JP4003402B2 - ガラスフラックス,着色用組成物及び装飾ガラス基板 - Google Patents

ガラスフラックス,着色用組成物及び装飾ガラス基板 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,低膨張ガラス基板に模様を施すためのガラスフラックス及び着色用組成物,並びに低膨張ガラス基板に模様を形成してなる装飾ガラス基板に関する。
【0002】
【従来技術】
トッププレート下部にハロゲンヒーター等の発熱体を取付けた電気調理器,及び誘導コイルを用いて電磁誘導作用により発熱させる電磁調理器は,その安全性のため,近年特に需要が高まってきている。これらのトッププレート自体としても,透明,黒,白などの様々な色調を持つ低膨張結晶化ガラス基板が使用され,様々な模様が施されていたりする。
【0003】
これらの低膨張結晶化ガラス基板の表面に模様を形成するにあたっては,たとえば特公平5−40707号公報に開示されているように,基板と模様との熱膨張を合わせるために,有鉛低結晶ガラスフラックスと着色顔料と添加物とからなる混合物が有機バインダーとともにペースト化される。そして,そのペーストを,スクリーン印刷などにより,低膨張結晶化ガラス基板上に印刷し,焼成することにより,模様を形成する。形成された模様は,ガラスの熱膨張係数を結晶化ガラス基板の膨張に合わせ,表面クラックの発生を防いでいる。
【0004】
しかし,調理器として使用される低膨張ガラス基板には,人体への影響が懸念されることから,鉛を含まないことが望ましい。
ここで,一般的にガラスフラックスを構成する成分の中で,人体への影響が懸念される物質としては,As,Pb,Cdをはじめとし,Ba,Sb,Zn,Fなどが考えられる。この中でPb,Ba,Znはガラスフラックスとしては特性を維持するために重要な成分であるので,従来,ゼロにすることは困難であった。
【0005】
一方,鉛(Pb)を含まないガラスフラックスは,特開平9−227152号公報に開示されている。このガラスフラックスは,Ba,Fが添加されることもあり,将来的に人体への影響が心配される。
そこで,Pb,Ba,Zn,F,As,Cd,Sbを用いずに,Zr,Li,Na,K,Tiの微量成分系を調整することにより,クラックがなく,防汚性,耐酸,耐アルカリに優れるガラスフラックスの開発が望まれる。
【0006】
【解決しようとする課題】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み,鉛を含まず,クラック発生を抑制し,防汚性,耐酸及び耐アルカリに優れるガラスフラックス,これを用いた着色用組成物,並びに装飾ガラス基板を提供しようとするものである。
【0007】
【課題解決の手段】
請求項1の発明は,低膨張ガラス基板の表面に配設するためのガラスフラックスであって,
SiO 56〜69重量%,
Al 0〜3.5重量%,
25〜28重量%,
LiO 0.1〜3重量%,
Na O 2〜4.5重量%,
O 0〜4重量%,
TiO 0〜5重量%,及び
ZrO 1〜5重量%からなることを特徴とするガラスフラックスである。
【0008】
本発明のガラスフラックスは,上記組成からなるため,鉛を含まず安全であり,クラック発生を抑制し,防汚性,耐酸及び耐アルカリに優れる。
次に,各成分について説明する。
【0009】
(SiO
ガラスフラックス中のSiOの含有量は,56〜69重量%である。56重量%未満の場合には,熱膨張係数が大きくなり,基板との熱膨張差が大きくなり,クラック発生や剥離が起こるおそれがある。69重量%を超える場合には,ガラスの粘性流動が高くなり,絵付け面がざらざらになり,防汚性が悪くなる。
好ましいSiOの含有量は,58〜68重量%である。
【0010】
(Al
ガラスフラックス中のAlの含有量は,0〜3.5重量%である。3.5重量%を超える場合には,ガラスの粘性流動が高くなり,絵付け面がざらざらになり,防汚性が悪くなる。
