JPS5854526Y2 - 自動車用ドアのインサイドハンドル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は通気性を有しない自動車用ドアのインサイドバ
ンドル装置に関する。

自動車用ドアのインサイドバンドル装置は、ドアの内張
りに開設された開口部に対向位置して上記ドアのインサ
イドパネルに取付けられたベースを備えている。

このベースには、一端が上記開口部に臨んで設けられる
とともに他端が連結ロッドを介してドアロック機構に連
結されるインサイドバンドルが回動自在に取着されてい
る。

上記ベースには上記開口部を閉鎖するケースが取付けら
れるが、二のケースには上記バンドルの一端が、回動操
作時の動きを許容して遊挿される透孔が開設されている
。

また、上記ベースにも上記バンドルの他端が遊挿される
透孔が開設されている。

このような構造のインサイドバンドル装置にあってはド
ア自体の内部も外気と連通可能に構成されているので、
上記各透孔を介して車内に外気が侵入する場合が少なく
ない。

特に、欧州においては低温時でも好天の場合にはサンル
ーフを開放したまま走行し、たり、またサンルーフを有
しない場合は車室後部の排気口を開放して走行するなど
の習慣があるので、このような場合には車内が負圧にな
るため上記透孔を介して車内に寒風が流入する。

したかつて、たとえばアームレストに手をかけたままで
いたりすると上記透孔から吹込む冷気に直接さらされる
ことになる。

本考案は上記事情のもとになされたもので、その目的と
するところは、実質的に通気不能な自動車用ドアのイン
サイドバンドル装置を提供することにある。

以下、本考案を図示の一実施例について説明する。

図面において自動車用ドアのインサイドパネル１には、
開口部２を有する内張り３がボルト止め４されている。

またインサイドパネル１にはインサイドハンドル装置５
が取り付けられている。

インサイドバンドル装置５は、開口部２に臨んでインサ
イドパネル１に取付けられるベース６と、このベース６
と、このベース６にピン７を介して回動自在に支持され
たインサイドバンドル８とを備えている。

このバンドル８はねじりコイルばね９により矢印イ方向
に付勢されており、一端８ａが上記開口部２がわに配さ
れるとともに、他端８ｂはベース６の透孔１０を遊貫し
て外方に突出しかつベース６に係脱自在に衝止されてい
る。

また、バンドル８の他端８ｂは連結ロッド１１を介して
ドアロック機構（図示略）に連結されている。

上記ベース６にはロックピン１２を介してケース１３が
取付けられている。

このケース１３は周縁部が上記開口部２の周縁部内面に
当接している。

上記バンドル８の一端８ａは、ケース１３の透孔１４を
遊貫して凹部１５内に位置している。

防風カバー１６は、上記ベース６とインサイドバンドル
８およびケース１３を外がわから覆い得るように、たと
えば塩化ボンビニルなどのような適宜の合成樹脂材料か
ら薄肉の舟形状に形成され、底部１６ａがインサイドパ
ネル１とベース６との間に配されるとともに、周縁部１
６ ｂは開口部２の周縁に沿って内張り３の外面に圧接
されている。

防風カバー１６には、上記ベース６のボルト挿通部１９
・・・・・・と対向位置してボルト挿通部２０・・・・
・・が開設されるとともに、上記連結ロッド１１が遊挿
される透孔２１および、周縁部からこの透孔２１に達す
るスリット２２が形設されている。

また、防風カバー１６には上記透孔２１を閉塞するとと
もに上記連結ロッド１１が摺動自在に挿通される軸受部
２３が接着等によって取付けられている。

この軸受部２３は、第５図に例示するように柔軟性を有
する適宜の発泡合成樹脂材料からほぼ直方体状に形成さ
れ、連結ロッド１１が挿通される貫通孔２４を有すると
ともに、この貫通孔２４から放射状に延びる複数のスリ
ット２５・・・・・・を有している。

