形成
したFeAl2とFeAlとの混成した金属間化合物層
２の表面２′に化学結合された被覆層３を、単に
前記懸濁液への浸漬或いは塗着と、その後の低温
度での加熱とを所望回数繰返すという簡易な処理
をもつて容易に構成し得ることとなり、併せ
Cr2O3の使用により他のセラミツク材に比して表
面２′への結合力、被覆層自体の靭性及び浸漬或
いは塗着に関連して緻密性の優れた状態をもつて
被覆層３を構成する結果となり、２次拡散処理に
伴つて予め形成したFeAl2とFeAlとの混成から
なる金属間化合物層３との相乗効果とにより、耐
熱性は勿論のこと、同時にピンホール或いはヘア
ークラツクのみない之等セラミツクの被覆層３に
よつて著しく耐食性をも向上し得ることができる
ものである。 以下本発明の実施例について示せば下記の通り
である。 実施例 ・ 鉄鋼材…材質SPC−１、外径30ｍ／ｍ、肉厚
1.6ｍ／ｍ、製品長550ｍ／ｍ ・ 溶融鍍金処理…前処理として一般の脱脂、脱
銹処理を行つたものを、古河アルミ工業(株)
製の商品名「FL−３」からなる水溶液に
60秒間浸漬してフラクシング処理を行い、
引続き純アルミニウムの溶融中に温度730
℃で60秒間浸漬して8μからなる金属間化
合物層と鋼肌表面に37μからなるアルミニ
ウムの溶融鍍金膜のものを得た。 ・ ２次拡散処理…硼砂（Na2B4O7）からなる
溶融塩中に温度750℃で90秒間浸漬して、
FeAl2とFeAlとの混成した62μからなる金
属間化合物層を形成した。 ・ 懸濁液…木節粘土の水簸物、SiO2、Cr2O3及
びα−Al2O3の各10重量部の混合粉末に対
して、蒸留水を重量比で1.2：１の割合で
加え、更にピロリン酸ナトリウムを総重量
の0.25wt％を加えてボールミル装置にて粉
砕混合した。 ・ 被覆層の形成処理…鉄鋼材を浸漬し、次いで
温度100℃にて一時乾燥を行う。 ・ 加熱処理…電気炉内で４℃／分の昇温速度で
650℃まで逐次温度をあげ、その後650℃で
30分間保持した後に炉内で放冷した。 ・ 繰返し処理…上記被覆層の形成に伴う浸漬と
加熱処理とを３回繰返し行うことによつ
て、層厚0.6ｍ／ｍからなる殆んどピンホ
ール或いはヘアークラツクのない、且つ充
分な結合力と靭性とを有した緻密なセラミ
ツク組織構造を有してなる被覆層を得た。 なお、本発明品と従来品による単にアルミニウ
ムの溶融鍍金膜による鋼肌表面に極薄膜状の
FeAl2からなる金属間化合物層を形成したのみに
よるものとの耐熱及び耐食性との比較結果を示せ
ば、下記表の通りである。 【表】
第１図は本発明の一実施例に係る耐熱・耐食性
被覆鋼材の一部切欠きによる拡大断面図、第２図
は他の実施例に係る同上一部切欠きによる拡大断
面図、第３図は従来例を示す一部切欠きによる拡
大断面図である。 １……鉄鋼材、１′……鋼肌面、２……金属間
化合物層、２′……表面、３……セラミツクの被
覆層。
被覆鋼材の一部切欠きによる拡大断面図、第２図
は他の実施例に係る同上一部切欠きによる拡大断
面図、第３図は従来例を示す一部切欠きによる拡
大断面図である。 １……鉄鋼材、１′……鋼肌面、２……金属間
化合物層、２′……表面、３……セラミツクの被
覆層。
Claims (1)
- １ ２次拡散処理によつてFeAl2とFeAlとの混
成した金属間化合物層２を形成してなる鉄鋼材１
の鋼肌面１′の該金属間化合物層表面２′上に、更
に酸化クロームによつて化学結合されたSiO2、
Cr2O3及びAl2O3からなる組成を有するセラミツ
クの被覆層３を被着構成せしめてなることを特徴
とする耐熱・耐食性被覆鋼材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15732982A JPS5947382A (ja) | 1982-09-09 | 1982-09-09 | 耐熱・耐食性被覆鋼材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15732982A JPS5947382A (ja) | 1982-09-09 | 1982-09-09 | 耐熱・耐食性被覆鋼材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5947382A JPS5947382A (ja) | 1984-03-17 |
| JPS6323270B2 true JPS6323270B2 (ja) | 1988-05-16 |
Family
ID=15647311
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15732982A Granted JPS5947382A (ja) | 1982-09-09 | 1982-09-09 | 耐熱・耐食性被覆鋼材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5947382A (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5514482A (en) * | 1984-04-25 | 1996-05-07 | Alliedsignal Inc. | Thermal barrier coating system for superalloy components |
| JPS6135676U (ja) * | 1984-08-06 | 1986-03-05 | 臼井国際産業株式会社 | 鋏類の刃面構造 |
| GB2285632B (en) * | 1985-08-19 | 1996-02-14 | Garrett Corp | Thermal barrier coating system for superalloy components |
| US5360634A (en) * | 1988-12-05 | 1994-11-01 | Adiabatics, Inc. | Composition and methods for densifying refractory oxide coatings |
| DE69111362T2 (de) * | 1990-10-09 | 1996-01-04 | Daido Steel Co Ltd | Korrosionsbeständiger und wärmebeständiger Metall-Verbundwerkstoff und Verfahren zu seiner Herstellung. |
| JPH06177226A (ja) * | 1992-12-03 | 1994-06-24 | Nec Corp | 吸着コレット |
| JP2007016771A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-01-25 | Sanyo Electric Co Ltd | ロータリコンプレッサ |
-
1982
- 1982-09-09 JP JP15732982A patent/JPS5947382A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5947382A (ja) | 1984-03-17 |
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