好ましいAlの含有量は,1〜3重量%である。
【0011】
(B
ガラスフラックス中のBの含有量は,23〜32重量%である。23重量%未満の場合には,ガラスの熱膨張係数が大きくなり,耐酸性が悪くなる場合がある。32重量%を超える場合には,耐アルカリ性が悪くなる場合がある。
好ましいBの含有量は,25〜28重量%である。
【0012】
(LiO)
ガラスフラックス中のLiOの含有量は,0.1〜3重量%である。0.1重量%未満の場合には,ガラスの熱膨張係数が高くなり,クラックや剥離が生じやすくなる。3重量%を超える場合には,耐アルカリ性が劣化する。
好ましいLiOの含有量は,0.5〜2.5重量%である。
【0013】
(NaO)
NaOは,ガラスの粘性流動を下げる効果がある。ガラスフラックス中のNaOの含有量は,1〜5重量%である。1重量%未満の場合には,ガラスの粘性流動が高くなり,絵付け面がざらざらになり,防汚性が悪くなる場合がある。5重量%を超える場合には,ガラスの熱膨張係数が著しく増加し,また耐アルカリ性が劣化する。
好ましいNaOの含有量は,2〜4.5重量%である。
【0014】
(KO)
ガラスフラックス中のKOの含有量は,0〜4重量%である。4重量%を超える場合には,ガラスの粘性流動が高くなり,絵付け面がざらざらになり,防汚性が悪くなるおそれがあり,また熱膨張係数が大きくなる。
好ましいKOの含有量は,1〜3重量%である。
【0015】
(TiO
ガラスフラックス中のTiOの含有量は,0〜5重量%である。5重量%を超える場合には,ガラスの粘性流動が高くなり,絵付け面がざらざらになり,防汚性が悪くなる。
好ましいTiOの含有量は,0〜3重量%である。
【0016】
(ZrO
ZrOは耐酸・耐アルカリ性を向上させる役目を持つ。ガラスフラックス中のZrOの含有量は,1〜5重量%である。1重量%未満の場合には,耐酸性が劣化するおそれがある。5重量%を超える場合には,ガラスの粘性流動が高くなり,絵付け面がざらざらになり,防汚性が悪くなる。
好ましいZrOの含有量は,1.5〜4重量%である。
【0017】
本発明のガラスフラックスは,室温(20℃)〜400℃の熱膨張係数が38〜55×10−7/Kであることが好ましい。38×10−7/K未満の場合には,ガラスの粘性流動が高くなり,表面がざらざらになる場合がある。55×10−7/Kを超える場合には,印刷厚みに拘わらず,絵付け面にクラックが発生するおそれがある。
【0018】
請求項2の発明は,低膨張ガラス基板の表面に配設するための着色用組成物であって,
SiO 56〜69重量%,
Al 0〜3.5重量%,
25〜28重量%,
LiO 0.1〜3重量%,
Na 2 O 2〜4.5重量%,
O 0〜4重量%,
TiO 0〜5重量%,及び
ZrO 1〜5重量%からなるガラスフラックスと,着色顔料とを有することを特徴とする着色用組成物である。
【0019】
本発明の着色用組成物は,上記ガラスフラックスに着色顔料を加えて調製される。このため,鉛を含まず安全であり,クラック発生を抑制し,防汚性,耐酸及び耐アルカリに優れる。
【0020】
本発明の着色用組成物に用いる着色顔料としては,たとえば,黒(Cr−Fe,Co−Mn−Cr−Fe,Co−Ni−Cr−Fe,Co−Ni−Cr−Fe−Mn等),グレー(Sn−Sb,Sn−Sb−V等),黄(Sn−V,Zr−V,Zr−Si−Pr,Ti−Cr−Sb,Zr−Si−Cd−S,CdS等),茶(Zn−Al−Cr−Fe,Zn−Mn−Al−Cr−Fe等),緑(Ca−Cr−Si,Cr−Al,Co−Zn−Al−Cr,Zr−Si−Pr−V等),青(Co−Al−Zn,Co−Al,Co−Si,Zr−Si−V等),ピンク(Mn−Al,Ca−Sn−Si−Cr,Sn−Cr,Zr−Si−Fe等),赤(Zr−Si−Cd−Se−S,Cd−Se−S等)があり,これらは所望の色を得るように任意の割合で混合することができる。
