JPS5853919A - 内部粒子含有ポリエステルの製造法 - Google Patents

内部粒子含有ポリエステルの製造法

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JPS5853919A
JPS5853919A JP15237581A JP15237581A JPS5853919A JP S5853919 A JPS5853919 A JP S5853919A JP 15237581 A JP15237581 A JP 15237581A JP 15237581 A JP15237581 A JP 15237581A JP S5853919 A JPS5853919 A JP S5853919A
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polyester
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particles
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JP15237581A
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English (en)
Inventor
Katsuro Kuze
勝朗 久世
Hiroshi Hashimoto
博 橋本
Fumikazu Yoshida
文和 吉田
Masakatsu Oguchi
大口 正勝
Hiroyoshi Kamatani
鎌谷 博善
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内部粒子含有ポリエステルの製造法に関し、詳
細には、ポリニスデルの製造工程でポリマー中に微細な
不溶性粒子β高濃度で析出させることによって最終製品
たる繊維やフィルムの表面に微細な凹凸を高密度で形成
することができ、透明性1表面光輝性、易滑性、表面平
滑性、耐摩耗性等の市場の多様な表面特性に対する要求
を満足し、且つノブやフィッシュアイ等の欠陥がない繊
維やフィルム等の製造原料として好適なポリエステルを
製造する方法に関するものである。
ポリエステルは機械的、電気的及び熱的性質等に優れて
いるので、繊維やフィルム等各種の原料として多用され
ている。ところがポリアルキレンテレフタレートを主成
分とするポリエステルから得られる繊維やフィルムは概
して摩擦係数が太きく、製糸又は製膜時の工程通過性が
悪い為、摩擦係数が小さく且つ易滑性の優れた繊維及び
フィルムを与える様なポリエステルの製法を確立するこ
とが切望されている。
一般にポリエステル繊維又はフィルムの易滑性を改善す
る方法としては、ポリエステルに不溶性の微細粒子を混
合し、繊維又はフィルムの表面に微細な凹凸を形成する
方法が採用されており、具体的には、■ポリエステルを
製造する際に二酸化チタン、カオリナイト、タルク、シ
リカの様なポリエステルに対して不活性な微粒子を添加
する所謂外部粒子法と、■ポリエステル製造反応中にカ
ルボン酸成分、オリゴマー或いはリン化合物のいずれか
を金属化合物と反応させて微粒子を形成させる所謂内部
粒子法がある。上記外部粒子法と内部粒子法を比較した
場合、以下に示す様な理由から内部粒子法の方が有利で
あるとされている。
■粒子の微細化、分級及び分散の為の装置が不要で経済
的に有利である。
■外部粒子法では添加微粒子の凝集によるノブやフィッ
シュアイ等を防止する為に分散剤を併用しなければなら
ないが、内部粒子法ではその必要がない。一般に分散剤
は製品の耐熱性や電気的特性を阻害するから添加しない
にこしたことはない。
■内部粒子法で生成する粒子は一般に硬度が低いので、
耐摩耗性の優れた製品が得られる。
■内部粒子法で生成する粒子はポリエステルとのなじみ
が良いので延伸してもボイドが発生せず、またポリエス
テルに近い屈折率を有しているので製品の透明性が高い
ところで内部粒子法としては、エステル交換触媒として
使用するアルカリ金属やアルカリ土類金属等の触媒残渣
を利用1−て微粒子を形成させ、微粒子の形成量や粒子
径についてす゛リン化合物の添加によって調整する方法
が主流を占めている。しかしながらこの方法には以下に
示す様な問題があり、市場の要求を満足するものとは言
い離い。
■粗大粒子が形成され易く、その結果透明性の低い製品
