JPS5849535Y2 - スイツチ操作軸への永久磁石片取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、永久磁石片を有する操作軸を移動することに
より、磁電変換素子等の磁気スイッチング手段を動作さ
せるようにした、スイッチ等における操作軸への永久磁
石片取付構造に関するものである。

従来、操作軸への永久磁石片の取付けは、操作軸に設け
た凹所に単に、永久磁石片を圧入するものや、第１図に
示すように、操作軸１に凹所２を設けるとともに、凹所
２の上下側壁に突条３を設け、上下面に前記突条３と嵌
合する溝５を有する永久磁石片４を前記凹所に挿入し、
前記突条３と溝５との嵌合により装着するものとがある
。

しかしながら、前者のものでは、操作軸の復帰時の衝撃
や周辺機器等からの熱にもとづく熱膨張により永久磁石
片が脱落したりするばかりか、圧入時における操作軸の
削りくずで正確に永久磁石片を装着することができない
ことがあり、また、後者のものでは、永久磁石片の形状
が複雑となりコストアップになるという欠点があった。

本考案は、前記従来の欠点を除去すべくなされたもので
、簡単な形状の永久磁石片を正確な位置へ抜は止めして
容易に取付けることができるスイッチ操作軸への永久磁
石片取付構造を提供せんとするものである。

つぎに、本考案の無接点キーボードスイッチに適用した
実施例である第２図以下にしたがって説明する。

略四角柱状の合成樹脂材からなるスイッチ操作軸１０の
下記するスイッチング手段と対向する軸部１１には略四
角形状の下記する永久磁石片１９の圧入用凹所１２が設
けである。

この凹所１２の下側面には２条の突部１４が形成される
とともに、両側面開口縁には抜は防止用突片１５がそれ
ぞれ対向するように一体成形で設けである。

また、前記突部１４の奥である凹所１２の底面１３には
下記する永久磁石片１９を凹所１２に圧入した際、突部
１４が削り取られた削りくずが収納される凹部１６が設
けである。

この場合、凹部１６は切欠きで構成してもよいため、凹
部とは切欠きをも含む概念である。

前記永久磁石片１９は板状のもので、前記凹所１２に挿
入される両側稜線部に面取り２０が施されるとともに、
前面両側稜線部には面取りで構成された切欠き２１が施
されている。

なお、切欠き２１は面取りでなく段部であってもよい。

合成樹脂材で略有底筒状体に一体成形されたケース３０
は、前記操作軸１０の軸部１１を上下摺動自在に収納す
る中空部３１を有し、側壁３２の一円側面には、前記操
作軸１０の突起１７を係止する係止段部３５ａを形成し
た凹所３５、その対向する内側面には、ケース開口端面
３３から底面３４の近傍位置まで垂直に延在し下方に向
って暫減巾寸法となった第１長溝３６、および、該第１
長溝３６の後方同位置に重合状に連通ずる第２長溝３７
が形成されている（第５図、第６図参照）。

前記第１長溝３６の両側壁面３７および下方端面部３６
ｂには連通した溝部３８が設けられ、該溝部底面部には
、アナログ形ホールＩＣ５０のり−ド５１（本実施例で
は３本である）をケース外方に挿通ずる挿通孔３９（本
実施例では３個）が穿設されている。

前記側壁３２の第１および第２長溝３６，３７の上端部
で第１係止段部４０が形成され、かつ、前記第２長溝３
７の両側溝壁面３６ｃに第２係止段部４１が形成されて
いる。

また、前記側壁３２の互いに対向する内面には、前記操
作軸１０の軸部１１の段部に摺動自在に係合するガイド
用突状部（図示しない）が設けられている。

さらに、前記底面３４には、内方に突出し、中心に貫通
孔４３が穿設されたコイルスプリング係止用突起４３が
形成されている。

なお、４５は前記ケース開口端面３３の近傍に設けられ
たフランジであり、４６は、前記側壁３２の外周部の対
称位置にケース下端部から前記フランジ４５近傍まで起
立状に延在させた起立係止突片である。

このフランジ４５および起立係止突片４６により、図示
しないボードに穿設された取付は穴に、ケース３０を単
なる挿入操作で固着することができる。

４７はＬ字形に折曲成形した遮磁板で、前記ケース３０
の第２長溝３７に圧入係止する圧入片部４７ａと、前記
第１係止段部４０に掛止めする折曲片部４７ｂとが形成
され、前記圧入片部４７ａの両側端部には前記第２長溝
３７の第２係止段部４１に掛止めする段部４９が形成さ
れ、中央部には突部４８が突き出し成形されている。

この遮磁板４７は、前記ケース３０の第２長溝３７に圧
入係止されて、圧入片部４７ａの突部４８と第１長溝３
６の下方端面部３６ｂとで前記ホールＩＣ５０を挾持固
定するようになっている。

なお、前記遮磁板４７の折曲片部４７ｂは、前記ケース
３０の第１係止段部４０を省略して側壁３２の上端面に
掛止めするようにしてもよく、もしくは、折曲片部４７
ｂを省略するようにしてもよい。

前記構成部品で無接点キーボードスイッチを組立てるに
は、前記ケース３０の第１長溝３６に、そめ溝部３８を
利用して前記ホールＩＣ５０のリード５１をスライドさ
せながら挿入し、つぎに、第２長溝３７に遮磁板４７を
圧入する。