そして、防風カバー１６のスリット２２と対向して内が
わ方向に延びるスリット２６は、軸受部２３の端面に達
している。

なお、上記軸受部２３に代えて第６図Ａ、Ｂに例示する
ような適宜のグロメット型軸受部２３ ａを設けるよう
にしてもよく、この場合にもスリット２６が形設されて
いる。

上述のように構成された装置を自動車用ドアに取付ける
場合には、防風カバー１６をインサイドパネル１の内側
に配し、スリット２２および２６を開拡させて連結ロッ
ド１１を貫通孔２４に挿入する。

そして、バンドル８の他端８ｂに連結ロッド１１を連結
してインサイドバンドル装置５を防風カバー１６内に位
置させ、ボルト挿通部１９・・・・・・、２０・・・・
・・に挿通したボルト（図示略）により固定する。

ついで内張り３を開口部２がインサイドバンドル装置５
と対向位置するようにしてボルト止め４する。

最後にバンドル８を矢印イと反対方向に回動して起立さ
せた状態で透孔１４に挿通させたのち、ケース１３をロ
ックピン１２によりベース６に係止する。

上記構成によれば、防風カバー１６がインサイドバンド
ル装置５全体を外側から覆っており、その周縁部１６ｂ
が内張り３の外面に対し開口部２の周縁に沿って圧接さ
れるとともに、ボルト挿通部２０・・・・・・はこれら
に挿通されるボルトおよびインサイドパネル１によって
閉塞されている。

また、連結ロッド１１の挿通部に位置して防風カバー１
６に形設された透孔２１が軸受部２３によって閉塞され
るとともに、軸受部２３の貫通孔２４には連結ロッド１
１が摺動自在に挿通されている。

したがって、防風カバー１６の内がわと外がわとは空気
の流通がほぼ完全に遮断されており、通常起り得る車体
の内外の気圧差によってケース１３の透孔１４から車外
の冷気が車内に吹き込むようなことがない。

本考案は、上述したようにドアロック用連結ロッドが摺
動自在に挿通される軸受部を有してベース、バンドルお
よびケースを外側から覆うとともに周縁部が内張りに設
けたバンドル操作用開口部の周縁に沿って内張りに密接
される防風カバーを具備しているので、インサイドパネ
ルと内張りとの間に外気が流入しても上記開口部から車
内に吹込むのを効果的に防止することができる。

したがって、走行時に車内に負圧が発生するようなこと
があっても、インサイドバンドル部から車内に冷気が吹
込むようなことがなく、快適なドライブを満喫すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２図は第１
図のＩＩ −ＩＩ線に沿う断面図、第３図および第４図
は同例の防風カバーで示す正面図および側面図、第５図
は同例の軸受部を示す正面図、第６図ＡおよびＢは軸受
部の変形例を示す断面図および正面図である。 １・・・・・・インサイドパネル、２・・・・・・開口
部、３・・・・・・内張り、６・・・・・・ベース、８
・・・・・・インサイドバンドル、１１・・・・・・連
結ロッド、１３・・・・・・ケース、１４・・・・・・
ケースの透孔、１６・・・・・・防風カバー、１６ｂ・
・・・・・周縁部、２３，２３ａ・・・・・・軸受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車用ドアの内張りに開設されたインサイドバンドル
   操作用開口部に対向位置して上記ドアのインサイドパネ
   ルに取付けられるベースと、このベースに回動自在に支
   持されて一端が上記内張りの開口部に臨まされるインサ
   イドバンドルと、上記内張りの開口端を覆い上記インサ
   イドバンドルの一端が遊貫される透孔を設けたケースと
   を有し、上記インサイドバンドルの他端部が連結ロッド
   を介してドアロック装置に連結されるインサイドバンド
   ル装置において、上記連結ロッドが摺動自在に挿通され
   る軸受部を有して上記ベースとインサイドバンドルおよ
   びケースを外側から覆うとともに周縁部が上記開口部の
   周縁に沿って上記内張りに密接される防風カバーを具備
   したことを特徴とする自動車用ドアのインサイドバンド
   ル装置。