になることが多い。しかも粗大粒子は繊維のノブやフィ
ルムのフィッシュアイ等の製品欠陥の原因になる。
■重合缶内でスケールが発生し易く、これが待時脱落し
てポリエステル中に混入し、ノブやフィッシュアイ等の
欠陥を引き起こす。
■微粒子の析出量や粒径を常時一定に保つ為には重合条
件を厳密にコントロールしなければならない。
■一般に微細な粒子が析出する条件では析出粒子の濃度
が低くなる傾向があり、微細な粒子を均一、Eつ高#贋
で析出させることは困難である。
本発明者らは、上記のような事情に着目し、アンチモン
化合物、チタン化合物及びゲルマニウム化合物よりなる
群から選択される少なくとも1種の重縮合触媒の存在下
でポリエステルを製造する際にジルコニウム化合物およ
びリン化合物の添加量および添加時期を特定することに
よってポリエステルの製造工程でポリマー中に微細な粒
子を高濃度で析出させ、透明性及び易滑性にすぐれ、か
つ、ノブやフィッシュアイ等の製品欠陥の少ないポリエ
ステルの製造法を確立し、既に特許を出願した。
しかし、近年、市場の要求の多様化により単に透明性と
易滑性とを満足するのみでは不充分であ−5= るようになってきた。たとえば繊細の場合は、単に透明
性がすぐれているのみでなく、たとえばシルク調やパー
ル調のような光輝性の附与の要求が強くなってきている
。またフィルムの場合でも、たとえば磁気テープ用フィ
ルムの分野のみをとっても、表面の平滑性が高度に要求
される用途や、多少表面の平滑性は犠牲にしてでも易滑
性が高度に要求される用途がある等多様な表面特性のベ
ースフィルムが要望されている。更に、同じ用途であっ
ても各ユーザーにより表面特性に対する要求が大きく異
なる。これらの表面特性は、ポリエステル中に含まれて
いる不溶出粒子の粒子濃度、粒子径、粒子径分布、粒子
の種類等により太きく支配されるため、上記市場の要求
を満足するためには、ポリエステルの製造工程で析出さ
せる粒子の粒子濃度、粒子径、粒子径分布等を任童にコ
ントロールできる技術を確立する必要がある。たとえば
、本発明者らが既に出願した前記新内部粒子法による発
明方法は透明性が極めて高いため包装用フィルムや光業
用フィルムの分野には好適であり、6− 捷だ、表面平滑性が極めて高いので、高度な表面平滑性
が要求される。蒸着法のビデオテープ用ベースフィルム
として好適である。しかし、易滑性は一応良好な値を示
すものの高度の易滑性が要求される。たとえば、ミュー
ジックテープ用のベースフィルム等の製造にはあまり適
しているとはいえない。
また、繊維と(7て応用した場合も、シルク調やパール
調にするには、繊維形状を異形断面にする等の他の手段
を併用する必要がある。
一方、従来公知のアルカリ金属やアルカリ土類金属等の
触媒残渣を利用して微粒子を形成させ、リン化合物の添
加によって粒子の生成量や粒子径をコントロールする方
法では、本発明者らの先に出願した新内部粒子法でえら
れるような微細粒子を高濃度で析出させることはできな
いので、高度に透明性や表面平滑性が要求されるような
用途の原料レジンを製造するには不適当である。
以上述べたように現在捷でのところ、内部粒子法のみで
析出する粒子の粒子濃度、平均粒子径、7− 粒子径分布等を広い範囲に亘りコントロールする技術が
確立されていないため、妥協的な方法で市場の要求に応
じているにすぎない。
本発明者らは上記のような事情に着目し、内部粒子法で
析出粒子の濃度、平均粒子径、粒子径分布等を広い範囲
に亘りコントロールできる技術を確立すべく鋭意研究の
結果1本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、アンチモン化合物、チタン化合物
およびゲルマニウム化合物の中から選ばれた少なくとも
1種の重縮合触媒の存在下でテレフタル酸を主成分とす
るジカルボン酸とアルキレングリコールとからポリエス
テルを製造するに際し、反応開始から重縮合反応の進行
によって反応物の極限粘度が0.2に達する寸での間に
生成ポリエステルに対して次式を満足する量のジルコニ
ウム化合物、アルカリ金属化合物およびリン化合物を添
加することを特徴とする内部粒子含有ポリエステルの製
造法である。
88 一20pp≦(Zr) ≦2000ppm50ppm≦
CM)  ≦ 500 p pmZr+34M 0.1≦□≦  5 本発明の最も大きな特徴は、ポリエステルの製造工程で