【0021】
請求項3の発明のように,上記ガラスフラックスが50〜100重量%であり,上記着色顔料が0〜50重量%であることが好ましい。ガラスフラックスが50重量%未満の場合,または着色顔料が50重量%を超える場合には,絵付け面がざらざらになり,防汚性が悪くなるおそれがある。
【0022】
請求項4の発明のように,上記着色用組成物には,更に,添加剤としてのTiOが含まれていることが好ましい。このTiOは,ガラスフラックスに含まれているものとは,別個に着色用組成物に添加される。これにより,模様の透明感がなくなり,明確に模様を認識することができる。
【0023】
請求項5の発明のように,上記添加剤の含有量は,上記ガラスフラックス及び上記着色顔料の合計重量100重量部に対して,0〜20重量部であることが好ましい。添加剤としてのTiOが20重量部を超える場合には,表面がざらざらになり絵付面の光沢が失われるおそれがある。
【0024】
請求項6の発明は,低膨張ガラス基板の表面に,
SiO 56〜69重量%,
Al 0〜3.5重量%,
25〜28重量%,
LiO 0.1〜3重量%,
Na O 2〜4.5重量%,
O 0〜4重量%,
TiO 0〜5重量%,及び
ZrO 1〜5重量%からなるガラスフラックスと着色顔料とを有する着色用組成物を絵付けし,焼成して,模様を形成してなることを特徴とする装飾ガラス基板である。
【0025】
本発明の装飾ガラス基板は,上記着色用組成物よりなる模様を形成し,焼成することにより得られる。このため,鉛を含まず安全であり,クラック発生を抑制し,防汚性,耐酸及び耐アルカリに優れる。
【0026】
絵付けを行うにあたっては,着色用組成物にアクリル系ビヒクル等を加えてペースト状とし,これを,スクリーン印刷,ロールコート印刷,ハケ塗り,バーコート印刷などの方法により塗布する。
1回塗布したときの上記模様の厚みは,3〜20μmであることが好ましい。3μm未満の場合には,模様の隠蔽性が悪くなり,模様が明確にならないおそれがあり,20μmを超える場合には,模様にクラックが発生するおそれがある。
着色用組成物の塗布は,1回でも2回以上でもよいが,合計厚みは20μmを超えない方がよい。
【0027】
上記低膨張ガラス基板としては,低膨張結晶化ガラス,石英ガラス等がある。
上記低膨張ガラス基板の熱膨張係数は,−5〜60×10−7/Kであることが好ましい。これにより,低膨張ガラス基板の耐熱性,耐熱衝撃性に優れる。−5×10−7/K未満の場合には,着色用組成物中のガラスフラックスの膨張と合わずに剥離するおそれがあり,60×10−7/Kを超える場合には熱衝撃により破壊するおそれがある。
【0028】
上記装飾ガラス基板を製造するにあたっては,上記着色用組成物に有機バインダーを加えてペーストとし,これを低膨張ガラス基板に印刷し,焼成する。焼成温度は,750〜850℃であることが好ましい。
【0029】
請求項7の発明のように,上記ガラスフラックスが50〜100重量%であり,上記着色顔料が0〜50重量%であることが好ましい。これにより,絵付け面の防汚性が良好となる。
請求項8の発明のように,上記着色用組成物には,更に,添加剤としてのTiO が含まれていることが好ましい。これにより,模様を明確に認識することができる。
請求項9の発明のように,上記添加剤の含有量は,上記ガラスフラックス及び上記着色顔料の合計重量100重量部に対して,0〜20重量部であることが好ましい。これにより,隠蔽性を高め,模様が透けずに明確になる。
【0030】
請求項10の発明のように,上記装飾ガラス基板は,調理器のトッププレートであることが好ましい。調理器のトップピレートは,高温に曝されるため,耐熱性及び耐熱衝撃性が要求され,さらに,耐酸性,耐アルカリ性及び防汚性が要求される。このような過酷な状況下において,本発明の装飾ガラス基板は,十分に満足する性能を発揮することができる。