この遮磁板４７を圧入するにつれて、ホールＩＣ５０の
リード５１を挿通孔３９に挿通させるとともに、圧入片
部４７ａの突部４８でホールＩＣ本体５０ａを下方に押
圧して、第１長溝３７の下方端面部３６ｂとで該ホール
ＩＣ５０を挟持固定させる。

そして、遮磁板４７の圧入片部４７ａの段部４９を第２
長溝３７の第２係止段部４１に、折曲片部４７ｂを第１
係止段部４０に掛止めする。

つぎに、ケース３０の中空部３１の開口からコイルスプ
リング６１を挿入し、その下端部をケース底面３４に設
けられた突起４２に嵌合する。

その後、前記操作軸１０に永久磁石片１９を下記するよ
うに嵌合する。

すなわち、面取り２０を抜は防止用突片１５側に位置さ
せた状態で、永久磁石片１９を操作軸１０の凹所１２に
、永久磁石片１９の上面を凹所１２の上面に一致させて
圧入する。

このようにすることにより、凹所１２の突部１４は永久
磁石片１９の角により削り取られるが、その削りくずは
凹部１６に収納される。

つまり、削りくずは凹所１２の奥部に永久磁石片１９で
圧縮されず、永久磁石片１９は凹所１２内に正確に位置
する。

一方、永久磁石片１９が凹所１２内に位置すると、突片
１５は切欠き２１内に突入し、永久磁石片１９は使用中
における振動や操作軸の少しの熱膨張によって脱落する
ことはない。

このように、永久磁石片１９を圧入した操作軸１０を、
ケース３０の中空部３１に、その開口に対して適宜位置
合わせを行ない、側壁３２の凹所３５に軸部１１の突起
１７を弾性を利用して陥入するように圧入する。

このようにして、軸部１１のコイルスプリング係止用突
起１８を前記コイルスプリング６１の上端部に係止させ
、これで、基本的な組立て作業を終了する。

その後、前記操作軸１０の嵌合突部に、図示しない押ボ
タンを、その他、図示しない種々の附属部品を装着する
。

なお、前記ケースの第１長溝３６の両側壁部に、前記ホ
ールＩＣ５０のリード挿入ガイド用溝部を設けることに
より、前記ホールＩＣ５０の遮磁板４７によるケース３
０への装着作業を、よりスムーズに行なうことができる
。

以上に説明したことから明らかなように、本考案によれ
ば、磁気スイッチング手段と対向する操作軸の所定位置
に永久磁石片が嵌合する凹所を形成し、その凹所側壁に
永久磁石片を圧入するときに切削される永久磁石片圧入
固定用突部を、また凹所の開口縁に永久磁石片抜は止用
突片を形成するとともに、前記凹所底面の前記永久磁石
片圧入固定用突部後方位置に、永久磁石片圧入時に生じ
る削り粉を収納する凹部を形成した構成とし、前記液は
防止用突片側前方稜線部に面取りを、後方稜線部に前記
突片が突入する切欠きを設けた永久磁石を前記凹所に圧
入するようにしたので、一旦、操作軸へ永久磁石片が圧
入されれば、突片により脱落防止されているため、スイ
ッチ使用中に永久磁石片が脱落することはない。

また、永久磁石片の凹所への圧入は突部を削り取って行
なうものであるから、確実であり、しかも、その圧入中
に生じる削りくずは凹所奥部に設けた凹部に入り凹所奥
部に貯らないから、永久磁石片を操作軸の表面と正確に
面一状態あるいは平行とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の永久磁石片と圧入操作軸の分解斜視図、
第２図は本考案の永久磁石片取付構造をキーボードスイ
ッチに適用した場合の分解斜視図、第３図は第２図の組
立状態の断面図、第４ａ図は操作軸の正面図、第４ｂ図
は第４ａ図の断面図、第５図はケースの要部斜視図で、
第６図は第５図に磁気スイッチング手段および遮磁板を
取付けた状態の断面図である。 １０・・・・・・操作軸、１２・・・・・・凹所、１４
・・・・・・突部、１５・・・・・・永久磁石片抜は防
止用突片、１６・・・・・・凹部、１９・・・・・・永
久磁石片、２０・・・・・・面取り、２１・・・・・・
切欠き、３０・・・・・・ケース、５０・・・・・・磁
気スイッチング手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 永久磁石片を圧入により取付けた合成樹脂製操作軸を移
   動することによりケースに取付けた磁電変換素子等の磁
   気スイッチング手段を動作させるようにしたスイッチに
   おいて、前記磁気スイッチング手段と対向する操作軸の
   所定位置に永久磁石片が嵌合する凹所を形威し、その凹
   所側壁に永久磁石片を圧入するときに切削される永久磁
   石片圧入固定用突部を、また、凹所の開口縁に永久磁石
   片液は防止用突片を形成するとともに、前記凹所底面の
   前記永久磁石片圧入固定用突部後方位置に、永久磁石片
   圧入時に生じる削り粉を収納する凹部を形成した構成と
   し、前記抜は防止用突片側前方稜線部に面取りを、後方
   稜線部に前記突片が突入する切欠きを設けた永久磁石を
   前記凹所に圧入したことを特徴とするスイッチ操作軸へ
   の永久磁石片取付構造。