ポリマー中に不溶性粒子を析出させるととに関して、そ
の析出粒子の濃度、平均粒子径、粒子径分布等を広い範
囲に渡りコントロールできる技術を提供することにある
。この析出粒子のコントロールは、添加するジルコニウ
ム化合物、アルカリ金属化合物およびリン化合物の添加
量、添比 加量化、添加時期、添加順序およびアルカリ金属化合物
やリン化合物の種類を変えることにより行なうことがで
きる。この析出粒子の濃度、平均粒子径、粒子径分布等
の変化は極めて多様であり簡単に記述することができな
いが、一応大雑杷に要9− 約すると以下のごとくなる。
(1)析出粒子の濃度のコントロールはジルコニウム化
合物とアルカリ金属化合物の添加量に大きく依存し、添
加量を多くすると析出量も多くなる0 (21平均粒径は、リン化合物とジルコニウム化合物の
添加量により大きく変化する。他の条件を固定した場合
、リン化合物、ゾルコニウム化合物どちらの場合も添加
量を多くすると平均粒径は小さくなり、逆に、アルカリ
金属化合物の添加量を多くすると平均粒径は大きくなる
(3)粒子径分布は、ゾルコニウム化合物、アルカリ金
属化合物およびリン化合物の添加量比および各化合物の
添加時期により大きく変化する。
すなわち、ジルコニウム化合物とアルカリ金属化合物と
の添加割合の中でジルコニウム原子の割合がますほど析
出粒子径分布はシャープになる。逆にアルカリ金属化合
物の添加割合が多くなると粒径分布が広くなる。またジ
ルコニウム化合物とアルカリ金属化合物の添加量比を固
定10− した場合は、リン化合物の添加量によ9粒径分布は変化
し、リン化合物の添加量を増すことによシ粒径分布はシ
ャープになる。さらに、ジルコニウム化合物、アルカリ
金属化合物およびリン化合物の添加量を固定した場合は
、各添加剤の添加時期によシ粒径分布が変わヤ、ゾルコ
ニウム化合物やアルカリ金属化合物をエステル化反応開
始時に添加すると、粒径分布がシャープになり、逆にゾ
ルコニウム化合物やアルカリ金属化合物をエステル化反
応がある程度進んだ段階で添加すると粒径分布はブロー
ドになる。
以上はあくまでも粒径コントロールの一つの方向を示し
たのみで、実際には各添加剤の種類、添加量、添加量比
および添加時期等により粒子析出の挙動は極めて複雑に
変化する。
本発明のもう−の特徴は粗大粒子が形成され難く、かつ
重合缶内でのスケールが発生しにくいため、繊維のノブ
やフィルムのフィシュアイ等の製品欠陥の少ない高品位
の製品が得られる原料レシンが製造できることである。
本発明において析出粒子のコントロールが任意にできか
つ、粗大粒子や重合缶内でのスケールが発生しにくいと
いう理由は不明であるが、ジルコニウム化合物、アルカ
リ金属化合物およびリン化合物の3者の間で複合錯体が
形成きれるだめと推定される。
本発明のポリエステルはその繰り返し単位の80モルチ
以上がアルキレンテレフタレートカラなるものであり、
他の共重合成分としてはインフタル酸、P−β−オキシ
エトキシ安息香酸、2.6−ナツタレンジカルポン酸、
4.4’−ゾカルボキシルジ7 x = ル、4.4’
 −ジカルボキシペン・戸フェノン、ビス(4−カルボ
キシルフェニル)エタン、アジピン酸、セバシン酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸或いはそれらのアルキ
ルエステル誘導体等のジカルボン酸成分が挙げられる。
またグリコール成分としてはエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタ
ツール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物
等を任意に選択使用することができる。この他共重合成
分として少量のアミド結合、ウレタン結合、エーテル結
合、カーボネート結合等全含んでいてもよく、要は80
モルチ以上がポリアルキレンテレフタレートであり且つ
繊維形成能及びフィルム形成能を有するものでさえあれ
ば、すべてベース樹脂と(−ての機能を発揮する。
次にアンチモン化合物、チタン化合物、及びrルマニウ
ム化合物id、酸成分とアルキレングリコールとの重縮
合触媒となるもので、反応系に可溶なものであればすべ
ての化合物全使用することができる。例えはアンチモン
化合物としては三酸化アンチモン、酒石酸アンチモンカ
リウム、アンチモンノグリコレート、三フッ化アンチモ
ン等の無機酸塩、酢酸アンチモン等の有機酸塩埠が、チ