上記調理器としては,たとえば,電磁調理器,電気調理器,ガス調理器などがある。
【0031】
請求項11の発明のように,上記装飾ガラス基板は,ヒーターパネルであることが好ましい。ヒーターパネルはヒーターの近傍に設置されるため,高温に曝される。このため,耐熱衝撃性及び耐熱性が要求される。本発明の装飾ガラス基板によれば,これらの要求を満足することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
本発明の実施形態につき,実施例1,2,4,6,7及び比較例1〜3を用いて説明する。
表1に示す組成のガラスフラックスを調整した。各ガラスフラックスについて以下の物性を測定した。
【0033】
(熱膨張係数)
圧縮荷重法による熱膨張計により測定した。
(光沢)
目視により観察し,光沢がある場合を○,光沢がない場合を×と判定した。
(クラックの有無)
走査型電子顕微鏡により観察し,クラックがない場合を○,発見された場合を×と判定した。
【0034】
(耐酸性)
市販の酸性飲料品(たとえば,レモン水 pH=2〜3)に浸し,表面の変化を目視にて観察した。表面が変化しなかった場合を○,表面が変化した場合を×と判定した。
(耐アルカリ性)
市販のアルカリ性洗剤(例えば,キッチン用油汚れ洗浄剤原液 pH=9〜12)に24時間常温で浸し,表面の変化を目視にて観察した。表面が変化しなかった場合を○,表面が変化した場合を×と判定した。
【0035】
(耐熱衝撃性)
ΔT=600℃の水中急冷後に目視により観察し,クラックがない場合を○,発見された場合を×と判定した。
上記測定結果を表1に示した
【0036】
【表1】
Figure 0004003402
【0037】
同表より知られるように,SiO 56〜69重量%,Al 0〜3.5重量%,B 25〜28重量%,LiO 0.1〜3重量%,NaO 2〜4.5重量%,KO 0〜4重量%,TiO 0〜5重量%,及びZrO 1〜5重量%からなる組成を有するガラスフラックス(実施例1,2,4,6,7)は,熱膨張係数が44.2〜47.9×10−7/Kであり,光沢がよく,クラックはなく,耐酸性,耐アルカリ性,及び耐熱衝撃性が優れていた。
【0038】
一方,比較例1は,SiOが上記数値範囲よりも多く,NaOおよびZrOが小さい。この場合には,熱膨張係数が小さく,光沢がなく,表面がざらざらであった。
比較例2は,SiOが上記数値範囲よりも小さく,Al及びNaOが大きい。この場合には,熱膨張係数が大きく,クラックが発生し,耐酸性も劣っていた。
比較例3は,Al及びBが上記数値範囲よりも大きく,ZrOが小さい。この場合には,熱膨張係数が小さく,光沢が劣っていた。また,耐アルカリ性も劣っていた。
【0039】
実施形態例2
実施形態例1の実施例6のガラスフラックス90重量%と,黒色の着色顔料(Co−Mn−Cr−Fe)10重量%との合計重量100重量部に対して,添加剤としてのTiOを5重量部と,アクリル系ビヒクル85重量部を三本ローラーミルで混合して,着色組成物を得た。この着色組成物を,図1,図2に示すごとく,低膨張結晶化ガラス基板2にスクリーン印刷法により厚み10μmになるように所望の模様1を1回塗布し,800℃で焼成して,装飾ガラス基板3を得た。
得られた装飾ガラス基板の模様についての色調,熱膨張係数,光沢,クラックの有無,耐酸性,耐アルカリ性及び耐熱衝撃性を,上記実施形態例1と同様の方法にて測定した。測定結果を表2に示した。
【0040】
【表2】
Figure 0004003402
【0041】
上記の測定結果より,着色顔料及び添加剤としてのTiOを加えても,ガラスフラックスの特性に変わりがないことが確認された。
【0042】
上記実施形態例1,2より,本発明のガラスフラックスは,その成分にPb,Ba,Zn,F,As,Cd,Sb等の有害成分を全く含まず,更にZrを加えることにより,耐酸性及び耐アルカリ性を向上し,従来の有鉛ガラスフラックスと同等の光沢,無クラック,耐酸性,耐アルカリ性を得ることができた。
