JPS5840152B2 - 電子時計 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子時計に関し、組立が簡単かつ確実な電子時
計を提供することを目的とする。

ディジタル表示式電子時計は、液晶パネル又は発光ダイ
オード、集積回路、水晶発振子及び発振回路部品、補正
用スイッチ、液晶パネル表示の場合の液晶パネルに電圧
を印加させるための昇圧回路部品、電源電池及び電池よ
り電気エネルギーを引き出す電極部品より構成されてい
る。

前記部品を使用して、電子時計を組立てる場合、従来は
部品を数枚のプリント配線基板あるいは絶縁板に各々半
田付は等の方法により固定接続し、各プリント配線基板
は数本のピンあるいはネジにより固定を行なっていた。

各配線基板の接続は細いリード線または前記固定用のピ
ン、ネジあるいは弾性導電端子等を利用して行なってい
た。

このような方法では、数枚のプリント配線基板に電子時
計の回路が分割されることになり、各プリント配線基板
間の接続が必要となってくるばかりでなく、どのプリン
ト配線基板にも電気エネルギーを供給してやらなければ
ならない。

また各プリント配線基板の固定をピン、ネジで行なった
場合者プリント配線基板の位置合せが重要となり、各プ
リント配線基板の加工精度はひじように厳密なものが要
求される。

第１図は従来の液晶パネルによるディジタル表示が電子
時計の内部組立分解図の例であり、３枚のプリント配線
基板より構成されたものである。

プリント配線基板１には、発振回路部品、液晶に電圧印
加するための昇圧回路部品、電池より電気エネルギーを
取り出す部品１２等が接続されており、プリント配線基
板２には集積回路３及び時刻補正スイッチ４が接続され
ている。

またプリント配線基板２にはプリント配線基板１に固定
接続された部品の逃げ穴５が設置されでいる。

プリント配線基板６には液晶パネル７、各プリント配線
基板を位置合せよく固定するための固定用ピン３及び電
池１０より電気エネルギーを取り出す部品１１等が固定
接続されている。

プリント配線基板１．２をプリント配線基板６に固定さ
れている固走用ピン８に順次差し込みプリント配線基板
１より出た固定用ピン８にネジ９を取りつけ組立完了と
なる。

このようにしてプリント配線基板を組立てた後、時計体
枠内に設置されて電子時計が完成される。

ところでプリント配線基板１，２．６時の位置合せは、
前記の如く重要であり位置合せの良否はプリント配線基
板の加工精度によって決められるが精度を上げるには加
工時間、加工工数をかけなければならないため価格が非
常に高くなるとともに固定用ピンを数多くつくることは
手数のかかるものであった。

本発明は、従来のディジタル表示が電子時計の内部組立
方式を簡単化しかつ精度よく内部部品及びプリント配線
基板を固定することを目的としている。

すなわち本発明の構成は、通過孔及び凹部を有する絶縁
物による成型物と、その内部に挿入せられる表示パネル
、時刻を表示する集積回路素子を有する電子回路基板、
この基板と別体で枠体に取付られる押圧用の基板よりな
っている。

そして、本発明は成型物内に表示パネル、電子回路基板
、導電性部材を挿入し、別の押圧用基板を成型物に取付
け、導電性部材にて電気的接続を行うものである。

以下液晶パネルを使用しディジタル表示する本発明の一
実施例である電子時計について説明を行なう。

第２図は本発明に使用する絶縁成型物の部分断面を行な
った斜視図である。

絶縁成型物本体２１の材質は、セラミックあるいは樹脂
等の電気抵抗が高く絶縁性にすぐれ、成型が比較的簡単
で加工後形状が安定していることが必要である。

絶縁成型物本体２１は凹部２２及び通過孔２３を有して
おり両面が開孔しており枠体状となっている。

凹部２２は前記の如く液晶パネル等の表示部および時刻
表示のための回路を挿入する。

また絶縁成型物本体２１の周辺にあるネジ穴２４はプリ
ント配線基板を絶縁成型物本体２１に固定するためのも
のである。

第３図は本発明に於ける内部組立方式の分解図の一例で
ある。

この図に示したものは液晶パネルを使用して時刻をディ
ジタル表示する電子時計である。

まず、絶縁成型物本体２１の凹部２２に液晶パネル３０
を挿入する。

その時絶縁成型物本体２１の凹部２２は液晶パネル３０
の外形寸法に合わせて有り、液晶パネル３０を楽に挿入
出来るためには寸法精度０．１〜０．２ｍｍで十分であ
って高度な加工技術を要するものではない。