タン化合物としてはテトラエチルチタネート、テトラブ
チルチタネート、チタンのアルコキサイドの部分加水分
解物、蓚酸チタン酸、蓚酸チタニルアンモニウム、蓚酸
チタニルカリウム、チタニウムオキシアセチルアセトナ
ート、フッ化チタン酸等13− が、またゲルマニウム化合物としては酸化rルマニウム
、酢erルマニウム、ゲルマニウムエトキシ1、ゲルマ
ニウムブトキシド等が挙げられる。
これらの重縮合触媒は夫々単独で使用してもよく、或い
は2種以上を適当に組み合わせて使用してもよい。これ
ら重縮合触媒の添加量は特に限定されないが、最も一般
的なのはチタン化合物の場合は原料中の酸成分に対して
チタン原子換算で0.0005〜o、iモルチ、より好
ましくは0.002〜O,Oaモルチ、アンチモン化合
物及びゲルマニウム化合物の場合は同じくアンチモン原
子及びゲルマニウム原子換算で0.01〜0.1モルチ
、より好ましくは0.03〜0.06モルー〇範囲であ
る。しかして重縮合触媒量が少なすぎると反応速度が遅
く、所定の分子量を得るのに長時間を要するから実際的
でなく、一方多すぎると生成ポリマーの透明度や耐熱性
が低下する。
またジルコニウム化合物は、微粒子形成4分として不可
欠のものであり、反応系に可溶なものであればすべて使
用できる。代表的なものとしては、14− テトラ−〇−プロピオジルコネート、テトラインプロピ
オジルコネート、テトラ−n−プチルゾルコネート、テ
トラ−n−アミルジルコネート等のジルコニウムアルコ
キサイド、酢酸ジルコニル、蟻酸ジルコニル、1石1ジ
ルコニル、蓚酸ジルコニル、ステアリン酸ジルコニル、
安s香酸ジルコニル等(D有m酸vルコニル塩、[?、
ゾルコニル、臭化ジルコニル、炭酸ジルコニル、炭酸ジ
ルコニルアンモニウム等の無機酸ジルコニル塩等が例示
される。これらゾルコニウム化合物の添加量は、生成ポ
リエステルに対しジルコニウム原子換算で20〜200
0ppmの範囲に設定しなければならず、20ppm未
満では粒径コントロール作用がなくなシ、アルカリ金属
化合物の添加量が少ない場合は微細粒子の生成量が少な
く、最終製品の易滑性を十分に高めることができない。
一方2000ppmを越えると易滑性は飽和状態に達し
、むしろ粗大粒子が生成して透明性が低下すると共にポ
リマー色が悪化するので好ましくない。特に好ましい添
加量は50〜sooppmである。ジルコニウム化金物
は固体状及び液体状の何れの形態で添加してもよいが、
生成粒子を均一に分散きせるうえではアルキレングリ、
コール溶液として添加するのが最も好ましい。固体状で
添加する場合はポリエステル製の容器に封入して反応系
へ加えるのがよい。
尚ジルコニウム化合物の添加時期は、エステル化反応の
開始から、重縮合反応が進行して反応物の極限粘度が0
.2に達するまでの間に設定すべきであり、これ以後で
は反応液の粘度が高すぎる為に生成微粒子の混合が不均
一になり、均質な製品が得られなくなる。ちなみに反応
物の極限粘度が約0.2に達した時点で初期重縮合はほ
ぼ終了するが、この時点における反応生成物の分子量は
極めて小さく反応液の粘度は低いから、この時期までで
あればジルコニウム化合物を均一に分散させることがで
きる。ゾルコニウム化合物の好ましい添加時期は得よう
とする最終製品の表面特性により異なる。たとえば、析
出粒子の粒径分布全シャープにしだい時にはエステル化
前に、逆にブロードにしたり、粒径の異なる粒子併用法
のパターンにするにはある程度エステル化が進行してか
ら加えるのが好ましい。また、アルカリ金属化合物も粒
子形成成分として不可欠のものであり、反応系に可溶な
ものであればすべて使用できる。たとえばアルカリ金属
のカルボン酸塩、炭酸塩、水嵩化物およびアルコキサイ
ド等で具体的には酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸
カリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム、蟻酸リチウ
ム、蟻酸ナトリウム、蟻酸カリウム、安息香酸リチウム
、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化リチウム、
水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウムメトキサ
イド、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイ
ド、カリウムメトキサイド、カリウムメトキサイド等を
挙げることができる。これらの化合物の中でリチウム化
合物とナトリウム化合物が少量の添加で多量の粒子を析
出式せることかできるので特に好ましい。これらのアル
カリ金属化合物の添加量は生成ポリエステルに対しアル
カリ金属原子換算で50.〜sooppmの範囲に設定
し17− なければならず、soppm以下で粒径コントロール作
用がなくなり、かつ、ゾルコニウム化合物の添加量が少
ない場合は粒子の生成量が少なく、最終製品の易滑性を
十分に高めることができない。
一方、500ppm’i越えると、もけや粒径コントロ
ール作用や易滑性向上効果が飽和状態に達し、むしろ粗
大粒子が生成して透明性が低下すると共にポリマー色が
悪化するので好ましくない。アルカリ金属化合物は固体
状及び液体状の何れの形態で添加してもよいか、生成粒
子全均一に分散尽せるうえでは、アルキレングリコール
溶液として添加するのが最も好しい。固体状で添加する
場合はポリエステル製の容器に封入して反応系へ加える
のがよい。尚アルカリ金属化合物の添加時期は、エステ
ル化反応の開始から、重縮合反応が進行して反応物の極
限粘度が0.2に達するまでの間に設定すべきであり、
これ以後では反応液の粘度が高すぎる為に生成粒子の混
合が不均一になり均質な製品が得られなくなる。ちなみ
に反応物の極限粘度が約0.2に達した時点で初期重縮
合はほぼ終了18− するが、この時点における反応生成物の分子量は極めて
小きく反応液の粘度は低いから、この時期までであれば
アルカリ金属化合物を均一に分散させることができる。
アルカリ金属化合物の好ましい添加時期は得ようとする
最終製品の表面特性により異なる。たとえば、析出粒子
の粒径分布をシャープにしたい時にはエステル化前に、
逆にブロードにしたい時はある程度エステル化が進行し
てから加えるのか好ま【−い。
アルカリ金属化合物の添加は、1種でもよいし、2種以
上を併用してもよい。特に2種以上の併用は粒径のコン
トロールの範囲を広くすることができるので好ましい。
リン化合物はジルコニウム化合物やアルカリ金属化合物
によって析出される粒子の濃度や大きさをコントロール
するという特有の効果があり、上記ジルコニウム化合物
やアルカリ金属化合物と共に本発明で最も特徴的な成分
である。
この様なリン化合物としてはリン酸、ホスホン酸及びそ
れらの誘導体等が挙げられ、より具体的なものとしては
、+77酸、リン酸トリメチルエステル、リン酸トリエ
チルエステル、リン酸トリブチルエステル、リン酸トリ
フェニルエステル、リン酸モノメチルエステル、リン酸
ジメチルエステル、リン酸モノエチルエステル、リン酸
ジエチルエステル、リン酸モノブチルエステル、リン酸
シブチルエステル、メチルホスホン酸、メチルホスホン
酸ジメチルエステル、エチルホスホン酸ジメチルエステ
ル、フェニルホスホン酸ゾメチルエステル、ベンシルホ
スホン酸ゾエチルエステル、フェニルホスホン酸ジエチ
ルエステル、フェニルホスホン酸ゾフェニルエスデル等
が例示式れ、これらは単独で使用してもよいし211以
上を併用してもよい。特に2種以上の併用は、粒径のコ
ントロール範囲を広くする点で好ましい。
これらのリン化合物は、前述の如くゾルコニウム化合物
やアルカリ金属化合物によって形成きれる不溶性粒子の
濃度や粒径をコントロールするものであるから、その添
加量はジルコニウムの添加量とのかね合いで定めるべき
であり、実験により確認したところでは、Zr + 1
/2 M/p  の原子比が0.1〜5の範囲に入る添
加量を設定することによってリン化合物の添加効果が有
効に発揮されることが確認された。しかしてリン化合物
量が少なすぎるとポリマー中に形成される不溶性粒子を
十分に微細化することができず、最終製品の透明性が低
下すると共にノブやフィッシュアイ等が発生し易くなる
。またz’k IJママ−安定性が低下するので軽重し
くない。一方過剰になると重合速度が低下し工業的に不
利になる。またポリマーの軟化点や安定性が低下するの
で好ましくない。リン化合物の添加時期はジルコニウム
化合物やアルカリ金属化合物の場合と同様反応開始から
反応物の極限粘度が0.2に達するまでの間であれば何
時でもよいが、エーテル結合の生成を少なくする意味で
エステル化反応終了時以降に加えるのが好ましい。また