また,このガラスフラックスを用いて低膨張結晶化ガラス基板に模様を形成したものも,同等の特性を有し,有害成分を全く含有しない。したがって,この装飾ガラス基板は,電気調理器,電磁調理器,ガス調理器のトッププレートなどの人体に触れる部分に使用しても,安全であるといえる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば,鉛を含まず,クラック発生を抑制し,防汚性,耐酸及び耐アルカリに優れるガラスフラックス,これを用いた着色用組成物,並びに装飾ガラス基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例2の装飾ガラス基板の断面図。
【図2】実施形態例2の装飾ガラス基板の平面図。
【符号の説明】
1・・・模様,
2・・・低膨張結晶化ガラス基板,
3...装飾ガラス基板,

Claims (11)

  1. 低膨張ガラス基板の表面に配設するためのガラスフラックスであって,
    SiO 56〜69重量%,
    Al 0〜3.5重量%,
    25〜28重量%,
    LiO 0.1〜3重量%,
    Na O 2〜4.5重量%,
    O 0〜4重量%,
    TiO 0〜5重量%,及び
    ZrO 1〜5重量%からなることを特徴とするガラスフラックス。
  2. 低膨張ガラス基板の表面に配設するための着色用組成物であって,
    SiO 56〜69重量%,
    Al 0〜3.5重量%,
    25〜28重量%,
    LiO 0.1〜3重量%,
    Na O 2〜4.5重量%,
    O 0〜4重量%,
    TiO 0〜5重量%,及び
    ZrO 1〜5重量%からなるガラスフラックスと,着色顔料とを有することを特徴とする着色用組成物。
  3. 請求項2において,上記ガラスフラックスが50〜100重量%であり,上記着色顔料が0〜50重量%であることを特徴とする着色用組成物。
  4. 請求項2または3において,上記着色用組成物には,更に,添加剤としてのTiOが含まれていることを特徴とする着色用組成物。
  5. 請求項4において,上記添加剤の含有量は,上記ガラスフラックス及び上記着色顔料の合計重量100重量部に対して,0〜20重量部であることを特徴とする着色用組成物。
  6. 低膨張ガラス基板の表面に,
    SiO 56〜69重量%,
    Al 0〜3.5重量%,
    25〜28重量%,
    LiO 0.1〜3重量%,
    Na O 2〜4.5重量%,
    O 0〜4重量%,
    TiO 0〜5重量%,及び
    ZrO 1〜5重量%からなるガラスフラックスと着色顔料とを有する着色用組成物を絵付けし,焼成して,模様を形成してなることを特徴とする装飾ガラス基板。
  7. 請求項6において,上記ガラスフラックスが50〜100重量%であり,上記着色顔料が0〜50重量%であることを特徴とする装飾ガラス基板。
  8. 請求項6または7において,上記着色用組成物には,更に,添加剤としてのTiOが含まれていることを特徴とする装飾ガラス基板。
  9. 請求項8において,上記添加剤の含有量は,上記ガラスフラックス及び上記着色顔料の合計重量100重量部に対して,0〜20重量部であることを特徴とする装飾ガラス基板。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項において,上記装飾ガラス基板は,調理器のトッププレートであることを特徴とする装飾ガラス基板。
  11. 請求項6〜9のいずれか1項において,上記装飾ガラス基板は,ヒーターパネルであることを特徴とする装飾ガラス基板。
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