このパネル３０の周辺には内部の各時刻表示セグメント
と接続された外部端子３１が設置されている。

液晶パネル３０を挿入後、液晶パネル３０の外部端子３
１の間隔に合った電気導体部とその間に絶縁部を有した
導電性ゴム３２を挿入し、上記外部端子上に設置する。

つぎに、導電性ゴム３２の上に時刻を表示するための回
路、例えば水晶振動子の振動を分周する回路、液晶表示
のためのデコーダあるいは出力バッファ回路、時間のカ
ウンタ回路等を集積回路素子とにパッケージ集積回路基
板３３を挿入する。

この時の時刻を表示するための集積回路３３の外部端子
３４も前記液晶パネル３０の外部端子３１の間隔に合わ
せてあり、導電性ゴム３２の導体部を介して液晶パネル
３０と電気的に接続される。

そして、時刻を表示するための集積回路基板３３の外形
寸法も液晶パネル３０と同様絶縁成型物本体３０の内壁
寸法よりも０．１〜０．２關程小さめに製作しである。

ところで、導電性ゴム３２とパネル３０との位置合せ精
度は、液晶パネル３０の外部端子３１の間隔と外部端子
３１の設置されている長さによって決定されるが、液晶
パネル３０の外部端子３１の間隔は、一般に０．８關〜
１．２７ｎ７ＩＬ前後であり、長さも１關〜２１１Ｌ１
１Ｌとなっているため、寸法精度０．１〜０．２ｍｍで
十分安全である。

こうしたのち、時刻を表示するための集積回路基板３３
の端子３４上に３０と同様の導電性ゴム３５を設置する
。

そして、その上部より部品（図示せず）のついたプリン
ト配線基板３６をのせネジ３７を使用し絶縁成型物本体
２１に導電性ゴム３２．３５を押圧しながらネジ止めし
固定する。

前記プリント配線基板３６には図示していないが例えば
水晶振動子、時刻補正用スイッチ、電圧を上昇させる昇
圧コイル、電気エネルギーの取出し端子等が接続されて
いる。

またプリント配線基板３６には中央付近に、電池を出し
入れする穴３８が設けられている。

上記の如く、組み立て終了後矢印３９の方向より時刻を
絶縁成型物本体２１の通過孔より確認し、正確に時刻表
示を確認したのち時計の外枠に組み込めば電子時計が完
成する。

なお上記プリント配線基板３６に取付けた電子部品は集
積回路基板３３に取付けてもよい。

こうすればプリント配線基板３６の代わりに導電性ゴム
を押圧する任意の基板を使用できるとともに、導電性ゴ
ム３５も不用となる。

正確に表示する事が確認出来たら、時計の外枠に組み込
み電子時計が完成する。

以上のように本発明の電子時計は、 （１）従来の組立て方式と異なり、位置合せ精度が一定
しており狂いが生じない。

（２）プリント配線基板を固定する固定ピンが必要なく
なる。

（３）液晶パネル、表示用回路等の交換が容易であり、
故障等の場合は、保守点検が楽である。

（４）この組立て方式で各部分の検査も可能である。

（５）絶縁成型物本体は、樹脂たとえばシリコン樹脂、
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性の樹脂を
用いると、簡単な金型で容易に作成できる。

（６）絶縁成型物本体の色を各種変化させることにより
時計内部の装飾効果を高めることができる。

（７）集積回路素子を有する電子回路基板とは別体の基
板にて押圧を行っており、電子回路基板に不自然な圧力
が加わらず、組立における素子、配線の損傷少なく信頼
性の高い電子時計の組立を容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の液晶パネルによるディジタル表示式電子
時計の内部組立分解図、第２図は本発明に使用する絶縁
成型物本体の部分断面斜視図、第３図は本発明の一実施
例の電子時計の内部組立方式の分解図である。 ２１・・・・・・絶縁物本体、２２・・・・・・凹部、
３０・・・・・・液晶表示パネル、３２，３５・・・・
・・導電性ゴム、３３・・・・・・集積回路基板、３６
・・・・・・プリント配線基板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 絶縁成型物枠体内の一方の開口部側に設置された時
   刻表示板と、この時刻表示板の所定部に設置された弾性
   導電部材と、上記枠体内の上記時刻表示板および弾性導
   電部材上に設置され集積回路素子を有する時刻表示用の
   電子回路基板と、上記電子回路基板と別体で上記枠体の
   他方の開口部側に設置された基板とを有し、上記基板を
   上記枠体にネジ止め固定し、上記弾性導電部材を押圧し
   て上記電子回路基板と時刻表示板を電気的に接続し、上
   記枠体を時計体内部に内装したことを特徴とする電子時
   計。