、同じ理由によりジルコニウム化合物やアルカリ金属化
合物を添加した後に加えるのが好ましい。
尚本発明の方法では、エーテル結合の生成を抑制する為
にエステル化反応時に第3成分としてア21− ミソ類、アンモニウム化合物類、アルカリ土類金属化合
物類等の塩基性化合物を添加することも有効であり、そ
れらの程度の変更はすべて本発明技術の範囲に含まれる
。また、本発明の方法は、バッチ重合法及び連続重合法
の何れに適用し7た場合でも同様の効果を得ることがで
きる。
本発明は以上の様に構成されており、要は重縮合触媒と
してアンチモン化合物、チタン化合物およびrルマニウ
ム化合物の1種以上を選択使用すると共に、不溶性粒子
生成4分としてのジルコニウム化合物、アルカリ金属化
合物およびリン化合物の添加時期、添加量、添加量比を
特定することによって、析出粒子の濃度、平均粒子径、
粒子径分布等を広い範囲に亘ってコントロールできる方
法である。また本発明方法を採用することにより、最終
製品たる繊維やフィルムの表面にコントロールされた凹
凸を付与でき、透明性、表面光輝性、易滑性、表面平滑
性、耐摩耗性等の多様な表面特性に対する要求を満足し
、かつノブやアイシュアイ等の欠陥のない繊維やフィル
ム等の製造原料と22− して好適なポリエステルを得ることができる。
次に本発明の実施例及び比較例を示す。
実施例中の部は特にことわらないかぎりすべて重量部全
意味する。エステル化反応率(エステル化率)は反応生
成物中に残存するカルボキシル基の量と反応生成物のケ
ン化価とから求めた。極限粘度〔η〕はポリマーをフェ
ノール(6重量部)とテトラクロロエタン(4重量部)
の混合溶媒に溶解し、30“Cで測定した。ポリマー中
のジエチレングリコール量はポリマー全メタノールで分
解し、ガスクロマトグラフィーによってエチレングリコ
ールに対するモルチとして測定した。
ポリマー中の析出粒子径および粒子濃度は、実施例に示
した方法にて成膜したフィルムを反射暗視野顕微鏡法で
観察することにより行々った。
フィルムの最大表面粗#(RT)、中心線平均粗式rR
a)および表面粗さ密度はサーフコム300A型表面粗
で計を用い、針径1μ、加重0.07 f、測定基準長
o、s1.  カットオフ0.08flの条件で測定し
、10点の平均値で表示した。
フィルムヘイズは直読ヘーズメーター(東洋精機社製)
で測定した。
フィルムの動、摩擦係数はASTM−D−1894−6
3Tに準じ、23℃、65チ几■、引張速度200y+
+/分の条件で測定した。
実施例エ テレフタル酸50部とエチレングリコール28部、三酸
化アンチモン0.022部とによってエステル化反応し
たエステル化率95%の生成物を貯留弁としてこれにテ
レフタル酸100部、エチレングリコール56部、三酸
化アンチモン0.044部よりなるスラリーを加え、窒
素雰囲気下、圧力を2.5 Kf/lri、反応温度を
240℃に設定してエステル化率95チの生成物を得た
次いでテレフタル酸100部に相当するエステル化反応
生成物を240℃の重縮合反応器に移し、0.1モルl
l Jif&の酢酸ジルコニルのエチレングリコール溶
液3.81容量部(生成ポリエステルに対してジルコニ
ウム原子換算で300ppm添加)を加え、常圧にて同
温度で7分間攪拌し、次いでlo o ?//Jの濃度
の酢酸ナトリウムのエチレングリコール溶液1゜14容
量部(生成ポリエステルに対してナトIJウム原子換算
で276ppm添加)を加え、常圧にて同温度で8分間
攪拌し、更に100?Aの濃度のトリメチルホ゛スフエ
ートのエチレンクIJコール浴液1.00容量部[生成
ポリエステルに対してリン原子換算で1911]I’m
添加Z v + 1/2Na/P = 1.5 (原子
比)〕を加え、常圧にて同温度で10分間攪拌した後、
反応系の圧力を徐々に下げて0.05 rtag Hg
とし、同温、同圧で約80分間重縮合反応を行々っだ。
得られたポリエチレンテレフタレートの〔η〕は0゜6
35、ジエチレングリコールは2.1%であった。この
ポリマーを290℃で溶融押出しし、90゛Cで縦方向
に3.5倍、130’0で横方向に3.5倍に延伸した
後、220’Oで熱処理し15μmの厚きのフィルムを
得た。このフィルムの動摩擦係数は0.40、フィルム
ヘイズは16チ、最大表面粗さく RT)は0.25μ
、中心線平均粗さく几A)は0.017μ、表面粗さ密
度は約110ケ/lであり九。このフィルム中の粒子を
反射暗25− 視野顕微鏡法で観察したところ、0.3〜3μの粒子か
無数に観察され、これらの粒子の粒子径分布はブロード
なものであった。また、5μ以上の粗大粒子は200倍
の視野で観察したがまったく存在しなかった。
次に上記で得たポリマーを用い285 ”0で321−
7分の吐出量、6000 m7分の速度で高速紡糸を行
なったところ、糸切れもなくスムーズに引取ることがで
きた。得られた糸はパール調の極めて優美な光沢を有し
たものであった。
比較例1 酢酸す) IJウムを添加しなかった以外は実施例1と
同一の条件で重縮合反応を行なった。得られたポリエチ
レンテレフタレートの〔η〕ハ0゜63θ、ジエチレン
グリコールは2.2%で透明度の高いものであった。こ
のポリマーを実施例1と同じ方法で15μの厚さのフィ
ルムにした。このフィルムの動摩擦係数は0.5工、フ
ィルムヘイズは0.4 %、最大表面粗芒(ItT)は
0.09μ、中心線平均粗さくR^)は肌010μ、表
面粗さ密度は約110ケ/l26− であった。このフィルム中の粒子を反射暗視野顕微鏡法
で観察したところ0.3〜0.6μの粒子が無数観察き
れ、これらの析出粒子の粒径分布は極め−Cシャープで
あった0このフィルムは透明性および表面平滑性はすぐ
れたものであるが、易滑性の点で実施例1の方法で得た
フィルムに比べ劣るものであった。
次に上記方法で得られたポリマーを実施例1と同じ方法
で高速紡糸を行なったところ、スムーズな紡糸が可能で
あったが、得られた糸はギラツキが大きく、光沢の点で
実施例1の方法で得た糸に比べ劣るものであった。
比較例2 酢酸ジルコニルを添加しなかった他は実施例と同一の条
件で重縮合反応を行なった。得られたポリマーを実施例
1と同じ方法で15μの写場のフィルムにした。このフ
ィルムの動摩擦係数は0.55、フィルムヘイズ 12
チ、最大表面粗さく几T)は0.19μ、中心線平均粗
さは0.008μ、表面粗さ密度は約40ケ/l であ
った。このフィルム中の粒子を反射暗視野顕微鏡法で観
察したところ1〜2μの少数観察はれるのみであり実施
例1の方法で得たフィルム中の析出粒子に比べ粒子密度
が極めて低かった。また析出粒子の粒子径分布は実施例
1の方法で得たフィルム中の析出粒子に比ベシャープな
ものであった。このフィルムは透明性は良好であるが表
面粗度密度および易滑性の点で実施例1の方法で得たフ
ィルムに比べ劣るものであった。
比較例3 三酸化アンチモンを添加しなか−、た以外は実施例1と
同じ条件で重縮合を行なったところ得られたポリマーの
〔η〕は0.372と低く満足な製膜及び繊維化が不可
能であった。
実施例2 テレンタル酸519部、エチレングリコール431部、
トリエチルアミン0.16部及び三酸化アンチモン0.
23部を攪拌機、蒸留塔および圧力調整器を備えたステ
ンレス製オートクレーブに仕込み、窒素置換後加圧して
r−ゾ圧2.5 Kl/cm”に保ち、240℃で生成
する水を蒸留塔の頂部よ、り連続的に除去しながらエス
テル化反応を行表った。
反応開始後120分経過してから放圧し、エステル化率
が95チの生成物を得た。このエステル化生成物に0.
1モル/l濃度の酢酸ジルコニルのエチレングリコール
溶液5.27容量部(生成ポリエステルに対してジルコ
ニウム原子換算でsoppm添加)を加え、常圧にて同
温度で7分間攪拌し、loo?/A!の濃度の酢酸ナト
リウムのエチレングリコール溶液5.92容量部(生成
ポリエステルに対してす) IJウム原子換算で276
ppm添加)を加え、常圧にて同温度で8分間攪拌し、
次いで1OOy−/lの濃度のトリメチルホスフェート
のエチレングリコール溶液3.86容量部〔生成ポリエ
ステルに対してリン原子換算で14213pm添加、Z
r + l/2 Na/p =t、s (原子比)〕ヲ
加え常圧にて同温度で10分間攪拌し、240℃の重縮
合反応器に移し、30分を要して275℃まで昇温しつ
つ反応系の圧力を徐々に下げて0.05 d Kgとし
、更に同温、同圧で約80分間重縮合反応を行なつ29
− た0 得られたポリマーの〔η〕は0.637、ジエチレング
リコールは2.1チで透明度の高いものであった。
このポリマーを実施例1と同じ方法で15μの厚さのフ
ィルムにした。このフィルムの物性を表1に示す〇 実施例3 テレフタル酸519 m、エチレングリコール431部
、トリエチルアミン0.16部、三酸化アンチモン0.
23部および酢酸ジルコニル0.12部(生成ポリエス
テルに対してゾルコニウム原子換算でsoppm添加)
を攪拌機、蒸留塔および圧力調整器を備えたステンレス
製オートクレーブに仕込み、実施例2と同じ方法でエス
テル化反応會行ない、エステル化率が95チの生成物を
得た0このエステル化生成物に1o o ?/lの濃度
の酢酸ナトリウムのエチレングリコール溶液5.92容
量部(生成ポリエステルに対してナトリウム原子換算で
276ppm添加)を加え、常圧にて同温度で8分間攪
拌し、次いで100 f/lの濃度のトリメチ30− ルホスフエートのエチレンクリコール溶ffi 3.s
 6容量部〔生成ポリエステルに対してリン原子換算で
142pI)m添加、Zr + 1/2 Na/P−1
,5(原子比〕〕を加え、常圧にて同温度で10分間攪
拌し、以下実施例2と同じ条件で重縮合反応を行なった
。得られたポリマーを実施例1と同じ方法そ15μの厚
づのフィルムにした。このフィルムの物性を表1に示す
実施例4〜17および比較例4〜6 実施例2.3と同じ方法において酢酸ジルコニルおよび
酢酸す) IJウムの添加量、添加時期、リン化合物の
種類や添加量を変えて重縮合反応を行ない、次いで実施
例1と同じ方法にて15μの厚さのフィルムに成膜した
。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
実施例18〜27および比較例7〜8 実施例2.3と同じ方法においてジルコニウム化合物を
酢酸ジルコニルに、リン化合物ヲトリメチルホスフエー
トに限定し、かつ各種アルカリ金属化合物を用い、これ
らの添加物の添加量や添加時期を変えることにより重縮
合反応を行ない、次いで実施例1と同じ方法にて15μ
の厚きのフィルムに成膜した。得られたフィルムの物性
値を表2に示す。表1や表2の結果より各添加物の種類
、添加量、添加時期を変えることにより析出粒子の粒子
径、粒子径分布、濃度等を広い範囲に渡り任f(Kコン
トロールすることができ、析出粒子の粒径コントロール
によりフィルムの表面特性に広い範囲に亘り変化きせる
ことができる。
実施例28 酢酸ジルコニルをテトラ−n−プロビオジルコネート・
2n−プロピルアルコール塩0.24部(生成ポリエス
テルに対してジルコニウム原子換算でsoppm添加)
に代えた以外実施例3と同じ条件で重縮合反応を行ない
、次いで実施例1と同じ方法にて15μの厚さのフィル
ムに成膜することにより、実施例3とほぼ同程度の高品
質フィルムが得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 アンチモン化合物、チタン化合物およびゲルマニウム化
    合物の中から選ばれた少なくとも1種の重縮合触媒の存
    在下で、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸と、
    アルキレングリコールとからポリエステルを製造するに
    際し、反応開始から重縮合反応が進行し極限粘度が0.
    2を越えない間に、下記一般式を満足するジルコニウム
    化合物、アルカリ金属化合物およびリン化合物を添加す
    ることを特徴とする内部粒子含有ポリエステルの製造法
    。 20≦〔Zr〕≦2000 50≦CM)  ≦500 0.1≦1憧ゝ1≦5 〔式中(Zr)は生成ポリエステルに対するジルコニウ
    ム原子換算の添加量(ppm)、〔M〕は生成ポリエス
    テルに対するアルカリ金属の原子換算の添加量(ppm
    )、Zr+1/2M/Pは原子比を示す。〕
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5859215A (ja) * 1981-10-05 1983-04-08 Toyobo Co Ltd 内部粒子含有ポリエステルの製造法
EP1270641A3 (en) * 2001-06-29 2003-04-23 Atofina Chemicals, Inc. Polyester polycondensation with catalyst and a catalyst enhancer

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